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委員会会議録

質問文書

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令和5年2月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:和田 篤夫 議員
質疑・質問日:03/02/2023
会派名:自民改革会議


○和田委員
 一問一答方式で1点だけ質問させていただきます。
 令和5年度の議案説明書40ページの自然保護費についてでございます。
 来年度予算として4億8800万円余が計上されており、配分の内訳を見るとその約75%強の3億1800万円が野生鳥獣緊急対策事業費でございます。ということは残り1億7000万円余があるわけですが、さらにその68.8%の1億1700万円余が南アルプス環境保全推進事業費であり、富士山環境保全推進事業費はわずか8.8%の1500万円余、元気な浜名湖づくり推進事業費は2.4%の380万円余となっています。どう見ても環境保全推進事業の配分が南アルプスに異様に偏っていると私は見ますし、誰でもそのように見えると思います。
 そこでお伺いいたしますが、昨年も同じような予算配分になっており、いつの時期からこのような配分になったのか、またこのような配分にした理由について御回答をお願いいたします。

○上家富士山・南アルプス保全室長
 まず、いつからにつきましては令和3年度からこのような体系となっております。
 理由につきましては、南アルプスは市街地から入り口まで3時間以上もかかるアクセスの問題がありまして、これまで利活用と保全が進んでおりませんでした。また静岡市長や川根本町長、地元自治会から、環境保全は大切ですけれども併せて自然環境の魅力を生かして南アルプスを訪れる方を少しでも増やし地域の振興につなげていただきたいという切実な声を頂いたものですから、今まで南アルプスの取組が進んでこなかったことを踏まえて積極的に県が支援していくこととしております。

○和田委員
 非常に人が入りにくいことから逆に自然が手つかずで守られた部分もあると思うんですね。
 南アルプスについて令和3年度からこのような予算配分にしていると。危機管理くらし環境委員会説明資料57ページから59ページに富士山と南アルプスのことが書いてありますけれども、富士山環境保全推進事業の中身を見ると毎年ほとんど変わってないんですよね。せっかく富士山が世界遺産になったといっても自然遺産ではないですよね。自然遺産は通らなかった。この理由は簡単です。自然が保全されていないという判定を受けたからです。日本は何とか世界遺産にしたいということで、文化について今世界遺産になっているということは静岡県は今まで富士山に対する自然環境の保全をしっかりとやってこなかったという証左でもあるわけです。そういうふうに見えてもおかしくない。
 例えば富士山には登山道が4つございますけれども、昔は途中に馬返しがありそこまで馬や人力で荷物を運んでいましたが、今はブルドーザーで運んでいますよね。普通世界遺産の山にブルドーザーで荷物を上げることは日本でも世界でもほとんどやっていません。自然を本当に守ろうとするならば例えばブルドーザーではなくヘリコプターで運べばブルドーザーが通る必要がなくなり富士山固有のフジアザミも潰されて育たないことにはならないわけです。自然を守るためにはそういったことも考えていいんじゃないかと思うんですよ。
 自分は富士山の裾野に住んでおりますが、今日は本当にきれいに富士山が見えています。たった1500万円くらいのお金であんなきれいな自然がある富士山を守っていると本当に言えるんだろうか。それだけの話じゃないと言われればそうかもしれませんが、南アルプスには世界遺産である富士山よりも1億円もお金をかけているんですよ。それについてはもう少し考えてもらってもいいんじゃないかと思いますがいかがでしょうか。

○上家富士山・南アルプス保全室長
 富士山と南アルプスに対する取組については全庁的に進めております。自然保護課としては2番委員がおっしゃったとおり1500万円ほどの予算となっておりますが、他部局の富士山世界遺産課においては約7億円の予算を確保して取り組まれております。全庁を挙げての取組として考えれば南アルプスにおきましてはくらし・環境部が中心となっておりますので、お金の大小はあるかもしれませんがその取組についてはやるべきことをやっていると考えております。
 今、富士山について当課が特に力を入れておりますのは、富士山に外来植物が侵入してきており、その除去をボランティアの方と協力しながら一生懸命進めております。

○和田委員
 自然を守るというのは特定地域だけをやればいいものではないと思います。今は個別に南アルプス、富士山、浜名湖といった特定の地名が出ておりますけれども、伊豆半島だってジオパークに指定されているし自然がたくさんあるわけです。
 そのような自然環境の保全はどのようにしているのかお聞きします。

○上家富士山・南アルプス保全室長
 富士山、南アルプス、浜名湖、伊豆半島につきましては、当課で所管しております生物多様性地域戦略において県内の重要な保全すべき地域として位置づけております。
 今は南アルプスについて取り組み始めているということもありますが、伊豆半島においてももちろん重要な地域としておりますので取組を進めてまいります。

○和田委員
 今、南アルプスに重点的にお金をかけて何とか人を呼ぼう、山の活性化を図ろうと取組をされていること自体は何も悪くないし、いいことだと思うんですが、最終的にこれだけお金をかければこのくらいの経済効果があるという何か目標みたいなものは具体的にあるんですか。

○上家富士山・南アルプス保全室長
 今年度、南アルプスみらい財団を設立し県の支援を受けて活動が始まったのですが、将来的に令和8年度を目標に一般財団法人から公益財団法人への移行を目指しております。そうすることで自己資本を上げて県の支援だけではなく自立した運営にしていきたいと思っておりますので、民間の力もお借りして取組を進めてまいります。

○和田委員
 最後に確認ですけれども、市街地から南アルプスに到達するのに3時間以上かかるということは道路を整備する必要があるということですね。歩いて行く人もいるでしょうけれども便利にするためには道路を整備し、トンネルも掘るでしょう。道路を整備することは自然環境を壊すことにもなります。これは非常に難しいです。人が手を入れるということは自然を破壊することにもつながるわけです。その調和が今後非常に問題になるかと考えますので、経済効果あるいは地域活性化のために必要な事業でしょうけれども、違う見方をすればそういうことにもつながることに注意しながら進めてもらいたいと思います。終わります。

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静岡県議会事務局議事課

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