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令和6年6月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:江間 治人 議員
質疑・質問日:07/01/2024
会派名:自民改革会議


○江間委員
 改めましておはようございます。
 今年度は、知事が交代する中で県の仕組み、組織に様々な変化が出てくると思います。この委員会、この部局はその司令塔になりますので、県政の根幹に関わる部分も改めて伺っていきたいと思います。
 分割質問方式でお願いします。
 まず最初に、総務委員会説明資料6ページ、令和5年度一般会計決算見込み等の状況についてお伺いします。
 令和5年度決算は、令和4年度に対して歳入歳出ともに1000億円以上、率にして8%以上の減額になりましたけれども、一方で実質的収支は約48億円とおおむね昨年度並みになりました。
 これだけ歳入歳出が減ったにもかかわらず実質的収支が確保できたことについて、令和5年度決算において特徴的なことがあれば、またその評価をお伺いしたいと思います。

 次に、説明資料21、22ページの県税収入について伺います。
 県税収入の令和5年度決算見込額が、令和4年度決算額を6億7000万円ほど下回る4969億8500万円となっています。
 先ほどの鈴木経営管理部長の説明にもありましたように、法人二税の減額が顕著でありますし、法人二税以外の地方消費税についてもかなりの減額となっています。
 令和5年度の県税収入の決算見込額について、どう分析されているのか伺いたいと思います。

 次に、議案第111号の公安委員会委員の任命及び議案第112号の収用委員会委員の任命について伺いたいと思います。
 公安委員会委員候補者の三輪さんは、磐田市の方で、私もお名前を拝見したことがあり、たしかお会いしたこともあったと思いますが、非常にこういうことに対して御理解のある方だと伺っています。改めてこの方が公安委員会委員に適任である理由を御説明頂きたいと思います。
 また、任期が満了する収用委員会委員の江間さんの替わりに小宮山さん、そして予備委員には荘田さんをということで、この2人についても適任である理由を改めて伺いたいと思います。

 次に、説明資料28ページ、基金の運用について出納局に伺います。
 令和5年度は、令和4年度に比べて約2億7200万円の運用益の増と非常にいい運用をされていると思います。今年度の4月、5月の運用益も増加傾向にあります。
 株価が上がり、円安の具合はよく分かりませんが、いろいろ経済的な影響があると思いますけれども、金利が上昇傾向にある中で、今後より多くの運用益を確保するためにどのような工夫をされるか、今までと違った取組等があれば教えていただきたいと思います。

○鈴木財政課長
 決算額につきましては、新型コロナ関連の国からの交付金の減少と、それに伴う関連事業の減少により、歳入歳出ともにそれぞれ前年度から1000億円以上減少しております。
 また、いわゆる実質的収支につきましては、前年度を3億円程度下回りますが約48億円の黒字となる見込みであり、この点については一定の評価をしております。これは県税収入が最終予算額を上回って確保できたこと、また経費節減の努力を行ったことなどの結果であり、コロナ前とほぼ同水準の黒字となっております。
 また、令和5年度末の通常債の残高は、県債発行の抑制等に努めた結果、前年度から80億円程度減少しまして1兆5882億円と、目標としております1兆6000億円程度の範囲内でございます。
 厳しい財政状況でございましたけれども、一定の財政の健全性は確保できたと考えております。

○本橋税務課長
 令和5年度の県税収入の決算見込額の分析についてお答えします。
 令和5年度の県税収入は、6番委員御指摘のとおり令和4年度と比較して6億7100万円下回り、対前年度比99%となっておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みからの持ち直しが一段落したためと考えております。
 税目別では、景気回復基調を反映し令和4年度所得が増加したことから個人県民税均等割・所得割が約20億円、株価上昇により譲渡が活発に行われたこと等により株式等譲渡所得割が約46億円それぞれ上回ったことから、全体では約76億円上回っております。
 一方、法人二税は企業の多くが3月決算となっていますが、収益は伸びているものの、昨年の伸びが大きかった企業については中間申告がされる昨年11月時点で伸びに応じた納税がされ、その反動で今年の確定申告額が減少するという収益の伸びをそのまま反映しない現象が起きており、この影響によって約30億円下回っております。
 また、地方消費税については円安基調が続いていることから輸出が増加、輸入が減少し、これがいずれも納税額の減少に結びつくため、この影響により約59億円下回ったと分析しております。

○松経営管理部参事(職員担当)
 公安委員会委員の選任理由についてお答えいたします。
 昨今、犯罪や事故の対応が多様化する中で、警察行政においては高齢者や子供等の社会的弱者に向けた対策など福祉分野に関する対応が必要となっております。
 また、現任者の長澤委員が西部地域出身であることも考慮して、今回の委員の選任に当たってはこれらの要件を満たす複数の方から選任したところでございます。
 その中で、障害のある方の就労支援の先頭に立ってこれまで事業所同士の連携体制の構築や職員の資質向上、作業工賃の向上に尽力されたほか、障害者施策推進協議会委員として障害福祉サービス事業所と企業との連携強化を提案され、この提案がふじのくに福産品等SDGsパートナー制度の創設につながるなど福祉分野全般に通じ行政にも理解の深い三輪氏が、長澤委員の後任として最適であると判断したものでございます。
 次に、収用委員会委員の選任理由についてお答えいたします。
 弁護士の江間委員が退任となることから、今回後任及び予備委員の後任として、同様に弁護士を任命しようとするものでございます。
 小宮山氏、荘田氏のお二人とも、これまで静岡県建設工事紛争審査会委員を務められております。小宮山氏につきましては市町の開発審査会委員、荘田氏につきましては市町の入札監視委員会委員も務められるなど、公共事業や土地開発等に関する公職を務めた経験が十分であるとして県弁護士会から推薦を頂いておりますことから、収用委員会委員及び予備委員としてそれぞれ任命することが適当と考え、本議会にお諮りしているものでございます。

○内田出納局次長兼会計総務課長
 金利が上昇傾向の中、より運用益を確保するための取組についてお答えさせていただきます。
 歳計現金につきましては、適切な資金管理を行いまして運用額の確保に取り組んでまいります。
 また、預託運用につきましては金融機関の資金需要にできるだけ応えられるよう多様な預託期間を設定し、より高い利回りで応札されるよう入札を行い歳入確保に努めてまいります。
 特に新たな取組ではありませんけれども、入札においてできるだけ応札されるよう、より一層資金管理や市場の動向に留意して進めてまいります。

○江間委員
 知事が替わり、まさに行政は企業経営という公約で飛び出してきた方なので、収支や税収に関しても非常に積極的に取り組んでいただけると期待しているところです。
 そういう中で、静岡県の実質的収支は今回は48億円、ここ数年は大体60億円から50億円ぐらいで推移してきたと思いますけれども、どれくらいが適切かという基準を改めて検討していただくような方向性を持っていただければと思います。
 また、県税収入についてもこれだけ円安が進む中で輸出企業が単純に利益を上げていく時代ではないと思いますので、その辺も踏まえて見通しをしっかりつくっていただきたいと思います。

 次に、説明資料23ページ、次世代県庁の検討について伺います。
 これから、県庁はもちろんですがいろいろな公共施設が老朽化してきて、何とかせないかんとみんなが考えているところですが、財源が限られている中で、かつ今後の行政機関の在り方も検討しなければいうことで次世代県庁の検討が進められていると思います。
 30年前は、1人1台パソコンなんていう時代じゃなくて、労働時間についても恐らく意識が全然違ったと思います。
 30年後に一体どういう働き方になるのか、週休2日でやっているところが週休3日、4日になる可能性もある中で、行政機関の施設がどうあるべきか想像するわけですけれども、説明資料に記載されているプロジェクトチームの2回のミーティングの中で、今後の課題や将来像に対して特筆すべき意見等がありましたら教えていただきたいと思います。

 それから、若手職員による次世代県庁研究会が新設されるとのことですけれども、構成メンバーの年齢、男女比、また研究会で議論していくテーマについて教えていただければと思います。

○竹田資産経営課長
 県庁本館につきましては、昭和12年竣工で建築から85年以上経過し、設備の老朽化や大雨時に雨漏りするなど課題が多くあります。
 また、登録有形文化財ということで外観の変更には多くの制約があります。
 全国の事例を見ますと、愛知県庁や名古屋市役所のように歴史的建造物として施設を利用しながら長期間保存している庁舎がある一方、東京の九段会館のように一部保存、復元して先進的なオフィスとして利用している報告もあります。
 本館の在り方については、まだ具体的な方向性は決まっておりませんけれども、他の自治体の事例を参考にしながら幅広に検討してまいりたいと思います。
 これまでの検討の中では、これからの庁舎に求められる役割を災害から県民・県土を守る機能を有すること、県民が利用しやすく親しまれること、働きやすい職場環境であること、効率的で長寿命であること、環境・まちづくりに貢献することの5つの項目に整理しました。引き続きこれらについて検討してまいる予定でございます。
 また、人口減少や少子高齢化など地方自治体を取り巻く環境は大きく変化しておりますので、本庁舎、総合庁舎の在り方については、働き方も含め検討してまいります。

○兼子行政経営課長
 若手職員から成る次世代県庁研究会についてお答え申し上げます。
 まず、この研究会に参画する職員については各部局から意欲的な職員を1名ずつ推薦頂いております。
 年齢層としては、役職で言いますと主事が3名、主任が7名、主査が2名で、主査級以下で構成しております。
 また、男女比でございますけれども、全体で12名おりますが男女6名ずつの半々となっております。
 次に、この研究会の目的でございますが、次世代県庁の検討に当たりましては、十数年後の社会の変化をイメージしながら職員の働き方をどう変えていくかも捉えていかなければいけないと考えております。十数年後のいわゆる次世代の県庁を担っていくのが、現在若手と呼ばれている職員と認識しております。
 将来、次世代県庁舎で実際に働く職員の自由な発想を議論に反映させていくことを目的として、今回研究会を立ち上げました。
 ちなみに、昨年度は経営管理部内の若手職員で勉強会という形でやってまいりましたが、今回はそれを拡充させて各部局から募ったところでございます。

○江間委員
 特に、若手の次世代研究会については興味があります。まさに我々の子供たちの時代に社会がどうなるかが検討の根幹になると思います。
 年間でどれぐらいやるのか決まっていれば教えてください。

○兼子行政経営課長
 今年度は5回程度と想定しております。

○江間委員
 我々が持ち得ない感覚でいろんな検討会がなされることを期待しています。

 最後に、もう1つ質問させていただきます。
 新知事のいろんな考え方がこれから出てくる中で、また新知事に皆さんからいろんな情報を提供していく中で、県庁組織も変わっていくことが考えられます。
 私も観光業に携わっていますが、例えば観光業の所管が今のスポーツ・文化観光部で本当にいいのか、もっと産業性を高めたほうがいいのか、あるいは農林水産業の課題が山積していてボリューム感としてはかなりあるので農林水産部は独立したほうがいいのか、あるいは私立高校や県立大学は教育委員会には入れないとは思いますが、今の組織の中では一部民間みたいな感じで県があまり関与できない形です。教育としては一くくりになる部分もありますので、それでいいのか。こうした検討を今後皆さんから知事に上げていくことはあるのかどうか教えていただきたいと思います。
 また、東京事務所はふじのくに大使館と呼ばれています。前知事がいろんな思いの中でふじのくにをやたら使っていましたけれども、東京事務所には静岡という名称をしっかり入れたほうがいいと私は思っています。
 もう1つ、非常勤特別職の方々が何名かいますが、80代の高齢の方もいらっしゃって月額60万円の報酬を払っています。これも前知事の意向で決まってきたことだとは思いますが、この辺の変更についても提案していくことが必要なのではないかと思います。
 組織、東京事務所の呼称、それから非常勤特別職についての考え方をお伺いしたいと思います。

○遠藤人事課長
 まず、組織の関係についてお答え申し上げます。
 現在の県の組織の編成や業務の所管について様々な御意見があることは承知しております。今後新知事が政策を推進していく中で、最もふさわしい体制とは何かを検討してまいりたいと考えております。
 今年度、総合計画を策定してまいりますので、その内容を踏まえながら来年度以降の組織改正に反映したいと考えております。
 次に、非常勤特別職ですけれども、現在館長などに就任されている方々がいらっしゃいます。専門性が非常に高い分野でその専門性を生かして館長等をやってもらっておりますので、今後どうするかは実際に施設を運営する各部局でどのような進め方をしていくかによると思いますけれども、状況によっては見直すこともあろうかと考えております。

○小関地域外交課長
 東京事務所の呼称についてお答えいたします。
 私も東京事務所におりましたが、企業訪問などの際には静岡県東京事務所ですとアポイント取りをしており、ふじのくに大使館は名刺には書いてありましたが使うことはあまりありませんでした。
 ただ、名刺をお渡しするとふじのくに大使館と書いてあって、富士山の写真に加えて変わった名称ですねと注目を浴びて話の取っかかりになり、初対面の人と話が弾む利点はございました。
 組織としては、静岡県東京事務所だけで特に問題があるわけではないと思います。行政組織規則で決まってるものではなく、ふじのくに大使館はあくまで呼称ですから、何かの機会に知事にもこの名称はどうしましょうかとお諮りして、皆さんの意見も聞きながら今後検討していきたいと思います。

○江間委員
 変えていくことがたくさんあると思います。
 ぜひ、知事からの指示を待つのではなく、総合計画の話もありましたが、特に先ほどの非常勤特別職については、任期もありますが仕事の内容を県民が理解できるようしっかり皆さんから確認を取って検討していっていただきたいと思います。以上で質問を終わります。

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