本会議会議録
質問文書
令和6年決算特別委員会文教警察分科会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 佐野 愛子 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/29/2024 |
![]() | 会派名: | ふじのくに県民クラブ |
○佐野委員
分割質問方式でお願いします。
初めに、決算審査意見に対する説明書113ページの免許更新時講習等委託事業費は8番委員が質問しましたので、赴任旅費について質問します。
赴任旅費の不用額は6425万9000円余と結構大きな額であり、定年延長等が理由と記載されていますが、説明していただきたいと思います。
○戸塚警務課長
赴任旅費の不用額が高額であった理由ですが、 例年は春の人事異動を年度内に発令し措置された赴任旅費を年度内に執行しております。しかし令和6年春の人事異動は定年延長及び役職定年制の開始、警察事象を含め治安上の間隙が生じないよう検討した結果、急遽例年とは異なり新年度4月1日発令とし、令和6年度予算で措置された赴任旅費を執行したため、令和5年度予算として措置された赴任旅費は執行されず不用残となりました。
警察職員の人事異動の時期は社会情勢や警察事象を考慮して決定すべきであり、発令日を定型とすることは難しい面もありますが、県民の税金ですので可能な限り予算の過不足が生じないように努めていきたいと考えております。
○佐野委員
例年、警察職員の人事異動は年度始めの混乱を避けて4月より前に発令していると認知していましたが、令和5年度分の赴任旅費は令和6年度予算で執行したとのことですね。
不用額が高額で驚きましたが、どちらの年度で払うかで大きな金額の差異が生じたとの理由でしたら致し方ないと思いました。
次に、主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書63ページの職員給与費は約640億円を警察職員の給与として計上していますが、警察官と警察行政職員との割合等はどのようになっているのでしょうか。また会計年度任用職員等の給与も職員給与費に含まれているのか御説明ください。
○戸塚警務課長
9月定例会における静岡県地方警察職員定数条例の一部を改正する条例の可決により、警察職員の定数が令和6年10月25日に改正され、警察官6,227人、警察行政職員809人、計7,036人が条例上の定数です。
また、会計年度任用職員の給与は職員給与費に非常勤職員給与費として含まれています。
○佐野委員
次に、説明資料12ページの警察官の働き方改革に関連して伺いますが、警察職員の特別休暇、育児休業の取得を推進しており、任期付短時間勤務職員制度等を利用して休みが取りやすいよう配慮されていることも理解しました。特別休暇、育児休業等を取られた場合の人員補充はどのような体制でしょうか。
○戸塚警務課長
警察官と警察行政職員とに分けて御説明します。警察官が特別休暇等で突然不足する場合、新規に警察官を採用して警察学校で教育を受けさせなければなりませんので、翌年春などの採用時期に補充することになります。
一方、警察行政職員は臨時に会計年度任用職員を採用して補充することになります。
○佐野委員
警察官の身分での会計年度任用職員や臨時職員はいないとの理解でよろしいのでしょうか。定数上の正規職員が対応しているのでしょうか。
○戸塚警務課長
そのとおりです。ただし育児休業復帰後に育児短時間勤務を希望する場合は、これを補完するため任期付短時間勤務職員を任用しています。
○佐野委員
年度途中から育児休業に入った場合も、正規の警察官の採用時期に合わせて正規職員があてがわれるとの理解でいいのか。説明資料に記載がある任期付短時間勤務職員制度の利用について教えてください。
○戸塚警務課長
任期付短時間勤務職員は、地方公務員の育児休業等に関する法律第18条第1項に基づき育児短時間勤務を行う警察職員の補充要員として即戦力となる警察職員を選考考査によって任期を定めて任用しており、警察官については現在2人を任用しています。
○佐野委員
育児休業を取得している男性警察職員の人数等をお答えください。
○戸塚警務課長
令和6年8月までに男性警察官49人、男性警察行政職員1人が育児休業を取得し、取得率は65%です。
○佐野委員
警察官は男性、女性を問わず育児休業を取っても警察学校で訓練を受けた方たちが卒業する時期に合わせて補充されると理解しました。今は人手不足で人員補充に苦慮している業界が多く、教職員も補充職員がいなくて困っています。警察官は警察学校を卒業した警察官が優先的に補充されるシステムが取られているので待ち時間はあるかもしれませんが、後日優先して補充されると理解できました。
次に、説明資料61ページの不用品売払収入は対予算現額比で倍近くが収入済額として計上されました。
どのような不用品を売り払って収入が得られたのか説明をお願いします。
○楠ケ谷総務部参事官
不用品の売却収益は、主に交通信号機の廃材、廃車となった公用車の売却による収入であり、見込みよりも増加しました。
○佐野委員
交通信号機等もそのまま捨てるのではなくて廃材として処分したほうが警察の収入になるとのことですね。
交通信号機と同じように、道路標識などを処分する場合も廃材として捨てるのではなくてリサイクルで活用されているのかお答えください。
○楠ケ谷総務部参事官
売却収入には交通標識も入っており、利益になるのであれば売却しております。
○佐野委員
リサイクルが図られているとのことで、また推進していただきたいと思います。
次に、説明資料62ページの雑入で雑収入がたくさんあるものだなと思いましたが、雑収入として計上されている内容をお答えください。
また、雑収入の収入未済額が536万円余と結構大きな金額で建造物修繕料等が当事者から弁済されていないとのことですが、状況をお答えください。
○楠ケ谷総務部参事官
説明資料62ページの雑収入はいずれの歳入科目にも属さない収入であり、主に駐在所の電気料に係る使用者負担金あるいは警察署に設置している自動販売機の電気料等ですが、見込んだ額を上回る収入済額を計上しております。
○河合総務部長
雑収入の収入未済額は、一般人あるいは被疑者等がパトカーや施設、信号柱などを蹴飛ばして壊したなど警察施設を損壊した場合の修繕料等の請求が未収入になっています。
○佐野委員
1件で536万円余ではなくて、複数で破損案件があり弁済がなされていないとのことですね。きちんと払ってもらうように御尽力をお願いします。
ワーク・ライフ・バランス、育児休業等に関連して、説明資料18ページに女性警察官の割合の目標値が12%とあります。政府は女性管理職比率の目標値を30%としていますが、女性警察官の割合が12%という目標値が現状としてふさわしいかどうか見解をお聞かせください。
○戸塚警務課長
まず、女性警察官の割合に関する目標値12%は令和2年12月25日に閣議決定された政府の第5次男女共同参画基本計画で地方警察官に占める女性警察官の割合を令和8年度当初までに12%程度とする数値目標に基づいた設定です。
県警察では、平成28年4月にいわゆる女性活躍推進法に基づく行動計画と次世代育成支援法に基づく静岡県警察次世代育成支援プランを一体化し、さらにワーク・ライフ・バランス向上に向けた理念を付加して静岡県警察みらい創造計画を策定し取り組んでいます。
その骨子は、働き方改革、優秀な職員の採用、女性職員のキャリア形成支援、育児、介護等と両立しつつ組織で活躍できるための取組、安全で安心して子供を育てられる社会の実現を柱としています。
また、女性警察官もあらゆる場で活躍していただく必要があり、目標値である12%をまだ満たしていないため当面は12%を目標値にしますけれども、さらなる女性警察官の採用、登用拡大に努めてまいりたいと考えております。
○佐野委員
女性警察官の割合が12%を超えて30%に近づけるように、静岡県警察として先頭を行くような実績を出していただきたいと思いますし、あわせて女性管理職の登用拡大も推進していただきたいと思います。
当委員会では、女性管理職としては永沢交通規制課長が1人いるだけで、まだ女性の活躍による活性化がうかがえないところです。ぜひとも課長や警察行政職への女性の登用拡大に尽力していただきたいと思います。
最後に、説明資料20ページのとおりエスピーくん安心メールに加えて令和5年から防犯アプリどこでもポリスの運用を開始したとのことですが、導入経緯、普及状況及び今後の普及拡大に向けた取組状況等をお知らせください。
○松本生活安全企画課長
防犯アプリどこでもポリスの導入経緯ですが、9番委員御指摘のとおり県警察では県民の方々へ防犯情報を発信するため平成21年からエスピーくん安心メールを運用しておりましたが、令和5年2月にふじのくにデジタル化事業の1つとして利用者普及率が高く高度な情報発信が可能なスマートフォン用防犯アプリどこでもポリスを導入しました。
普及状況ですが、令和7年末までにアプリ登録数5万8400件を目指しており、令和5年2月の導入以降、令和5年末までの登録者数は目標の44%である2万5626件となっております。
普及拡大に向けた取組ですが、X――旧ツイッターによる広報や県警ホームページに専門学生と共同制作した広報用動画を掲出したほか、大型商業施設でのキャンペーンをはじめ学生、保護者対象の防犯教室、高齢者対象の防犯講話など幅広い世代に対して普及啓発活動を行いました。
また、昨年は夏の痴漢対策の一環として県教育委員会の協力の下、公立高校の全ての教室にどこでもポリスのQRコードつき広報チラシを掲出し、女子高校生の利用促進を図る取組を行いました。
○佐野委員
防犯アプリどこでもポリスは、これからの時代に合った、子供からお年寄りまで幅広い年齢層に大変効果的なツールだと思いますので普及をお願いしたいと思います。
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