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委員会会議録

質問文書

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令和5年6月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中田 次城 議員
質疑・質問日:07/05/2023
会派名:自民改革会議


○中田委員
 久しぶりの建設委員会でございますが、ぜひまたひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
 一問一答方式でお願いします。
 まず、第95号議案から第99号議案までの伊豆地域の有料道路について何点か質問します。
 伊豆地域の有料道路事業ですが、本年の10月2日に徴収期限を迎えるはずであった伊豆中央道と修善寺道路は、新しく静浦バイパスが計画されることで一体の計画とし、かつ徴収期限が33年5か月延びるという議案ですね。道路の整備が促進されていくことは非常に望ましいことです。
 ただ一方で、今年の10月には徴収期限が終わり無料になると思っていた皆さんや地域住民からするとまた別の思いが当然あるわけです。それは地域の説明会でいろいろいろな声を聞いていると思いますからここで言わなくても分かっていると思いますが、私のところにもいろいろ届いているわけです。改めてこの議案の目的、内容について、まずはお聞きしたいと思います。

○山梨道路企画課長
 最初に議案の内容についてですが、今議会に5議案を提出しております。第95号議案につきましては静浦バイパスの建設に有料道路事業を活用する、第96号議案が道路公社の定款に有料道路として建設する静浦バイパスを規定する、第97号議案が伊豆中央道の料金徴収期限の延長とETCを導入する事業変更、第98号議案が修善寺道路の料金徴収期限の延長とETCを導入する事業変更、第99号議案が3つの道路を1つの道路として料金徴収することでございます。
 先ほど質問の中でもありましたが、料金徴収期限につきましては、令和5年10月2日から約33年5か月延長し、令和39年3月8日とするものでございます。
 次に目的についてですが、この3つの道路は伊豆地域の基幹的な道路として高速性、定時性を確保し、沼津方面と三島方面への交通分散により伊豆地域の交通円滑化を図るものです。
 加えて、ETCを導入し利便性を向上させ必要な維持管理費を確保してまいります。
 静浦バイパスにつきましては、1日も早い全線開通を目指していくとともに、伊豆中央道、修善寺道路につきましては、トンネルや橋梁などの大規模修繕に適切に対応していくものでございます。

○中田委員
 伊豆中央道と修善寺道路そして新たに計画する静浦バイパスを1つの道路として料金徴収すると説明がございました。
 平成26年に伊豆中央道と修善寺道路に合併採算制導入したときには1つの道路として料金を徴収する基準として、どちらかの道路を通過した利用車の半分以上が残りの道路を通過することが道路一体の条件であったと思います。
 事前調査をいろいろ行っていると思いますが、今回伊豆中央道、修善寺道路、静浦バイパスを1つの道路とするその根拠はどう確認されているのかお聞きしたいと思います。

○山梨道路企画課長
 1つの道路とする理由については、道路整備特別措置法第11条に複数の有料道路を1つの道路として料金徴収するには一体性、代替性を満たす必要があると規定されております。
 ここで言う一体性は一方の道路の利用車のうち半分以上がもう一方の道路を利用することであり、代替性につきましては、1つの道路が何らかの事象で通行できなくなった場合にその半分以上がもう一方の道路を利用することと規定されております。
 今回将来交通量推計を行った結果、一体性の条件につきましては静浦バイパスの利用車の半分以上が修善寺道路を利用することが確認でき、代替性の条件につきましては、伊豆中央道が通行できなかった場合に伊豆中央道の利用車の半分以上が静浦バイパスを利用することを確認しております。この2つの条件を満たすことから1つの道路として取り扱います。

○中田委員
 一体性と代替性が認められることは理解いたしました。
 それならば、一番肝心な料金徴収期限を33年5か月延長するというここが一番住民感情に響くところです。静浦バイパスの料金が大体幾らになるかより、新たに料金徴収期限を33年5か月延長する根拠はどのような計算をしてこうなったのか改めてお聞きしたいと思います。

○山梨道路企画課長
 料金徴収期間を33年5か月延長する根拠についてですが、静浦バイパスの建設や伊豆中央道、修善寺道路、静浦バイパスを含めたETC導入に必要な費用を借入れ、将来交通量と設定料金から算定料金収入で借入金を返済できるよう収支計算を行い、33年5か月という期間を設定しました。

○中田委員
 一緒に聞けばよかったのですが、料金を延長しなければならない理由も聞いておきましょうか。

○山梨道路企画課長
 伊豆中央道、修善寺道路は建設から30年から40年近く経過し定期的な維持管理修繕は行っていますが、今後トンネルや橋梁などの重要構造物の大規模修繕が見込まれます。
 それから両道路は伊豆縦貫自動車道の一部としての役割を担っておりまして、引き続き高速性、定時性を確保する必要があります。
 こういった2つの主な理由から料金徴収期間を延長し、引き続き適切に管理しながら高速性、定時性といったサービスを提供してまいりたいと思っております。
 さらに、両道路の交通量はこの10年間で2倍に増加しており、無料化した場合さらに交通量が集中し渋滞混雑の発生頻度の増加が予想されます。

○中田委員
 分かりました。
 続いて、有料道路の場合、徴収料金の1割を損失補塡引当金としてずっとプールしていく制度になっていると思いますけれども、事前に調べたところ修善寺道路と伊豆中央道路の令和4年度末までの引当金の積立金は約40億円になっていると理解しています。料金徴収期限を延長した場合、この損失補塡引当金を継続しさらに積んでいくのか。そうすると仮に33年延長したら50億円以上が新たに積み立てられることになると思うわけです。
 ドライバーからすると1日も早く償還が終わって無料になってほしいわけですから、この積立金を33年5か月という長い料金徴収期限を短縮するために使っていくことも1つの考え方として私はあろうかと思っています。損失補塡引当金の積立金の考え方についてお聞きしたいと思います。

○山梨道路企画課長
 まず、伊豆中央道、修善寺道路の損失補塡引当金の積立ては、今後も継続させていただきます。
 その理由としまして、損失補塡引当金の目的が、災害による通行止めなどにより料金収入が減少した場合や大幅な金利の上昇といった経済事情などの不測の事態に備えるためでございます。
 料金徴収期間を短縮することについてでございますが、この損失補塡引当金を償還に充当することは料金徴収期限を短縮する手法であると認識しております。一方損失補塡引当金の目的が、先ほど申しました将来の不測の事態の備えであると考えた場合に、現時点でこの料金徴収期間の短縮を検討するよりも今後償還を重ね償還期間の期限が近づいた頃、必要に応じ社会情勢の変化や償還状況の進捗を踏まえ検討する必要があると考えております。

○中田委員
 今の説明ですと、この積立金は道路の管理維持や不測の事態に備えて予備費としてプールしておく、これは分かります。
 ただし、一方でその徴収期限が33年と長い。多分ここにいる人は、みんな生きてるかどうか分からないぐらい遠い未来じゃないですか。積立金は使わずに大事にとっておかなければならないものだという概念はそれはそれであるでしょう。否定はしませんよ。でもやっぱり住民サービスとかいろいろなことを考えたときには、このお金を運用して償還に充てる方法もあるでしょうし、地域交通ネットワークに使う方法もあるでしょう。私は積み立てられていく一方でドライバーは料金だけ取られていくのは、いろんな事情があったにしても――今年の10月には本当だったらゼロ円になるものが結局延びていくわけでしょう――しっかり検討していかなければいけないなと思っているので、課題として指摘させていただきます。

 次に、静浦バイパスについて聞きますが、私は国道414号をよく使うんですね。この静浦バイパス未整備区間の道は確かに渋滞しますよ。普通でしたら10分ぐらいで沼津市香貫まで抜けるところが、40分、50分かかります。前にバスが走っていたら1時間以上かかるところなんです。ここは本当にそうなんです。そういう意味では静浦バイパスの未整備区間4.4キロを有料道路にするのは1つの案だと思っているのですが、そこで聞きたいのはこの静浦バイパス整備に有料道路事業を導入する目的についてどのようにお考えになっているのか、改めて聞きたいと思います。

○山梨道路企画課長
 静浦バイパスの未整備区間4.4キロメートルの整備には、昨年度開通した区間の事業費200億円の約1.5倍の322億円が必要と試算しております一方で静浦バイパスは伊豆中央道、修善寺道路と接続して交通分散効果を発揮させる必要があるため、できるだけ早く完成させる必要があります。
 こういったことから、通常の道路事業とは異なり現場の事業計画に合わせて資金投入が可能となる有料道路事業を活用することといたしました。
 これによりまして、整備期間を通常事業で約30年ほどかかるとみていたところを15年に短縮することができます。
 それから、伊豆地域は観光交通が非常に多いこともあり、バイパスの高速性等のサービス対価として利用者からの料金により事業費を確保することが可能になりますので、静浦バイパスの整備に有料道路事業を導入します。

○中田委員
 30年の事業計画が15年に短縮されるとこの静浦バイパスの料金は一体幾らになるのかということと、料金徴収期間は約19年になると思いますが、それでいいですか。

○山梨道路企画課長
 静浦バイパスの料金徴収期間は約19年となります。料金につきましては普通車1台当たり200円としております。

○中田委員
 今の伊豆中央道の料金所は伊豆の国市にありますが、静浦バイパスは伊豆の国市と沼津市を結ぶラインになりますよね。
 何が言いたいかというと料金所の位置がどこに来るのか。地域の皆さんの感情からしても伊豆の国市でなくなるはずの料金所がなくならないで1つ増えたなんていうのもおかしい。そうは言ってもどうしても料金所の設置場所がここしかないこともあるでしょう。ただ住民感情やいろいろなことを配慮する必要があると思います。今考えられている料金所の場所はどの辺を想定しているのですか。

○山梨道路企画課長
 静浦バイパスの料金所設置予定地につきましては、本道路が狩野川放水路をまたぐ計画になっておりまして、この放水路の交差部から北側に大体400メートル付近の沼津市内の本線上に1か所設置する計画しております。

○中田委員
 いろいろな判断はあろうかと思いますが、料金所がどこになるかの計画は承知いたしました。

 ここから先は幾つか地域要望として、我が会派の加畑議員も本会議場で説明されておりますけれども、この事業を進めるに当たって地域の皆さんの声や今後の見通しも大事だけれども、今までの経過を踏まえればいろいろな課題があると思います。
 そこで幾つかお聞きしますが、まず伊豆中央道、修善寺道路のETC導入の取組と割引料金の拡充は本会議でも森副知事からも答弁があったわけですが、改めてETC導入スケジュールと割引料金の考え方はどうなっているのか。
 加畑議員の質問の中で、森副知事は賀茂地域では回数券の販売をしていないから購入できるようにしますと答弁しました。私は伊東市ですけれどもそこをよく通ります。伊東市の人も結構使いますが伊東市でも購入できません。だから本当に料金割引の拡充やETC導入は確実にスピーディーにやってもらいたい。これについて改めて答弁願います。

○山梨道路企画課長
 ETC導入スケジュールについて、まずお答えします。
 ETC導入につきましては、やはり高速道路会社の力を借りなければいけないということで、本議会で議決を頂き、速やかに高速道路会社と県道路公社の間で基本計画策定に関する契約を進めてまいりたいと思います。
 その後、土木工事、通信工事、電気工事等のETCの条件を満たすための詳細設計を行いまして、料金所での工事を考えております。工事の完成予定につきましては、令和8年度を予定しておりますが、1日も早い導入を目指してまいりたいと思います。
 それから、ETCを活用した料金割引の拡充につきましては、ETCシステムを所管する高速道路会社に対して考えられる様々な拡充案、つまり対象をどうするか、割引をどうするか、システムをどう活用するか、この組み合わせは幾つかのパターンがありますので、こういったものをしっかり提示してその一つ一つに対して実現の可能性を確認し具体的な割引の拡充策を決めていきたいと考えております。

○中田委員
 分かりました。
 それと、幾つか地域の皆さんからいろいろな要望を頂くわけですが、その中には既に起こっている生活道路への流入や渋滞が長引く不安があります。例えば伊豆市の修善寺橋のところは直接高速道路とは関係なく自然渋滞しているかもしれませんが、修善寺から熊坂までの料金110円が無料になっていればそちらを使う人もいるかもしれないので無料にしてくれという要望もありますが、実際にはなかなか難しいのではないのかと思っています。
 修善寺橋の渋滞対策が進まない現実がある一方で、住民にとって非常に不便が続く生活道路の現状を理解してもらうには、今までやろうと思ってもなかなかできなかった渋滞対策をスピードアップさせ、生活道路への影響をできるだけ抑えていく姿勢が大事だと思っています。いろいろ説明会でも御意見が出てると思いますが、この渋滞対策や生活道路への流入対策について併せて答弁を頂きたいと思います。

○山梨道路企画課長
 まず最初に、修善寺橋周辺の渋滞対策についてお答えいたします。
 修善寺橋は県道伊東修善寺線にかかる橋梁で、県道伊東修善寺線と国道136号が交差する横瀬交差点は三差路の道路とT字の道路により非常に渋滞が激しい箇所でございます。県道伊東修善寺線は1万台以上と交通量が多く加えて観光拠点である修善寺駅が近くにあるといった現地の状況を踏まえると、ここの道路の容量を拡大することが非常に重要な対策ではないかと考えております。
 これまでも拡幅車線として道路幅を広げて右折車両を通過させる対策、それから信号現示対策も行ってまいりましたが、抜本的な対策として修善寺橋の改良の検討を進めてまいりたいと思っております。
 生活道路への流入対策につきましては、まさに説明会においていろいろな御意見を頂いております。我々も地域の皆様とその具体的な箇所を聞くことで生活道路への流入における課題や要望、緊急度を伺うために意見交換会を開始しております。こういった意見交換会の意見を整理いたしまして沿線の伊豆市、伊豆の国市、函南町と連携して整備する箇所の順位を決めながら効果的な対策を実施したいと思います。
 具体的な箇所としましては、先ほど触れた修善寺橋の改良、県道韮山伊豆長岡修善寺線や県道原木沼津線の整備、函南町道の対策がございます。
 意見を伺っていく中で、そういった大きな整備と併せて防護柵の設置、注意喚起の看板設置、歩道へのカラー舗装といった即効性の高い対策についても御要望を頂いておりますので、それそれぞれの箇所の課題解決に向けたきめ細かな対応をしてまいります。

○中田委員
 ぜひそこはきめ細かくやっていただきたいと思います。念を押しておきます。
 先ほど補塡金の話も触れましたが、料金徴収期限を延長しなおかつ静浦バイパスを新しく造ることによって有料道路事業と県の道路予算に余力が生まれるならば、これまで以上に伊豆地域における伊豆縦貫道を骨格とする道路整備を推進できる部分が出てくるのではないかと思っています。そういった意味も含めて今回伊豆地域の道路を整備してネットワークをつくるんだと。だから皆さんに我慢してくださいと説明していく中で、我慢した住民は伊豆半島にどういう交通ネットワークが今後推進されるのか期待するわけです。その辺の考え方についてお伺いしたいと思います。

○山梨道路企画課長
 今後の伊豆地域の道路整備につきまして、まずはこの有料道路事業を活用して伊豆中央道、修善寺道路の機能向上、それから国道414号静浦バイパスの整備を確実かつスピード感を持ってやってまいります。
 それから、伊豆地域はやはり伊豆縦貫自動車道が柱となりますので、その効果を最大限に発揮するためのアクセス道路となる県道河津下田線などの整備を加速します。
 それから、先ほど生活道路のところでも触れましたが、伊豆地域の道路整備につきましては、これまでも地域の皆様もしくは地元市町から多くの要望等を頂いておりますので、必要な道路整備をしっかりと行ってまいります。

○中田委員
 最後に勝又交通基盤部長にお伺いします。
 伊豆地域の道路網の整備方針については、いろんなことを地域住民の方にも我慢してもらい、県の皆さんには現状の課題に真摯に向き合ってもらう。課題はいろいろ山積みなんですよ。そういった意味でこの道路ネットワークを進めていく。やりくりもいろいろあるでしょう。でも私はね、伊豆地域の道路整備を実施していくその思いを述べてもらいたいですね。

○勝又交通基盤部長
 今回の有料道路の料金徴収の延長につきましては、反対や賛成いろいろな御意見を頂いております。それを真摯に受け止め、5番委員がおっしゃるように伊豆地域の道路整備については、観光や産業を守る道路でございますので、着実にしっかり進むようにやっていく所存でございます。

○阿部委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は13時30分とします。

( 休 憩 )

○阿部委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

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