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委員会会議録

質問文書

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令和2年6月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:西原 明美 議員
質疑・質問日:07/06/2020
会派名:自民改革会議


○西原委員
 昨日来の熊本豪雨におきまして、多くの方の貴い命が失われたこと、大変お悔やみを申し上げるとともに、まだ避難所にて大変な生活を強いられている皆様には心からお見舞い申し上げます。
 そして、昨日の吉田町の工場火災におきましては、本県警察官を含め消防士等4名の方が命をなくされたということで、本当に心からお悔やみ申し上げますとともに、大変つらい皆様方の思いをお察しいたします。
 それでは質問に移らせていただきます。分割質問方式でお願いします。
 まずリニア中央新幹線の建設に関する質問で、環境局に質問させていただきます。
 先日行われましたJR東海の金子社長と知事の会談につきまして、会談の内容では静岡県自然環境保全条例第24条に基づき5ヘクタール以上の土地の改変には自然保護協定の締結が必要であり、その締結つまり手続を踏めばJRは準備工事をさせてもらえるとの印象が大変強くありました。
 また、有識者会議の結論が出るまで工事は認められないとの流域市町の意見をしっかりと伝えたいと言いつつも、その会談の3分の1ほどはリニアの利便性、またリニアを県内の観光に利用していく、そのようなリニアに対して大変前向きな話につながっていた印象があります。
 知事は、その後の記者会見ではヤード整備を認めるのかとの記者の質問に対して明言せず、担当者に条例を説明させると会見を一旦打切り、くらし・環境部の担当者が知事は同意しないことを前提に話をしていたと説明。その後時間を空けて知事から同意しない旨の発言があったと聞いています。一般質問等でも知事には御答弁を頂いておりますが、どうしてそうした流れになったのか、知事と当局との間に考えの違いがあるのかを伺っておきたいと思います。

 また、JR東海の金子社長との会談以降、それまで準備工事と本体工事に区分していたのが、7月3日のJR東海宛てに回答した文書には活動拠点整備工事とトンネル掘削工事になっていたが、ここに何か違いがあるのか、その点を伺っておきたいと思います。

○田島くらし・環境部理事(自然共生担当)
 知事と事務局との意見の違いについてですけれども、川勝知事の発言の中で終始金子社長に対して説明していたのは、自然環境保全に著しい支障を及ぼすおそれのある開発行為については自然環境保全条例に基づき自然環境保全協定の締結が必要であると。県が設置する専門部会できちんと対話をした上で手続を進める必要があるとの原則論をまず話しまして、続きましてトンネル工事と別物であれば条例に従って進めることができますと、あくまでも本体工事とは別ですよとの前提に基づいて説明もされていました。
 そういったニュアンスが金子社長に伝わったのではないかと知事も考えていたんですけれども、知事の記者会見が終わってから金子社長の記者会見がありました。その中では社長が現在進めようとしている本体工事に直接結びつく工事内容についても進めてもらえるのではないかといった、どうも誤認しているようなことが伝わりまして、それではちょっと違うので、ちゃんと説明しましょうといった経緯で改めて説明させていただいたところであります。

 活動拠点整備工事と本体工事の違いは一番簡単に言いますと目的にあると思います。基本的に活動拠点整備工事はあそこにあります宿舎であるとか、工事事務所とか、それに附属します駐車場とかを指します。
 例えば濁水処理施設でありますとか、火薬庫でありますとか、換気設備ですね、こうしたものは基本的にトンネルを掘らなければ要らない施設でありますので、トンネルを掘るための設備といったことで、これは本体工事と一体との整理で考えております。

○西原委員
 納得できるような、できないような説明だったんですけれども、今後は活動拠点整備工事とトンネル掘削工事になるかと思うんですが、先ほど来田島理事におかれましてはお言葉の中では本体工事とおっしゃっているんですね。一般の人たちにとっても非常に分かりにくくて、今説明を伺ったところでも、これまでの本体工事、準備工事と内容的には何ら変わらないのかなと受け取れます。それをあえて言葉を変えた理由。それとうがった見方ですけれども、例えば宿舎自体もこのトンネル工事がなければ必要ない場所だといった判断もできるかと思います。この活動拠点整備工事とトンネル掘削工事とに分けている、これは県が分けていることでよろしいですか。

○田島くらし・環境部理事(自然共生担当)
 もともとは準備工事としてJRも一体として申入れをしてきたわけなんですが、我々としてはその内容について地元の利水関係協議会のメンバーの方々にもお諮りしました。その中でやっぱりここは内容についてちゃんと審査するべきでしょうと。一固まりの準備工事の中でも目的が違うんじゃないのかといったことで、先ほど説明しましたとおり基本的には本体部分に該当するものなのか、宿舎に該当するものなのかで分けるべきだと。そうしないと、どこまで行ったら影響があるかが分からないので、やはりそこで分けるべきだとの議論がありまして、このとおり分けることになりました。
 それで、先ほどは本体工事との言い方だったんですけれども、トンネル掘削工事とわざわざ分けたのは、トンネル掘削に該当する部分なのか、先ほど言った宿舎の部分も含めることについてはどうなのかといったことだったんですが、当初JR東海から協定などについて協議はありました。しかし、やはりまだ県の専門部会等でも議論が途中の段階にありまして、この段階ではその先に進むまでに全体を止めることになってしまうと。その中で工事としての目的が分かれるものであれば、例えば宿舎の工事といったところの工事は林道の安全性の確保にも使える工事でありますので、そういったものについては分けることが可能でしょうと地元の皆さんとも協議いたしました。
 県はあくまでもリニア工事には反対しているわけではありません。ですから、どこまでであればその影響が回避できるかはJRと協議の上進めていきたいと判断しまして、行政判断の中でそれは分離することにした次第であります。

○西原委員
 分けたのはいいんですけれども、その分けた議論はいつされたんですか。宇野副社長と実際に現地視察するときにも本体工事と準備工事の言葉を使われていて、活動拠点整備工事とトンネル掘削工事の名称はJR東海に対して出した回答書の中に出てきたので、私たちは非常に分かりにくいと思いました。
 先ほど配付されて私も全部は読んではいないんですけれども、JR東海からも活動拠点整備工事とトンネル掘削工事とに区分して協定の取扱いを分ける新たな考え方を定められたように受け取れます。また新たに区分を分けられたことに戸惑っておりますといったことが文書にあります。
 結局受けている思いは皆同じなんですね。私たち議員も新たな言葉が生まれて、いつそれが協議されたのか。JR東海への回答についてJRの方も再度この質問において戸惑っていると書いてある。こういった水の問題を含むリニア工事に関しては、もっと分かりやすく、県民にとっても何の話をしているのか理解しやすいように整理していただかないと、このことに関しては理解は深まらないと思っております。その点についていかがですか。

○田島くらし・環境部理事(自然共生担当)
 なかなかそういった整理が追いついていなくて申し訳ありません。先ほどのJRと県において確認した時期なんですけれども、平成30年8月に難波副知事から宇野副社長宛てに宿舎工事と本体工事を切り分けるといった内容について文書を出しております。その中で協議会との意見交換をした中で対策本部としては、宿舎工事や事務所等の工事は本体工事の準備段階の工事であり大きな土地の開発を伴わないことから自然環境保全に著しい影響を与えるとは考えにくいと判断しますと。よって本体工事とは切り離し準備段階の工事として受忍しますとの文書を差し上げています。
 ですから基本的にはその段階で準備工の中でもここの部分については受忍――仕方なく応じますといった形で回答させていただいておりまして、言葉自体はそこではどういった言葉かは特には書いてないんですけれども、本体工事からは分離することはこの段階ではお示ししております。

○西原委員
 今の御答弁ですといつこの言葉が生まれたのかが分からないんですが、その点御答弁いただけてないような気がしますけれども。

○田島くらし・環境部理事(自然共生担当)
 危機管理くらし環境委員会説明資料の追加資料に活動拠点整備工事とトンネル掘削工事と書かせていただいているんですが、今回の工事について全部準備工事と一括して言うのではなかなか言い方が分かりにくいだろうと。その中で細かく言うよりも、この時点で言葉については分かりやすくこちらで整理させていただいたと。今回の知事とJR東海社長の意見交換会に基づいて言葉としては整理させていただいたつもりであります。今回の知事と社長との会見に先立ってといったことであります。

○西原委員
 御答弁いただいた感触では、この言葉を皆さんは分かっていたけれども、ほかに誰も知ってる人がいなかったといった印象を受けます。そういった意味ではあまりにも唐突な言葉だったので一度確認してみようと思いました。

 また、新聞の記事ですけれども、島田市長が今回は中身に進展がなかった、大井川の水は一滴も譲らないとの建前だけでは水は守れないと感じたといったコメントを寄せています。その点について、流域の市町もこれまでの形と流れを変えるといった動きが出ているかのようにも感じると思います。今後は具体的な手だてを話し合う必要があるといった御意見もされています。その点に関してはどうお考えですか。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 今回知事とJR東海の金子社長とが初めてお会いしたことで、地元の流域市町からいろいろな御意見があるかと思います。ただ今回トップ同士が会ったこと、そこに大きな意義があると考えております。
 全体としてリニア中央新幹線の整備と大井川の水資源及び南アルプスの自然環境保全との両立を図っていくことは共通認識を持てたところでありますので、これを第一歩として信頼関係を構築していきたいと考えております。ここがスタートだと考えております。

○西原委員
 最終的には国の有識者会議、また県の専門部会でしょうか、そういった流れを酌んでこの協定にいくとのことですけれども、そのめど――国の有識者会議、専門部会の結論を得てどのくらいの時間を要するとお考えですか。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 今国の有識者会議で特に県外流出してしまう分の全量の戻し方の話と中下流域の地下水への影響が議論に上がっているところでありますけれども、3回目が6月2日に行われて4回目がまだ決まっておりません。そこのところのデータの出し方などを見て判断することになるかと思いますけれども、生物多様性についてはまだ論点が絞られてきておりません。
 そういったところを見て、こちらとしてはすぐに出してくれれば対応できると考えております。JRが早急に対応していただければ対話は進むと考えております。どのくらいの期間かはこちらでは見通せない状況です。

○西原委員
 流域市町の議員でもある私の立場としては、できるだけ前に進める議論でこの話を――やるやらないにしても、また違った形を生み出すにしても――話を一歩でも二歩でも前進させていただきたいことを要望させていただいて終わります。

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