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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:竹内 良訓 議員
質疑・質問日:10/05/2022
会派名:自民改革会議


○竹内委員
 野球場ができる地元選出の竹内と申します。どうぞよろしくお願いします。
 一問一答方式でお伺いしたいんですが、当該の浜松市も静岡県も、アカウミガメを絶滅危惧種と認定して保護に当たっています。野球場の建設とはまた別のセクションが担当しているんですけれども、全国においてアカウミガメの産卵地域の場所は大体認識されていると思いますが、静岡県のほか当該の市町村で認定している状況で、もっとあったほうがいいとか、あるいは所感も含めて亀崎参考人のお話をお伺いしたいと思います。

○亀崎参考人
 日本のアカウミガメの保護の状況は、まず一番多い鹿児島の場合は5割から7割ぐらいの産卵が県内であるんですね。そこはウミガメ保護条例という条例を持っていまして、これはたしか1985年ぐらいにできた非常に古い条例なんですけれども、卵の採取とか亀の殺りくを禁止しております。宮崎県も教育委員会が産卵地での卵の採取を禁止しております。それから高知県も和歌山県も取りあえず禁止はしていますけれども、一部漁師さんの中では食べる人もいると。それから三重県も同じように禁止してますね。ですから沖縄も含めてほぼ日本全体で、ウミガメの産卵地は保護されている現状にあります。ただし、ウミガメというのは1回に120ぐらいの卵を産むんですけれども、そのうちどれぐらいが親になるかはいつも議論になるんですが、いろんなことを勘案すると5,000分の1なんですね。そういうものを保護するのは、どういう意味があるかというとなかなか難しい。だから例えばここに1,000卵あって1,000卵が海に出ていったときに、それで2匹残ればいいのか1匹残ればいいのかという話と、100卵あったときに1匹残るか2匹残るかという話は、同じようであっても違うようであってよく分からないところがあるんですね。だから、今後そういうところは検証しなきゃいけないんですけれども、取りあえず今の段階ではみんな食べちゃいけませんという話になっているので、それはそれでいいんじゃないかと思います。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 そんな中で、こういった当該の地は遠州灘に隣接した公共の建物になるんですけれども、日本国において類似的な事例として過去において御経験、相談あるいは御意見を求められた等々はございますでしょうか。

○亀崎参考人
 光が与える影響については、例えば熊本県の白鶴浜というところではありました。そこは赤い光にしてとりあえず解決した形にしたんです。宮崎県の場合は、ほとんどそういう問題はないですね。鹿児島県は四角場浜という浜で、園地の光が亀に与える影響という話があったんですけれども、そこも低圧ナトリウムランプ――赤い波長の光に変えることによって解決をつけたと思いますね。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 それでは調査に関してちょっとお尋ねしたいんですけれども、この調査方法、調査日時等々は亀崎参考人がいろいろ御指導、御示唆をして実施されたのか。また当時この期間、何日ぐらい篠原の海岸に足を運ばれたのか教えてください。

○亀崎参考人
 8月のときには1回です。それから9月のお月様があるときは2回一緒にやりました。基本的に調査計画は県の方がお立てになって、私が横からあれこれアドバイスする形で行ったものですね。

○竹内委員
 調査は8月25日からの3日間と9月8日からの3日間ですが、様々な調査をするときに湿度や温度、光以外にもいろいろ条件をそろえないといけないと思います。9月8日は照明をありとなしで実施していますが、その他の日は照明はありの日となしの日を限定しています。これはどういう意味なのか、そしてそれに対する御所見もお伺いしたいと思っています。

○亀崎参考人
 9月8日の場合は、私がちょっと照明を消してと言ってリクエストしたものです。だから本来だったらありとなしを両方、時間が異なるから正確なデータにはなりませんけれども、そういうことをしたほうがよかったと思います。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 亀の産卵後、海に向かう光のことで、光の中の紫外線が影響していると聞いたことがありますが、その点についてお聞きします。

○亀崎参考人
 紫外線は亀は見ていますね、よくないです。ですから紫外線は我々には見えないんですけれども、紫外線を当てるのは亀に対して非常に悪影響を与えます。

○竹内委員
 最近では、若い女性も含めて、我々の世代も紫外線に当たると肌にとってよくないと言っていますけれども、亀にとっても紫外線は様々な影響を及ぼすと認識させていただきます。

 県民の貴重な税金を活用してこの調査をやらせていただいていますけれども、先ほどこの結果だけでは野球場の建設の可否に当たるのはまだ足りないという発言がありましたが、改めてお伺いいたします。それでよろしいでしょうか。

○亀崎参考人
 そういう意味では足りないですね。全く足りないと思います。

○竹内委員
 御経歴を先ほど初めて拝見させていただきました。生物地球学ということは、今日はアカウミガメのお話を中心にお尋ねしていますけれども、海岸線の構造物に対するアカウミガメ以外の鳥だとか、あるいは海の中、浅瀬を含めた魚類も含めて何か影響があるというお話は聞いたことがありますでしょうか。

○亀崎参考人
 大いにあると思っています。例えば海の中に何か構造物を造ると、絶対海底の砂というのは移動するんです。その移動は、底生性の動物には大きな影響を与えますし、イカナゴといった魚なんかにも大きな影響を与えるんですね。ですから何か物を造るということは、それなりの覚悟が必要です。特に港湾の場合は海に砂がたまるところを造るわけです。そうすると周辺の砂がそこに移動するわけで、その辺の周辺の生態系は大きく変化すると御認識頂けたらと思います。

○竹内委員
 神戸にお住まいということですが、新聞あるいはテレビ、インターネットを通して、今回静岡県の遠州灘――アカウミガメの産卵地域に隣接してそういう公共的な建物ができることは、今日の参考人招致の前から御存じなんでしょうか。

○亀崎参考人
 よく知っていました。ある程度のことは知ってましたね。

○竹内委員
 改めてお尋ねしますけれども、今まで長きにわたってそういう研究をなさった。そして以前から知っていて御存じだということですね。どのように感じておられたんですか。

○亀崎参考人
 静岡県は、浜松市から御前崎市辺りまで全部1つの団体が保護活動をやっているわけです。卵を1か所に集めて時間的にも同じ時間に、しかも場所的にも数か所から海に放流するわけですから、それはもう半分本当に自然に対して保護しているわけで、それは大きな問題だなと感じていました。ただ、それは論証できないですよね。論証できないから、取りあえずしばらくはやってもらったらいい。ここの亀がぐっと減るのは将来的に目に見えているんですけれども、そのときにアカウミガメにホーミング――ホーミングとは回帰性ですね――があるんだったらば、多分日本全体の問題でしょうから、それは分からないですね。だから、細かなところまでは覚えてないだろうけど多分日本に帰ってくることはあるんでしょう。そうなってくると今後この浜松市辺りがやっている行為は、どういうふうに評価されるかというのは現在の段階では分かりません。

○竹内委員
 さらに質問します。先ほど調査をもう少し様々な項目でやったほうがいいとの御意見を頂きました。産卵の時期があると思いますけれども、今回調査をしたのは8月下旬から9月上旬です。それはアカウミガメの産卵の時期に当たるわけですが、もしこれから調査や研究をするならば、来年の夏から9月上旬、あるいは7月等々のその時期でないとこういう調査は物理的に不可能になるでしょうか。教えてください。

○亀崎参考人
 取りあえずアカウミガメの反応を見るのであれば、来年の5月下旬ぐらいの産卵期にやるしかないんです。サンクチュアリエヌピーオーがどういうデータをお持ちなのかよく分からないんですが、例えば産卵位置が全て記録されているのが普通だと思います。それを見たことがないんですけれども、そういうのを見てある程度分析したりすることはできると思います。ですから、サンクチュアリエヌピーオーの持っているデータを開示していただくことは重要だと思いますね。それでいろいろ検討する案はあると思います。

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