本会議会議録
質問文書
令和6年決算特別委員会産業分科会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 鈴木 利幸 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/29/2024 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○鈴木(利)委員
分割質問方式で2問ほど伺います。
まず、少し疑問がありますので組合検査課に聞きたいのですが、主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書20ページに農業協同組合、農業共済組合、水産業協同組合の3つが書かれています。もう1つ忘れているかなと思っているのですが、森林組合は組合検査課で検査しないのですか。
○唐木田組合検査課長
森林組合につきましては、組合検査課ではなく林業振興課が検査を実施しております。
○鈴木(利)委員
農林水産省から県に委託されているわけですよね。林業振興課が検査することは分かりました。
一次産業は今どこも一緒で就農人口、後継者も少なくなってきているのですが、一番お金があるのが農協、次が最近ぐっと上がってきている森林組合、そして人口も少ないので水産の順かなと。東部では大きな合併により農協の数が大分減りまして、2兆円も貯金がある農協になったとのことです。私の地元の西部では貯金が1兆3000億円の農協がある一方で、合併していない農協もあり経営に大分差ができておりますが、令和5年度はどんな状況でしょうか。
○勝地農業戦略課長
静岡県内には総合農協が10農協ございます。2番委員のお話にありましたように東部の大規模な合併のほかにも幾つか過去に合併されています。
県では毎年それぞれの農協について常例検査を実施し、経済事業、共済事業、信用事業などの経営状況について把握しております。本体の経済事業は赤字が多いのですが今のところ共済事業、信用事業を含めて黒字化を確認しております。
○鈴木(利)委員
説明資料20ページ(2)組合検査職員資質向上事業の実施に検査項目は組織制度、経営、財務、業務と書いてあります。昔は農協中央会や県が検査していましたが、今は財務については外部委託しておりますので、しっかりしていると思っておりますが、組織については少し指導しなければいけないところがあると前から思っています。
西部の農協役員が商工会議所の副会頭の役職に就いている大きな農協を知っているのですが、どうも副会頭という役職はよくないのではないかと思っています。
農協は銀行ではなく組合金融ですので組合法があり貯金の25%しか貸せない農協法があるわけです。組織的に農協法で守られている農協と商法の商工会議所ですが、農協も今は事業量が多いから百歩譲って商工会議所の会員になるぐらいのお付き合いはいいと思いますが、副会頭の役職に就くのは辞めたほうがいいと農協の検査に行ったときに言っていただきたい。これは答えなくてもいいです。
次に、説明資料99ページの成果指標のAOIプロジェクトの事業化件数ですが、令和5年度の7件の実績について分かる範囲で少し説明していただきたいと思います。
○荻島農業戦略課先端農業推進室長
これまでAOIプロジェクトは、先端技術を使い農業の振興及び生産性の向上、収益性の拡大に取り組んでいます。7件の実績ですが、昨年度はトマトの自動給液システムの研究成果を使いJAふじ伊豆でGABAを多く含んだ機能性表示食品のガチトマトという新しい製品を作り販売を展開しております。こちらは大変好評で大手のスーパーでも商談が進んでいます。同じようにソフトケールでも機能性表示を取りJAと共に販売しています。
そのほかスマートフォンの位置情報を使い、GAP認証に必要な生産記録を音声により簡便にグーグルのスプレッドシートに記録することで労務管理にも使える技術やスマート技術を使った圃場整備の支援管理システムの整備も事業化しているところでございます。それ以外にもブロッコリースプラウトの機能性食品や農業技術を化粧品へ転用したり飴を作る食品産業への技術転用も含めて計7件の成果となっております。
○鈴木(利)委員
実は産業委員会の視察で今年AOI−PARCに行ったらびっくりしまして、私はこういう技術による生産はあまり興味がないのですが、イチゴの苗の生産が3倍速くなるという話を聞いてすごいなと思いました。
この頃は世界中が温暖化でいろいろな品種の収穫がなかなか思うようにできなくなっているので品種改良をするのですが、品種改良には何年もかかるわけですよ。ところがAOI−PARCで話を聞いていたら、苗の生産を3倍速くしますと言うので、そうすると今の品種競争でも3倍速ければいいイチゴができるし、夏の暑いときにミカンの浮き皮や日焼けがなくなる品種もできると思っております。ミカンは「春しずか」を作っていただいたのですが、苗の生産が遅いのでなかなか普及しない。それから今日もお茶の有機栽培の話が出ましたが、これからは「やぶきた」じゃないんですよね。「つゆひかり」という品種を茶業研究センターで進めていますが、その苗の生産もやっぱりなかなか追いつかない中で、この技術を使えば生きていけるのかなと思った次第でございます。
研究機関にしっかりお金を使って成果を出していただきたいということで、詳しいお話は次の委員会でします。
このページに関するお問い合わせ
静岡県議会事務局議事課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3482
ファクス番号:054-221-3179
gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp