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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和5年6月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:川崎 和子 議員
質疑・質問日:07/05/2023
会派名:ふじのくに県民クラブ


○川崎委員
 皆さん、こんにちは。ふじのくに県民クラブの川崎和子と申します。
 4月の統一地方選挙で磐田地区から県議会議員として選出させていただきました。県民の皆様の負託を重く受け止めて、一生懸命勉強してまいりたいと思っております。
 建設委員会は、昨今の異常気象が続く中、県民の皆様の命や財産を守るための重要な所管だと感じております。まだ不慣れですので、皆様の御指導を賜りながら頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、分割質問方式で質問させていただきます。
 最初の質問は、議案第85号の一般国道150号橋梁新塩新田橋の請負契約の一部変更についてです。
 この部分は磐田市や浜松市内を中心に交通集中による渋滞が発生しており、県は交通円滑化を図るために150号バイパスの整備を平成20年度から進めています。近年においても依然として慢性化する渋滞が継続していることから早急な整備が求められております。先ほど交通基盤部長から説明がありましたが、その変更内容について具体的に伺いたいと思います。
 また、この一般国道150号新塩新田橋は磐南Uバイパスという事業名称で2キロ中の優先整備区間1.3キロに当たります。本事業は地元から早期整備が期待されておりますが、工事内容と工期についても伺います。

 続きまして、この磐南Uバイパスは2キロ中の1.3キロでございます。今回橋梁以外の残りの0.7キロの工事も計画に入っておりますので併せて質問します。

○松岡道路整備課長
 一般国道150号新塩新田橋橋梁整備工事の契約変更についてお答えいたします。
 第85号議案は、昨今の物価高騰や労務単価の見直しに対応するため、今年2月に発出された技能労働者への適切な賃金水準の確保についての通知で定める特例措置を適用し契約変更を行うものであります。変更内容は、労務単価や資材価格の見直しにより約2100万円を増額するものであり、工事内容の変更はございません。
 優先整備区間1.3キロの工事内容と工期につきましては、今回お諮りする橋梁上部工工事のほか、橋梁前後区間の道路工事がまだ残っております。これらの工事を計画的に進め令和7年度の開通を目指してまいります。

 続きまして、残る0.7キロ区間の工事内容と工期についてお答えいたします。
 先ほど説明しました優先整備区間1.3キロの整備を現在集中的に進めており、令和5年度の完成が見えてきたことから残る0.7キロの区間につきまして来年度より調査設計を進めていく予定であります。用地買収や物件補償を新たに行いますので、完成時期についてはまだ見通せておりません。早期整備ができるよう地元調整など磐田市に御協力頂きながら進めていきたいと考えております。

○川崎委員
 最初の質問で、今回の1000万円強上がっている理由が労務単価や資材価格等の見直しで、他の建設事業でもこのあたりは今大変影響があると思うんですが、具体的に資材価格や労務単価についてもう少し詳しく教えていただけたらと思います。

 優先整備区間1.3キロは令和7年度に開通することは分かりました。本当に工事が進んでおりまして、実は市道がもうある程度できているんですが、その先が進まずここの開通を待っている状況と聞いております。ぜひ令和7年度の開通が早期にできるようお願いいたします。
 それから、残る0.7キロの工期と内容のところで、用地買収のお話がありました。用地買収が大変難しいことが事業が進まない原因であると思います。用地に関する課題など言える範囲でもう一度お願いいたします。

○松岡道路整備課長
 今回の上部工の増額の内訳でございますが、具体的な数字は持ち合わせておりませんけれども、全体としておよそ材料費が5割、労務費が5割と半々ぐらいの増額内訳になっております。

 続きまして、0.7キロの用地買い上げにつきましてはまだ用地交渉を始める前の段階でございますので、課題については把握できておりません。

○川崎委員
 関連するところですが、この第85号議案の一般国道150号新塩新田橋の本事業は、交通の円滑化とともに御前崎港への輸送や工場間のサプライチェーンを担う産業、観光の活性化として重要な路線になっていると認識しています。
 まだ、0.7キロがこれからではございますが、磐南Uバイパス東側の計画があるか質問します。

○山梨道路企画課長
 磐南Uバイパスの東端から太田川橋の西側まで約5キロについてはバイパス整備、太田川橋から掛川市浜野地内まで約13キロの現道2車線を4車線化する方針を県、磐田市、袋井市及び掛川市の間で合意しております。
 この合意に基づきまして、今年度は磐田市南田伊兵衛新田地内から袋井市境までの5キロ区間について、福田地区の住宅地を回避する最適なバイパスルートの検討を開始したところでございます。

○川崎委員
 御答弁ありがとうございました。
 バイパスルートについては磐田市にも聞きに行ったりしたのですが初めて聞きました。ということは今御説明があったとおり、これから掛川市までの13キロの計画も予算づけも出していくと御理解してよろしいでしょうか。

○山梨道路企画課長
 150号バイパスの道路整備に当たりましては、先ほど申しました方針に基づいて西側から磐南Uバイパスの道路整備を進め、さらに東側につきましては――東側といっても御前崎港から西という捉え方をしていただきたいんですが――現在御前崎市内で4車線化整備を進めておりますので、順次東から西と、西から東で事業を進めております。

○川崎委員
 ありがとうございました。
 先ほども申しましたように、この事業が御前崎港までの観光や産業の重要な路線だと認識しておりますので、ぜひその計画等も順次進めていただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 建設委員会説明資料63ページ、重点事業の実施状況として昨年の台風15号と今年6月2日の台風2号被害の対応について質問します。
 まず1点目が、災害復旧事業の応急対策、いわゆる仮護岸に関することでございます。6月2日の台風は6月初旬という台風シーズンとしては季節外れの時期でございました。昨年の甚大な被害を県内にもたらした台風15号からたった9か月しかない異例の状況でもあったと思っています。また昨日も熊本県で大変ひどい浸水被害が起きておりますが、昨今は何十年に1回、何百年に1回と言われている並外れた雨量が、線状降水帯という名前で頻繁に起こっている印象を受けております。
 昨年の台風15号では県内中西部で多くの施設や住宅が被災しましたが、6月の台風2号による豪雨で敷地川などの応急工事をした大型土のうが被災しました。磐田市敷地川の今回の決壊は昨年の台風15号と全く同じ護岸で発生し、被災者も床上浸水など甚大な浸水被害を被ったと思っております。私の地元でございまして、台風15号のときから地元の方たちとは何度もお話を聞いており、6月3日の朝からこの敷地地区に入り全部回りました。本当に同じような被害状況からやっと9か月、障子や床を入れ替えてアパートをキャンセルしようとする中での被災でした。
 この被災を受けて台風15号の応急工事として施行された大型土のうが今回被災したのですが、このことに対して県の受け止めと今後の対応について伺いたいと思います。

○加茂土木防災課長
 災害復旧事業の応急対策についてお答えします。
 大型土のうの被災につきましては、一般的な応急対策工事では施工に必要な用地の制約や施工機械の購入方法など時間的、地形的、技術的な条件を勘案し、迅速に施工が可能な大型土のうが多くの被災現場で用いられています。
 今回の台風2号においては、応急復旧で施工した大型土のうが流出するなど再度被害を受けており、河川の水位や流速が速くなったことで被災したものと考えられます。しかし多くが流出のみで堤体への影響は出ておりませんので、工法としては適切であったと考えております。
 今後、それぞれの現場状況を点検、整備した上で、例えば大型土のうの前面にさらに洗掘防止措置を行うなど現場条件に合った対応策を実施しているところであります。

○川崎委員
 台風15号の後に755袋の大型土のうが施工されたと思っております。今御説明がありましたように、土のうの有効性は現場条件を選ばず迅速に設置する、それから設置場所までの工事道路の確保や資材運搬車両の通過など地元住民、地域への負担が少ない、また施工性に優れているといった効用により一般的に利用されると認識しているのですが、実は決壊した付近のいわゆる河川の能力が袋井土木事務所で1秒間103立方メートルぐらいと出ておりますが、台風15号の豪雨のときには1秒間に260立方メートルと記録が残っております。
 また、6月2日の台風2号の前の5月中旬から出水期に入り、大型土のうの沈下が確認され再度積み直しをして補強されました。5月末に完了してそれで今回の決壊となっているんですが、これらの事実の中で、今土のうの工法としては適切だったと言われ私もそのように思うのですが、そうは言っても5月までには見直しもされているわけですよね。
 平常時でも大型土のうの沈下が起きていた事実に対して、河川の仮護岸の強度について御見解があったらよろしくお願いします。

○加茂土木防災課長
 応急仮工事で使った大型土のうの強度につきましては、基本的には洗掘などがされなければそこの位置にとどまるものと考えており、全国で多く使われています。しかし一部沈下が起こったことは少し弱点があったのかもしれません。他の現場においては先ほど申し上げましたように多くの土のうが流出しましたが、護岸というか堤体は守られた状況もありますので、それなりに使えるものだとは思いますが、水当たりや流速が強いということならば、今後その前面にさらに補強を考えたりと今検討しております。

○阿部委員長
 再質問の前に確認します。
 先ほどの質問の中で流量が超過していることと平常時の土のうの沈下が起きていた事実関係を述べられましたが、それに対しては認識の答弁を求めなくていいですか。

○川崎委員
 もし、していただけるのであればお願いします。

○阿部委員長
 加茂土木防災課長に確認します。

○加茂土木防災課長
 流量につきまして、大分今回の方が少なかったと思うんですけれども、毎秒の流量については、現況の断面は特に侵すような形で護岸を設置していなかったので、それ以上の雨になって流量が越えてしまうと護岸は耐えられないと思います。

○川崎委員
 ここの河川の能力が毎秒103立方メートルとなっておりまして、それが台風15号の豪雨のときには毎秒260立方メートルなんですね。ですのでもうこの時点で2倍以上のことが起きていたということですよね。そして9か月後、土のうの施工により今回の台風2号を迎えます。
 先ほどの平常時の沈下もそうですが、今の御答弁の中で土のうが工法としては適切だったとありつつも、地元の方たちも応急対策の不足をおっしゃっているのですが、台風15号後の検証においてはどのような御見解だったかが先ほどの質問だったのですが。

○望月河川砂防局長
 台風15号の後の対応等についてお答えいたします。
 7番委員御指摘のとおり台風15号では、西部地域を中心に広範囲で多数の災害が発生しました。平成元年10月12、13日で大きな雨が県東部を襲った台風19号の被害実績もあり、9月末でしたのでとにかく大急ぎで応急復旧することが我々に課された使命だと敷地川も含めて対応しました。土木防災課長がお答えしたように汎用性、機動性なおかつスピーディーに対応できる大型土のうを使った復旧で、まずは現況の堤防機能を回復させようと数多くの現場の1つとして敷地川も対応したところでございます。
 土砂がたくさん出て敷地川では橋も流出したりと現場ではいろいろな混乱がある中で、とにかく応急的な作業でしたので時間の経過とともに大型土のうが少し潰れてくる現場もございまして、少なからずメンテナンスしなければいけない状況がありました。袋井土木事務所が現場確認等をする中でいろいろな現場の制約もあり、なかなか思うように重機も入れられなかったところもありますが対応してきました。
 先ほど台風15号のときに流出した流量の話ですが、私がこの場で申し上げると非常に心苦しいところがあるのですけれども、県が管理する河川につきましては、なかなか大きな雨に耐え得るだけの流下能力、断面を持っていませんので、台風15号は七夕豪雨以来の非常に大きな雨が降ったのですが、あの雨がもう一度降ったらどうなるんだと言われたら、またあふれますと包み隠さず言わざるを得ない状況がございます。その中での今回の仮設応急計画につきましては、本来であれば災害復旧と同じ断面で復旧するのですが、さすがに破堤し決壊した事実を重く受け止めまして、できる限り下流に負荷がかからないように――河川改修ですので一部上流だけ大きく広げてしまいますと浸水エリアを下流に移動させてしまう危険がありまして、それが川の整備の難しいところであります。二度の被災があったことは、被災された方々には土木に関わる者として本当に申し訳なく思っています――今の敷地川の実態を踏まえた中でできる限りのことをやって、なおかつ今般いろいろ地元説明をさせていただいているところであります。引き続き全力で対応してまいりたいと思ってるところです。

○川崎委員
 ありがとうございました。
 今御説明頂いたように、私も二度の地元説明に参加させていただきました。袋井土木所長をはじめ本当に丁寧な御説明をしていただき、かなり御意見と批判はあったんですが、その後その説明文をプリントアウトされて1軒1軒回ったお話も聞いております。その姿は本当にありがたいと思うともに、今回知事も現場に来ていただき認識を強く持っていらっしゃることを理解しております。ただ今お話があったように、やはりここの容量の限度がある認識は重要だと思っていますので、これからも進めて頂きたいと思います。

 それから関連して、これから台風シーズンに向かいましてこの本復旧工事が完了してない箇所の再度被災が懸念されます。三度目の決壊は許さないと知事もおっしゃっています。
 そこで、災害復旧事業の応急対策が完成してない被災箇所は今後どのように進めていくのか、応急復旧済みの箇所は監視やメンテナンスをどのように行っていくのかを次の質問としたいと思います。見解を伺います。

○加茂土木防災課長
 応急工事が完成してない箇所は、極力早く完成させるようにいたします。
 それから、応急復旧後から本復旧までの間の対応につきましては、河川パトロール、出水時の点検等により大型土のうの沈下などの変状が発生していないかを監視し、不具合が確認された場合には直ちに土のうの積み直しやその他維持補修を行ってまいります。

○川崎委員
 今の御答弁で、現状として土のうだけではなく鋼矢板と根固めブロックが補強されています。特に鋼矢板は大きな重機が必要ですので、確か3日か4日ぐらいで用地を取得して機械が入る道路も造って早急な対応だったと理解しているのですが、先ほどの質問に関連するかもしれないんですが、今回この鋼矢板と根固めブロックを入れた基準は、昨年の台風15号のときにはなかったわけですね。今回このことをやっているわけですが、これだけ強化する基準等について質問します。

○加茂土木防災課長
 今回の二重鋼矢板設置と根固めブロックを設置した基準は、再度の災害を受けたことで特別に考えて設置したものであります。
 通常、仮設としては二重鋼矢板等は行わないことが基本です。これは二度と起こさない、破堤してはならないということで特別に施工しました。

○川崎委員
 特別に考えたということでございますが、私がなぜこんなにこだわるのかと言いますと、実はちょうど6月2日の2週間前に袋井土木所長からこれからの本工事に関してレクチャーを受けたんですね。そのときに仮護岸に関しては全く聞かなかったんです。自分としてすごく盲点だったところがあり、本当に自省の念に駆られこの機会に質問しているところでございます。
 今後この仮護岸は、いろいろなところで本工事の前に関与してくると思います。これから敷地川も出水期でございますので10月まで手が入りません。ということは昨年度と同じ状況になるということです。これは私の願いですが、もし二重鋼矢板等をされていたら今回の被害はなかったのではないかという思いもあるので、そういうことが今後県内でも考えられる場合には、形状なのか河川に対する雨量なのか分かりませんが、ある程度の基準でやはり特別に鋼矢板や根固めブロックの施工を要望します。

 それでは次の質問に移ります。
 この敷地川の今後の復旧工事は、10月以降に取り組まれると思いますが、工事の内容と工期を伺いたいと思います。

 それからもう1点、これは流域治水の関係だと思うのですが、地域住民から破堤した区間だけではなく敷地川全体について下流からの整備が必要との意見が多く寄せられております。下流からの整備となると時間とお金がかかると想定されますが、被災した箇所以外に敷地川全体の河川改修を今後どのように進めていくのか、県の見解を伺います。

○加茂土木防災課長
 本復旧工事の内容と工期につきましては、通常の災害復旧工事は被災施設の既存の位置に同じ形状で復旧する原形復旧が原則でありますが、敷地川の本復旧工事につきましては、河川の流下能力を向上する改良復旧工事を行う計画で国の採択を受けております。今後この計画を基に今回の台風2号による被害を踏まえ計画の点検を行うとともに、見直しが必要な場合は計画を変更してまいります。
 工事時期につきましては、10月以降の着手となりますが、河川工事でありますので出水期を避けできるだけ早い復旧の完了に向けて取り組んでまいります。

○杉山河川海岸整備課長
 敷地川全体の河川改修、被災以外の箇所についてお答えします。
 破堤した区間のほか、磐田市の敷地川橋の上流約1.4キロメートル及び袋井市の見取橋の上流約2.5キロメートルについて、河川整備計画に位置づけられ、河道拡幅が必要な区間がございます。
 令和4年度の国の補正予算により、現在その区間の護岸の詳細設計を実施しているところでございます。破堤した区間の改良復旧とともに、下流の区間についても今年の渇水期より順次改修工事に着手するよう予算の確保に努め、地元に対する丁寧な説明を行い治水安全度の向上に努めてまいります。

○川崎委員
 御答弁ありがとうございました。
 本工事の確認ですが、改良復旧計画がもともとありまして、確か毎秒170立方メートルを目途にと聞いておるのですが、それでよいかどうか。
 それと右岸に対しても、令和5年10月から令和6年7月ぐらいまでで終わる、左岸に関しては令和6年7月から令和7年6月ぐらいの計画と聞いておるんですが、それでよろしいでしょうか。

○加茂土木防災課長
 改良復旧計画の流量につきましては、手元に資料がないので、後ほど確認させていただきたいと思います。

○望月河川砂防局長
 改良復旧計画ですが、7番委員御指摘のとおり計画対象流量については毎秒170立方メートルです。先ほどありましたように台風15号の流量を算定しますと毎秒約200立方メートルと計算結果が出ています。ただ河川計画では、堤防を満杯で流すよりもここまでだったら安全ですという水位の高さがありますので毎秒170立方メートルになるように断面を広げます。結果的にあふれない形で何とか台風15号の豪雨の流量を流せる断面まで拡大する計画です。ですから河川計画の説明で計画対象流量毎秒170立方メートルでは少し足りない印象をお持ちになると思うのですが、先ほども申したように下流のバランスを崩してはいけないので、それも考慮しつつできる限り最大限の改修をする計画で進めてまいりたいと思っております。

○川崎委員
 大変だと思いますけれど、早期に進めていただくようにお願いいたします。要望としたいと思います。

 次の質問にいきます。
 二級河川太田川水系蟹田川整備についてお聞きします。
 磐田市と袋井市から成る蟹田川整備促進協議会から令和5年度蟹田川改修予算確保と改修工事の早期完了の要望が提出されております。平成13年より当河川整備計画に基づき改修工事が進められております。しかし昨年の台風15号、今年の台風2号とも道路の冠水や住宅の床上浸水などひどい被害が出ております。改めて蟹田川改修工事の進捗と今後の計画についてお伺いします。

○杉山河川海岸整備課長
 蟹田川の河川改修は、原野谷川の合流点からJR東海道本線橋梁の上流までの約2.3キロメートルを河川整備計画に位置づけ、これまで彦島大橋の直下流までが完了しております。残る約0.8キロメートルについて用地買収を進め、一部盛土工事に着手しているところでございます。
 現在、河川拡幅に伴い架け替えが必要となる袋井市道の彦島大橋について、袋井市と協議を進めながら橋梁の詳細設計を実施しており、引き続き取り合い道路を含め事業用地の計画幅を確定してまいります。
 なお、彦島大橋付近の地権者の事業に対する理解が得られておりませんので、用地の境界も未確定となっております。袋井市と県と一緒になって交渉を進めておりますが、交渉に時間を要しているところでございます。
 引き続き、袋井市と共に地権者に対して丁寧な事業説明と粘り強い交渉に努め、早期の工事着手を目指してまいります。

○川崎委員
 ありがとうございました。
 私もこの現場を見に行かせてもらいまして、蟹田川と松橋川が交わっているところが逆流して、袋井市も磐田市もかなり浸水があると聞いております。先ほどもそのお話がありましたけれど、用地買収で大変困難を極めているとお聞きしていますが、台風2号のときもかなり床上浸水があったと思いますので、ぜひ事業を進めていただきますようにどうぞよろしくお願いいたします。

 では次の質問に移りたいと思います。
 次は、県内の被害対応と流域治水事業についてお伺いしたいと思います。
 昨年の台風15号で被害場所を含めて、会派としての要望でも土のうによる堤防のかさ上げ、河床のしゅんせつ、浸水被害想定地域の市町と共同しての水防団、消防団、住民も活用できるような事前の土のう配布などがあったと思いますが、進捗はありましたでしょうか。

 次に、農業部門との調整について伺いたいと思います。
 先ほど部長説明にもありましたが、農業用の堰や樋門の安全性の事前確認、農業用水やため池を台風接近時など事前に水抜きをして貯水力の強化を行う事前防災についてお伺いしたいと思います。

 最後に、静岡版防災ステーションの設置についてでございます。
 東京都北区浮間1丁目に国と東京都北区が共同で整備しました浮間地区荒川防災ステーションがあります。これは堤防にもしものことが起こったときに必要な根固めブロック、鋼矢板、割栗石が貯蔵されております。また敷地内には水防センターがあり、水防活動用の備蓄や被災時は応急復旧の基地となる機能も備えていると聞いております。
 これらの防災ステーションは国の主導によって全国の一級河川で整備が進んでおり、県内では菊川市、焼津市、吉田町にあります。一級河川同様水害が相次ぐ二級河川でも国ほど大規模でなくてもよいのでポンプや発動機、土のうや鋼矢板などの水防資材、救命ボートなどの備蓄施設を市町と共同して設置を考えたらどうか提案するところですが、所見を伺います。

○加茂土木防災課長
 県内の被害対応のうち、土のうによる堤防のかさ上げと土のうの事前配布についてお答えいたします。
 出水時に河川堤防に土のうのかさ上げを行うことは水防活動であり、これを実施するのは第一義的に水防法で定められた水防管理団体である市町の責務となっております。
 県としましては、市町による円滑かつ迅速な水防活動支援のため市町から申出があった場合には、備蓄資材の提供を行うなど出水に備えた対応を図ってまいります。
 次に、土のうの事前配布についてですけれども、水害の備えとして土のうの事前配布のような自助、共助の取組を充実することも被害の軽減として極めて重要であると考えます。
 冠水や浸水の発生が懸念される地域では、市町が土のうステーションを設置し住民の自助・共助のために活用されております。このためこうした実効性の高い取組について、市町と連携して土のうの活用方法や設置場所などを充実させていくことで土のうによる対策の普及を図ってまいります。

○杉山河川海岸整備課長
 県内の被害対応のうち、河床のしゅんせつについてお答えいたします。
 昨年の台風15号による山間部から流出した土砂の堆積に対しましては、災害復旧事業で対応するとともに、緊急河川浚渫対策事業で安間川をはじめ県中西部の25か所で緊急的にしゅんせつを実施しております。また県土強靱化対策事業費により大谷川放水路をはじめ56か所で実施予定でありますが、今年の台風2号により流出した土砂に対しては、当予算を活用して実施箇所を精査し緊急的に対応してまいりたいと考えております。
 台風2号や今後の出水状況を踏まえた緊急の対策について引き続き予算の確保に努めるとともに、3次元点群データを活用し計画的で効率的な河川のしゅんせつに取り組んでまいります。

○山田河川企画課長
 農業用の堰や樋門の安全性の事前確認につきましては、毎年出水期に入る6月までに各施設管理者に点検を依頼しまして、施設の安全性についての確認や確認結果に基づく是正などを行っており適切に運用されております。引き続き施設の維持管理にしっかりと努めていきたいと思っています。
 また、農業用水路やため池を事前に水抜きして、貯水力を強化する取組につきましては、県や市町の農地部局で担当しており、そちらに確認したところ農業用水路の活用につきましては、現時点では行っていないと聞いています。
 一方、水抜きにつきましては、施設の構造上、可能かどうか利用者との調整などもありますが、実施に向けた課題があるので可能性の検討について農地部局に働きかけを行っていきたいと思っています。
 もう一つ、ため池につきましては、実施可能な箇所は既に流域治水の対象として実際に取り組んでおります。また今後策定する計画においても位置づけられるよう、引き続き農地部局と連携していきたいと思っています。

○加茂土木防災課長
 防災ステーションの設置についてお答えいたします。
 今般の水害への対応を踏まえますと、県管理河川の応急復旧作業においても、コンクリートブロックなど必要となる資材を備蓄しておく役割を担う防災ステーションは、迅速な現場対応に有効であると考えております。
 しかし、国の防災ステーションの規模を想定しますと事業用地の確保などの課題も多いことから、まずは県の水防倉庫の備蓄品の充実を図ることで大規模水害への備えを図ってまいりたいと考えております。

○川崎委員
 ありがとうございました。
 もちろんハードの面で決壊が起きないようにというのは大きいのですが、やはりこれだけ頻繁に豪雨が発生する中では、流域治水として住民の人が自分事としてまた地域としてやっていくところも必要なのかなと強く感じております。
 今、三分野でのそれぞれの普及や充実というお話がありましたので、ぜひ流域治水として進めていただきたいと思います。
 特に最後の静岡県版防災ステーションでございますが、規模は別に国と合わせる必要はございませんけれど、やっぱり市町だけよりは県と一緒にやっていく中で意識が上がるかと思いますので、そういうところも進めていただきたいと思います。以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○阿部委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は15時とします。

( 休 憩 )

○阿部委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。

○加茂土木防災課長
 先ほどの7番委員の御質問の中で、改良復旧工事の工期について、お答えするのを失念しましたので、お答えさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。
 敷地川の改良復旧計画の工期につきましては、先ほど委員がおっしゃられた、令和7年6月までという予定を立てておるのですが、用地買収や今後の査定等により計画が変わる可能性もございます。あくまで順調にいった場合の工期ということで、お願いいたしたいと思います。以上です。

○阿部委員長
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

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