本会議会議録
質問文書
令和7年2月定例会産業委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 鈴木 利幸 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 03/07/2025 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○鈴木(利)委員
それでは、一問一答方式で1問だけ質問させていただきます。
昨日、9番委員から花卉の話が出ておりますが、今年の関東東海花の展覧会を見に行ったところガーベラ、カーネーション、バラ、コデマリなどいつも金賞や銀賞をとっている静岡県の生産者が全然いなかったなと。関東東海の展覧会は、県によって大分変わってくると思いますが、静岡県の花卉産業はどうなのかなと思いました。現状を報告していただきたいと思います。
○平野農芸振興課長
今回の関東東海花の展覧会の受賞状況は、181点の出品中、入賞が63点という状況です。
○鈴木(利)委員
金賞はなく、入賞が63点ということですね。
少し下火になっているのかなと感じただけですので、私の感性が弱ってきているのかなと。
それでは年度末を迎えまして、産業委員会の説明者のうち5名が退職するとのことで紹介します。また後輩にかける言葉があったらお願いします。
それではまず最初に、村松経済産業部長におかれましては、昭和62年4月に奉職されて以来38年間の長きにわたり一般行政職員として県行政に携わってこられました。
この間、新産業集積課長、産業革新局長、経済産業部理事、スポーツ・文化観光部長などの要職を歴任され、令和6年4月からは経済産業部長として、本県の産業振興や雇用対策などに強力なリーダーシップを発揮され物価高騰や円安の長期化、人手不足の深刻化などの影響により打撃を受けた本県経済の早期再生と強靱な産業構造の構築に向け、経済産業ビジョンの5つの戦略を着実に進めるなど本県の産業の振興に御尽力されました。
部付主幹をやっておりましたので村松経済産業部長というよりも毅ちゃんという関係です。長い間県政のために尽くしていただき、本当にありがとうございます。
次に、田保農林水産担当部長におかれましては、平成元年4月に奉職されて以来36年間の長きにわたり、農業土木技術職員として県行政に携わってこられました。
この間、富士農林事務所農山村整備部長、農地整備課長、農地局長などの要職を歴任され、令和6年4月からは農林水産担当部長として、生産性と持続性を両立した次世代農林水産業の実現に向け新たな担い手の確保、茶業の再生に向けた静岡茶の生産構造の転換、農業生産基盤の強化のほか森林・林業分野のイノベーションや水産業における海業を推進するなど本県の農林水産業の発展に御尽力されました。
今年度10年間かけた食肉センターがようやく5月に動き出し、3年かけて新食肉センターが完成する予定です。85億円で組んだ予算が1年で125億円に跳ね上がり、国の補助金を使って少しでも県の予算を使わない形にしたいと一緒に農林水産大臣のところへ行ってまいりました。本当に忙しい1年だったと思います。御苦労さまでした。
次に、山根経済産業部理事におかれましては、昭和58年4月に奉職されて以来42年間の長きにわたり、一般行政職員として県行政に携わってこられました。
この間、経済産業部総務課長、水産・海洋局長、賀茂地域局長などの要職を歴任され、令和5年4月からは産業人材確保・育成担当の理事として、海外高度人材確保事業の推進やものづくり人材の育成など本県産業の振興に御尽力されました。
昨日、3番委員が先にはなむけの言葉をやってくれたのであまり言いませんが、長きにわたりありがとうございました。
望月経済産業部理事におかれましては、昭和63年4月に奉職されて以来37年間の長きにわたり、農業技術職員として県行政に携わってこられました。
この間、お茶振興課長、志太榛原農林事務所所長、東部農林事務所所長、農業局長などの要職を歴任され、令和6年4月からは農業担当の理事として浜名湖花博2024を成功に導いたほか、食肉センターの再編整備を進めるなど本県農業の発展に御尽力されました。
昨年、ちょっとかみつきましたけど、大事なことは国産の肥料、飼料を作ることです。金額も大きいので国の予算があるうちに、ぜひとも下水道汚泥の肥料化を交通基盤部と農林水産の4人ほどのメンバーで継続して何とかやっていただきたいと思います。どうも御苦労さまでした。
鈴木労働委員会事務局長におかれましては、平成3年4月に奉職されて以来34年間の長きにわたり、一般行政職員として県の行政に携わってこられました。
この間、地域振興課内陸フロンティア推進室長、商工金融課長、経済産業部政策管理局長などの要職を歴任され、令和5年4月からは労働委員会事務局の事務局長として強いリーダーシップにより、労使紛争の解決に積極的に取り組まれ労使関係の正常化や安定化に御尽力されました。
私が議長をやっていたときにいろいろお話ししたそうで、私が忘れておりました。誠に申し訳ございません。長きにわたりありがとうございました。
60歳の節目を迎えられた皆様には、今後は健康に留意されるとともに、これまで養われた豊かな経験と見識を生かし新たな立場においても御活躍をされることを祈念申し上げます。
御退任に当たり、これまで携わってこられた県行政を振り返り、後輩へのアドバイスなどがありましたら一言お願いしたいと思います。
○村松経済産業部長
ただいま2番委員から身に余る御紹介と発言の機会を頂きまして大変ありがとうございます。
振り返れば38年間、よくあっという間と言う人がいますが、いや長かったなと、いろいろ苦労もあったなというのが正直な実感でございます。
その間、良き先輩、同僚、優秀な部下に囲まれ非常に恵まれた中でやってこれたなと。それから部付もやりましたけれども、先生方からの温かい御支援を頂いたことで、無事38年間の公務員生活を終えることができて本当に感謝しております。
産業委員会委員長とは、去年のスポーツ・文化観光部と2年連続でお世話になりましたし、2番委員には本当に部付の頃からいろいろよくしていただき大変ありがとうございます。そのほかの議員の皆様にも議会運営やいろいろなところでお話をさせていただき大変ありがとうございました。
私は38年の中で15年間財政課におりました。本当に公務員の生活の中でターニングポイントだったと思います。
平成12年度から1年間は自治財政課に出たのですが、15年って小学校1年生から大学3年生までなので、よくそんな長く大変なところにいたなと思います。
当時私は予算をつくる財政主幹を2年間やらせていただきました。当時もお金がなくて私が担当したときの基金は残り50億円までいきました。非常にお金がなくて苦労した思い出があります。
部付になったときは、川勝知事に替わったときで新しい会派ができたり結構大変でした。川勝知事になった初めての6月定例会の質問調整が大変で、公明党の代表質問は、項目数が40項目ありました。今だったら15個項目ぐらいにしてくださいって言えますが、あの頃はまだなかなか分からなくて、いろいろと御迷惑をおかけしたと思います。
苦労の多かった財政課を出てから残り9年間は、経済産業部で8年間、1年間スポーツ・文化観光部に出ましたが、最後経済産業部で終えることができて大変よかったなと思っております。
私は部下にいつも年度当初に話をします。
1つは挨拶をしっかりすることを言ってます。仕事は能力や経験値の差があるのでしようがないと思いますけれども、挨拶は自分の気持ち次第です。おはようございます、お先に失礼しますを言えるか言えないかだけです。挨拶ができない人は仕事ができないというのが私の持論でありますので、口を酸っぱくして言っております。
それから、仕事は7割は段取りであると話もしています。段取りを組むことができればほとんどの仕事はできたも同然です。大工が家を建てるときは段取りを考えますよね。基礎の後どこで内装や電気工事に入るとか、やはりそういった組立てをしないと仕事はうまくいかないと思います。
また、悪い話ほど早く報告するように言っています。リンゴは4分の1ぐらい腐っているときはそこを切って食べればよいし、半分腐っていてもリンゴジュースにすればよいけれども、75%も腐っていると捨てるしかないんですよね。だからどんどん悪くなると選択肢がなくなるということも言っています。
管理職については決断力――腹をくくることが重要だと思います。腹をくくる場面で自分の信念をどれだけ持てるかということを言ってます。
あとは健康第一だと思います。自慢じゃないですが25年以上病気で仕事を休んだことはありません。ぜひ、後輩には自分の仕事に信念を持って、諦めないで粘り強く取り組んでいただきたいと思います。それと物事に誠実に取り組むことでおのずと結果がついてくると思います。
県民が将来の静岡県をわくわく感じる県政の運営をお願いしたいと思います。
本当に繰り返しになりますが、上司、同僚、部下それから先生方に恵まれた38年間でございました。退職してからは新しいところで仕事をスタートします。引き続き先生方には経済産業部への御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げ私の挨拶とします。本当に長い間ありがとうございました。(拍手)
○田保農林水産担当部長
ただいま2番委員から過分なお言葉を本議会に続いていただきまして、誠に恐縮しております。ありがとうございます。
先ほど御紹介頂きましたように、平成元年の採用以来36年間農業土木職員として勤務してきました。出先の農林事務所に18年、農地局等の本庁に18年とちょうど出先と県庁で半分ずつ勤めさせていただきました。
志太榛原農林事務所を皮切りに東部から西部の各事務所に勤め、小山町から湖西市まで土地改良の現場をくまなく担当させていただきました。
県内では私が直接担当した現場もありますし、事業計画から予算配分まで携わった業務もたくさんあり、そこの農地が脈々と引き継がれて農業生産につながっていることを非常にうれしく思います。
先日も昔携わった現場を見る機会があり、その当時農地を農家の皆さんから一回県がお預かりして、基盤整備して換地し直してお返しする事業をやっておりまして、中にはなかなか気難しい方もいらっしゃって、農地の出来上がり方が気に入らないと補完工事を何回も繰り返した現場もございました。
現在行ってみますと、その当時高齢だった地権者の方はもういなくなって、農地中間管理機構を通じて農業生産法人が野菜の生産団地として立派に使っているところを見てきました。
このように、基盤整備した農地は農業者人口の減少や高齢化の中でもしっかりとその機能、役割を果たすことで本県の農業生産に寄与しており、この仕事に携わってきて非常によかったと思っております。
私の名字は田を保つで田保です。だからというわけではありませんけれども、これから春に田起こしが終わって、農業用水が引かれて田植えが終わった田園風景を見るのが大好きでございます。1年が始まる気持ちになります。
ぜひ後輩職員の方々には、農地のある環境、農村風景をいつまでも維持していただきたいのが願いでございます。
また、産業委員会に関しましても6年間説明員として出席いたしました。課長になった令和元年6月の委員会に初めて出たときも大分緊張しており、委員の質問に対して的外れな回答をして局長に答えていただきました。また令和4年に局長としてこの委員会に出たときは、9月の台風15号では非常に甚大な被害がございまして、農地・農業用施設でも大きな被害があったことを報告しましたが、その当時産業委員会の重鎮であられました森竹治郎議員から叱咤激励を頂いたことは、よい思い出でございます。
また、今年は農林水産担当部長を拝命し、先ほど2番委員からお話がありました長年の課題であった食肉センターを担当し、5月15日に着工式を迎えることができてよかったなと思ったのですが、物価高騰、工事内容の変更、新しい施設の追加工事があり、現行予算では執行ができないため、当初から携わってきた2番委員に御相談しながら進めてまいりました。おかげさまで今議会に新食肉センターの設置管理条例をお諮りすることができ、一定の進捗がみられたと思っておりますが供用開始は令和8年でございます。また始まれば終わりではなくて、そこから安定的な管理運営が非常に重要だと思います。後輩職員の皆様方には、ぜひこの食肉センターの運営がしっかりできる体制づくりをこれからも頑張っていただきたいと思っております。
この産業委員会に出るたびにいつも新しい気づきを頂いております。先ほど御紹介頂いたように私は農業の技術者ですので、プレーヤーである生産者や農協等の関係団体の方々とずっと同じチームで仕事をしております。どうしても偏ったといいますか、少しオールラウンド的に見ると違うところがあるのかもしれないので、委員の方々の御意見、御質問を頂く中で、ああそういうところは気づかなかったなとか、こういう説明をすればよかったと毎回思っておりました。産業委員会は非常に勉強になる委員会で、6年間ここにいらっしゃる委員の皆様をはじめ、多くの議員の方々に御指導頂いたことに大変感謝しております。ありがとうございました。
最後に、役職定年になりますが定年延長制度によりまだ県庁内のどこかで働こうかと思っております。本当はこれまでの経験を生かしてと言いたいところですが、あまり知見も経験もありません。しかし本県の第1次産業の振興にまだ注力していきたいと考えておりますので、御支援頂きますようどうぞよろしくお願いいたします。36年ありがとうございました。(拍手)
○山根経済産業部理事(産業人材確保・育成担当)
2番委員から過分なるお言葉を頂きまして、誠にありがとうございます。
県職員生活を振り返るといろいろな部署を回りましたが、この10年間のうち7年間は経済産業部に在籍し、産業委員会では説明員として何度か出席いたしました。
特に思い出深いのが、平成30年3月に開館した茶の都ミュージアムの立ち上げに携わったことです。開館の2年前には県庁で運営体制の検討や調整をして、開館1年前には現地に小さなプレハブを建てて7人ほどの職員で夜遅くまで準備に携わっておりました。いろいろ苦労がありましたけれども、無事開館しまして開館後副館長として総括させていただきました。
建設や運営に関する予算や設置条例など、その節は産業委員会の委員をはじめ多くの議員の皆様に御支援頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
最後に、これまで自分をいろいろな場面で支えていただいた全ての皆様に感謝申し上げます。今後の皆さんの御活躍を心から応援しております。頑張ってください。ありがとうございました。(拍手)
○望月経済産業部理事(農業担当)
2番委員から身に余る紹介を頂きまして、本当にありがとうございます。
私は昭和63年4月に下田市にある農林事務所がスタートでした。37年間お世話になりました。
私が入庁した昭和63年は、日米間で牛肉とオレンジの輸入自由化が決まった年でバタバタしてるところに新採職員で入ったことになります。
一番記憶に残り勉強になったことを1つお話しますが、平成23年の福島原発事故によりお茶が放射能で汚染される案件があり、流通業者が自主的に検査したところ、静岡茶から放射能が検出され大騒ぎになりました。
初動対応して、私と同僚1人が指名されお茶の出荷調査などの対応を担当しました。当初県内20数社の茶商にそのお茶が出荷されていることが分かり、茶商を1軒1軒回りお茶製品の回収と出荷自粛をお願いしました。まだ補償対応の方針が全然決まっておらずお願いするのみで、茶商も商売ですので反発もあり、大変な時期を過ごしたことがございます。
全庁的に経験のないことですので、その当時放射線検査をどうするだとか、どこでやるだとか、どの機械でやるんだとか、放射線検査の結果をどういう言葉、言い方で県民に伝えるだとか、風評被害対応を一から職員が検討して考えなければならないことでなかなか大変でございました。当時の課長以上は、毎晩知事室に籠もって協議を繰り返しておりましたし、私は班長でしたけれども上司の指導なり同僚と議論する中でやはり物事の本質をちゃんと見て県民の立場、知事の立場で最適な判断をするのが大事だなとそのときの経験で思いました。
管理職になってからもいろいろありましたけども、最近では花博や食肉センターに携わり、最近つくづく思うのは、若い頃は自分一人で仕事をしているつもりでおりましたけども、最近は議員の皆様方からの指導、上司の助言、部下や出先職員の仕事に支えられて、仕事は進んでいくと思っておりますので、最近は感謝の気持ちでいっぱいでございます。
後輩の皆様には、ぜひ今後物事の本質を見ること、現場主義ということ、仕事は組織でやることを意識していただけたらと思っております。
本当に37年間お世話なりました。ありがとうございました。(拍手)
○鈴木労働委員会事務局長
ただいま、2番委員から過分なる御紹介を頂きありがとうございました。
役職定年に達しましたが、まだちょっと実感が湧いていない感じです。
私は民間企業に勤めてから県に入りました。いろいろなところを回りましたけれども、キャリアの半分に当たる15年間は経済産業部に所属し企業立地、産業国際、中小企業支援に携わりました。その中で一番思い出がある仕事は、まだ記憶に新しいコロナ禍での商工金融課長として制度融資を担当したことです。そのときは議会ごとに予算を出して、一番すごいときは開会日に出して、閉会日にも出して、そのたびに開いていただいた委員会では質問が集中しまして、これはもう集中ノックみたいだなと、またその当時の経済産業部長は鬼コーチみたいに厳しい方で大変だったのですが、パンデミックは誰も経験したことのない社会や経済の仕組みを根本からひっくり返すような事態でこれはもう何とかしなければならないと、私たち職員も議員の皆様方も気持ちを一つにして対応に当たれたことは貴重な経験となりました。
これも県議会の皆様をはじめ上司、同僚、部下が支えてくれたと感謝しております。
労働委員会として労働の話をしますと、日本が抱える問題として企業の生産性、成長力の鈍化、少子化が進んでいることの根本は、働き方が大きいと考えております。
社会人になった頃は、バブル景気の熱気の中でテレビをつけると24時間働けますかという歌が流れ、女性に対しては結婚したら肩たたきをされるような、今でしたら労働委員にお説教してもらわないといけないようなことが普通でした。
それから30年たち、自分がこの年まで勤め上げてここにいることは、ゆっくりですが社会の仕組みや人々の変化が確実に変わってきているからだと思います。
今後は働き方改革を進めて企業の生産性や成長力の向上と幸せに働くことを両立していく社会をつくる、それからセーフティーネットたる社会保障と併せて一人一人の多様な人生の選択を可能にしていく社会をつくっていかなければならないと考えております。
正解のない作業ですけれども、行政とはそういうよりよい社会をつくっていく力があると思っていますので、後輩の皆様方にはそれぞれの場で力を発揮して頑張っていただきたいと思っております。
最後に、時々私が眺めるヘンリー・フォードの言葉を後輩に贈ります。何をやってもうまくいかないときは思い出してほしい、飛行機は向かい風によって飛び立つのであって追い風に乗って運ばれるものではないということを。
34年間という長い間ありがとうございました。(拍手)
○鈴木(利)委員
退職される方々、本当に長い間御苦労さんでございました。
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