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委員会会議録

質問文書

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令和4年12月13日逢初川土石流災害検証・被災者支援特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:蓮池 章平 議員
質疑・質問日:12/13/2022
会派名:公明党静岡県議団


○蓮池委員
 先生、今日はありがとうございます。
 私は、県職員のヒアリングについて何点かお伺いしたいと思いますが、第2回の議事録を見ますと、当時、難波副知事から担当した県職員に、県でヒアリングをした。しかし、これはやはり委員会が直接ヒアリングしないと、多分ヒアリングしたことにならないのではないかと、こういう発言がありました。これについて委員会としては、青島委員長から、私たちがやっても、県がやっても同じだからやらなかったと聞きましたが、最初、委員会での当時の職員に対するヒアリングについての議論はどんなふうにされたのでしょうか。

○出石稔氏
 記憶が定かではないところもあるんですが、恐らくあまり議論していないと思います。それは先ほどの御質問ともつながるのですが、ある程度期限が切られていて、中間報告を出した後に最終報告をそれこそ7月前までに、あるいは、もっと前にという、それを受けた知事がコメントを出すことを考えると、やはりあの時期にならざるを得ないときに、議論はされていないのですが、当局が行ったインタビュー以上に、我々がやるいとまはないだろうと私は思っていましたし、あと、青島委員長もおっしゃっていた意味と多分近いかもしれませんが、私自身は、多分、県の職員が、身内がインタビューしたからといって、そこで何かを隠すとか、あるいはインタビューの仕方が、手心を加えるといったことは、僕はないと思いますから、特に自治体の行政は、そういうところはしっかりしていると思うんですよ、私自身の経験からも。そういう意味では、我々がインタビューする必然性というか、それによって何か新しい事実が、私たちがインタビューを行ったから出てくるとは正直、思いませんでした。

○蓮池委員
 私どもが頂いた資料の中で、県の職員のヒアリングで、それぞれ危険性の予見ですとか、業者の態度ですとか、あと上司等への報告があります。このヒアリングの中で、先生がこれを御覧になっているかどうか分かりませんけれども、実は、上司等への報告の中で唯一1人、熱海土木事務所の技監の方だけは、歴代の所長には経緯を説明していると。熱海土木事務所管内全体の視察の一部として、2009年には本庁港湾局長、道路局長、2010年には本庁河川局長、2011年には本庁の部長を現場に案内したと、つまり、熱海土木事務所としては、これは課題として本庁にも、きちっと知ってもらう必要があるんだと。
 ところが、それ以外には、熱海土木事務所長は、事務所としては大きな問題はなく、本庁の部長に報告したことはない、また、この案件は、さほど重要でないと考えたと思うとのことです。要するに1人だけきちっと、これは報告しているし、現場にも連れていっているんだというヒアリングの書類があるんですが、これは見ていただいているでしょうか。

○出石稔氏
 はい。

○竹内委員長
 承知しているということですね。

○蓮池委員
 唯一、県としての認識というんですか、現場の認識が違っている方がいるんですが、委員会の中で、ここについて何か議論というか、例えば、この方にもう一回聞いてみようというところまでは至らなかったでしょうか。

○出石稔氏
 今、承知していると、「はい」と答えましたが、あの当時も莫大な資料を見ていて、その後も経過をいろいろと見ていますので、もしかしたらそのときではなくて、その報告書を出した後に細かいところ、話のあった、1人だけ言っているというのを記憶していたのかもしれないので、そこは答えにくいところもありますが、ただ、全体的に委員会で、県職員の認識が、あまりこの案件を重要と思っていないということ自体が、あったことは承知しています。議論もしています。
 それで、ある程度報告はされていたけれども、危険性はあんまり感じていなかった。そして、ある程度安定して、2011年頃から時間が空きますよね。その結果、小先生もおっしゃっていますけれども、やはりもう見た目が危なく見えなくなってしまうとなると、それは目視では分からないので、結果的に言うと、それも行政の文化なんですけれども、なし崩し的になってしまう。そして、これは難波理事がおっしゃっていた正常性バイアスに当たると思うんですよね。
 ですので、質問からそれているかもしれませんが、お答えとしては、そのお一方のことについて、こういう人がいるから、なぜもっと議論しなかったのだということは、この委員会の中では検討していません。

○蓮池委員
 今の最後に難波理事の正常性バイアス、認知バイアス――つまり組織文化、組織を守る、仲間を守るという、そういう根底に流れるものの話がありました。第三者委員会の皆さんは、本当に限られた時間で、限られた資料の中で検討していただいたので、本当に御苦労をかけたと思いますが、ただ、県のOBが事務局を務め、調査の方法そのものがかなり限られている。この中だけで、県の行政対応を議論してくださいという形の中での議論、それから第三者委員会だったと思いますので、そういう意味でいうと、今は一生懸命、県はこの組織文化を変えようとして、今いろいろと知事を筆頭にやられているようですけれども、当時はまだやはり、当然、訴訟の問題ですとかその先のことを考えて、ここで県の責任が明確に出てくれば、これは大変なことになるという、まさに認知バイアス、自己保身という中で、何かつくられた検証結果であるという見方は、先生自身はどんな認識でしょうか。

○出石稔氏
 まず、認知バイアス、正常性バイアスの解釈がちょっと違うかもしれません。自己保身というよりも、あの現場が崩れないだろうという正常性バイアスです。つまり、本当にあれは、これは想像でしかないんですが、多くの職員が、あれがあんなに大規模に崩れるとは思わなかったというのは、正直なところだと思うのです。守っているとかではなくて、そう思ってしまうこと自体が、検証にも書きましたが、やはり行政が最悪を想定することができていないところなんですよね。
 それで、一方で、後半の御質問については、はっきり申し上げていいと思うんですが、結局、その報告書の原案は事務局が書いているんです。事務局が書いたものについて、それこそ非公式の会議も含めて、意見を出し合って修正したり、あるいは追加、それこそ組織文化は私が申し上げましたし、県の森林法の対応のところも、かなり強く言って追加したりしている。それが熱海市の意見を踏まえて直したりしているんですが、今となっては本当に、我々が主導を執れなかったのは、そこはいけないのかもしれませんけれども、やはりスタートが、事務局が書いた原案から始めているので、砂防法とかにも話があまり及んでいないのは、もしかしてそういうところがあるのではないかと思いまして、自己保身というよりも、やはりある程度、申し訳ないですが、我々が主導を執れなかったところが、あの報告書の結果だと思っています。

○蓮池委員
 今、振り返っていただいて、既にもう報告書は出てるんですけれども、改めて、その後いろいろな議論がこの委員会も含めてされております。もう一度、違う視点や観点も含めて、この問題は検証したほうがいいのではないかという意見については、先生は個人的なお立場として、いかがお考えでしょうか。

○出石稔氏
 まず、いろいろと我々の至らなかったところは今申し上げましたが、しかしながら、あの報告書自体はしっかりできていると思っています。これも後に御質問があるかもしれませんけれども、やはり行政対応というのは、基本的には個別案件に対応していくんですね。法律を当てはめ、条例を当てはめ、それで、その案件を条例や法律の目的に合うようにコントロールしていくのが本来、行政の在り方だし、それを行政手法というのですけれども、そういう流れからすると、あの検証の流れは、事務局がある程度原案を書いたかどうかはともかくとして、あの報告書に出した我々の考え方については、あれはあれで正しいというか、私たちとしては適正に出したものだと思っています。
 ですので、それ以外に、例えば組織文化をどう検証できるのか、私は分かりませんけれども、あるいは砂防法の指定の問題だったのではないかということであれば、それは、別の検証があってもいいのかもしれません。繰り返しになりますが、あの検証が、私は誤っているとは思っていません。

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