本会議会議録


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令和6年11月人口減少社会課題対応特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:曳田 卓 議員
質疑・質問日:11/25/2024
会派名:ふじのくに県民クラブ


○曳田委員
 まとめの部分で、破壊すべき幻想というのはまさにそういう期待感を持って我々は今臨んでいるような気がするんですね。この中で全部とは言いませんけれども、例えば破壊すべき幻想の上から3つ目の人手不足は外国人労働者の導入で解決できると。例えば介護の現場は、本当にもう絶対数が足りないという状況ですね。次頁を見ますと、企業経営の在り方で、外国人労働者は人手不足の進行を遅らせることはできるが抜本的な改善は困難だと、そうすると未来はどうなるのかなという思いがするんです。
 現状を見ると、外国人のほうも日本に対する魅力はまだまだあると私は感じているんですけれども、抜本的な改善は困難とするとその次は何かなと思うんですが、その辺の見解はいかがでしょうか。

○坂本貴志氏
 外国人労働者の問題はどれだけ受け入れるか、積極的に受け入れていくか、あるいは抑制的にいくべきなのかというのは、これは政策判断ですから、どちらが正しいかというのは人によって異なると思いますし、民主的にある程度選択されるべき問題だろうと思うんです。一般的に言えば、安い労働力としての外国人――現在統計上はかなり給与水準が低い――を受け入れていくと、賃金にどうしても下押し圧力がかかってしまうわけですね。つまり冒頭でも御説明しましたけれども、何で今企業が賃金を上げようと考えているかというと、もう人が確保できないからです。逆に言えば、人が確保できるのであれば、企業は賃金なんて上げないんですね。賃金を安く抑えてその利益が得られるわけですから、当然、企業側の利益になる。そういった意味で言うと、外国人労働者をたくさん受け入れれば受け入れるほど賃金は上がりづらくなるというのが、経済学の基本的な考え方になります。
 そういった中で、それでも入れていくんだという考え方もあると思いますし、そうじゃなくてしっかりと生産性を向上させよう、経済を高度化させようという考えもあると思いますし、それはどちらを選択するか考えていかなければいけないと思うんですね。
 ただ、抜本的な改善は困難と書いているのは、やはり外国人を一時的に受け入れたとしても、少子化の流れはずっと続いていくと思うんです。つまり今需給を埋めてもまた開いていく。そう考えれば、いずれかの時点で生産性向上策というのは、取り組まざるを得ない問題だと思います。
 今やるか、少し先送りするかの問題で、やはり日本社会として向き合っていかなければいけない問題かと思っています。

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