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委員会会議録

質問文書

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令和元年決算特別委員会産業分科会 質疑・質問
質疑・質問者:伊丹 雅治 議員
質疑・質問日:10/29/2019
会派名:自民改革会議


○伊丹委員
 それではよろしくお願いします。一問一答方式で質問させていただきます。
 まず、工業用水道の関係で収支改善について伺ってまいります。
 静岡県公営企業決算審査意見書の3ページを見ますと、工業用水道全体の経常収益のおよそ半分を担っている東駿河湾工業用水道事業において、大口受水企業の利用廃止などにより給水収益が減少し昭和55年度以来の赤字となるなど、工業用水道事業の経営状況が一層厳しさを増している状況です。
 こういった中で、決算審査意見書の2ページを見ますと未処理分利益の剰余金がマイナスとなっている工業用水道が4カ所あります。収支の改善のためにはさらなるコスト縮減に努めていただくことが当然必要になると思いますが、私はさらに新規顧客の開拓も大変重要ではないかと考えています。
 そこで、新規顧客の開拓への取り組みの内容と成果について伺いたいと思います。またそのほか主な収支改善の取り組みについてどういったことを行ったのかあわせて伺います。

○横地経営課長
 6番委員にお答えいたします。
 まず、工業用水道事業の収支改善のうち新規顧客開拓についてお答えいたします。
 新規顧客開拓につきましては、経済産業部、東京事務所、大阪事務所、そのほか給水区域内の市町や商工会議所などから企業の進出情報を収集しております。また企業局内に営業会議を設置し、本庁と出先事務所が協力して企業訪問など営業活動を行うなど関係者と連携して取り組んでいるところです。
 企業訪問の状況を申し上げますと、平成26年度から平成30年度までの5年間で214件行っておりますが、そのうち7件で契約に結びつきました。平成30年度は新たな取り組みとして管路マップを作成し、商工団体や建設、不動産団体に御協力いただき会員向けに送ったり、団体のメルマガやホームページを活用して工業用水のPRに努めました。
 平成30年度の成果といたしまして、結果的には新規ユーザーの獲得はゼロでしたが、昨年度から調整していた2社と今年度に入って給水契約を結ぶことができたため、一定の効果は出ていると考えます。
 次に、そのほかの収支改善の取り組みについてお答えいたします。
 先ほど未処分利益剰余金が4工業用水でマイナスだと御指摘いただきました。それぞれの工業用水で事情は異なります。例えば西遠工業用水では平成6年度決算までは黒字でしたが、その後水を大量に使用する主要産業である繊維や染色業が円高や輸入品の増加などによって廃業したことで契約率がひどく落ち込んで赤字基調となった事情もございます。
 収支改善に向けては、9月議会でも御答弁したタスクフォースによる職員の創意工夫を生かした維持管理費の徹底した削減、未利用財産の売却、新規ユーザーの開拓などに努めています。
 しかしながら、企業局の取り組みによってもなお経営改善ができない工業用水はユーザーの皆様の理解を得ながら料金改定を実施しております。
 平成26年度以降4工業用水は全て料金改定しており、今年度の4月に改定した西遠工業用水や昨年度までに改定した工業用水については全て収支が単年度黒字となり、収支が改善しています。

○伊丹委員
 ありがとうございました。
 要望1点と再質問を1点させていただきたいと思います。まずコスト縮減については9月議会でも御答弁いただきましたけれども、本当に前向きに積極的に取り組んでおり大変評価しておりますが、一方で新規顧客の開拓も非常に重要だと思います。
 今の御答弁を伺いますとしっかり企業回りをされており、平成30年度中は新規顧客契約できませんでしたが今年度に入って2件契約を結んだとのことですので、その取り組みは評価させていただきたいと思います。
 工業用水道に関しては、やはり情報が届いていない企業や仕組みを知らなかったりよくわかってない企業もあると考えています。ですから広報活動は大変重要ですので、引き続き1件でも多くの新規顧客を獲得していただくために鋭意努力をお願いします。

 再質問ですけれども、ただいま御答弁の中で料金改定のお話がありました。料金改定の協議においてユーザー企業全社が了解されたのかどうか伺います。

○横地経営課長
 料金改定へのユーザー企業の理解についてお答えします。
 今年度料金改定を行った西遠工業用水については、全ての事業者様から料金改定はやむを得ないと了解を得ています。
 ただ、ユーザーの皆様からは使用水量と乖離のある契約水量の見直し、急激な値上げに対する激変緩和措置の実施、企業局の経営努力の必要性、各企業の事情に応じた改定時期延期といった意見が寄せられました。
 それらに対して、まず料金改定とあわせて契約水量の減量を認めました。また2段階の料金改定を採用しております。これは平成31年度と令和3年度の2回に分けて目標の料金単価まで上昇させる内容となっています。これによりユーザーの皆様の負担の緩和を図りました。
 また、企業局の経営努力として料金の算定基礎となる費用から毎年度事務費を3%削減することや新規ユーザーを100立米必ず見込むことなどを行いました。
 最後に、料金の改定時期についてですが当初平成30年11月を予定していました。これに対しユーザーの意見を踏まえて平成31年4月からとして改定を行いました。
 料金改定時はユーザーの皆様に御納得いただけるよう個別訪問し、丁寧に説明して最終的には御了解いただいております。

○伊丹委員
 ありがとうございました。
 これは非常に重要なことだと思います。今後料金改定は切っても切り離せない部分だと思いますので、今お伺いしますとかなり御要望があった中で丁寧に対応していただいたと感じました。
 ぜひ引き続き、ユーザー企業に対してきめ細かくいろんな声を酌み取りながら対応していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、次の質問に移ります。
 資金運用についてお伺いします。静岡県工業用水道事業決算書の23ページ、事業収入に関する事項のイ営業外収益@受取利息及び配当金を見ますと、平成29年度の209万円余から平成30年度は135万円余に減少しています。このことについてどう運用しているのか伺います。
 また、長くマイナス金利政策が続きますが、その影響は避けられないと思います。改善した点があれば取り組み内容と効果を教えていただきたいと思います。

○横地経営課長
 資金運用についてのうち、どのような資金運用を行っているかお答えいたします。
 企業局では3つの区分で資金を管理しております。
1つ目は支払資金についてです。これは当面の支払いに必要な資金です。それ以外を資金運用しておりますが、そのうち1年未満のものは短期運用資金、1年以上のものは長期運用資金として管理しております。
 資金運用の考え方は、地方公営企業法の規定により安全、確実、有利を原則に企業局の資金運用委員会よって具体的な運用方法が決定されます。
 平成30年度の運用について、短期資金は主に3カ月の大口定期預金の運用により3会計合計で1日当たりの平均運用額が約101億円、利息収入が3会計合計で173万円、平均利回りは0.017%でした。長期運用については静岡県債の5年債を10億円、10年債を10億円購入しており、利回りはそれぞれ0.02%と0.15%で過去に購入した静岡県債を含む利息収益は124万円となりました。
 次に、改善の取り組み内容と成果についてお答えします。
 6番委員の御指摘のとおり、マイナス金利の影響で資金がかなり金融機関でだぶついていることから、3カ月の大口定期預金を引き合いに出しても金融機関の辞退や受けてくれず予定どおり運用できない状況でした。
 そこで、昨年度は取得時効債権に切りかえることとし、今年度当初予算に債券購入予算を102億円計上しております。今年度の債券運用では国債、地方債、政府保証債を中心に行いましたが、電力債といった運用利回りがよいものの運用をふやしています。また安全性と確実性を担保する必要から格付A以上の債券を対象としています。一般担保付債権については優先的に弁済を受けられるもので期間も3年以下と限定し、リスクを限りなくゼロに近づけるよう工夫しております。
 この結果、今年度76億円分の電力債を購入し従前と比較して15倍の年額2000万円の増収につながっております。

○伊丹委員
 ありがとうございました。
 主軸を債券に変えていくとのことですが、全体から見れば議論している部分は非常に細かい部分だと感じています。しかし積み重ねていくのは非常に重要ですし、先ほどのユーザー企業から経営努力について意見もありますので、ぜひ今後どんなに小さい数字でも改善できる部分は改善していくスタンスで臨んでいただきたいと思います。
 その要望を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

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