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委員会会議録

質問文書

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令和2年12月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:早川 育子 議員
質疑・質問日:12/15/2020
会派名:公明党静岡県議団


○早川委員
 分割質問方式で行いたいと思います。
 最初に移住・定住の促進についてであります。
 先ほど3番委員からも質問があって、かなり具体的に御答弁頂いておりましたが、コロナ禍においての課題はあると思いますが期待も大きいとも感じております。
 オンライン等を活用してとのことですが、例えば希望があった方にバーチャルで移住生活の体験のようなものを御覧頂いたり――実際に生活している人の声をPR用のビデオで発信していただいておりますが――行政の担当者がやり取りするのではなくて実際に移住・定住された方とやり取りする、実際にそこに住んでいる人たちとの意見交換ができるような場があるとよりリアルになるのではないかと思いますが、そうした新たな手法での取組について伺いたいと思います。

○蜷企画政策課長
 先輩移住者の話を聞くことは、移住を検討される方が一歩を踏み出すために大変重要だと考えております。このため住む場所や仕事、趣味などテーマを設定し、先輩移住者と意見交換をしたり、こちらから情報を出す移住セミナーを実施しております。これまでは対面式で実施しておりましたが今年度はオンラインで実施しております。
 移住施策については、これまでも情報発信と相談対応――ここに実体験が入ると思いますが――と受入れ体制の強化という3本の柱で取り組んできましたが、昨今のオンラインなどの新たなツールの導入やテレワーカーなど新たなタイプの移住者へのターゲットの拡大、あとは実体験の話ですと移住候補地との関係づくりの伴走支援などの視点を加えて、今後施策を検討していきたいと考えております。

○早川委員
 セミナーはどうしても受け身になりますので、希望エリアやライフスタイル等に合わせ、地域に住んでいる方との個別のやり取りをしたり、あたかも体験しているかのような、例えば静岡県の特産品を届けてズームなどで一緒に食事をしながら話をするような――体験ツアーが実際にできませんので――方法もぜひ検討していただくといいかと思います。また市町とも連携しながらコーディネーターのような方を立てて推進していただくといいのではないかと思います。これは要望です。

 では次の質問に移ります。
 危機管理くらし環境委員会説明資料10ページの南アルプス環境保全の取組で、ふるさと納税に新たな項目として掲げられたことは先ほど6番委員の質問で答弁もありました。
 環境保全や魅力発信等にふるさと納税を活用するとのことですが、具体的な取組を御検討頂いていればお知らせ頂きたいと思います。

○松自然保護課長
 ふるさと納税を活用した具体的な取組は、説明資料10ページ2の概要(1)の防鹿柵の設置の拡充や(3)の高山植物の種子保存プロジェクト第1弾として、現在タカネマンテマの種子増殖に取り組んでおります。こうしたプロジェクトを第2弾、第3弾と考えており、こうした取組のために活用してまいりたいと考えております。

○早川委員
 豊かな南アルプスの自然を守ることとリニア中央新幹線工事に対して関心の高い県民の方が多くいらっしゃいます。たくさんの絶滅危惧種がこの工事によって失われる可能性もあるとお話しすると、本当に心を痛めてこの自然環境を守らなくてはいけないという方々がたくさんいらっしゃいますので、ふるさと納税を学校や企業等にも働きかけるようお願いしたいと思います。

 次に脱炭素社会実現に向けてということで、説明資料の5ページの改定版第3次静岡県環境基本計画の進捗状況について、この計画の中に低炭素社会に向けた取組という項目で掲げているのでこういう表現になると思うんですが、6月定例会の一般質問でゼロカーボンを視野に入れて取り組むとの答弁もありましたので、計画の見直しのときに文言も考えていただきたいと思います。
 といいますのは、新政権になって総理が臨時国会の所信表明で二酸化炭素など温室効果ガス排出量実質ゼロを2050年までに達成する目標を打ち出し、既に23都道府県が二酸化炭素排出実質ゼロ宣言をしています。県内でも浜松市、御殿場市がゼロカーボンシティーを表明しておりますが、取組はこれからと感じております。ゼロカーボン宣言を県として表明していくべきと思いますが、その辺についての考えを伺います。

○清環境政策課長
 脱炭素社会の実現に向けては化石燃料の大幅な削減が必要となり、県民のライフスタイルや経済社会、産業界に大変大きな変革を及ぼすことが見込まれております。また現在の延長線上ではない技術革新があって初めて達成できる大変高いハードルであると認識しております。
 県では、来年度予定しております地球温暖化対策実行計画の改定で、先日の菅総理大臣の表明も踏まえて脱炭素社会の実現に向けて検討してまいります。現在は本県の温室効果ガス排出量の将来推計、また今後国や県の施策によりどの程度削減が可能かなどの推計を行っており、こうした情報を企業や団体で構成する静岡県地球温暖化防止県民会議等で情報共有し、合意形成を図った上で本県の方針を決定したいと考えております。
 ゼロカーボン宣言の表明について、他県の事例では計画策定の過程で表明している県も多くありますので、本県も県民や事業者の皆様との合意形成を図りながら計画策定の中で検討してまいりたいと考えています。

○早川委員
 現在の地球温暖化対策実行計画は2021年度までとなっておりますので、この計画の改定に合わせてゼロカーボン宣言をしていく考えでしょうか。

○清環境政策課長
 ゼロカーボン宣言については、産業や県民生活に大きな影響を与えることであり、県といたしましては関係団体との合意形成を重視しながら進めていきたいと考えておりまして、表明するかどうか、またその時期等につきましても今後関係者との合意形成を図りながら進めていきたいと考えております。

○早川委員
 宣言すればいいというものではないこと、特にこの温室効果ガスの排出ゼロを目指すというのは、非常に多くの方の理解と協力がないとできないことも十分承知しております。
 ただ、目標をしっかりと掲げて、そこに向けて皆さんの御協力を頂くことは重要だと思いますので、ぜひ早期に宣言ができるようにお願いしたいと思います。

 では最後に、リニア中央新幹線工事について伺います。
 本会議では、情報発信をもっとたくさんの県民の方にしていただくようにとお話をしました。
 翌日に有識者会議が開かれまして、そのときの座長のコメントの中で、中下流域の河川流量が維持されればトンネルの掘削による大井川中下流域の地下水量への影響は極めて小さいこと等が図示されたということで、県の認識とかなり乖離しているのではないかと改めて実感いたしました。県の担当としてこの座長コメントについての正直な感想を伺いたいと思います。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 7番委員から御指摘のあったコメントは、第6回会議のコメントだと思います。中下流域の河川流量が維持されればという前提条件がついて、中下流域に影響がないことが確認できたということで、それについてはそのとおりだと思います。ただその前提条件がまだ議論されていないので、今後そのところを議論していただけると認識しております。

○早川委員
 続いて重金属を含む残土についても言及されたとのことで、残土置場は藤島沢にということでありました。ただ参加された委員の中には、残土置場周辺の地盤の安全性が評価されておらず非常に課題が残ると指摘されておりましたし、前回の委員会でも難波副知事からそのような答弁があったかと思います。
 先ほどのコメントもそうですし、前回の委員会でも指摘いたしましたが、通常の基準にのっとってやるというJR東海の考え方に対して、南アルプスは非常に大切な場所であって脆弱な地盤でもあり通常のレベルと同じに扱ってはいけないと難波副知事がおっしゃっていたかと思いますが、その認識の違いで話が平行線のままになってしまうと感じています。
 県民への理解という県の思いがJR東海に伝わらないのではないかと感じていますが、そうした点について県の考えや動きがあるかを伺います。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 7番委員御指摘のとおりでありまして、認識の違いによってなかなか対話が進まない現状であります。
 説明会などもやっておりますし、同様の指摘が国の有識者会議でも議論されJR東海に対して指導をしていただいているところであり、JR東海の姿勢が変わってきてくれればと考えております。

○早川委員
 先ほど要請があればいろんなところに説明に行くという話がありましたが、この南アルプスの自然の豊かさに手を入れる、工事を行うことに対しては、非常に重要な課題をクリアしていただかないといけないことを積極的に発信して、理解していただくアクションを起こしていただきたいと思います。

 静岡県の新ビジョン評価書案191ページに、リニア中央新幹線建設工事による命の水である大井川の水資源及びユネスコエコパークに登録されている世界の宝である南アルプスの自然環境の保全への影響について書かれておりますが、工事を県がやるわけではないので事業の活動指標に載せにくいとは思いますけれども、これだけ大きな話題になっており、できれば活動指標として豊かな自然を守るための啓発活動や県の立場を多くの県民に理解していただく目標をしっかりと定めて、それに沿った活動をしていただきたいと思います。その点について何かお考えがあればお聞きしたいと思います。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 御指摘のあったとおりで、そういった意味合いで各地で説明会や広報活動をしております。目標をいつ、どのくらいにするかという議論もあるかと思いますが、気持ちとしては全ての方に知っていただくつもりで、このような活動を引き続き行っていきたいと考えております。

○早川委員
 これだけ神経を使い、また多くの職員の知恵を寄せ合って活動していらっしゃるわけですから、足跡として残す意味でも、これから先も続く活動ですので、つくりにくいとは思うんですが指標をつくり、それに向けて活動した足跡を残していかないと。気持ちはあっても形としてどこに残るか、どういうアクションを起こしたか、それはどう評価できるか――ある意味とても大事な事業なのに僅か何行かで終わってしまう話ではないと思いますから――リニア中央新幹線工事に対する県の姿勢、また考え方、そして県民への理解、県外への理解を求める活動として残していただきたいと思います。一応そのような要望を述べて質問を終わりたいと思います。

○四本委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は13時15分とします。

( 休 憩 )

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