ここから本文です。
委員会会議録
質問文書
令和４年10月17日自然災害対策特別委員会 質疑・質問
 | 質疑・質問者： | 江間 治人 議員 |
| 質疑・質問日： | 10/17/2022 |
| 会派名： | 自民改革会議 |
○江間委員
先ほどの大雨や線状降水帯の基本的なことを教えていただきたいと思いますが、線状降水帯というのは、私は山あいの方に結構できるとばかり思ってたら、今回は磐田市内、沿岸部の方もかなり降ったということで、これは地形に関係があるものなのか、あるいはそれが停滞することに何か関係があるのかを教えてください。
○渡部圭吾参考人
線状降水帯の発生要因は大きく分けて２つありまして、今の地形、山にぶつかるのもそうですけれども、あと今はデータがないですけれども、風向きの違いもあります。これなどは南風と北風がちょうどこの辺りでぶつかったりもしてまして、山にぶつかったというのもあるんですけれども、その風向きの違いでこのように線状になることもあります。風向きの違いだけだと、例えばこの辺りでぶつかった場合は、むしろ伊豆のこの辺りで線状降水帯ができたりしますので、あまり地形の効果はないこともありますので、そこは注意が必要かと思います。
○江間委員
海にできる線状降水帯の図が時々出ますけれども、それはやはり風の影響があることが主だと理解させていただきますが、例えば今回は５時間ぐらい降ったのではないかと、私の実感としてあったのですが、この豪雨の時間、どれぐらいの時間降るのか。例えば南九州のほうだと丸一日だとか二日だとか降っていた記憶があります。大雨の降る時間の予測は何かできることはあるのですか。
○渡部圭吾参考人
この集中豪雨は丸一日ずっと50ミリ、80ミリが降り続いているわけではなくて、ある程度、比較的その降っている時間は長いにしても、集中的に降っている時間はそんなに長くはないと思います。例えばこの静岡市の12時間雨量、これは台風15号で404.5ミリですけれども、これは24時間雨量にしても415ミリぐらいです。24時間で415ミリは12時間で404ミリなので、本当に半日で大量に降っている、簡単に言うと一晩で降ったみたいな、そういう傾向があります。雨雲は、今回は線状降水帯が主な原因で大量の雨が降りましたけれども、線状とは言いつつも、丸一日ずっとそこに線状になっていることはほぼなく、雨雲は必ずどこかでまた動きます。そうなるとやはり12時間とか６時間とか、これくらいのスパンで雨が降ることになります。それで24時間雨量や48時間雨量というのは、どちらかというと梅雨の時期などで雨がずっとだらだら降り続いて、長く降るときに結構記録が出ることもあるんですけれども、今回の線状降水帯は割と時間的スケールが梅雨の時期と比べて短いので、こういった比較的短い時間で数字が大きくなりやすいというのがポイントになってきます。雨の強さも100ミリを超えるとか、あります。
○江間委員
先ほど資料の中に時間当たりの50ミリを超える雨量が年々増えていくとありました。この間のような降り方の雨が今後どんどん回数が増えていくと理解していいですか。
○渡部圭吾参考人
そうですね、現実としてまず増えています、右肩上がりです。これが来年は右肩下がりになるかというと、ならないです。その原因はやはり気温が上がっているからで、今はいろいろ環境に対する取組、地球温暖化防止の取組が行われていますけれども、これが来年は右肩下がりになるかというと絶対にならないです。今は温暖化対策の取組をやっていますが、今の取組の効果が出るのは、あと二、三十年後とか、それくらいのスパンで考えないといけないと思います。そうなるとやはり今は残念だけれども温暖化を今すぐに食い止めることは難しいので、雨の量はどんどん多くなっていくと思います。雨が降る日数が多いというよりは、１回に降る雨の量が多くなりやすいということだと思いますので、やはり大雨に対する対策は結構重要だと思います。
○江間委員
そうするとよく言われる10年に１度とか、何十年に１度というのは当てにならないということになるのではないかと思いますが、その辺についてはどうでしょうか。
○渡部圭吾参考人
そうですね、当てにならないこともないかもしれませんが、それが割と頻発する可能性はありますし、もう既に今も何か頻発している感じもありますけれども、そういった何十年に１度というのがもう止まらなくなるおそれはあります。
お問い合わせ
〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号 電話番号(県庁案内)：054-221-2455
Copyright © Shizuoka Prefecture. All Rights Reserved.