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委員会会議録

質問文書

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平成27年2月企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:伊藤 育子 議員
質疑・質問日:03/03/2015
会派名:自民改革会議


○伊藤委員
 それでは、分割質問方式でお願いいたします。
 まず1点目ですが、地域外交についてです。
 説明書の11ページに関してですが、ここの地域外交というのは、なかなか難しいなと思って見ています。領域が非常に多岐にわたっていると言えます。産業から、教育から、観光からいろいろな分野にわたって交流を進めてくださっているわけです。今年度また新たなものが出てきたわけですが、本年度の成果、例えば今までやったこともないような企画があったじゃないですか。浙江省との卓球大会。私も出てけがをさせていただいたのですが、そういう新しい企画が打ち出されましたし、そのほかにどんな成果を上げられたのか。
 そして、今度はサイクリングも出てきたようですが、来年度の新たな取り組みが構想されているのかどうか、まずお伺いします。

 それから2点目ですが、タイへのトッププロモーションを実施してくださるということです。
 平成25年11月に相互協力にかかわる趣意書を取り交わしたと。あれから1年半の間にさまざまな動きがあって、このトッププロモーションにたどり着いたということでしょうか。
 そして、次の落としどころということで、タイへの就航まで構想の中に入れていてくださっているのか、お伺いいたします。

 次に、サミットについてです。
 7番委員からも質問がありました。私は決まったも同然のような知事の御挨拶を伺ったのですが、あれくらいの迫力がないと呼び寄せられないのだろうと思って見ているんです。もう最後の段階ですよね。春といいますと4月ごろには発表になるわけです。ということは、最後の段階で今どんな働きかけをしていらっしゃるのか。それから超党派の国会議員の会がありましたね。彼らは今、最後の段階で動いてくださっているのか。開催の見込みはどのぐらいと踏んでいらっしゃるのかお伺いいたします。

 それから、3つ目は物流ですが、先ほど5番委員からも質問がありました。
 私は、空の物流についてお伺いします。
 ふじのくに戦略物流ビジョン後期計画案の15ページを見ています。国際貨物は平成22年度から平成24年度で大きくなって、それ以降それほど変化はないのですがふえていますよね。この調子でふえていくはずだったと、私は平成24年2月に富士山静岡空港活性化特別委員会の報告書で提案させていただきました。出したらいきなり伸び率が鈍化したじゃないですか。この提言書が悪かったのかなと。その鈍化の引き金になってしまったのかと思わないわけでもないのですが、ここで提言されていることが後期計画の中にも取り組み事項として取り込まれています。
 ありがたいことではあるのですが、一体なぜ提言書が出たらいきなり鈍化してしまったのか。それまでは順調に伸びていて、これだけ多くの平成29年度の目標が達成できるという見通しをもって意気揚々と提言したはずだったのに、出した途端に鈍化したと。これは、先ほどの5番委員への長澤地域政策課長の答弁と同じ理由と考えてよろしいのかどうか、それについてお伺いいたします。

○八木地域外交課長
 まず、ことしの成果でございますけれども、8番委員に御参加いただきました中国につきましては、浙江省卓球大会をやりました。
 ほかには、浙江省で初めて県省フォーラムということで、現地でフォーラムを開くような取り組みもいたしました。
 特に、卓球大会はスポーツを通じまして、幅広い世代の交流ができたものと考えております。
 浙江省から参加していただいた方々についても、日本の文化ですとか地域の理解が深まりまして、有意義な大会になったと考えております。
 また、県省のフォーラムにつきましても浙江省で初めて開催をいたしましたが、両県省で関心の高い介護ですとか、健康づくりというような分野を取り上げまして、先進事例の発表等の意見交換もいたしまして、今後の協力の確認をしたところであります。
 中国以外では、例えばモンゴルにつきましては、工業・農牧業省との工業、農業分野での協力に関する覚書を結んで、これまでの人的交流から経済分野の交流へ踏み出したことですとか、先ほどの御質問にもございましたが、台湾につきましてはマラソンの交流ということで、台北マラソンと静岡マラソンの覚書等を12月に結びまして、これから民間団体間の交流を進めるという成果がございました。
 特に、私どもは、成果といたしまして交流人口の拡大を目指しております。特に浙江省につきましては、これまでの30余年にわたる取り組みがございますので昨年12月から杭州蕭山国際空港とのチャーター便が飛んだり、2月からは浙江省の寧波からチャーター便が飛んで、またこれが定期便化されるというニュースもございます。
 こうした交流の積み重ねによりまして、交流人口の拡大に寄与していると考えているところでございます。
 また、次の新しい取り組みでございますが、来年度につきましては、東南アジアではインドネシアのトッププロモーションを考えております。
 インドネシアにつきましては、人口2億4000万人と非常に大きなところでございますし、経済成長をしているということですとか、親日的、イスラム圏であるという特徴がございます。
 これまではビジネス分野での企業進出が中心でございましたけれども、例えば留学生の誘致ですとか、これからの成長に伴った観光の誘客とかそういう視点も加えて取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、イスラム市場でもございますので、ハラール対応についても関係部局と連携しながら取り組みを進めていきたいと思っています。

 次に、タイについて1年半の間に動きがあったのかどうかということですが、タイとは平成25年11月に、相互に観光の分野で支援するという覚書を結びました。
 具体的には、タイにおける観光展、フェアですとか、商談会等へ行くときにタイの官公庁の観光部門を駐在員が訪問したり、そこでアドバイスをいただいたりというような動きで交流を進めているところでございます。
 タイにつきましては、昨年の状況を見ますと4万人を超える方が県内に宿泊しているというような状況がございます。東南アジアの中でも伸びているところですから、こういった動きをさらに加速させていきたいと考えております。
 飛行機の話がございましたが、チャーター便が時々飛んだりというニュースはございますが、まだ具体的に定期便という話は今のところ聞いておりません。以上でございます。

○増田企画課長
 サミットの関係で、最終コーナーになってどのように働きかけをやっているのかという御質問でございます。
 本県は、これまでいち早く誘致推進会議を立ち上げ、また超党派の国会議員の会も設立されまして、一致団結して誘致に取り組んできたところでございます。これまでも知事が外務省の方にアピールしたり、超党派の国会議員の会の決議を首相官邸に提出したりといろいろやってきたところでございますが、その後も政府の要人等に対して働きかけを行うなど国等に積極的にアピールしているところでございます。
 また、国会議員の会の代表の議員にも御同行いただくなど、積極的に動いているところでございます。申しわけございませんが、固有名詞等はこの場で言えないことを御了承願います。しっかり動いているということでございます。
 それから、本県への誘致の見通しのことでございますが、予測不可能な部分が正直言ってございます。特にテロ対策で警備の関係についても言われている中で、郊外型で警備しやすいところが非常に重視されているという記事が先週載りました。軽井沢と本県と三重県の伊勢志摩というような記事もございましたが、そこのところは、なかなか難しい判断があろうかと思います。私どもは、富士山を初めとする世界水準の美しい魅力、また食であるとか、花であるとか、お茶であるとか、日本の縮図とも言えるような本当にすばらしい場の力を持っているということがございます。
 また、先ほど言ったように、浜名湖は半島状の地勢、日本平は山頂部であり非常に警備しやすい状況、静かな環境あるいは首都圏から近接した交通利便性と、他の候補地と比較しても決して引けをとらない魅力を持っていると私は思っております。
 これからも引き続き積極的にアピールして、本県に誘致が決まるよう努力してまいりたいと考えている次第でございます。以上でございます。

○長澤地域政策課長兼内陸フロンティア推進室長
 富士山静岡空港におきます貨物取扱量に関してということでございますけれども、3番委員御指摘のとおり、若干伸びてはいますが、確かに伸びは鈍化をしているところでございます。
 これについての原因として考えられますのは、航空便につきましては、今現在もばら積みという形になっているわけですけれども、これをコンテナが対応できるもの、あるいは貨物専用機にしていくということで増大していく形になろうかと思います。現在の航空会社の状況でございますと、機材の小型化とか運行の多頻度化ということを進めていて、なかなかコンテナを搭載できるような中型機材の確保が難しいということを聞いているところでございます。
 確かに伸びは鈍化しておりますけれども、まずは運べる物を確保するというところにつきましては、文化・観光部等とも連携をして、きちんとこれからも対応していきたいと考えております。以上でございます。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 地域外交につきましては、タイ航路は物すごく需要が高いんですよね。前にも私は言わせていただいたと思うのですが、タイ便というのは名古屋から乗るのに、第1希望、第2希望では乗れないんですよ。それぐらい需要があるのですから、一向にらちが明かないなと思って、いらいらしながら待っているところでございます。
 今後とも、就航に向けて努力をよろしくお願いいたします。
 それから、交流人口の拡大につきましては、かなりの貢献度かなと思うのですが、友好提携都市もぜひ進めていただいて、こちらが直接計画しなくとも、民間または市町でどんどん進められるような仕組みをつくっていかないと、いつでもこっちがしかけて、それで行ってもらう、来てもらうというのでは、なかなか大変だと思います。広がりをそういう仕組みで対応したらどうかなと思いますので、要望しておきます。

 それから、サミットの件ですが、増田企画課長からも川勝知事と同じような心強いお話をいただきました。期待して待っているところでございます。もう最後のあがきかなと思いますので、4月23日というと、もうすぐですものね。多分そのころだろうと予想されますので、最後のもがきをやっていただいて、何とかあの何億円という高い経済効果を取り込むようによろしくお願いしたいと思います。

 来なければ、一瞬にしてあの何億円という効果は吹っ飛ぶわけです。なくなってしまうわけですよね。首脳会議はどこかで開催するけれども、関係閣僚会合は本県でという分割はだめですか。そのことだけ質問します。

 それから、物流については確かにベリー部だけ当てにしていると小型化されれば運ぶ量というのは制限されるわけですよね。そういう意味でも問題ありと思うのですが、先ほど長澤地域政策課長が最後におっしゃったように、運ぶ空間だけあったってしょうがない。物がなければしょうがないと思います。その物のかき集めに、一生懸命フォワーダーまたは荷主さんのところを回っているというお話がございましたけれども、今年度のセールスの実績はどのくらいですか。
 というのは、特別委員会を開きましたときに、経済界から気合いの入れ方が足りないという御意見があったんですね。本気になって荷物を集めているのかと。本当に本気でセールスをやっているのかという御指摘がありました。今年度の実績はどういうふうになっているのでしょうか。その点についてお伺いいたします。

○増田企画課長
 サミットの関係でございます。分割はだめかという御質問でございます。
 サミットは1カ所でございます。ただ関係閣僚会合は、前回の事例でいいますと、外務大臣会合、蔵相会合、労働大臣会合など青森県から沖縄県まで全国津々浦々、10カ所ぐらいで分散開催しているということでございます。
 閣僚会合には8つの自治体が手を挙げているところでございまして、大体サミットの決定後、1カ月後ぐらいに、前回は閣僚会合の場所が決定したという流れになっております。
 私どもはサミットと閣僚会合の両方に手を挙げております。万が一、サミットがだめだった場合でも、私どもの県の魅力を発信しておりますので、関係閣僚会合については絶対とると、私は確信している次第でございます。以上でございます。

○長澤地域政策課長兼内陸フロンティア推進室長
 今年度の誘致の実績はどうかということでございます。
 空港に限定してという数字は今持ち合わせておりませんけれども、経済産業部等が中心になって企業誘致ということで企業訪問活動をしております。企業立地推進課、東京事務所、大阪事務所が中心となり、訪問件数は1,000件を目標としており、1月末時点で974件ということでございます。
 物流の関係につきましても、今年度当初に物流ビジョンを改定するに当たりまして、御意見を聞きに回っております。30社ほど主な物流企業にお邪魔しているということでございます。
 こうした状況を踏まえて、3番委員がおっしゃるとおり、物をふやしていくということが大事でございます。来年度の重点にも置いてございますけれども、中部横断自動車道が山梨県とつながるということがございます。山梨県、長野県の荷を持ってこられるように、静岡県の特性をきちんと分析して、それをPRして売りになるものは何かということを用意した上で、各企業にお邪魔して荷をふやしていく努力をしてまいりたいと考えています。以上でございます。

○伊藤委員
 サミットの件はわかりました。それでは必ず何らかは来るわけですね。それなら安心しましたけれども、まるっきり全部吹っ飛んでしまうのではちょっと悲しいなと思ったものですから。それなら結構です。

 それから、物流のセールスは経済産業部ですね。勘違いしていました。ということで、かなり思ったよりも努力してくださっているなということがわかりましたので、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

○増田企画課長
 済みません。関係閣僚会合ですが、必ず来るというところは、私の気持ちとして出てしまいましたが、そのぐらいの気持ちを持って臨んでいるということでございます。当然、ライバル県はいっぱいいますので、そこは競争ということになりますので、引き続き実現すべく頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

○田(泰)委員長
 3番委員の質問の途中ですけれども、ここで、しばらく休憩します。
 再開は13時30分とします。
( 休 憩 )
 午前中に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言をお願いします。

○伊藤委員
 それでは、お願いいたします。
 委員会説明資料の15ページにある東静岡周辺地区の文化力の拠点形成に向けた取り組みについてでございます。
 本会議でも質問が出されましたけれども、それに対しては、基本構想を取りまとめるという答弁だったのですが、資料を読んでみても、一体文化力の拠点とは何ぞやと、イメージが湧かないのです。建物を建てるということでもあるように読めるし、そこを拠点として一体何をどういうふうにするのかというところについて、もう少し御説明いただきたいと思います。

 それから2点目です。
 吉林知事戦略監にお伺いしたいのですが、知事戦略監の立場とはまことに難しいなと思います。副知事が3人いらっしゃって、この人たちの分担領域が決まっているわけですよね。だけど吉林知事戦略監は、それを全部まとめて全体に屋根をかけるというお立場だなと思って見ていました。
 そうしますと、副知事3人を束ねるという立場でないとお仕事がしにくいのかなとお見受けしたのですが、いずれにせよ知事戦略監に静岡県の現在と未来がかかっているという立場であります。
 2年ぐらい前、留学生に関する所管が3つにまたがっていたのですね。留学生に関することは経済産業部であり文化・観光部であり、そして教育委員会にも関係してとまたがっていて、ここに持っていくとあちら、ここに持っていくと今度はそちらとたらい回しにされたような記憶があります。そのとき、課題を投げかけてきた静岡県の産業界の方々が吉林を呼んでこいと言ったのですよ。吉林を呼んでくれば全部わかるとおっしゃった。お出ましを願って解決をしてもらったわけですが、やはり知事戦略監の力かなと思いました。
 実際に知事戦略監というのは、一体どういう役割ですか。何となくわかるのですよ、静岡県の全てがかかっている立場だというのは。具体的に、どんな役割だと御自分で認識していらっしゃって、この2年間どんな心意気で静岡県の全てを背負ってこられたのか、取り組む姿勢について次の知事戦略監のためにも総括をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○増田企画課長
 文化力の拠点の関係でございますが、東静岡駅の南口には、今、グランシップの駐車場として使っております2.4ヘクタールの空いた土地がございます。そこのところを有効に活用していくことが課題になっているわけでございまして、東静岡駅周辺から日本平、あるいは三保松原に広がる地域には、学術、文化芸術、スポーツのいろいろな施設が集積しています。本県を代表する集積エリアであるということでございます。
 そうした地域の玄関口となる東静岡というところを、この地域が持つ場の力を生かしまして、富士山ですとか、和の食文化など数々の世界水準の魅力を生み出してきた本県の文化力の高さをアピールするような文化力の拠点、そういう施設を設けてまいりたいということで、有識者の会議で意見を聞きながら基本構想づくりに取り組んでいるところでございます。
 ただいまのところの議論におきまして、魅力ある文化の創造・発信、本県ならではの学び・人づくり、多彩な人々や学術・文化活動による出会い・交わりという3つのコンセプトのもと、具体的に盛り込む機能としまして、大学コンソーシアムなど本県ならではの学びの提供に資する機能、恐らく講座室とか、多目的ホールとか、いろいろあろうかと思います。そういう機能でありますとか、富士山や和の食文化、茶の文化、花の文化など、本県が誇る文化の魅力を創造し発信する機能。それから図書館ですとか美術館などが連携して取り組んでおりますムセイオン静岡を発信する機能。あるいは交流ということがございますので、宿泊施設ですとかレストランなど交流の核となる機能といったものについて、有識者の先生方に御議論をいただいているところでございます。
 3月18日に3回目の会議を開きまして、そういったコンセプト、具体的な導入すべき機能を基本構想として取りまとめてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。

○吉林知事戦略監
 知事戦略監の役割についてです。
 私は、2年前に前任の出野知事戦略監からバトンタッチを受けまして知事戦略監を務めてきたわけです。日々の仕事ですと、知事からのいろいろな構想がございます。それからその構想を実現するための指示がございます。そうしたものをどう実現していくかということ、それから県民の皆様とか、3番委員が先ほどおっしゃいましたように、いろいろな部局横断の相談も受けますので、そうしたのをどう解決していくかということが私の仕事になります。
 県の重要な政策は、1つの部局で片づくということがほとんどない状況でございます。そうした意味で、どのように部局間調整をしていくかということに一番心がけてきた2年間でございます。
 そのために、まず情報を共有するということが一番大事ですから、私は各部の部長室に出向いて部長と直接話をしたり、知事戦略監室の部屋に各部局長にお願いして来ていただいて、随時情報を共有したり趣旨を共有して解決に当たる。ものによっては、実際に部局横断型で人を指名してプロジェクトチームをつくって、具体的な戦略あるいは道筋をつけてスケジュール管理までするということをやってまいりました。
 例えば、3番委員からも質問がございましたハラールへの対応も、各部局ばらばらだったものですから、研修会を実施したり、各部局の部長代理を中心にハラール研修に参加してくれということで、意思決定できる幹部の方が状況を把握することについて特に留意したところでございます。
 それから、もう1つは知事に早く返すということにも心がけています。懸案につきましては、時間を置かずに部局長とともに知事室に入りまして進捗状況を報告し、知事の意見を聞いてだんだんレベルアップさせていくということにも心がけてまいりました。
 それから、先ほども言いましたように、部局長と直接話をすると。要するに意思決定する方と直接話をすることが大事だと私は感じております。
 私から知事戦略課長、知事戦略課長から各部の課長に通すということをすると、その間のロスが物すごく多いわけです。理解しようとしたり、上の者に上げる準備をしなければいけないといったロスが物すごく多いものですから、そういったことがないように、私は直接意思決定権のある部長なり部長代理、局長と話をすることを心がけてまいりました。
 それから、各部ではできない理由を考えないで、どうしたらできるか、あるいはできる方法をぜひ考えてくれということもお願いしました。なかなか全てが完璧にできるということはないものですから、何ができるんだ、どうしたらできるんだということを考えれば、おのずとヒントが出てきますので、一歩前へ進むと。そうしたらまたその次のことを考えて、政策を実現しているということが大事であると考えて仕事をしてまいりました。
 それから、今後仕事をしていく場合ですけども、新しいことにチャレンジをするということが県職員としては非常に大事だと思います。ある人は、失敗と書いて経験と読むということを言った方があります。要するに、失敗は経験で身になると。失敗を恐れずいろいろな新しい仕事にチャレンジしろということだと思いますけれども、そうしたことを言った方がございます。幹部職員の方、若手の方も失敗を恐れずいろいろな新しい仕事にチャレンジをしていただければ、職員の意識も上がりますし、新しい政策についても前向きな議論ができて、ふじのくにづくりがより前に進むのではないかということで、できたかどうかは別の評価がございますけれども、そういった気持ちで仕事をしてまいりました。以上であります。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 今の吉林知事戦略監のお話は、全職員に流したいような話だったと思います。県庁や市役所の人は、できない理由を考える人たちというように何とかして断る、何とかしてやらないという理由をまことにうまく見つけ出してくる人種だと言われているのです。だけど、少しずつこうやってかわっていくのかという実感を持ったところでございました。ありがとうございました。

 それから、文化力の拠点についてです。
 何となく施設が1つまず建って、そこのところが文化力の拠点となってさまざまな発信をすると考えるならば、私はもっと核になるものをきちんとつくる必要があるのかなと。今の話を伺っていると、あれもこれもそれもどれも全部ぶち込むみたいな、がらくた箱みたいになっちゃいますよね。そうじゃなくて核になるものをきちんと持っていく。
 提案させていただければ、昨年12月の議会答弁で、知事は何回も声高にティーアンドフードポリスという言葉を使われました。私は、その概念がはっきりしないので、明確にしなくてはいけないと考えています。そうでないとあれはできないと。
しかし必要だと思っていたものですから、9番委員と密に連絡、相談しました。我々が考えたことは、サン・セバスチャンの仕組みを静岡にも持っていきたいということです。文化力の拠点ならば、ティーアンドフードポリスの拠点をここに置き、文化と名のつく全てのものをここに取り込む。ティーアンドフードポリスの和の食文化を中心として、その周辺を考えていくと全てに広まっていくかなと思います。
 我々が願うのは、和の食文化の大学です。新たに県立大学をあそこに立ち上げるというと大変になりますけれども、静岡文化芸術大学のサテライトキャンパスと考えていただければ、そこが文学と学術の拠点となり、そして世界に発信する。つまり、そこのサテライトキャンパスは和の食文化学部といったものにしたらどうかと思います。その学部に世界から学生を集める。その人たちが、和の食文化を世界に発信してくれる人材になるわけです。それを拠点とした文化の広がりを、私は金谷中学校跡地に考えていたのですが、もしこういうことであればそちらの場所を諦めてこっちでもいいかなと。ここもまた拠点としていい場所と思いますので、あれもこれもと集めるのではなくて、核になる部分をきちんとつくって、その周辺に研究と観光交流でもいいでしょうし、ここに書いてあるさまざまなものは全て入ることができるかなと思っています。
 キャンパスでの研究の成果を、レストランなど世界に発信しやすいような何かをつくったらどうかと考えるのですが、今の増田企画課長のお話ですと、あれもこれも並列に同じ平面上にばらばらあるだけで、一体何がどうこれから行われていくのか、発展していくのか見えてこないような気がします。有識者会議でそこら辺はこれから検討されるのだろうとは思いますけれども、ぜひ静岡文化芸術大学の和の食文化学部のサテライトキャンパスもここに入れ込むこともお考えいただけたらと思うのですが、いかがでしょうか。

○白井企画広報部長
 東静岡の県有地をどのように活用するかということについては、先ほどから増田企画課長が答弁したとおり、三保松原までに広がります学術、文化芸術、スポーツの集積エリアの玄関口として整備するということで進めております。
 前段として、若者が集いにぎわう学住一体のまちづくりというコンセプトからスタートして、大学コンソーシアムをどのようにしていくのか、さらに残された県有地は駅前の貴重な土地なので、さらに和の力を高めるような機能を付加しようということで、静岡県には世界遺産を初めとした世界的な水準の文化がたくさんありますので、その文化力の高さを表現する拠点として整備しようと考えているところでございます。
 例えば、お茶の文化でありますと、その拠点となるお茶の郷のサテライトとして、静岡のお茶の文化の高さというものを来た人たちにわかってもらえるものを東静岡につくる。花にしても食にしてもそうでございますので、それぞれにおきまして静岡県のそうした分野での拠点は別にあるとしても、東静岡に行けば、さまざまに高いレベルを誇っている静岡県の文化に接することができる。静岡県の魅力の高さをわかっていただけることができる。さらにはそこに集い、集まり、また宿泊したり食事をとったりと、東静岡で不足している機能を持たせるような拠点として整備していこうと考えております。
 第3回目の3月18日の会議の中で、どのような機能を入れるかということについて、有識者会議の最後の検討事項となっておりますけれども、そのような視点に立って基本構想がまとめられると考えております。3番委員御指摘の点につきましても、サテライト的なものとはどのような状況が考えられるのか、また今後基本構想から基本計画に移る中におきましても、検討材料とさせていただきたいと考えています。以上です。

○伊藤委員
 ありがとうございます。
 今の答弁ですと、前向きの検討の前向きもなかったというようなことで、俎上にのるのかのらないのか非常に不安なところではあります。439品目の食材を誇っても何にもならないということは、この数年間で実感したところですよね。439品目あっても、だからなんだという話ですよね。
 それを料理にして初めて食材は生きるのであって、我々の売りとするのは、そうした食材を使った和の食とお茶を組み合わせた文化です。そこには、書も入るし花も入ります。そういうティーアンドフードポリスの拠点、それもただ1日学びに来てばらばらと見て、はい、体験でございますなんて、そこらでお茶でも飲んでいこうなんて軽いものではなく、4年間で和の食の資格が取れるような構想をぜひ練っていただきたい、俎上にのせていただきたいと思い、要望として申し上げておきます。以上です。

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