本会議会議録
質問文書
令和5年9月定例会総務委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 赤堀 慎吾 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/05/2023 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○赤堀委員
総務委員会説明資料に沿って、分割質問方式で4項目質問いたします。
最初に、説明資料16ページ静岡県まるごと「やさしい日本語」推進事業について質問いたします。
皆さんがお住まいの地域の自治会や町内会の中に幾つか班とか組があると思うのですが、私の住む地域は17軒で1つの班をつくっています。そして17軒のうち3軒が外国人の世帯です。
私は昨年度班長だったのですが、回覧板を回すときに英語とポルトガル語に翻訳し回覧板を3か国語で回すんです。言葉が通じればなと実生活で実感しているんですが日本人と外国人が共に地域コミュニティーを形成し安全・安心に暮らすためには、やっぱり言葉の理解が非常に重要だと思っております。
私は先日の一般質問で、市町によって地域資源の違いにより独自の取組にも限界があり、県としてより広域的な立場から各市町がどんな取組を行い、どんな課題を持っているのかしっかりと把握した上で対応が求められると質問させていただきました。これに対し県は、意向調査により市町の実態を把握しておりますと答弁されたんですが、この意向調査によって各市町の実態を具体的にどう理解されて、今後どう対応されていくのか改めてお伺いいたします。
○石井多文化共生課長
本会議の答弁にもありましたように、毎年この時期に各市町の担当課に対して調査と翌年度の要望等を聞いております。基本的な調査として日本語教室をやっているか、来年度以降どのような日本語教室を開催したいか、また6番委員がおっしゃったように課題はどんなものがあるかについても聞いております。
これも本会議の答弁と重なるんですが、昨年度この事業の紹介をしたときに、一部の市町からICTを使った日本語教室ができないかと相談があり今年度進めているんですけれど、インターネットを使って現在日本語教室がない3つの町と連携し県が必要なことをサポートしながら対応しております。
○赤堀委員
一般質問でも申し上げたんですが、牧之原市以西の8市1町の遠州広域推進会議が8月に実施されました。この会議で袋井市長や牧之原市長から、国や県のさらなる支援を求める声が相次いでおりました。多文化共生社会の実現は、人口減少対策の観点からも非常に重要だと思っております。
9月17日の静岡新聞で共同通信のアンケートに対して知事を含めた県内36自治体のうち、28県市町、つまり78%の首長さんが外国人の受入れは必要だと答えております。全国だと86%の首長さんです。
そうした観点からも非常に重要だと思いますので、県は広域的な立場から市町としっかり連携して今後も支援していただきたいと思っております。
2つ目に、説明資料46ページ公文書の管理に関する条例の制定に向けた取組について伺います。
今年度公文書管理条例の策定に着手しているとのことですが、他県における条例の制定状況はどのようになっているのかお伺いいたします。
それから説明資料46ページに、本県の条例案の特色として3つの項目が掲げられているんですが、これらを本県独自の内容として規定した背景、理由をお伺いいたします。またこれによってどのような効果を見込んでいるのか併せてお伺いいたします。
○小坂文書課長
初めに、都道府県条例の他県の制定状況についてお答えいたします。
現在15都県が公文書管理に関する条例を制定、施行済みでございます。また国では年金記録の問題などを契機として、平成23年4月に公文書管理に関する法律が施行されたところでございます。こうした状況を踏まえ、各都道府県においても国の法整備を参考にまずは4県が公文書に関する条例を制定したところでございます。
その後、平成29年頃から豊洲市場や加計学園等公文書管理の問題をきっかけとした管理意識の高まりから10都県が条例を制定しており、直近では東日本大震災から10年経過したこともあり、当時の記録を適切に保存する観点から制定に至った県があると承知しています。
条例案の本県の特色の背景と効果についてお答えいたします。
初めに、職員の責務を規定した理由になります。
逢初川土石流災害検証・被災者支援特別委員会からの提言である行政記録の在り方の内容を踏まえ、条例において県民の知る権利を尊重する、県民の視点に立った公文書管理における職員の責務を明記したものでございます。
規定による効果といたしましては、職員の意識改革の観点から、公文書管理に関する職員の意識が高まり、従来の規定と比較しましてもより厳格なルールを適用させる条例の実効性の確保が図られると考えております。
そして、公文書の電子的な作成・管理についてでございます。
公文書は県民への説明責務を全うするための基盤として適切に管理し、効率的かつ利用しやすい環境に整えるためには、デジタル技術を活用した公文書の作成・管理が重要であると考え、本条例に規定したものでございます。
効果としましては、保存データの集約化により文書の検索性の向上などの業務効率化が図れること、文書ファイル管理簿をインターネットで公表することで県民の皆様が公文書にアクセスしやすい環境が図られていくと考えております。
最後に、市町への助言等についてです。
県内市町の文書管理に関し、県として必要に応じて適切な助言や情報提供を支援していくことを規定したものです。文書管理は自治事務ではございますけれども、県内の各自治体が情報共有を図りながら適切な文書管理を進め効率的に運営することは、県民の皆様に対する説明責務の観点からも重要であると考えております。
現在県内市町で公文書管理条例を策定しているところはなく、県から市町への情報提供や相互の情報交換などにより県全体の公文書管理を向上していきたいと考えております。
○赤堀委員
分かりました。
今月13日までパブリックコメントを実施しているとのことですので、意見を十分踏まえて策定作業を進めていただきたいと思っています。
3つ目に説明資料51ページ法人事業税の超過課税についてです。
説明資料の地震・津波対策アクションプログラム2023及び災害に強い高規格幹線道路網の整備の県事業負担見込額900億円は、純粋な県費として捉えてよろしいのか。そうすると県が必要なお金が900億円で、そのうちの420億円およそ47%を超過課税で賄うと理解してよろしいのかお伺いいたします。
○山田財政課長
まず、900億円は県の一般財源と県債を合わせた負担額になっており、純粋な経費でございます。
それから半分ぐらいを税収で賄えるのかでございますけれども、結果としてそういった形になっておりますが、この超過課税の財政需要と税収につきましてはそれぞれ推計したものであり、必ずしも半分を基本的な考え方にするものではございません。
○赤堀委員
分かりました。
47%って割合として高いかなと思ったんです。確かにおっしゃるとおり景気、事業量によっても違ってくると思うんですが、この税率5%の根拠をお伺いします。
○橋税務課長
税率につきましては、今期の計画額の財政需要額が約800億円、次期が約900億円でほぼ同程度であること、また法人事業税の超過課税を実施しております8団体のうち7団体が本県と同様の5%としていることから、次期の税率につきましても現行と同様の5%にしたいと考えております。
○赤堀委員
分かりました。
いずれにしろ非常に貴重な財源だと思いますので、適正な配分をお願いをしたいと思います。
4つ目最後の質問でありますが、説明資料57ページの公契約条例に基づく取組でございます。
これは直接の担当ではないかと思いますのでお答え頂ける範囲で結構なんですが、表の中に総合評価落札方式、プロポーザル方式等の活用で全庁で595件の契約を実施とありますが、この595件のうち、総合評価落札方式で契約した件数は何件あるのか、そのうち最低価格を提示したもの以外と契約した件数は何件あるのか教えてください。
○内田会計支援課長
総合評価落札方式による契約件数は工事で389件、建設関連業務委託で167件、合計556件となっております。
最低価格者以外が落札した件数は、交通基盤部の集計数値となり土木工事の契約件数になるんですけれども、総合評価落札方式による契約392件のうち最低価格者以外が落札した件数が76件となっております。
○赤堀委員
総合評価落札方式でも価格を逆転するのがなかなかないと聞いておりました。今お伺いしたところ392件中76件が最低価格者以外と契約したとのことで、かなり総合評価の機能が発揮されてるのかなと感じました。
これは、サービスの質の向上、従業者の労働環境の整備、社会情勢の変化に的確に対応する事業者を応援する等、価格だけではなくいろんな側面から事業者を決定していくことは大切だと思いますので、この制度が有効に継続していくようお願いしたいと思います。
入札制度は日々改正していかなきゃいけないと思っていますので、いいほうに向かうようにこれからも努力をお願いしたいと思います。ありがとうございます。以上です。
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