委員会会議録

質問文書

平成20年２月定例会建設委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	奥之山　隆議員
	質疑・質問日：	03/11/2008
	会派名：	自由民主党県議団

○奥之山委員
　この前うちのほうで太田川ダム、ここにかわせみ橋というのができまして、部長ほか関係する皆さん方、我々も来賓として招かれて行ったわけです。
　このダムは承知のように49年の七夕豪雨によって太田川がかなり破堤をし災害を受けたと。ですから洪水を調節したいと、そういうダムにしたいということでしたけれども、調べてみたらその当時、県西部全体の水が足らなくなるということで多目的ダムになってスタートしたわけです。その途中には幾らかあって、水が多過ぎると、あるいは高過ぎると、要らないと、そういうこともあって多少ダムを小さくしたわけです。
　ただ、今になってみますとそれはそのときの判断ですから仕方がありませんが、今地球規模で水不足ということが言われておるわけです。食料も輸入しているわけですが、これも食料危機の問題とか中国のギョーザ問題も含めて、もう１回国産というか自給率を高めなきゃいかんということも含めて、農業の大切さ、食料の大切さということが片方で言われているわけです。
　食料を輸入してるということは見方を変えれば水を輸入してるんだと言ってる人もあるわけでございまして、まさに21世紀は水争いの時代だと言った方がありますが、そういう意味で水を確保していくということは非常に大切なことだということです。
　あそこの太田川ダムの源流、ここに大日山というお寺があるんですが、ここら辺が源流になっているわけです。このごろ現場を見させてもらったら、ここに県有林があるということがあって、これもいろんな議論の中で、数年先にはまた結論を出すと言いながら何か既にもう県有林を元へ返したいというようなことを言ってるというようなお話をちょっと聞きました。
　ダムをつくるときにはその森林が将来も保持されていると。そこからの水をいただいて県西部全体の飲み水にするんだということの中でいくと、上流域はこれからも適切に管理、保全されていかなきゃいかんと。そういうような意味でダムの皆さんとこっちの森林の皆さんも含めて、あるいは環境もそうかもしれませんが。
　またもう１つ、ここには私が卒業した農業高校の学校林があります。入学の後、学校の生活がちょっと落ちつくと、１年生は全部この大日山というお寺へクラス全員が泊まって下草刈りをやったり枝打ちをやるとかということで、そういう意味で我々も林業というもの、あるいは森林というもの、そういった森林施業のまねごとみたいなのをやりました。このごろ、そこのお寺で我々の飯を炊いた地元の衆とかおばさん方に聞くと、おばあちゃんが言うには、「あんた聞いてくれるかね。100年もたつ杉の木１本と大根１本が一緒だよ」と。これで本当に国家として大丈夫ですかということを言われるわけです。
　そういうことも含めて、この上流域の森林をいかに守っていくかということは、ダムもそうだし、森林もそうだし、環境もそうだし、あるいは教育委員会もそうかもしれん。学校林の問題も、今これをずっと維持していくのはなかなか大変だということです。農業高校がたまたま持ってる林だということで、我々の学校の林ということかもしれませんが、商業高校であろうと普通科高校であろうと、極端に言えば静岡県じゅうの高校がみんなそこに１回ぐらい行くと。そういうふうにすれば別に磐田農業高校のと、ちゃちなことを言わずに静岡県全体の高校生の林なんだと、そういうような発想の中でこの問題を考えてもらいたいということを言ったことあるんですが、そういうことも含めてダムあるいは森林と、これからの上流域をどうするかということをちょっと教えてもらいたいと思います。

　それから、これは土地利用のことでいつも私は言いますが、これも私このごろいろいろ聞いていてテレビなんか見てると、向こう５年間で小中学校が日本じゅうから1,100校なくなるそうです。それは過疎、過密だとか人口減ということもあるかもしれん。
国土をどうするかというのは、いわゆる国土形成計画みたいなものを国がつくる。県が総合計画だとか都市計画法だとかいろんな形で、農地との関係もありますがどういうふうに土地をつくっていくかと、それで市町村をつくっていく。
ただ僕はこの方式はもうだめじゃないかと思います。ですから、今ある小学校なんかを守るというところから土地利用を出発すると。そうすればその小学校区の中にある程度人口増というか、生徒がそれなりに維持されるというところから出発していくという、全く逆なことをやらなきゃだめじゃないかなということを提案したいと思いますもんですから、それもちょっと考えてもらいたいわけですが。
　と申しますのは、前に河川課の課長をやった皆さん方の先輩のところは、袋井の中の笠原地域というところで笠原小学校があるんです。ここはかつて農業が主体ですから、田んぼとお茶とメロンと豚とかいろいろありまして、ですから色塗りをするときは、笠原地域は全地域農用地にしたわけです、青塗りにしたわけです。それは農業を守り、農村を守りということでやってるんです。
　しかし、そうですから土地利用とすると住宅建設はできない。あるいは、農業でお茶やって田んぼやって、農閑期に農外収入を得ようと思うとかなり遠くへ行かないかん。ですから、近くにある程度の工場があると、そこでお嫁さんなり子供らやその衆が農閑期にさっと行って、そこで現金収入が得られる、農外収入が得られると。そういう企業もその村の中には立地できない。あるいは今はやりのコンビニの１つもできないと。いずれにしても、そういう形で農業を守り農村を守ろうという形の青塗りをしてあるんですが、そのことが結局魅力のないそういうところですから、お嫁さんも来ないということで若い衆が出て行っちゃうと。
　じゃあ青塗りにして農業を守り農村を守ろうとしてきちっとしてるところほど、農村は結果として守れなくなっちゃうということですから、私はある程度、その土地の大きさとか人口とかそういった形の中で小学校区を中心に、そこに都市的な土地利用ができる。まさに住宅が建ち、コンビニも建ち、あるいは工場が少しできると。そのことによって、かえって農業や農村が守られるということも含めて、私は土地利用のあり方をもう国の上のほうで、それこそ国土交通省あたりで田舎のことを考えてもしょせんわからない。田舎のほうから考えて積み上げて、そういう村々が集まって美しい国日本だと、そういうような土地利用にもう変えなきゃいかんと思いますもんですから。
　私、こういう意見を持ってる衆でプロジェクトみたいなのをつくってやらないと、今のままでいったら多分小学校、中学校が日本から1,100校もなくなっちゃうと、子供がどんどん減っちゃうと。地域で、やっぱりこの桜の咲くころになると子供たちがランドセルを背負っていくと、そういう姿が見えなくなるような地域はやっぱり寂れちゃうと。ですから、今ある日本じゅうの小学校区をいかに残すかというところから土地利用を始めると、そういうことでないとだめだと思いますがお尋ねをします。

　それから、土地改良のでパイプラインというのを。この中にもちょっと担い手育成の基盤整備とかいろいろありましたが、私はこのごろうんと元気がないなと思うのは土地改良じゃないかと思います。
　私が学校をおりて農業をやるときに、私らのところは袋井北部土地改良ということで、200町歩以上の土地改良をやったと。今は袋井になりましたが、隣の浅羽町は1,000町歩ぐらい基盤整備で土地改良をやっていますが今はそういうところがなくなってきたと。ですから、我々のときは200町歩ないと県営にならなかったんです。まだそのときは広いところが残っておったので200町歩とかということですが、今はもうそんなことを言ったらやる方はなくなっちゃうし、農林水産省も要らなくなっちゃうもんですから、うんと狭くして小さくてもとかいうことをやってると思うんですが、それにしても今はうんと力が落ちてる。
　食料の問題を含めてあんなことがありますと、本当は日本の農協だとか農村だとか、農業というか役所という形で言ったら申しわけないんですが、今物すごい追い風が吹いてるわけです。そういうときにもっとこうしたらいいじゃないかというようなことが私は幾らでもあると思います。
　千葉県の佐倉市、前に言ったことがあるかもしれませんが、あぜがあるのは１かまち。ですから昔の１反というと５つあって５かまちある。千葉県には１かまちで７町歩半というのがあります。そこはまさにあぜを取っちゃってやるわけ。そういうのを全部集めて、それを農村工業導入法でそれを工場へ売っちゃって、そのもうけた銭で農家は負担はゼロみたいにしちゃうという。なかなか知恵者がいて、ここなんかを見てるとまさに用水路、排水路はパイプライン。そうするとその分だけ農地は要らなくなる、それを売っちゃう。同じように水が通水されるということでパイプラインなんかやっているんですが、そういうことも含めてこれからちょっと発想を変えて攻めに出るという時代だと思いますが、そういうことをお尋ねしたいと思います。

　それから河川のアクションプラン、我々の地元も入っていて大変ありがたいわけですが、これを今つくっておりますがお金がかかると思います。道路特定財源の59兆円のうち１兆円か２兆円を分けてもらえればあっさりできちゃうと思います。同じ国土交通省の中で、これは道路ですよね。だからもっと国土交通大臣の頭を柔軟にすれば、多分洪水だとか港湾だとかまだまだいっぱい使えるじゃないかなと思うんですが、それはまた後でちょっと議論しますが、このアクションプランを進めていくやり方というかそのことについてお尋ねしたいと思います。

　最後に私も道路特定財源のことですが、部長を初め皆さん方は行政ですから政治が決めたものをやるわけですから別にそのことをどうということじゃないんですが、まさに政治が問われていると。私なんかも27歳からこの世界に入ってもう30年ぐらいやっているんですが、ずっと今までいろんな政局があったり政変がありましてもまだ何とかなるというか大丈夫と思ってたんですが、このごろの国会を見てると本当にこれで大丈夫かなと。
　サブプライムローンなんて言ってますけどそんなことが日本の株価を下げているんじゃなくて、政府並びに国会の議論が本当にこの国の将来を語っているかと、国民に若者に子供たちにいろいろあるかもしれんと、しかし頑張ればこの国はよくなるというメッセージを、本当にこの人らが真剣に命がけで討論をしているかというように私らには見えない。そのことが世界中から日本はだめじゃないかといって資金がどんどん逃げていると株価も下がっていると、日本の全体的なレベルが下がっている。そのことに気がつかずに、朝から晩まで１銭２銭、高いの安いのと言ってるようなのが今の国会の状況なんですよ。だから日本が見捨てられてるということを思うと本当に情けない。
　今までいろいろあってもまだこの国をよくすると国会で頑張っていたと。昭和29年に多分道路財源的なものができていて、本則はそこでできて、あと47年か49年かそこで暫定に入ったと思います。田中角栄さんが、これからは道路を――車のない時代ですから、もう車を持っている人はお医者さんとかお大臣様だけです。そういうときですから、そこから道路をつくるということでつくったわけですが、国会議員が700人だか800人いて角栄さんが１人で決めたのをどうしていいだか決めれんだでね。角栄さんに本当に、お前らはばかだと言われへんかと思いますよ。
　いろいろなことを含めて、本当にもっと真剣にやってもらいたいなということをつくづく思います。そんな中で、皆さん方はちょっと振り回されてますから申しわけないと思ってますが、本当に政治がしっかりしなきゃいかんということは我々も共通です。地方の議員とすると本当にしっかりしてもらいたい。言いたいことはいっぱいありますよ、ちょっと言うと語弊がありますからやめときますが。そういうことで、もう１つは税金の使われ方ということも含めて今議論をされなきゃいかんと思います。
　私は文教警察委員会で言ったことがあるんですが、皆さん方は交通違反で捕まると反則金を取られます。静岡県で警察官が集めてどこに行くかというと、東京へ持って行っちゃうだね。それでまたそれを配られるらしいです。僕に言わせると、集めた衆や計算する衆があの銭でまず飯を食って、残りを配ってる。このシステムをもうやめなあかん。
　ですから、ガソリン税もそうですが、一番出しとるとこは茨城県とか富山県とかいう話がございます。東京が一番安いんですよ。電車がないですから田舎の衆は車に乗ると。その衆がガソリン税を払って、東京の１メートル１億円もするようなそういうところを田舎の衆が全部くれてるみたいなもんですよ。ですから、ある意味では国土ネットワーク的な道路は国でやると。そうでないとこは地方にやって、そして地方の中で…。
　私なんか、ダムでいつも言ってる。あそこはダムに協力してくれた衆はいっぱいいますよ。あそこはあと２、３キロ行きゃ藤枝、天竜がつながるんですよ。前に僕のとこへそういうことをやってくれと、むしろ旗でやりたいと。待てと、おれは中に入って一生懸命やるでと言いながら、なかなかできへんのですよ。
　前にも静清バイパスかな、ここは反対運動やった、静岡市や清水市は。袋井なんかは、何の反対運動もない。こっちのほうは反対運動があると、県や何かみんなで寄ってたかって何とかしてもらいたい、何とかしてもらいたいで銭もつける。けど、賛成したとこは、さほどのことはないね。そうすると、むしろ旗で反対したほうが仕事ができるみたいな話になっちゃってるんですよ。ですから、源流を守り、森林を守ってるとこの道路なんかは、そうすれば静岡県の中でこの道路をどこへつくるかということが決まれば、そしたら県の中で決めればいいわけですから。
　そういう意味で、やっぱり税金を一番近くて出してそれがどこで使われているかと。どこへ行っとるかわからへんで、まず集めた衆が飯を食って残りを配ると。このシステムを変えないとだめということで、それは意見として申し上げます。

○小松森林局長
　ダム上流域の森林を適切に管理することが大切だということについてお答えいたします。
　まさに委員おっしゃるように、私どもも本当に上流域の森林をきちっと治めないと県民生活に重大な影響が出るということは認識しております。そういったことがありまして、まず水源涵養という点につきまして、県下で13万3000ヘクタール余の水源涵養保安林を地権者の協力を得て指定させていただきまして、その機能の保全を図っていくということを進めております。
　そして、その中でも行政が管理をしなくちゃいけないようなものにつきましては、特に公的関与という形で進めているわけですけれども、その代表が治山事業いわゆる国費と県費でもって森林を整備するものでありますけれども、そういった水源地域につきましては昭和58年から緑のダムづくりを掲げて取り組んできております。昭和58年から進めまして、現在までのところ県下で40地域、面積にしますと２万6700ヘクタールぐらいのところにつきまして、荒廃地の復旧あるいは森林の整備そういったことを進めてきておりますので、これからもそういった公的管理については進めていくつもりであります。
　ちなみに、太田川上流のところにつきましては、平成４年から平成15年の12年間にわたりまして森町三倉、ここはほとんど全村が水源涵養保安林でございますけれども、約4,800ヘクタール余の箇所におきまして12年間で約23億円の森林の治山事業を注ぎまして荒廃地の復旧などの森林整備を進めておりますし、また来年からも奥地の保安林につきましては整備を進めていくということでありまして、これからも公的管理についてはまず進めていくというのが前提でございます。
　２つ目は､もう１つの柱としまして、やはりこれからの静岡県の森林というものが40万ヘクタールもありますと、公的関与だけでは無理でございます。やはり社会全体が森林管理を支えるという仕組みづくりをつくっていかないといけないんじゃないかということです。
　御存じのとおり平成18年４月から施行になりました森林と県民の共生に関する条例を制定させていただいたわけでありますけれども、この条例ではすべての県民が役割と責務を果たして、森林を守り育て生かしながら、美しく恵み豊かな森林を未来に引き継いでいこうと。そういうことによって、持続可能な社会の実現に寄与するんだということでこの条例を制定したわけでありますけども、まず具体的には県民の役割としまして、労力だとか知恵だとか費用を負担していただこうというようなことをうたっておるわけでございます。
　この施行を受けまして、すべての県民ができるだけ森林のところに関与できるようにするためのまず第一の条件といたしましては、森林に関する情報をだれもが適切に入手できるようなシステムをつくらなくちゃいけないということで、実は今森林地理情報システム――森林ＧＩＳを整備中でございまして、この20年５月か６月くらいにはインターネットを通じて公開したいということで今整備を進めております。そういった情報を共有していただくことによって、ありとあらゆる県民の方が森林に関心と同時に御自分でできる活動を進めていただければありがたいと思っております。
　また、２つとしましてはやはり条例で定め、森林県民円卓会議というものを県下４流域に設置しております。地域の森林については、みずからが考え、みずから行動していただこうという会議でありまして、この会議につきましても今現在、１流域単位ごとに６名の県民委員がこれも自発的な公募という形で出ていただきまして、盛んに私たちは一体何ができるのか、私たちの森林についてはどういったことをすべきかというところの議論をこの２年間重ねたわけでございます。その議論を重ねた結果出たのが森林県民共生行動宣言をしていただこうということで、今取り組んでいるところであります。そういったことで、ありとあらゆる県民が森林について情報を知るばかりでなくて議論する場も設定してるところであります。
　さらに、もう既に御存じのとおり、もりづくり県民税というものを導入させていただきまして、奥地の特に条件が悪くて道から遠い、傾斜がきつい、あるいは若干規模が小さくて所有者だけの努力では困難だというところにつきましては、皆さんの貴重な税を有効的に使わせていただくということで進めております。今後もそういった社会全体が支える森林管理の仕組みづくりを進めてまいりたいと思います。
　これから新たに参加していただきたい方としまして、例えば大岡委員がおっしゃっているような企業、あるいは山村地域の地元の自治会の方々、こういった方々もうまく仕組みの中に取り込んで全体で森林のことを考えていく、そんな仕組みをつくっていきたいということで公的管理と社会全体が支える仕組みづくり、この２つについて邁進してまいる所存であります。以上です。

○八木農地局長
　土地利用に対しまして、農振法に関しまして農地局としての立場でお答えをしたいと思います。
　まさに委員がおっしゃるとおり今、食料自給率の問題あるいは安全な食料の問題ということで、農地あるいは農業の必要性が重要視されて見直されてきております。
　そういった中で、やはり国としては食料の一定の自給率を確保し、かつ環境も保全をするという観点から一定の農地は保全をすべきという考え方を持っていまして、それに基づいて農振法という制度がありまして青地の指定をしてるということです。農振法そのものも他の都市計画法との整合をもたないで勝手に自分たちの制度だけで動くというわけにはいきませんので、それはちゃんと県の中でそれぞれ計画を立てるときに整合をもたせるような調整をしながら計画の策定をしているところでございます。
　農振法というのは、市町村ごとに農振地域をつくりまして農振農用地区域、あるいは農用地区域外というようなゾーニングをするわけですけれども、おっしゃるとおり一応これはゾーニングの問題なもんですからゾーンの範囲をどのぐらいにするのかというところにかかってくるのかなと。市町村ごとで例えば浜松市なんかを見ますと、かなり中区の方に市街地はこうですよと、北区とか天竜区の方は主に農振区域ですよというようなゾーニングをしますけども、もう少し狭い範囲の中で自己完結するようなゾーニングもやろうと思えばできるわけで、それはそれぞれ市町の考え方でつくっていただくということで、要は無秩序な土地利用をしないと。ここが守れれば、それぞれの地域の考え方でゾーニングをしていただければいいと考えております。
　ですから同じ学区の中に一定の経済活動ができるようなものがそろうというような考え方も、これは考え方としてはあるのかなと思っています。それは、あとは各論になろうかと思います。ということで、土地利用についてはそういうことで済みません。

　続きまして、農業振興のことで土地改良事業ということですけれども、非常に今元気がないというおしかりを受けまして、追い風なのに元気がないということで我々のちょっと力不足かなという反省もしなきゃいけないところですけども。
　これは先ほどの話とも関連しますけども、農業は当然これからも持続していかなければいけませんし、なくなることはないと考えていますけれども、大きな社会経済の構造の中でどういう形でどうしていくかというのをまず議論されるべきことだと思います。
　その中で今一定の方向としては、やはり産業として残すべき部分と、多面的機能というか環境というかあるいは余暇活動でもいいですが、そういった面の農業というところの残し方と大きく言って２つの分け方があるんじゃないかと。先の産業として残していく部分については、佐倉市の話にもあるように大規模農業経営農家、静岡県の場合はビジネス経営体という呼び方をしますけども、独立して自己完結できるような農業生産をしてもらうと、補助金をあんまり使わんでもいいような農業経営をしてもらう。
　一方それだけではやっぱり条件がいろいろありますから、守り切れない農地がたくさんあります。これを全部つぶすわけにはいきませんので、それはほかの方法で守っていかなければいけないと。それが委員の地元でやっていただきます農地・水・環境保全向上対策とか、あるいは山間地で余り量的には多くないですけれども一社一村運動とかそういった環境保全、生産としてはなかなかペイしないですけれども、やっぱりその他の価値観を認めた保全の仕方をやっていくと、これらの総合で農地を守っていきたいということで、我々としてもそれぞれの施策を用意しておりますけれども、御指摘のとおりまだまだ力不足ですので、応援をいただいて頑張りたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

○鈴木河川企画室長
　袋井市におきます豪雨災害対策アクションプランについてお答えをいたします。
　袋井市の蟹田川、沖之川、小笠沢川流域では豪雨災害対策アクションプランについて、昨年度より県と地元袋井市の関係機関で組織する協議会で策定を進めてきました。現在公表のためにパンフレットを作成しておりますが、今月の21日には地域の方々に公表をする予定でございます。
　このアクションプランの内容でございますが、過去30年間で最大の浸水被害が発生しました平成16年11月洪水、これと同規模の集中豪雨が発生した場合でも先ほど申しました３河川の流域において床上浸水被害を生じさせないということを目標としまして、それに向けておおむね５年間に取り組むべき対策を定めたものでございます。
　具体的にはハード対策としましては、蟹田川流域では蟹田川と松橋川の河道拡幅や、またこの合流点の処理。それから田原地区におけます内水排除ポンプの設置等を行います。そして沖之川流域では大谷川及び国本排水路の合流点の処理、それから村松西排水路の改修。また、久野城跡への遊水地の整備を行います。また、小笠沢川流域では排水路の改良と遊水地の整備を行うこととしております。
　また、ソフト対策としまして、３流域におきまして適切な土地利用の誘導や流域の保水機能の保全、防災情報の提供や水害意識の啓発等を実施していくつもりであります。
　今後は、蟹田川における河道改修、河道拡幅等の対策に直ちに着工するとともに、引き続き協議会を開催しまして、各対策の進捗管理と効果の検証をしながら早期の浸水被害の軽減に努めていきたいとこのように考えております。以上でございます。

○奥之山委員
　ダムと森林の話、これはいろいろ説明がございました。ぜひ頭のええ衆ですから、いろんな制度を利用してせっかくこういう大きな仕事に協力したそういう山を持っとる、今材価もそういうわけですから山がたくさんある人ほど経営がなかなか大変でしょう。そういう人がせっかく公共事業を含めてその事業の重大さと言うか、必要性にかんがみて協力したこの衆がなんかダムができてうっちゃられた、ばかを見ちゃったということのないようにぜひやってもらいたいと思います。

　それから土地利用もそうですが、今まで国がやってきた、これがもう破綻をしてるということですから、私は逆に言うともう小学校を守るというところから出発して、国全体が土地利用をするとうまくいくんじゃないかなと思います。また何かのときに議論をふっかけたり地元でもちょっとそういうことをしてみたいと思いますから、モデル的でも何でもいいですから、今のまんまでいくとどうもだめなような感じがしますもんですからぜひお願いしたいと思います。

　それから、河川のほうはわかりました。あとはお金だけだと思いますもんでこれはいろいろ頼みます。

　もう終わりますが、１つだけちょっと忘れちゃっていましたのが草薙の運動場をやり直す、これは結構です。やらないかんと思いますが、ここはもう静岡市は政令市なもんですから、静岡市も県と一緒にちょっと銭を出して。あれを見ると、将来ドームにしたいというようなことを言ってるようですが、それはそれで非常に結構だと思いますが、後からやれば手直しと言うか手戻りと言うのか、もっと何か一緒になって県と静岡市と、あるいはドームにすれば１年中雨が降らないということですから、イベントができるんですから、そういう民間か何かに募集して一気にドームをつくっちゃうという発想があってもいいんじゃないかなと思いますがその辺を含めてもっと考えたらどうかと。
　それから、この話を私はたまたま県議会の野球部をやってるもんですから、野球の関係者と結構話をしたりするんですが、そうしてその話を自慢げに西部のほうで話をしたら、「あんた何を言ってるんだ。県立の野球場なんか静岡と沼津にあって西部にはないんだから、そんなことをうれしがってるより西部につくれ」と言われましたが、そういう可能性というか、ちょっとそういう話があって、バランスを欠いていると。困ればうちのほうの田んぼでも貸してやるで、県立野球場を西部のほうにつくるかどうかそれもちょっとお伺います。

○梶原都市局長
　草薙の運動場の件でございますが、年が改まってから先月草薙の再編整備構想というものをまとめさせていただきました。当座は５年間でやれることをまず一生懸命やりましょうということでつくりました。
　発想は、土地が手狭になっていて法令で定める運動施設率50％までの上限ぎりぎりになってしまって、今のままだとどれかを壊さないと新しいのをつくれないというような状態になってしまい困ってたんですが、たまたまお隣の第二静岡学園の用地をうまくすれば、静岡工業高校の跡地との交換という形でお譲りいただけそうだという感触がありましたので、お隣の土地を入れてちょっと広がった範囲内でどこまでできるかなということで。
　ちょっとお金のこともありますので、当座は５年間でちょっと広げた土地の中でやれてすぐに効果が上がりそうなものということで、主にニーズの強かった公式野球場を現在の公式野球規則に合致するような形にまで広げようと。それから内野スタンドの下、ちょっと寂しい施設になっていますのでそちらのほうをきれいにしましょうということをまとめさせていただきました。
　委員からお話がありました将来ドームという大きな夢のような話があると。後でやるということになると手戻りになるでしょうというお話です。全くそのとおりでございますが、なかなかドームをかけるとなるとこれまた大きな施設になりまして、県みずからが法令違反をやるわけにもいかず、まずドームをやろうと思ったらその前に土地を広げる算段をしなきゃいけないということがございます。こちらも知事のほうの御指示もあって内部でいろいろ検討しておりましたが、なかなかすぐ近くにすぐ手に入るような土地もないものですから、こちらのほうはもう少し、５年というよりもうちょっと腰を据えて周りにもっといい土地がないかというところからやっていこうと思っております。
　もうやらないということでなくて、御指摘もありました政令市の静岡市のおひざ元でもありますので、静岡市と連携、協力して用地を広げたり、野球場以外のものもいろいろ御要望がございますので、どんなことができるのかというのも再編整備構想の５年間、終わるまで何もしないということではなくてその５年の間も引き続き検討を進めていきたいというふうに思っております。

　それから、県立の野球場は東部と中部にしか今はなく西部にはないという御指摘でございます。現状そのようになっておるかと思います。
　愛鷹の野球場、それから草薙の野球場、たまたま二つとも県営の都市公園の中にあるということで、公園緑地室、都市局、建設部のほうで担当しております。ただ、野球場を単独でつくると建設部でなく教育委員会の担当になるということでありますがまだ県庁内でそういった議論は進んでおりません。
　全体を通して東・中・西部の野球場はどういうふうにあるべきかという御議論があり、その中で建設部のほうで検討すべきという御指示があれば、私どものほうも所掌の中で前向きに検討したいと思っております。

○奥之山委員
　ぜひそうしてもらいたと思います。私が言わんとするのは、手戻りになったりするということもあるし、だから民間とか政令市とかいろんな知恵があれば違うと。今のところが手狭だよということからスタートしてるもんだから、どうしてもちまちまとしてるわけね。
　違う発想があってもいいんじゃないかなと思って言いましたのは、例えば私のところにエコパがあるんですがあそこは300億円でドームじゃないんですよね。大分は250億円でドームになっているんです。もっと極端に言うと、雨のときだけかぶってればいいということですから向こうのドームは格好悪いです。極端に言うとビニールのちょっと厚いようなのをかぶせてあるだけの話で、晴れたときは要らないんですよ、雨のときだけかぶせると。うんと単純なんですけど、それは多分発注するときに250億円でドームができるような設計なり施工なりそういうアイデアを出せと、多分そういうところから出発したと思うんですよ。
　僕らのところは300億円でドームでないというところで発注しちゃったもんですからあれがうんと心残りで、あのときに300億円という予算があればそれでドーム化したようなエコパをつくりなさいということを設計なり施工なり、そういうときからやったら多分今はドームになって雨の日も使われると。あれは５万人も入りますから、失敗すれば弁当が３万も５万もすっ飛んじゃうということでなかなか雨のときにイベントをやらないという、そういうきらいがあるわけですね。
　私は大分も見に行きましたし、札幌ドームも行きましたし、全部見ていきますとやっぱり初めからそういうちゃんとした理念というか、そういうものを持ってないとだめじゃないかということも含めて、確かに手直しの形の中から積み上がっていったもんですからそういうとこがあるんですが、静岡市あるいはそういう民間の企業とかとも話をすれば違う意味でできるんじゃないかなと。同じドームでも数万人、４万も５万人だって入る、そんなことでなくても一番使い勝手のいいようなそこそこの規模でやれることがあるんじゃないかということですので、研究してもらいたいし県西部のほうも研究してもらいたい。終わり。

○榊原森林保全室長
　先ほどの岡本委員の松くい虫の、守るべき松林の松は用をなさないのかという、その御質問に答弁漏れがありましたのでお答えしたいと思いますのでよろしくお願いします。
　松そのものが砂に埋まりますとか、非常に乾燥に強い、それから潮風にも強い。こういうことから松が海岸防災林の造成には使われてきておりまして、そういうもので造成された松林が第１線提にある。そういう海岸に一番近い部分にある松林につきましては松でないとなかなか用をなさないということから、守るべき松林としまして893ヘクタールを指定してございます。そういうことからその松はしっかり保全するんだということから、薬剤の散布や伐倒駆除等で徹底的に守るという考え方から松でないとだめだと考えております。
　しっかり松が育つべき場所で松くい虫にもまたやられないようにということで、抵抗性クロマツを植えていく。その周辺と言いますのは海側ではなくて山側になりますが、そこに松として残っているものが枯れるとそれがまた発生源になるということから、そういう場所についてはほかの樹種に転換していって守るべき松はとことん守るんだという考え方です。以上です。

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