本会議会議録


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令和6年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:佐野 愛子 議員
質疑・質問日:07/01/2024
会派名:ふじのくに県民クラブ


○佐野委員
 分割質問方式でお願いします。
 第97号議案「静岡県金属くず営業条例の一部を改正する条例」が上程されており、その背景を知りたいと思いました。
 藤枝市では橋梁のプレートが盗まれたりして犯人が検挙されたとの記事も最近見ました。また側溝の蓋やグレーチングがたくさん盗まれたりして大変困っていると聞いています。夜に太陽光発電の電線をカットされたり大変悪質な盗難が続出しているので、そういうものに対応していると思われる条例改正の背景を知りたいと思います。

 今までも盗んだものを売るときは、個人が身分証を提示していたわけですが、どのようにかいくぐっていたのか。条例改正により改善が見られるのかどうかを御説明ください。

 また、罰則規定も説明していただければと思います。

○松本生活安全企画課長
 金属くず商や金属くずにまつわる犯罪被害がいろいろと多いことにつきまして、どんな形で身分確認等を行っているかをお答えいたします。
 相手方の身分確認については、先ほども申しましたように今度マイナンバーカードが追加されるわけですけれども、それ以前は運転免許証や本人を特定できるもので確認した上で買取り等の対応をしておりました。

○水嶋生活安全部長
 金属くずに関する条例改正の背景ですけれども、金属くず商による相手方の住所等の確認方法に関する規定を公安委員会規則に委任する内容であり、そもそもは古物商が古物を買受けする場合の身分確認方法の例示に個人番号カードの提示を追加した古物営業法施行規則の改正に伴い今回改正するものです。
 目的ですけれども、先ほど9番委員御指摘のとおり古物営業法の規制対象外である金属くずの売買について必要な規制をし、金属類に関する犯罪を防止するためでございます。今グレーチングあるいは銅線や銅板が盗まれる被害が多発している状況であり、盗品が金属くず商を通じて売買、流通することの防止が大きな目的です。

○白井刑事部参事官
 金属窃盗の被害状況についてお答えいたします。
 金属窃盗につきましては、銅板、銅線、側溝、マンホール等の金属を被害品目の対象として算出しております。令和6年5月末現在の金属窃盗は認知件数218件、検挙件数が25件となっております。

○佐野委員
 今までも身分証を出して売っていれば、盗品の場合はすぐに分かるのではないかなと素人感覚で思うのです。例えば藤枝市もたくさん橋のプレートが盗まれましたが、それを売るときに自分の免許証を出して橋のプレートを売りますと言えば、すぐに検挙されるのではないかなと素人感覚では思うのですが、様々なところで捜査の御苦労があったのかなと思います。

 先ほど罰則規定を聞いたのですが、この条例違反で罰則はあるのでしょうか。

 もう1点は、外国籍の方による様々な犯罪を時々目にします。外国籍の方に関しても同じ確認方法で住所等の確認や身分証の確認がこれまでスムーズに行われてきたのでしょうか。

○松本生活安全企画課長
 外国籍の方に対する身分確認の方法についてお答えいたします。
 これまで、金属くず商の許可を申請する外国籍の方の多くは長年日本に在籍されております。よって先ほど私が申し上げました周知方法により徹底できるものと考えております。一方で日本語の理解が困難な方は代理人や日本語の通訳を伴って申請されることが多いため、併せて周知していきたいと考えております。

○佐野委員
 条例が改正されることで、悪質な金属犯罪、窃盗犯罪がなくなり捜査もスムーズにいくことを期待します。

 続きまして、報告事項として同じ事例で2件の報告が上程されていましたけれども、片方が2,000円でもう片方が4,000円という金額の差がどのような状況で出てきたのかをお知らせください。

○大村運転免許課長
 運転免許更新のために対象の高齢者の方にはがきを発送する際、当方の誤りで本来は運転技能検査の対象ではない方に検査を受けるよう案内を差し上げてしまい検査を受けてしまったケースです。一方は検査に不合格でしたので運転技能検査分の4,000円を返納させていただきます。もう一方の合格された方は本来受けるべき講習との差額の2,000円を損賠賠償させていただきます。

○佐野委員
 了解しました。
 合格と不合格とで、金額に差が生じたとの理解でよろしいですね。

○松本生活安全企画課長
 静岡県金属くず営業条例に関する罰則規定につきましては、今手元に資料がございませんので、また後ほど確認してお答えさせていただきます。

○佐野委員
 次の質問に移ります。
 静岡県警の女性警察官が広域技能指導官に指定されたとの記事を拝見いたしました。
 静岡県警は、女性の登用について前々から力を入れていることは承知しています。この女性登用の方向性について伺いますが、まず今年度採用者の男女比率、全県職員での男女比率、そして管理職に相当する方の男女比率について現状をお知らせください。

○戸塚警務課長
 女性警察官の採用ですけれども、県警察では令和3年4月に策定した静岡県警察みらい創造計画後期計画において令和8年4月1日までに女性警察官の割合をおおむね12%とする目標値を掲げており、令和5年度は31人の女性警察官を採用したところです。これによって令和6年4月1日で11.65%、男性はその100%から引いた数でおおむね順調に推移しています。
 また幹部ですけれども、警部に占める女性警察官の割合は4.45%で、先ほど申し上げましたみらい創造計画において令和8年までに4%という目標を掲げており既に達成したところです。

○佐野委員
 今の世の中の状況から申し上げますと、普通は大体30%が女性の割合ですよね。様々な役員そして地域の審議会や自治会等も30%が男女共同参画を推進する最低限の数字かと思います。ですので12%という目標自体がいかがなものかと、そして幹部、管理職が4%という目標自体に少し疑問を感じます。12%で採用したのでしたら女性幹部も12%に近い割合で誕生してもいいのではないかと思います。女性の活躍、登用について今後積極的な見直しをぜひ提案したいと思います。そして様々なところで女性の専門性を生かせるところは本当に多いと思います。青少年や女性の犯罪も増えていますので女性警察官の割合が50%、半数いてもおかしくないと思っている次第です。

 女性の登用や採用数の増加に向けて、トイレや更衣室などのハード設備はどの程度整備されているのでしょうか。

○戸塚警務課長
 施設に関する答弁の前に、先ほどの答弁で警視の割合が漏れておりましたのでお答えします。
 本県女性警察官における警視の割合は1.2%です。

 続きまして、女性向け施設の整備状況です。
 女性警察官も、男性警察官と同様に交代制の看守勤務や警察署、交番における当番勤務など深夜における警察活動に従事しております。女性警察官がこうした深夜勤務を行うに当たり女性用の仮眠室、シャワー、トイレ等の施設面の整備のほか、家庭事情のため深夜勤務に支障がある職員に対する深夜勤務免除制度を規定するなど女性警察官が働きやすい職場環境の整備に配慮しているところです。女性用の仮眠室、トイレ及びシャワーの具体的な整備状況ですけれども、警察署については28ある全ての警察署、本部施設は28施設中12施設、交番は212交番中101交番に整備しているところです。

○佐野委員
 今数字を挙げていただきましたが、女性がいることを前提として女性に配慮した設備が100%全ての施設に整備されることを期待したいと思います。

 そして、今ハードの設備についてお答え頂きましたが、自衛隊等でパワハラやセクハラなど残念な事件が起きて社会問題にもなっています。静岡県警においてソフト面の対策ではどのような配慮があるのでしょうか。また女性警察官の声や要望を聞く機会はあるのでしょうか。

○戸塚警務課長
 ソフト面の対応状況ですけれども、施設だけではなくて育児休業、部分休業、育児短時間勤務制度がございます。そのほか復職した際に大きな不安を抱いておりますので復職時教養を実施しております。さらに女性の意見を聞くために、本部長をはじめとした各級幹部だけではなく一定の女性警察官から要望を聴取するなどして女性警察官が働きやすい職場環境づくりに努めているところです。

○小沼委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は13時30分とします。

( 休 憩 )

○小沼委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。

○松本生活安全企画課長
 先ほど9番委員から質問がありました金属くず営業条例における罰則についてお答えいたします。
 今回新たに追加されたマイナンバーカードを含む身分確認証を確認せずに金属くずの取引を行った業者には、5万円以下の罰金が科せられます。

○佐野委員
 ありがとうございました。
 私の自宅は、藤枝市の中山間部で駐在所のお世話になっています。そして家族で住んでいただいて家族ぐるみで地域の安全・安心に本当に貢献してくださっています。
 委員会のたびに毎回質問しているのですが、山間部、僻地等の駐在所にはミニパトが必須アイテムではないかと思います。ところがバイクで巡視されていたり本署にも行っていらっしゃるのが現実です。全駐在所へのミニパト配置はないのでしょうか。現在のミニパトの配置状況をお知らせください。

○酒井地域課長
 現在の駐在所へのミニパト配置状況についてですが、令和6年5月末現在で県下にある97か所の駐在所のうち43か所に設置されており、配置率は約44%となっております。
 配置基準ですけれども、現代社会におきましては警察署を取り巻く環境が目まぐるしく変化しており、限られた警察車両であるミニパトを治安状況等によって適正に配置していくことはやはり課題であると考えております。

○佐野委員
 私の自宅は瀬戸谷で中山駐在所の管轄ですが、藤枝市内にはほかにも朝比奈とかに駐在所があります。以前に聞いたところによるとそこでミニパトを回して使うというか、どういう回し方の順序があるかは分からないのですが、そのように使っていると伺いました。朝比奈も藤枝署まで20キロメートルはないけれども距離が相当あります。長距離の移動、そして山間部を巡回するのにミニパトはやはり必須だと思います。夜間や災害時に二輪で行ったのでは駐在さんの危険も考えられますので配置はぜひ全駐在所で進めていただきたいと思います。ミニパトが巡回することによって犯罪抑止力も上がりますし、地域の皆さんも、ああパトカーが回ってくれているのだなと安心した気持ちになると思います。今後の見通しはいかがでしょうか。

○酒井地域課長
 今後の配備計画ですが、本署や隣接交番の位置関係、また管内の広さや事件事故の発生状況など治安情勢を総合的に判断して最も警戒力が発揮できる適正な配置をしていきたいと考えております。

○佐野委員
 交番等は町なかにありますので、車で回るよりも自転車やバイクで回ったほうが巡回の目が行き届く面もあると思います。しかしながら先ほど申し上げましたように広大な範囲の山間部や過疎地においてはミニパトが必須アイテムではないかと思います。最近は銀行員や様々な営業員などのバイクは見かけなくなりました。ほとんどの営業マンも軽自動車くらいは持っていて回っています。
 地域の皆さんの安全・安心と犯罪抑止力のためにも、また駐在所の入り口にパトカーが置いてあるだけでも住民の意識が変わると思いますので、 ぜひとも全駐在所への配置を要望して終わります。ありがとうございました。

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