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委員会会議録

質問文書

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令和4年9月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:曳田 卓 議員
質疑・質問日:10/05/2022
会派名:ふじのくに県民クラブ


○曳田委員
 それでは、分割質問方式で2問だけお伺いします。
 先ほど5番委員からもお話があったヴァンジ彫刻庭園美術館の件でございます。
 前回の委員会でも話をしたと思うんですが、この収益の数字を見るとなかなか厳しいなという思いがあります。かといって先ほど5番委員が言いましたように何とか残したいという思いも当然あります。
 そういう中で、この前も披露しましたが、もともとクレマチスの丘をつくった人はスルガ銀行の岡野喜一郎さんです。あの方のもう1つの美術館には碑があります。絵を描いた人の思いを発展させて、この地に文化の花を開かせたいという思いで、クレマチスの丘をつくったんですね。ヴァンジ彫刻庭園美術館はその延長線上にあります。
 もう1つはちょっと話が戻りますけど、ブリヂストン美術館を造った石橋正二郎さんにも思いがあるんですね。これも碑があるんですが、そこには「世の人々の楽しみと幸福のために」と記されています。すなわち人間はただ生まれて死ぬまでただそれだけではなく楽しく幸せに暮らし、そして生きがいを持つことが何よりも大切であり、そのためには文化的な生活を送ることが大事である、文化の発展が世の中のためになる、こういった碑を残しているわけです。
 それぞれ思いがあると思うんですよね。特に議論している中身を見ると、先ほど京極スポーツ・文化観光部長の説明の中でいろいろな活用方法を模索しているとお話がありました。
 私もそれはぜひ続けていっていただきたいと思うんですけれども、この前の委員会のときにも言ったように収支に目が行きがちですが、もともとつくった人たちの思い、赤字になってもいいからとにかく皆さんのためになるんだという考え方の人も世の中にいると思うんですよね。
 だから、県として受け入れることも必要だけども、関心のある人で受け入れるという人もいるんじゃないでしょうか。部長答弁の中でそれも模索しますというお話がございました。実際先ほど田中文化局長も非常に苦しい返事をしていましたけれども、その辺はどうでしょうか。あくまでも県がこれを受け入れる前提で当然なんですが、もう1つの別で篤志家を探す努力なり行動はしているんでしょうか。

○京極スポーツ・文化観光部長
 前回の委員会のときに御意見を頂きまして、非常にもっともなお話だと思います。民間の方々がもし利活用をしていただけるということであれば、そういう可能性は非常に高いと思っております。
 私どもも、美術館からお話を伺って以来そういった可能性はないでしょうかと美術館には何度かお話をさせていただいてますし、美術館のほうからもそういった模索をされたと聞いております。
 先ほど創業者の思いというお話がありましたけれど、今のところ私どもが美術館からお伺いをしているのは、やはりヴァンジ彫刻庭園美術館の庭園を20年かけて非常に美しいものに育ててきた思いが大きくあります。そういったものを今後継承していくのは公的なところにお願いするのが最もふさわしいんじゃないかというのが今の美術館の運営者の思いです。
 とはいっても、全くそういった可能性を否定するわけではないので、今後またお話があれば十分可能性としては考えられるかと思います。ただ、土地の利用の関係などの制約もありますので、そこの条件が合致するのは非常に難しいという感覚は持っております。可能性がないと言っているわけではありませんけれども、美術館の思いとすると公的なところに引き取っていただくのが一番望ましいと考えていると伺っております。

○曳田委員
 そうだと思います。ただ駿河湾フェリーを見ても分かるとおり、ある意味では非常に赤字を覚悟でスタートしている部分があり、今日の報告を見てもやっぱりなかなか厳しいものがあるわけです。
 この前の資料を見させていただくと、例えば約7000万円近い年間の赤字をどう埋めるかと考えると僕は客観的に見たら非常に難しいなと思う。でもゴールが決まっている以上は1回はやらなきゃならない。近い将来に本当に創業者の思いが通じじゃあやってみようかという人が出てくることもあり得ると思います。タイムリミットもありますけれど、引き続き新たに買い取ってくれる人を探す努力はしていっていただきたいと思いますので、併せてお願いいたします。

 もう1点は埋蔵文化財の件でお聞きします。
 地元の沼津でも今埋蔵文化財の調査について結構いろんな相談があるのですが、埋蔵文化財が見つかると建設工事が結構長い時間ストップするということで非常にそれが悩ましいところです。
 おさらいですが、もし建設調査の中で埋蔵文化財が見つかった場合調査が完了するまでにどのくらいのスパンがかかるのか、常識の範囲で教えていただきたいです。

○小坂文化財課長
 一番事例の多い民間事業者が土木工事等を行う場合の流れについて説明させていただきます。  いわゆる遺跡の範囲内で掘削等の工事を行う民間事業者は、60日前までに市町への事前の届出が義務づけられています。届出を受けた市町は、予定地内の埋蔵文化財の内容を把握している場合はそのデータを用いて、把握していない場合には試掘調査をして包蔵地内の内容を把握することになります。
 市町は、これらの結果を基に文化財保護法に関する意見を付して県に届出を進達することになります。県はそれを受けて内容を確認し、本発掘調査なのか、工事立会い、慎重工事で済むのか、または非常に重要なものが出てきた場合には現状保存のお願いを市町を通して届出をしてきた事業者に伝えることになります。
 期間なんですけれども、文化財保護法第93条で60日前までに届出をしてくださいとなっているので、最短で60日あれば本発掘調査までできる場合もあります。しかし埋蔵文化財ですので地中に埋まっていてどのような状態のものが出てくるか分かりませんので、その調査は数日で終わることもあれば何年もかかることもあるということです。

○曳田委員
 60日かと思うんだけど、私の関係者が埋蔵文化財の調査で1年近くかかったので、さすがにしびれを切らした話がありました。結局奈良なんかへ視察に行くと、埋蔵文化財が出ると隠す場面もあるんだってね。埋蔵文化財はある意味では必要なことかもしれないけれど、お金をかけている事業者にとっては大変悩ましい問題です。
 もう1つ気になるのは、ここは埋蔵文化財の調査に時間をかけたけど、ここは埋蔵文化財があるのに工事がどんどん進んで埋めていっちゃうことがあると聞いています。明らかに埋蔵文化財があるところに関して、私のところは調査に1年ぐらいかかっているのにこっちはあるにもかかわらずなにもしていないのは不公平じゃないかという話が民間から寄せられるわけですよ。
 こういった話は、県としては基本的にはどのように判断しているのでしょうか。

○小坂文化財課長
 場所によって出てくるものが違うと思いますので、申請者の方がこちらが早く終わったのにといったことはあろうかと思いますけれども、まず試し彫りが必要であるかないかかがあります。既に調査が終わっていれば試し彫りは必要ないですし、終わっていなければしなくてはいけませんのでその時間がかかってきます。
 民間事業者の方にとってはどんどん開発事業を進めたいわけですので、そういった状況を事前に丁寧に説明して、御理解頂けるように努めております。

○曳田委員
 最後ですが、10キロも100キロも離れているわけじゃない目と鼻の先にある地域で同じような構造の文化財が出ているから、民間企業からどうしても不公平感が出ていることをぜひ認識して対応していただきたいと思いますのでよろしくお願いします。以上です。

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