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委員会会議録

質問文書

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平成25年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:東堂 陽一 議員
質疑・質問日:07/30/2013
会派名:自民改革会議


○東堂委員
 それでは3点、一括質問方式でさせていただきます。
 1つは、いただいた説明資料の15ページにある学力向上プロジェクト事業に関連してであります。特に小学生で、学力が低下しているのではないかというようなことを見聞きするわけでありますけれども、本当に学力が低下しているのかどうか、どういう判断をなさっているかということをもう一度確認したいと思います。もし学力が低下しているという判断をした場合には、何が原因かと考えているか、どのようにしてそれを確認しているかということもお聞きしたいと思います。

 2点目に、同じく説明資料の17ページ、今、天野委員も同様な質問をされたので少しかぶるところがあるかもしれませんが、静岡県の学校からいじめをなくすための提言ということに関連してであります。 
今の静岡県において、規範意識とか道徳教育の実態、幼児教育を含めて小学校、中学校、高校で実際どのようにされているかということについて説明していただければと思います。そういう中において、さらに一層道徳教育の充実ということが必要だという提言もあるわけでありますけれども、提言をこれから具現化することについて、今、輿水学校教育課長の説明もありましたが、考えている方向性でも結構ですけれども、具体的に言えることがあれば説明いただきたく質問いたします。

 3点目です。少人数学級のことがたびたび話題に出てまいりました。静岡式35人学級ということでありますけども、果たして学力向上とか人間形成という面において、どのような効果が得られているかという検証というんでしょうか、そういうものがあるのかどうか。今まで無批判に人数が少なければいいんじゃないかということで私も考えていたわけでありますが、実際そういう検証結果というものがあるのかどうか、まずはこの3点、お伺いしたいと思います。
 以上、よろしくお願いいたします。

○羽田小中学校教育室長
 最初に、学力の低下についてということで御質問がございました。
 全国学力学習状況調査が平成19年度から実施され、平成23年度は行われませんでしたけれども、平成24年度まで抽出もありますが継続して行われてきています。最初の平成19年度のときには、小学校も中学校も本県は大変よい結果でした。
そして中学校は昨年度までずっといい結果が続いているわけですけれども、小学校におきましては、いわゆる平均正答率というものが、そんなに大きくではないですけれども少しずつ低下傾向にあります。平成24年度は国語A、B、算数A、B、理科においても全国の平均正答率を下回るという結果が出ています。そういうところから、学力が低下傾向にあるというお話があると思います。
 そこで本県としましても、いろいろな手だてを打っております。昨年度は、全国学力学習状況調査の結果を詳細に分析する学力検証委員会を立ち上げまして、どんな点が課題か、どんなことをしていけばいいかという話し合いを持ちました。
そして昨年度、学校への提言ということで、全国学力・学習状況調査の結果の活用、具体的にいいますと、どの点が自分の学校の課題か、あるいはこういう点は伸びているというような分析結果をしっかり捉えて、学校改善に生かしてもらいたい、活用をぜひやってもらいたいということが1点。
 それから、小学校においては授業で子供たちが大変活発に話し合うとか、あるいは生き生きと活動する。これはもちろん重要なことなんですけれども、それがつけたい力に結びついているかというような点について特に力を入れていったらどうだと。そのほかにも幾つか提言はございましたけれども、今そうした2点について特に御指摘をいただいて、県教育委員会といたしましても学校に周知を図っているところでございます。以上です。

○輿水学校教育課長
 お答えさせていただきます。
 発達段階に応じて子供みずからが集団の現状に向き合って、いじめを行う心の弱さや、それを克服する強さを見詰めて、よりよい集団像について話し合う場というのは、先ほど教育長が申し上げましたように一番大切なことであると考えております。
 規範意識の醸成については、きまりを守る子ども育成協議会で、昨年度、家庭教育の重要性がうたわれておりました。私たち学校教育現場では、いじめを行った加害者と被害者に分けて、よい、悪いで判断をするのではなく、加害者である児童生徒についても、その子の置かれている状況、家庭環境等を含めて教育をする。私たちにとっては全ての子供がかけがえのない子供であると感じております。それを踏まえて道徳教育は非常に重要であると考えております。
 もちろん、道徳教育は、授業だけでなく学校教育全体を通じて行われるものですが、その道徳教育の推進者である教師の質が一番重要であるとも考えております。現在、道徳教育は教育課程分析会議等で、小中高合わせて全校で確実に行われていることが確認されています。その内容についても、教職員の質を高めるように研修をあらゆる視点から行っておりますが、今年度は新しい取り組みの1つとして、各校のスクールカウンセラーに教職員を対象とした講義をしていただく計画です。いじめられているお子さん、そして加害者となったお子さんの背景にいかに思いを寄せて対応するかなど具体的な事例を持ち合わせて研修を行う取り組みもしております。日々の実践がきちんと子供の心の奥底に伝わる教育を、小中高で取り組んでいるところです。以上です。

○鈴木事務局参事兼学校人事課長
 35人学級についてお答えします。
 幾つかの聞き取りやアンケート調査の中で、学校から35人学級の実施について非常に効果があるというアンケート結果等が得られています。4年生において35人学級を進めたところによりますと、授業への取り組みが非常に積極的になったと。それから、教員も一人一人に目を配ることがよりできて、非常に積極的に授業に取り組むことができていると。
 それから、2年生で35人学級を実施したことについてのアンケートですが、約9割の教員が学習面、生活面ともに効果があるとの回答も得ています。少人数の中で、細かいところに目を配って授業等ができているということがアンケートによって報告されております。以上です。

○東堂委員
 ありがとうございました。
 学力向上に関しては、全国学力・学習状況調査の結果で判断をしている、それを分析してということです。原因というんでしょうか、テストの結果で、点数が確かに下がっているから学力が低下しているということでいいのかなと若干疑問もあります。昔はそこそこの成績を持っていたのが下がったということは、何か時代に合わないものがあるのか、それとも何が原因なのか私もわからないわけであります。もう少し具体的にこれが原因だというものをつかんで対策をとらないと、本当の対策にはならないのではないかなという疑問を持ちました。今の話だと、外部テストの低下傾向を受けて、検証委員会からお話があったからというような説明でしたけど、もう少し何が原因かということをしっかり分析する必要があるのではないかなという感想を持ちました。

 読んだ資料で、これはちょっとわからないものだから教えてもらいたいんですが、指導目標の提言の中で指導目標の設定が曖昧だったというような文言がありました。これが何を意味しているのか少し理解してないもんですから説明してもらいたいということが1つ。それから教育長が本会議でお答えになりましたけど、支援ソフトを使って分析をするというお話がありました。それもどのような分析が出て、どう活用するかということを、少し説明してもらえればと思います。

 それから、いじめをなくすための提言を踏まえて、小中高それぞれやっているよという話であります。それは道徳の授業の中で、あるいはその他の時間を使ってという理解でよろしいでしょうか。高校も同じようにやっているのですか。というのは、自分が高校生のころにはそういう授業は余り受けた覚えがなかったものですから。所管外かもしれませんけど、幼児教育の段階でどうなっているかということもわかれば、そういうものがあるのかどうかお教え願いたいと思います。

 それから、3つ目の少人数学級のことであります。アンケート、聞き取りで判断したと。確かにこれは先生の立場で見ると、子供が40人いるより35人クラスのほうが教えやすい。これは当然そう思いますし、子供たちも大勢で授業を受けるよりは少人数のほうがいろいろ先生とお話もできるし、直感的にも理解できるわけであります。先生をふやさなければいけないというような課題も出てまいりますので、いろいろな角度から見た場合にどれだけ効果があるかという検証も必要かと思うので質問したわけであります。例えば学力で言えば点数が上がったとか、あるいはいじめが減ったとか、そういうような数字的な結果もあればいいなという気持ちで質問させてもらいました。もしそういうのがあれば教えてもらいたいし、なければ検討してもらうことも必要ではないかと思いました。以上3点、再質問とさせていただきます。

○羽田小中学校教育室長
 先ほどは説明不足で申しわけありませんでした。
 各学校には指導主事等が訪問して授業等の様子を参観しています。そういう中で小学校については、子供たちが聞き合ったり話し合ったり、子供同士の活動に今重点が置かれています。それはそれで大変重要なことなんですけれども、子供たちにこういうつけたい力があるんだというところの明確さが少し足りないんじゃないかということで、そういった点に力を入れながら、子供たち同士の話し合いとか、体験活動を重視した授業にしていくことが必要ではないかということが1点。
 それから分析によりますと、後半部分の無回答率が比較的高いということがありますので、回答時間が静岡県の子供たちには不足しているのではないか。そうなると読む力が足りないかなということから、読む力の向上を考えた授業実践が必要である。あるいは読書の時間とか読書活動を充実させる必要がある。また習得した知識を活用して根拠に基づいて自分の考えを書くとか、説明をするといった問題を苦手としている児童も多く見られるということから書く活動も充実していく必要がある。そういった分析がなされていて、この辺を各学校に周知していく必要があります。
 それから分析支援ソフトにつきましては、例えば、算数であればどんな分野のどんな問題が苦手か。例えば簡単に言いますと、図形や計算の問題がありますので、そういった分野で本校の子供たちは苦手だ、あるいは基礎的な計算はいいけれども、それを活用するところが苦手だとか、そういった分析ができるソフトを作成いたしました。
 昨年度、教頭先生を中心に13地区に集まっていただいて、分析支援ソフトの使い方について説明をさせていただくとともに、ぜひ使っていただきたいと。本年度の全国学力学習状況調査の結果も8月末か9月には国から届くと思います。それを各学校へをお渡しするとともに、分析支援ソフトを渡して、自分の学校のよさや課題を検討していただいて、授業に生かしていくようお願いする所存であります。以上です。

○岩城高校教育室長
 少し誤解があるといけませんので補足をさせていただきます。
 高等学校でございますけれども、道徳の時間というのは授業の中で設置されているというわけではございません。学習指導要領でも学校教育活動全体を通じて行うというふうに規定されており、全体計画を作成することとなっております。具体的には社会科の時間であるとか、あるいは学校行事、ホームルーム活動等において人間としてのあり方、生き方について学習をしていくという形をとっております。以上でございます。

○鈴木事務局参事兼学校人事課長
 35人学級の効果について、具体的な、例えば学力が上がった、いじめが減ったというような、そういったデータがないであろうかという質問だったと思います。先ほど申しましたように、アンケート等では非常にやりやすくなったというような形の回答があるのですが、具体的な数字のデータを今持っているかというと、それは正直ございません。
 これらのことは、35人学級だけでなく学校の教育活動全体の中で効果があらわれてくるものでありますので、単純に35人学級による直接的な効果という意味合いのもとで判定ができるかというと、なかなか難しい部分はあろうかと思います。
いずれにしても何か具体的な学力、それから生活上のことについてということにも注視しながら、35人学級の効果等については検証を続けてまいりたいと考えております。以上です。

○輿水学校教育課長
 幼児教育についてお答えさせていただきます。
 子供は、ありのままの自分を受けとめ、褒められることで安心感や信頼感を受け取ると考えております。
 昨年度行われました、きまりを守る子ども育成協議会の中でも、提言の柱は家庭教育の大切さでした。規範意識の醸成等を含めて幼児教育と連携をしてと考えておりますが、本課では幼稚園の初任者研修を受け持ち、その研修を主催しております。現実には、幼稚園教育が文部科学省の所管、そして保育所が厚生労働省と管轄が分かれているのですが、いずれ義務教育の小学校へ入学してくる本県の大事な子供であるということを踏まえて、今後、幼児教育の大切さを、家庭や幼児教育に携わる教員や職員に研修を深めていくということも考えていかなくてはいけないと感じております。以上です。

○東堂委員
 最後に、意見というか要望のようなお話をさせてもらいます。学力向上に関しては詳しく説明いただいて理解もしましたが、最初にいろいろな資料を見ただけでは、とにかく点数を上げようという意欲は見えましたけども、その点数を上げることだけに走ってしまって、本当に大事な学力をつけるというところがおろそかになってはいけないという気を少し持ちました。そういう意味において、何が原因かということもしっかりつかんで、それを担うような対策をするということが大事だなという思いでありますので、ぜひそういう観点を持っていただきたいということをお願いします。

 それから、最後に輿水学校教育課長がおっしゃった話の繰り返しのようになりますけど、幼児教育は、それこそ所管ではないのかもしれませんけども、規範意識ということを考えたときに、2歳、3歳までが大事だということは言うまでもないことだと思います。そこのところはいま一度しっかり捉える必要があるなと思っております。むしろ高校生よりもそういう小さい子供に規範意識をしっかり施すことが長い目で見ても大事なことだなと思います。しっかり連携をとって、小さい子供たちが健全に育つように親を含めて、まさに家庭教育も含めてでありますけど、私はそこのところをしっかり力を入れてやってもらいたいと思います。2歳、3歳ぐらいの幼児期の子供にも今以上にしっかりとそういうことができるような体制を考えていただきたいということを要望というんでしょうか、意見になりますけど申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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