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委員会会議録

質問文書

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令和4年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:伊藤 和子 議員
質疑・質問日:02/21/2022
会派名:ふじのくに県民クラブ


○伊藤委員
 一問一答方式でお願いいたします。
 総合計画後期アクションプラン案185ページのChaOIプロジェクトの推進についてです。
 日本の茶業を牽引する産地づくりに向け、県の茶業振興計画に則した、需要に応じた生産構造の転換を支援すると記載されておりますが、具体的な方法をお伺いいたします。

○小林お茶振興課長
 お茶の需要については、急須で入れて飲むリーフ茶の需要が減少する一方で、ドリンク飲料や高品質なティーバッグ、粉末茶、そして海外での緑茶需要が非常に拡大しております。
 このため、例えば飲料メーカーをはじめ品質をしっかり評価してくれる茶商や海外に販路を持っている輸出業者などと連携し、価格や生産量を事前に決めておく契約生産の取組を促進してまいります。また生産に必要となる製茶機械の整備などを支援することにより生産者の所得向上を図ってまいります。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 次に、後期アクションプラン案199ページ、本県農業の成長産業化には野菜や花卉の施設園芸の高度化や収益性の向上が不可欠と考えますので、どのように推進していくのかお伺いさせていただきます。
 上段の表に施設園芸拠点の整備で現状値が平均4.8ヘクタール、目標値が毎年度6ヘクタールと載っておりますので、このあたりについてお伺いしたいと思います。

○乾農芸振興課長
 本県産の施設野菜や施設花卉は、首都圏や県内において非常に需要が多く、生産量の拡大が望まれています。
 まず、生産の高度化について申し上げますと、施設園芸作物、例えばイチゴでは施設内の温度や湿度、二酸化炭素などの環境を作物に最適な条件に制御することで単位面積当たりの収量が増加するデータが得られています。このため生産性、収益性の向上に向け、環境を自動制御する複合環境制御装置の導入や担い手の技術習得を支援してまいります。
 また、指標にあります生産施設の整備面積については、供給量の拡大のために鉄骨ハウスの施設整備を支援することになっております。指標値は県単独事業あるいは国庫事業を活用して毎年度施設整備を進めていきたいと考えています。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 後期アクションプラン案200ページに移らせていただきます。
 次代を担う農業経営体の育成について、人・農地プランにおいて地域内で担い手が確保できない地域に対しどのように農地集積を推進していくのかお伺いしたいと思います。

○藤田農業ビジネス課長
 実質化した人・農地プランによりますと、耕作面積の3割が明確に後継者未定・不明となっており、このうち3分の1は地域内の中心経営体の規模拡大の意向がある方によってカバーされる見込みですけれども、残りの3分の2――全体の約2割の農地については同じ市町内でも容易に担い手が確保できないケースも考えられますので、将来余剰となることが見込まれます。
 このため、県では令和2年度から農地中間管理機構――農地バンクにおいて人・農地調整員を配置し、貸出し意向がある農地について現地調査に基づき耕作条件を整理するとともに、市町を越えて規模拡大を指向する農業法人についてはヒアリングにより希望する農地条件を取りまとめ、現地説明会等も行いながら広域的なマッチングを行っております。
 今後も人・農地調整員や関係市町等と連携し、担い手が確保できない地域については地域外から積極的に確保することにより農地集積を推進してまいります。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 お答えのありました広域的なマッチングという言葉に期待しておりますので頑張っていただければと思います。

 次に、後期アクションプラン案206ページの有機栽培茶の拡大について質問させていただきます。
 輸出向け有機抹茶等、地域の特性に応じて生産体制への転換を図ると記載されておりますけれども、どのように推進するのかお伺いさせていただきます。

○小林お茶振興課長
 有機栽培については、中山間地域の夜温が低く害虫の発生が少ないという利点を生かして取組を拡大していこうと考えております。
 有機栽培の生産拡大に当たりましては、生産者の経営安定が一番重要であり、特に収量や品質が安定しない点をしっかり改良しながら、低コストで生産できる栽培技術を確立し、海外の販路を持つ流通販売業者と連携して取り組んでいくことが重要と考えております。
 有機栽培技術については、現在も茶業研究センターで研究を行っておりますし、本年度全国茶品評会において有機栽培で農林水産大臣賞を受賞した方が県内におりますので、こうした方の技術を現場で調査して早期の技術確立に向けて取り組んでいきたいと考えております。
 さらに、ChaOIプロジェクトの中で輸出向け有機茶の生産に関係する施設整備のメニューを新たに創設したいと考えております。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 次に、緑茶、花卉等の県内の消費拡大について質問させていただきます。
 先ほど質問させていただいた施設園芸の生産拡大と収益性の向上に関連し、後期アクションプラン案209ページの成果指標にある緑茶、花卉等について、まず県内での消費拡大を図る取組が必要と考えているんですけれども、これといった戦略はあるのでしょうか。

○小林お茶振興課長
 緑茶の県内消費の拡大についてお答えいたします。
 県内における消費拡大は、県民を挙げて取り組んでいくことが大変重要で、特に緑茶の消費量が少ない若い世代を対象に推進を図っていきたいと考えております。
 そこで、県内約800の小中学校、約30万人の児童生徒を対象に愛飲の取組を進めております。特に御家庭、若い世代のお父さん、お母さんに協力頂きマイボトルで学校に緑茶を持っていく取組が非常に拡大しており、引き続き推進することで県内の消費拡大を図っていきたいと考えております。

○乾農芸振興課長
 県内花卉の消費拡大についてお答えいたします。
 県では、暮らしの様々な場面で花と緑があふれる花の都しずおかの実現に向けて、本県の持つ花の資源を最大限に活用する点からふじのくに花の都しずおか推進協議会を組織し、生産者や流通・市場関係者などいろいろな方々と一緒に活動しています。
 消費拡大の具体的な方法は、まず1点目に地域や企業が行う花に関する取組の支援として、例えば花壇の設計や花の装飾といった専門家をアドバイザーとしてニーズに応じ派遣することを推進していきます。
 2点目は、先ほどのお茶と同じになりますけれども若い世代が重要だと考えており、花に触れ合う機会を増やすための学校等における花育活動を実施していきたいと考えています。
 3点目は、同じく若い世代に対する取組としてSNSの活用があると思いますので、県産花卉の情報発信等を進めてまいりたいと思っています。具体的にはインスタグラムやフェイスブックを活用してフォトコンテストなどを実施し、興味を喚起していきたいと考えています。
 新型コロナ感染症拡大の中で巣籠もり需要という言葉が出ていますけれども、例えば花においても在宅勤務あるいは土日に家の中で過ごすことが増えている中で、家の中に花を飾る、休みの日に庭仕事をするといった需要があり新たな動きが出ています。ウイズコロナやアフターコロナと呼ばれていますけれども、これらの動きを消費拡大の観点で捉えて活動していきたいと考えています。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 花卉の県内流通額は、2019年度の現状値は103億円、目標値は120億円で17億円の増となりますけれど、目標の達成に向けてSNS等を活用するなどの戦略を頑張っていただきたいと思います。

 次に、後期アクションプラン案216ページの農山村地域の魅力を活用した交流促進について、交流人口、関係人口を拡大して農村を活性化するための農村マイクロツーリズムの具体的な効果についてお伺いさせていただきます。

○前島農地保全課長
 農村マイクロツーリズムは、新たな生活様式において、交流・関係人口の拡大を図るために農村に近い都市住民と農村地域の住民との交流により農村を知ってもらい、深い理解の下、地域と関係性を深めてもらうことを狙いとしております。
 本年度のツアーは、県内3地区――富士宮市猪之頭地区、川根本町久野脇、静岡市有東木で実施しております。
 ツアー実施後のアンケートによると、近場なのに来たのが初めてで勉強になった、地元ガイドならではのエピソードが盛り込まれて非常に親しみやすかったといった声が寄せられました。またほぼ全員が再度このようなツアーに参加したいとあり、ツアーは関係人口の拡大に向け非常に効果が高い取組だと確認できました。
 今後は、この効果を35市町及び県で構成されているふじのくに美しく品格のある邑づくり連合等を通じて情報共有し、県内各地に横展開していきたいと考えております。

○伊藤委員
 どうもありがとうございました。
 最後の質問をさせていただきます。
 同じく後期アクションプラン案216ページの世界農業遺産となっているワサビに対しての取組ですけれども、私はもっと積極的に推進するべきと考えており、これからどのように推進していかれるのかお伺いしたいと思います。

○乾農芸振興課長
 県は、農業遺産申請を機にワサビに関係する市町、関係団体と静岡わさび農業遺産推進協議会を構成して活動してまいりました。
 今年度、これまでの活動に対して世界農業遺産等専門家会議のモニタリング評価を受け、令和4年度から5年間の第2期世界農業遺産・日本農業遺産アクションプランを策定しました。来年度からは本計画に基づいて伝統栽培の継承、ワサビ田の保全、地域住民との連携等を特に強化していきます。
 具体的には、まず生産振興としてワサビの育苗を安定供給する技術の開発や普及、生産者への苗の周年安定供給を図ることによって生産量の安定を目指し、伝統的なワサビ栽培技術を継承するために、担い手に対して研修会などを行い技術の継承を行ってまいりたいと考えています。
 消費拡大については、御承知のとおりここ2年ほど各種イベントや消費拡大の活動がかなり制限されてきた状況にあります。今後は静岡水わさびの知名度向上を図るためホームページを活用するとともに、イベントへの出展についても機会を見つけ拡大を図っていきたいと考えています。またお茶や花に続きますが、食育を活用しながら若い世代へのPRなど小中学生に本県の水わさびの魅力発信などを実施していきたいと考えています。
 さらに、ワサビ田周辺の環境が有効や生物多様性の保全意識の醸成を実施していきたいと考えています。

○伊藤委員
 どうもありがとうございました。
 取組がよく分かりました。
 このワサビは、世界農業遺産となっていて本当に静岡県の財産だと思っておりますので、私たちももっと意識してアピールしていかなければいけないなと感じております。以上でございます。

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