本会議会議録


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令和2年12月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:田 好浩 議員
質疑・質問日:12/15/2020
会派名:公明党静岡県議団


○田委員
 よろしくお願いします。一問一答でお願いいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症の関係ですが、2番委員からもございましたけれども本当に全庁を挙げて、また出先機関の方々にも御努力頂いて本当にありがとうございます。ただ、気になる報道がありまして職員の残業時間について特出しで報道されていました。やはり代えがたい方々の代えがたい仕事なのでどうしてもそういう状況になってしまっているのかと思います。特に保健所の職員、健康福祉部の皆様方は本当に過労をされてるんじゃないかと思います。
 それぞれが助け合いではないんですが、できる部分、できない部分があると思いますが、健康福祉部の中でまたは全庁挙げて残業時間の非常に多い方々への対応等で何か工夫があれば、かいつまんで教えていただければと思います。

○田中総務課長
 職員の負担の軽減の観点になりますけれども、確かに新型コロナウイルス感染症に対する業務が増加し続けている中で、本庁の疾病対策課を中心とした職員や保健所の医療担当部署の職員の負担が非常に増大している状況です。対応策として本庁では職員個人の負担軽減のために対策に当たる職員の増員に加え、限りある人員をその時々の業務の状況に応じて弾力的に配置し、少しでも個人の職員への負担を多くの人数で分け合う観点で対応しております。
 今回の新型コロナウイルスへの対応には一定の経験、知識が必要な業務もあり、負担を分散し切れていない現状がございます。そこを少しでも多くの職員で分け合えるよう人事課とも相談しながら引き続き少しでも負担が軽減されるように対応していきたいと考えております。
 また、保健所については医療担当部署の職員、中でも基幹的役割を担います保健師の負担が非常に増大しております。それにつきましても本庁と同じく、一定の経験や知識がある職員に負担が集中するのをいかに分散させるかが非常に悩ましいところです。その保健師にしかできない業務を除いたそれ以外の業務を多くの職員で分け合い、負担していく形で引き続き対応してまいりたいと考えております。

○田委員
 しっかり対応していただいていることは本当ありがたいのですが、収束が見えない初めての経験ですから、チームワークをしっかりつくっていただいて、応分の負担はできないかもしれませんけれども、それぞれの業務が軽減するよう御努力願います。皆さんが頼りでありますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それから、またこれも2番委員からありました富士市、伊東市における検査の件です。藤原健康福祉部長のお話を聞くと新たな店が見つかったということで周辺地区に輪をかけて一気に検査を行うことは非常にいいことです。クラスターという言葉は普通であれば別に何の問題もない言葉なのですが、これだけ何度も言われると何か悪者扱いで地区全体がそういう色に染まっているようなイメージも生まれると思っています。昨日我が会派の早川議員も危機管理部に質問したようです。そこが私も少し心配です。現場でもそういうことを危惧されている方が多いのではないかと思います。この言い方の別の言い方、分かりやすい言い方について何か知恵があったら教えていただければと思います。

○後藤疾病対策課長
 おっしゃるとおりでクラスターという言葉が独り歩きしています。日本語に直しますと感染者集団、集団的に感染者が発生しているお店やそういった施設になります。ただ、ほかの地域に比べまして感染者の方が多く発生している地域であることは間違いないので、もともとの地区クラスターの定義は複数の飲食店等のクラスターがその地域で発生している、感染者集団が複数発生している地域です。飲食店の場合は従業員の方も近くの店に食事に行く、あるいはお客様も複数の店をはしごするので、どうしても感染の連鎖が起こりやすくなります。ですので、感染者が多く発生している地域では、その地域の同業同士の飲食店では注意してくださいと呼びかけていく。その地域から感染者が減少し、発生がなくなればもう大丈夫ですと早めに言っていくと。そういった注意喚起する目的で使用が始まったものです。

○田委員
 メカニズム的には分かっているのですけれども、言葉が独り歩きしていて色がついている感じでね、本当に市民の皆さんは一番そこが今。業者の方々もうちは完璧にやっているのに周辺地区でクラスター発生となると市民にとってはちょっと聞きづらい言葉かなとなんとなく感じます。当然、今言ったように地区クラスターの地域ではPCR検査や他の検査をやっていただく。これはもう大事なことですのでぜひ推進していただきたいと思いますけれども。今の結論でいくと、それ以外の言葉はないということだと思います。また何かあれば、工夫していただければと思っております。

 新型コロナウイルス感染症に関して県から情報提供していただいておりますけれども、ほかの県のホームページも見させていただきますと、広島県、神奈川県のホームページがいろいろなグラフを使って県民に対して日々情報提供する形になっています。項目にも年齢別のもの、死亡者の年齢構成とかいろいろあって、病床の空床率とかそういうのも分かって非常に緊迫感がある。今危ないときなのだと一目瞭然で分かる感じです。コード・フォー・ジャパンという組織が提供するものを広島県などは採用しているようですけれども、静岡県も県民に対してもう一段進んだ情報提供をと日々私もスマホで見ながら感じております。そういう情報の見やすさやあるいは分析結果で県民に知っていただきたいことをもう少し文章以外でも発信していただければ、また啓蒙活動になるんじゃないかなと思います。そういうことにこれから取り組んでいただきたいと思っていますがいかがでしょうか。

○後藤疾病対策課長
 おっしゃるとおりで、終息が見えないということは長く付き合っていくことになりますのでそうしたことの強化――細かいデータを分かりやすく県民へ開示、公表していくことを今後進めていきたいと考えています。

○田委員
 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、厚生委員会説明資料の15ページの医療提供体制についてです。いつも気になる言葉で最大確保病床が464床、即応病床が339床との語句ですね。既にこれは私が分かっていなければならない言い方なのかもしれません。ちょっと勉強不足で申し訳ないのですが、最大確保病床というのは、一応ベッドは確保できているけれど例えば感染症対策がまだ済んでないあるいはそこに人材がいないなどの状況の病床数を引いたのが即応病床339床との理解でよろしいでしょうか。

○後藤疾病対策課長
 おっしゃるとおりで、確保病床には2種類ございます。
 即応病床はそこに保健所長なり県が入院をお願いした場合にすぐ入院できる病床で、日々正午現在で全病院に数を聞き取っています。
 残りの部分はいわゆる準備病床といいまして、県の感染流行のフェーズ――今感染蔓延期中期でございますが――が蔓延期の場合に即応病床に転換できるよう準備する病床で、最大450床まで確保できるよう今お願いしているところです。
 ただ、フェーズがよくなる――移行期とか限定期に下がってきますとその準備病床や即応病床の数も減ってくる階段式の調節をしているところです。最大限全ての準備病床の準備ができれば450床になることになります。
 しかしながら、病院の病床、コロナ患者をケアするスタッフの数も限られていますので実際に病室やベッドが空いているところに人がいなければその病室は使えないことが一番大きな問題です。

○田委員
 私たちが見なければならないのは、即応病床の数字だと思います。細かい話で大変恐縮なんですが、説明資料11ページの――今後藤課長のお話の中にあったのかもしれませんが――10入院受入可能病床数、差し替え前の説明資料では11月24日に464床を確保、差し替え後の説明資料には12月10日に450床を確保とあります。ということは14床減少しているわけですね。警戒のフェーズが上がってきていると思うんですが病床数が減少しているのは何か。この要因と目標ではないですけれども450床あればいいのか分かりませんがそこら辺の数字を教えていただきたいと思います。

○後藤疾病対策課長
 7月、8月頃に県内の全病院に病床確保のお願いをしたときに上がってきた数値、準備病床も含めて最大ここまで病床をコロナ患者用に使えるといった数の積算が464床になります。それは実際に調査した数値になります。
 それ以降、いろんなところで450床と公に言ってまいりましたので数値は450床のほうが覚えやすいこともありますので450床と丸めてキャッチフレーズ的に言っておりました。しかしながら実際のいわゆる空床補償といって空けているベッドに補償する費用をはかるときの調査では464床という積算がございます。なので厳密に言えば464床でございますがそれ以降日々調査を毎日しておりませんので、病院の都合とかいろいろな事情で実際の確保病床が464床から下がっている可能性もあります。公には450床と言っております。

○田委員
 キープしなければならない数が450床と理解させていただきます。

 もう1つが重症者病床使用率と全体の病床使用率。今日の新聞朝刊に重症者病床使用率が今51.7%と出ていましたけれどかなり切迫しているなと。当然皆さんのほうが危機感あると思いますけれども。そんなに多くの数ではないと思いますけれどもこの重症者病床におけるその他一般の病床との違いは人工呼吸器がついているだけ、ECMOがついているだけとか。本当に重症の方専用の病床が県内に今どのくらいあって51.7%になっているのか教えていただければと思います。

○後藤疾病対策課長
 直近の昨日14日正午時点の調査では、県内で重症の方を収容できる重症者病床が29床あり、そのうち15床に患者が入院しています。重症者病床使用率は先ほどの51.7%となります。

○田委員
 ありがとうございます。
 重症者病床は設備的に本当大変なものが必要になってくるわけですが、これの増床については今検討されて動きとしてあるんでしょうか。

○後藤疾病対策課長
 それにつきましても病院にお願いしているところですが、先ほど申し上げたとおりICU等の病床がありましてもそこに対応する特に看護師さんの人数等の病院のマンパワーの状況によっても実際に受入れできる病床数が決まってきます。これから冬に向かうにつれて、心筋梗塞、脳梗塞等新型コロナウイルス感染症以外の病気で重症になる方も増えてまいります。そういったことも踏まえて病院で提供していただいている重症者用病床です。なかなか増床は困難な季節を迎えると考えています。

○田委員
 実際新型コロナウイルス感染拡大の第3波というのでしょうか非常に今までにない数字が毎日続いているものですから、病床が逼迫すると本当に厳しいなと思います。今おっしゃっていただいたとおり人材がいなければどんな器材を置いても動かせないわけですのでそこは両方大事なのですけれども、できる限り現場の病院に――もう既に努力していただいておりますけれども――県からも引き続き要請をお願いしたいと思います。

 医療関係では大きなところで順天堂大学静岡病院、静岡徳洲会病院などクラスターが発生しました。少し前はそういうことがなくて、私も言いましたけれど、県の皆さんにも努力していただいているおかげで病院や介護施設等においてクラスターが出ていなかったのですが、いよいよ静岡県でも出てしまいました。
 そこで私が心配なのは、順天堂大学静岡病院に関する新聞記事に、喉の痛みなど体調不良を自覚しながら勤務した医療従事者の感染者が複数いたとありました。実際そうだと思います。でなければうつっていかないわけですので。ただ休みたくても休めない状況も当然あるわけでして各病院がもうそういう状況に入ってしまっているのではないかと思うんですね。何を言いたいかというとやはり県としての防止対策の推進を病院あるいは介護施設等に徹底していただくことはやっていただいていると思いますけれども、もう一回全体的に医療機関に対してしっかり行っていただきたい。とにかく医療崩壊させない対策をしっかり各病院にもお願いしていく必要があると思いますけれどもこの対策はいかがでしょうか。

○後藤疾病対策課長
 順天堂大学静岡病院のその症状があっても勤務せざるを得なかったところは、実際病院にそういった規定がありながら徹底されていなかったことを確認しています。ですのでそのことが判明し次第すぐに全病院にしっかり病院で決めた感染対策、従業員の方が発病、症状があれば報告してすぐ休むことの徹底を改めて呼びかけたところです。

○田委員
 分かりました。現実それで休んでいただかなければならないと思います。こういうことにならないためにも休むことに対して自分が原因になってはいけないわけですので、緊張感を持って本当にしっかりとやっていただきたいと思います。

 それからPCR検査です。昨日も御答弁頂いたと思います。PCR検査の希望者――病院にかかる場合ではない――から相談が結構ありますがどこに行ったら検査を受けられるかという情報。ホームページに掲載されているとのお話ですがどこでやっているとの情報がなかなかありません。それから、東京辺りだと1,980円とかよく分かりませんが、あんなこともできちゃうんだと思いました。静岡県のホームページにおいてそういった情報のあるウェブとのリンクを貼っていただいて。必要である方もいるので、しっかり県民の皆様に情報提供していただきたいと思いますけれども、今いかがでしょうか。またこれからそういう形で公表していただくことはできるかどうかお聞きしたいと思います。

○後藤疾病対策課長
 疾病対策とは少し離れるかもしれませんけれども、そういうニーズがあることは県も国も確認しているところです。ですので今後そういったところで陽性になった方が速やかに保健所や医療機関につながることを前提として公表しなければいけないと考えていますのでその体制が整えば公表していくことになると思います。

○廣田委員長
 ここで、換気の休憩を取ります。

( 休 憩 )

○廣田委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 では、発言願います。

○田委員
 先ほど後藤疾病対策課長からお話がありましたけれども、どこでできるよということがなかなか分からないので、やはり公表をしっかりしていただきたい。またできる体制をしっかり組んでいただければと思いますのでよろしくお願いします。

 あと2つだけにします。
 1つは自宅待機中の方が多くいらっしゃいますけれどもこの方々に対する注意事項、このようなことに注意しながら自宅で暮らしてください等のことは御本人にしっかり伝わっているのでしょうか。1日1回保健師に電話連絡すること等はあるのでしょうけれど、それ以外の日常生活の送り方がしっかり徹底されているのか少し気になりますのでお聞きします。

○後藤疾病対策課長
 自宅待機されている方には自宅療養中と濃厚接触したの2種類の方がおり、いずれの方にも自宅での待機を始める際に保健所の担当保健師から口頭、多くは電話と聞いていますが、厚労省から3月1日に出された資料、家庭内で御注意いただきたいこと8つのポイントに基づいて陽性者の方の部屋を分ける、お世話は限られた方がする、家の中でマスクをつける等の注意事項を詳しく説明しています。どういう場合に感染を起こすのか詳しく説明し、注意を促しているそうです。また気分転換してくださいと自宅待機中のメンタルのケアについても指導、説明しているそうです。

○田委員
 分かりました。あとは御本人が守るかどうかであり本当に御本人の意識だと思います。ただ、残念なことに家庭内感染も起こっています。家庭内においては多分注意不足が原因ではないかとしか考えられません。ほかの人が持ってくることはないと思います。皆さんにはもう一段の注意事項の徹底をお願いしたいと思います。

 最後になりますけどもホテル等に待機されている方もいらっしゃいます。すごく細かいことですが遠方から来ている方もいらっしゃいますね。今ホテル含めて4か所なのですけれど。遠方からお見えになっている方あるいは独り暮らしの方などは、帰っていいよと言われても帰るすべがない方が中にはいるそうです。そういうときに県で何か手当、援助をしていただけないかという声もございまして、細かいことですけれどもそういうことは検討できるかどうかお願いします。

○田中医療政策課長
 まず、宿泊療養施設におきます帰宅の方法ですけれども今運営しております県内3か所の宿泊療養施設の中で中部地区と西部地区につきましては比較的公共交通機関、駅が近いこともございまして、御自身でお帰り頂いている状況です。東部地域の施設については駅までの距離が遠いこともございまして、宿泊療養施設で駅までお送りする対応をとっております。マンパワーのこともあり一人一人全員をお送りすることはなかなか難しいのですが個別に御相談頂ければ対応可能な中でできるだけ御負担がかからない方法で対応していく考えです。

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