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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:田口 章 議員
質疑・質問日:10/06/2022
会派名:ふじのくに県民クラブ


○田口委員
 一括質問方式で大きく4点お尋ねします。
 まず、建設委員会説明資料77ページに公共交通計画の策定がありまして、これに関連してお尋ねします。
 私が住んでいる浜松市の辺りでは、西遠都市圏約2万世帯を対象にパーソントリップ調査をやっているんですね。これは15年ぶりでございまして、前回は私が浜松市議会議員をやっていたときなんですけれども、そのとき浜松市の公共交通政策で活用したことを覚えています。前回調査のときに特徴的な傾向が結構出ていまして、高齢者の自動車運転分担率の増加、要は高齢者の運転が増えていると。それから自主運行バスについてはちゃんと検証して改善したほうがいいという今日的な課題が既に指摘されていたんですね。したがって今回県が公共交通計画を考えるに当たっても、このパーソントリップ調査は非常に重要に使えると思っています。
 そこで、今回県の皆さんが公共交通計画を策定するに当たって、パーソントリップ調査をいかに活用するか、県の課題意識や今後の活用等について伺います。

 同じく公共交通の2点目で、デマンド交通の充実について伺いたいと思います。
 自主運行バスの運行の改善は、要は空気を運んでいるわけではないので、今後デマンドタイプになってくると思うんですよね。恐らく今回のパーソントリップ調査でもかなりそういったことが意識されるのではないかなと思うんですけれども、県下全域でデマンドを導入しているのは19市町で71系統と聞いております。自家用有償運送は3地区で導入とのことですけれども、これは将来的に増えていかざるを得ないと思っております。そういうことを想定してこれから県として検討していくべきだと思うんですけれども、その取組姿勢について伺いたいと思います。

 次に、説明資料21ページに自動運転のことがあります。これも要はドライバーさんの問題とかいろいろあるものですから、公共交通の維持としては非常に期待されていると思います。
 8月に掛川市の実証実験に急に申込みをして行かせてもらったんですけれども、ちょうど昨日から松崎町でも実証実験が始まっていると承知しております。
 今年度の実証実験の狙いは説明資料21ページに書いてありますが、昨年度の実証実験での事故の影響かと思いますけれども、遠隔操舵と遠隔監視機能は両方あるんですがまだ遠隔操舵ができる状況になっていないんですね。でも将来的に地域公共交通を持続させようと思うと遠隔操舵は非常に有効な手法ですし、また技術的な側面から言っても国際競争に後れを取ってはまずいものですから、ぜひこういうのはどんどん積極的に協力していくべきだと思います。
 改めて、今年度の実証実験の狙い、掛川市の実証実験の成果、それから今後改善していくところも含めてお伺いしたいと思います。

 大きな2点目は、防潮堤についてです。
 浜松市の防潮堤につきましては、建設のときにも官民連携で非常に有効にスキームをつくって実現することができたわけですけれども、今後の維持管理についてもそういうスキームでやっていったらどうかと9月議会の代表質問で取り上げました。答弁も非常に前向きに頂いたと思うんですけれども、これから先具体的にどのように進めていくお考えか、もう少し深堀りしてお答え頂ければと思っています。

 それから、竣工して2年がたちます。先日会派でも現場を見に行ったんですけれども、中田島砂丘の飛砂対策はもうマスコミでもかなり書かれておりますのでしっかりやっていく必要があります。また舞阪工区でも雨が降ったときに溝が掘れていたりして、近隣の住民から大丈夫かという意見もありますので、こういうところをしっかり対応していく必要があると思うんですね。このあたりをどう進めていくか、伺いたいと思います。

 大きな3点目、これも9月議会の代表質問からの深堀りなんですが、先ほど来建設発生土の処理について幾つか議論がございました。これも説明資料26ページに記載がありまして、既にマッチングシステムとかいろんなものを活用しているということで随分工夫されているなと思ったんですけれども、私どもの会派といたしましては、建設発生土が出てきたときに分別する施設を用意したらどうかと提案しています。さらには県事業に活用することも申し上げております。まさに今回のように土砂が大量に発生したときには、例えば公的なもので言いますと3次元点群データを使って地形の把握もされておりますし、そういうものを一時的に保管する場所の確保ですとか、地域的にそれを活用するところを今後に備えて用意するというのができそうな気がするんです。ぜひそのあたりを進めてもらいたいと思うんですが、お伺いしたいと思います。

 最後は、遠州灘海浜公園(篠原地区)野球場についてです。昨日来いろんな議論がありますので細かい話は私はしませんが、スケジュールだけもう一度確認しておきたいと思います。現行スケジュールは年内に1案に絞り込んで年度内に基本計画を公表すると言っておりますけれども、その点について今の段階で可能かどうか、もう一度お尋ねしたいと思います。

○望月都市計画課長
 私からは、西遠都市圏パーソントリップ調査に関して、地域公共交通計画にどのように反映させていくかについてお答えいたします。
 9番委員御指摘のとおり、15年ぶりに今回の西遠都市圏のパーソントリップ調査を実施しています。今回調査を実施するに当たりましては、学識経験者、国、関係市町、交通事業者等で協議会をつくって、その中で課題等を共有しながら調査を進めているところです。
 調査につきましては、今年度実態調査をやりまして来年度その調査の分析、再来年度に将来交通マスタープラン策定といったスケジュールで進めてまいります。
 今回、調査に当たり課題を5つほど考えてございます。
 その1つが、先ほど9番委員の御指摘にもございましたが高齢者の交通の足の確保です。こちらにつきましてMaaSなども最近普及してまいりましたので、公共交通も含めた多様なモビリティーの活用により誰もが安全・安心、快適に暮らせる地域公共交通環境の維持確保も今回の調査の課題として挙げてございます。
 現在、地域公共交通計画につきましては、私どものパーソントリップ調査のスケジュールと少々異なりますが、今年度と来年度の2か年にわたって調査を進めてまいります。公共交通計画は県内幾つかに分けて計画を策定してまいりますが、西遠都市圏の調査につきましてはお互いに情報共有しながら調査を進め、お互いに結果を反映できる形で進めてまいります。

○平野地域交通課長
 私からは、デマンド交通の拡充と今後の取組についてお答えいたします。
 9番委員からお話があったように、現在19市町71系統でデマンド交通が行われております。私どもといたしましては、市町の自主運行バスの補助金の中にデマンドの部分も取り入れておりまして、令和3年度は15市町33系統に対して1948万7000円を県補助金として交付しております。令和4年度につきましては、16市町41系統に3187万5000円の補助金を予定しております。
 デマンド交通につきましては、特に定時定路線が走っていない交通空白地に導入する場合につきましては地元からの要望を受けて行う場合が多いようですので、アンケートを行うなどしながら実施していると認識しております。
 ただ一方、定時定路線からデマンドへの移行となると予約が必要になり料金的にも定時定路線より高額になるためなかなか利用が伸びていない地域もあるように聞いております。
デマンド交通はこれからも必要だと思っておりますので、我々としても市町で行われている公共交通会議などの場にも参画し、そういった場で提案が出てきたときには経緯などを確認しながら必要なものは進めていくようにしたいと思っております。

○増田未来まちづくり室長
 私からは、自動運転の取組について検証結果と今後の展開、そして遠隔操舵に関する課題感についてお答えします。
 掛川市での実証実験は8月1日から7日の7日間において、掛川駅から掛川城までの約1キロ区間の公道実験を実施をしました。以前不具合がありました駆動装置やシステムを刷新した車両によって、公道を問題なく走行できたことを確認したところでございます。また掛川市役所に設置したコントロールセンターからの車両の遠隔監視についても映像の遅延等もなく監視することができました。加えて車両に乗車した一般客、関係者は合計で約270名を数え、関心度の高さや無理な車両の追い込み、追い抜きもなく社会受容性の確認もできたところです。
 今後の展開としましては、先ほど9番委員からも御指摘ありましたが、昨日10月5日より松崎町で実証実験を開始し町役場前を通過する繁華街を走行ルートとしており、11月からは沼津市において沼津駅から沼津港までを計画しております。なお実施に当たっては、事前に試験走行するなど安全確保に取り組むとともに、現実的な実装を見据えて県民に広く周知していくなど検証していこうと考えております。
 また、遠隔操舵に関する課題についてですけれども、現在行っている自動運転実証実験はレベル2と呼ばれる、部分的に運転が自動化されるけれども運転主体は人であるカテゴリーになります。
 そのような中、駐停車車両に対する緊急退避など車両のテクノロジーがまだ追いついていない部分を補う方法として、遠隔操舵――リモートで操縦する実証を行っているところですけれども、その際に車両の運転補助をする人、遠隔操舵する人、そのどちらに責任の所在があるか、事故が起きた場合どちらが責任を負うのかが曖昧になってしまうため運用については警察、機器については中部運輸局と協議を重ねているところでございます。
 具体的には、責任の所在を明確にするために遠隔操舵する際には一時停止して運転座席に座っている車両の運転補助者が席を離れて空席のまま遠隔操舵するよう指導を受けていましたけれども、それでは緊急対応が遅れてしまう可能性があるため、運転補助者が着座のまま遠隔操舵ができるよう現在も協議を進めているところでございます。
 今後は、令和4年4月に施行された道路交通法の改正により運転補助者なしでシステムが運用主体となるレベル4と言われるカテゴリーが認められることとなるため、システムの開発及び運用をさらに進歩させて脆弱な地域交通を補完するよう実装に向けていきたいと考えております。

○八木河川海岸整備課長
 浜松防潮堤に関してお答えいたします。
 浜松防潮堤でございますが、本会議では現在の利用状況として散策やウオーキングのほか観光スポットでもある中田島砂丘などが取り上げられており、現在の利用状況や防潮堤が整備されてきた経緯を踏まえると市民の皆さんがこれまで以上に誇れる施設として継承していくことが防潮堤の将来像であると答弁をさせていただいております。市民の皆さんや地元の企業などとこの将来像を共有して、その実現に向けた手法などについて意見交換を行う場として懇話会を立ち上げる予定ですが、その懇話会立ち上げの前段として関係者が多くなることが想定されることから、まずは準備会を立ち上げたいと考えております。あわせて、啓発イベントとして市民自らが防潮堤を守り地域共有の財産である防潮堤ということを市民の皆さんに改めて認識していただくような啓発イベントもその準備会と並行して開催していきたいと考えております。

 2点目の維持管理について現地で課題が出ていることにつきまして、まず舞阪周辺における砂の流出は小規模なものも含めまして複数箇所確認しております。CSGの露出部に継続的に雨水が滞留している状況ではないため、直ちに防潮堤の機能に支障を来すものではないと考えておりますが、流出の多い箇所から優先して、順次のり面の補修を行っております。
補修方法につきましては、当該区間は風が強く、自然環境への配慮も勘案いたしまして麻袋に砂を詰めた麻土のうを側溝形状に敷き並べて試験施工を実施しているところでございます。
 もう1点、中田島砂丘の砂の飛散についてですが、防潮堤の頂部を中心に確認されておりますが、こちらもCSGの露出部に継続的に雨水が滞留している状況ではないため、防潮堤の機能に支障を来すというものではございませんが、飛散の多い箇所から優先して順次補修を行っております。
 補修方法につきましては、西風や波浪に伴う砂の移動が避けられないエリアのため、市民ボランティアと連携して堆砂垣やコンクリートブロックを天端に配置して砂を捕捉する対策を試行的に行っております。
 舞阪工区も含めまして、それぞれ施工後のモニタリングをしながら、しっかり現場を注視していきたいと考えております。

○戸栗技術調査課長
 建設発生土の処理についてです。
 建設発生土の処理について、9番委員御指摘の再利用に転換するべきというのは、私どもとしましても県事業への積極的な利活用を図るべきだと考えています。そのためには発生抑制、利活用促進を第1とする従来からのルールの周知徹底、先ほどもお話に出ましたとおり、公共から民間に至るまで誰でも簡単に使えるマッチングシステムの整備、さらに利活用をスムーズに進めるための仮置き場の活用の検討を行い、発生土処分量全体の軽減に取り組んでまいりたいと考えています。

○伊東公園緑地課長
 野球場のスケジュールにつきましてお答えいたします。
 アカウミガメの子亀の件もありますので、学識者と意見交換をして、過去の実績をしっかり分析した上で、今後の方向性やスケジュールを検討していきたいと考えております。
 検討状況にもよりますけれども、スケジュールは現行どおりに進めることを基本に再検討したいと考えております。

○田口委員
 ありがとうございます。
 時間もあまりありませんので、少しだけ御意見申し上げますが、公共交通政策は喫緊の課題となっておりますので、ぜひいろんなものを組み合わせて考えていただければと思います。遠隔操作はまだしばらく無理なのかなとちょっと残念な気もしますけれども、やっぱり1人のドライバーがバスを2台運転できるとか非常におもしろいことが今後起き得ると思いますので、いろいろぜひ実証は進めていただければと思っております。
 防潮堤につきましても、いろんなスキームでこれから維持管理をしていかなくてはいけないと思っております。これは50年、100年、これから先継続していかなくちゃいかんものですから、ぜひそういうスキームをしっかり取っていってもらいたいと思っております。
 建設発生土については本会議の答弁と同じだったので、もうちょっとやってほしいと思うんですけれども、これはまた次回もう少し研究しておきたいと思います。それこそ点群データの活用なんかでもっといろんなことができるのではないかなと思っておりますので、ぜひ深堀りしていただくようにお願いします。
 最後に野球場のスケジュール、できるだけ現行スケジュールでというお話を頂きました。現行6案で見れば――6タイプがあると私は思っているんですけれども――早急にこれは検討を深めていただきたいと思います。
 先ほど7番委員からもあったんですけれども、これまでPFIの議論は本当になされていないので十分ではないんですよ。やっぱり私はもっと加速してもらいたいと思っております。県のこれまでのPFI事業を見て、割とがちがちに仕様を詰め過ぎてうまく活用できてないケースが多いので、いわゆる仕様発注じゃなくて性能発注という考え方があるじゃないですか。今回この議論を進めていくともっともっと民間の発想でいろんなものが考えられるのではないかなと思っています。
 最後に、昨日の委員会で稼ぐインフラという言い方をしたんですけれども、これまでも私ネーミングライツとかいろんなことを提案してきているんですけれども全然やってないんですよ。そういう概念を皆さんしっかり持ってもらいたいです。交通基盤部の皆さんは、自分たちは造るのが専門でお金のことは財政に任せるという方がこれまでも結構いらっしゃったんですけれども、やっぱりそうじゃない。皆さんでコストを、捻出することを考えていただきたいと思います

○伊東公園緑地課長
 昨日、9番委員からPFIの御質問がございました。今、国で新しい資本主義の実現に向けたPFIの推進を進めているが期限はいつまでですかというお話がございました。それにお答えいたします。
 期限につきましては、令和4年度から令和8年度の5年間を重点公示期間としております。支援制度を研究して積極的に活用してまいりたいと思います。

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