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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成28年12月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山田 誠 議員
質疑・質問日:12/14/2016
会派名:自民改革会議


○相坂委員長
 それでは、休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 発言願います。

○山田委員
 一問一答方式で伺いたいと思います。
 説明資料1ページ目の議案第136号の補正予算で、クルーズ船を活用した交流人口拡大推進事業費。その次のページにある委託契約の債務負担行為の補正も全部絡んでいる話であります。
 その中から、先ほども説明をいただきましたが、説明資料92ページで、これは前から発表されていますが、10月7日から12月20日までの間に国から官民連携による国際クルーズ拠点形成計画書――目論見書ですね、その募集を行っているということで、静岡県として海外船社1社の応募があってこういう形で応募するとあるわけです。これがいわゆる今回補正をする5000万円の中にある民間投資施設の基本計画作成、港湾計画変更資料作成、そしてCIQ施設配置計画の作成。こういったものが国際クルーズ拠点形成計画書となっていますが、先ほど簡単に説明をいただきましたが、具体的にどういう流れでいくのか教えていただきたいと思います。

○杉山港湾企画課長
 クルーズ船を活用しました交流人口拡大推進事業費5000万円の内容について改めてお答えいたします。
 今回の12月補正予算の内容でございますが、ここにありますように、1つはクルーズ船の受け入れ環境整備に要する検討費用です。これにつきましては、来年度、清水港に寄港予定のクルーズ船社より出入国審査を行いたいという要請がございました。これにつきまして、他港の事例を参考に現在のクルーズターミナルであります清水マリンターミナル内におきます出国及び入国時におけるレイアウト――船舶までの動線計画を立案し、今、出入国管理局、税関等、関係機関との調整を行い、必要となる設備を洗い出すとともに、役割分担とマニュアルの作成を行うものです。これがクルーズ船の受け入れ環境整備でございます。
 もう1つは、ここにある国際クルーズ拠点形成計画の検討に要する費用でございます。これは連携する船会社へのクルーズターミナル建設に要する費用を明確にするための基本計画の作成と、国際クルーズ拠点形成に当たりまして国もしくは県が新たに整備する岸壁などについて施設の配置計画、将来需要予測や環境影響評価等に関する基礎調査と港湾計画の変更資料作成を行うものでございます。

○山田委員
 わかりました。
 そうなると、説明資料93ページから95ページにわたっておりますけれども、この清水都心ウオーターフロント地区の開発マネジメントで、ここは日の出地区も入っていますので、まさにこの建物を建てようとするところも入っているわけです。こちらの推進会議あるいは専門家会議との関係は計画をつくる上で大変重要になってくるのではないかと思うのですが、その点についてはどのような形になるのでしょうか。

○杉山港湾企画課長
 今、3番委員の御指摘のとおり、今回のこの官民連携による国際クルーズ拠点形成につきましては、もともと県と市が今進めております江尻地区から日の出地区にかけての開発基本方針の中で、特に日の出地区につきましては、クルーズ拠点としてクルーズを中心とした活性化、交流人口拡大を図るという目的が一致していることから、県もこれから計画書を作成して、今回の国の応募に提案するものでございます。
 先般、11月29日に第4回のデザイン専門家会議を開催したところですけれども、当然この会議においても、県が考えております国の新たな施策にこういう形で今検討して応募を進めている状況は各委員の皆様に御説明して、これはこの日の出地区の事業開発を加速化させる意味でも、非常に重要な施策であると評価いただいたところでございます。

○山田委員
 わかりました。
 ちょうどことしの9月だったと思います。私たち会派のメンバーで境港――鳥取県と島根県のちょうど境目のところにあるんですが、境港の港湾の視察に行きました。あそこの港湾事務所に国と県が力を合わせて一緒に港湾整備、特にクルーズ船の着岸施設をしっかりつくろうと。今は貨物船と一緒のエリアになってしまうので非常に悪いということで、そういった施設をつくろうとほかのところもしっかりやっているわけです。
 ちょうどそこに1隻中国からの船が入っておりましたけれども、今世界で一番大きいのが「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」だと思いますけれども、確か16万トンちょっと、340メートルを超えるぐらいの長さになるわけです。この船の場合だと多分、日の出埠頭だと1隻なのかなと思うのですが、今回、日の出埠頭を整備し、係留施設の幅をとることによって2隻まではなんとかいけるのではないかというところですが、大型船だとどうしても1隻かもしれないですが、2隻だと大体どのぐらいの長さまでの船が入るのか、わかれば教えていただきたいと思います。

○杉山港湾企画課長
 大型クルーズ船の日の出埠頭における接岸につきましては、今3番委員がおっしゃったように、現在アジアで就航している最大クラスは「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」で約15万トンですが、世界では今23万トンクラスの「オアシス・オブ・ザ・シーズ」という全長が360メートルクラスの客船も就航しております。これが新聞とか業界紙によりますと、来年もしくは再来年度以降アジアに投入される状況でございます。
 そのため、今清水港では22万トンクラスの大型船が接岸できるように、綱をしっかりとるための係船柱の工事を国でやっていただいておりまして、これが本年度中に完成します。その22万トンの船がもし着いた場合、日の出埠頭の残りの岸壁に7万トンクラスの船までは同時に着くことは可能でございます。

○山田委員
 そういった中で清水港のウオーターフロントも含めてしっかりとやっていくことはいいことだと思うのですが、ただ先ほどもちょっと話をしましたが、この専門家会議とかいろんな会議があるわけです。こういった会議である程度決まってきたものが、県議会には、どこまで決まっているのかとかどういった内容かがなかなか入ってこない部分もあります。やっぱり情報を共有していくべきではないかと思っております。
 今後こういった会議について、県議会との関係はどのような考え方で、例えばオープンになっていくのかあるいは資料提供をしていくのか、そういったことを考えているのか伺いたいと思います。

○杉山港湾企画課長
 清水都心ウオーターフロント地区開発推進会議の公開については、今までやったデザイン専門家会議、開発推進会議等は、既にオープンでやっております。そのときに使った資料についても県のホームページに掲載しておりますので、一般の皆様が自由にごらんになることができます。
 ただ、先般やりました第4回のデザイン専門家会議につきましては、今連携しているクルーズ船社の計画等を会議の場で若干我々が説明する必要が生じたものですから、冒頭のみオープンとして、その回の会議自体につきましては非公開でやらせていただきました。しかしながら、そのとき使った資料につきましては、県のホームページに掲載しております。
 今後の流れにつきましては、冒頭に村松交通基盤部長が説明したとおり、我々が第4回で提案した内容について了解が得られましたので、これからパブリックコメント等を実施して、それを踏まえて最終的には全体の開発推進会議においてこういう計画をつくりましたと、県民の皆様さらには県議会の関係者の方々に御説明に上がりたいと思っております。

○山田委員
 私は、中にはオープンにできない情報も当然あると思います。そういうものもオープンにできる条件がそろえば、例えば何かしらの新聞で発表された場合はそういった部分が見られるような形に、やっぱり皆さんが知っておくことも重要な情報がたくさんあると思います。これは部が違いますけれども、過去に富士山世界遺産センターとか、今まさに取りかかっている文化力の拠点とかでやはり情報量の不足が議会でも非常に問われていると思いますので、そういったことについてしっかりと考えておいていただきたいと思います。

 次に、この事業の基本計画の作成の部分ですが、実際にやった場合の事業費は、民間がどこまで金を出すか、県はどこまで出すのかといった官が出す部分と民が出す部分の事業費によって大きな事業費の変動はあるかと思うんですが、事業費としてはおおよそどれぐらいを見込んでいるのか、もしわかれば伺います。

○杉山港湾企画課長
 この計画のハード整備は多種多様にわたっておりますので、今時点で総額幾らというところまでは把握しておりません。
 しかしながら、大型客船を2隻着けるための新たな岸壁整備は、当然国もしくは県の事業になると思います。これは我々官でやると。クルーズターミナルの整備につきましては、基本、民の力。我々は現時点では金を使わず、民間の方々の資本を活用して整備したいと考えております。
 申しわけございませんが、この開発に関する予算がどの程度かは、これから詳しい設計等をしていく中で明らかにしていきたいと考えております。

○山田委員
 事業費は今時点では出ないということであります。
 確かにどこまでやるのか。例えば海外に行けば、クルーズ船を持っている船会社が拠点にしている港についてはかなり大がかりな整備をしていますけれども、そうでないところは整備に余り力を入れない。清水港の場合、拠点になるというのはちょっと私も考えにくいかな。ですから寄港先の1つとなっていくのだろうなと思いますので、そういった意味では大がかりということはないのかもしれないですけれども、実際つくった場合に、民間の力をかりてつくるとなれば、民間としては採算ベースをまず考えなきゃいけないだろうと思っています。
 そういったものについてこの計画をつくる中で当然考えていくと思うのですが、つくりましたよ、だけど採算がとれないのでやっぱりやめますよでは困ると思います。その辺については、しっかりと計画に盛り込まれていくのか、採算性についてお聞きしたいと思います。

○杉山港湾企画課長
 官民連携による国際クルーズ拠点形成につきまして県が公募したところ1社から提案があり、先般12月6日ですけれども、船社からヒアリングさらに質疑応答をしました。連携するのにふさわしい船会社であることから、12月20日までに国にその計画、いわゆる目論見を提出することになっておりますので、現在、船会社とその内容について詰めております。
 その中でも今3番委員御指摘のとおり、クルーズターミナルをどの程度にするのか、お金をどのぐらいにするかについても今詰めております。民間の会社でございますから、当然、投資が不可能な状況ではお金は出さないということで、そこについても今詰めております。要はつくったけれど途中で撤退することがないように、しっかりと調整していきたいと思っております。

○山田委員
 ありがとうございます。
 本当に、県が民間の力をかりてやりましたけれども、結果的に採算がとれなくて撤退というのは、後々も非常に大変なことになると思いますので、やっぱりそこら辺はしっかりと最初の時点で詰めておいていただきたい。そういう考えでいるということでありましたので、期待をしたいと思います。

 あと、清水港あるいは御前崎港――御前崎が先になったかと思いますけれども、RORO船についてです。
 境港では、特に日本海側ということもあってRORO船を使うことが非常に便利だという話がありました。こちらの太平洋側と違って向こう側のほうが、道路交通網については整備がおくれていると言うと怒られちゃいますけれども、整備がまだまだ不十分なところがあります。そういった中で港をつないだRORO船は非常に効率がよくなるだろうということで、向こうも力を入れているわけです。
 同じように清水港あるいは御前崎港も力を入れているわけですが、説明資料89ページ、清水港でRORO船の航路の新規開設をしておりますけれども、今後そういった物流会社あるいは荷役の会社がやっぱり期待を持っている部分があるんだろうなと思います。
 このRORO船の航路がさらにこれからもふえていく可能性が十分ある中で、県として手応えはどのように感じているのか伺いたいと思います。

○杉山港湾企画課長
 説明資料89ページにございますように、本年9月から本県以外の埼玉県、長野県、愛知県、大分県、福岡県と清水港、御前崎港も含めて、RORO船について荷主とか物流事業者に対して説明会を開催いたしました。延べ230名余の関係者が来ていただいて、そのとき来場者にアンケートをとったところ、RORO船の活用については、多くの回答者からぜひ検討したいもしくは利用したいという積極的な回答をいただいております。したがいまして十分なマーケットニーズがあるだろうと、今確信しております。
 10月から就航して現在でほぼ2カ月ですけれども、今後はこの利用状況、どのような荷物を積んで、どの程度どこにどういう形で運ばれているかを詳しく分析しまして、その調査結果を踏まえて、今後の新たな顧客獲得に向けたPR活動、さらには直接荷主のところに出向くなどして、RORO船の利用促進に向けて官民一体となって対応してまいりたいと考えております。

○山田委員
 ありがとうございます。
 そこら辺は今後、若干遅れは出ていますけれども中部横断自動車道あるいは新東名高速道路の東への延伸も含めて考える中で、効果的に考えていける大きな要素になると思います。やっぱり物が動けば人も動くし、お金も動く。そういったことで、ぜひともまた今後も力を入れていただきたいと思います。

 次に、説明資料113ページの景観について質問をさせていただきたいと思います。
 本会議でもいろんなところで出ましたが、静岡市のちょうど玄関口にある御幸通り。私が聞くところでは昭和9年に開通した大通りですけれども、歴代天皇が宿泊された御用邸がちょうどこの向かい側にあります。そういったことから、あるいは行幸されたことから御幸通りと名づけられたという話を聞いております。
 今もデパートはありますけれども、かつては駅を出て国道1号をわたったあたりから、銀行もありましたしオフィスやいろんなものがあったわけですが、現状を見ると全国チェーンの居酒屋あるいは消費者金融等の店舗。それは時代の流れも当然あるとは思うんですけれども、非常にさま変わりをしているなと。大きな看板も目立つ中で、静岡駅前の本当に玄関口から出たところであります。私としても子供のころから育った町ですから、なんかちょっと異質な雰囲気を感じるところがあって、寂しいなと感じています。
 御幸通りの景観形成については、昨年ですから1年ほど前だったと思いますが、知事から静岡市長に対して歴史文化のまちづくりに関してという意見書を出して、知事と市長の間でやりとりが続いているわけであります。
 私としては、いわゆる道路について、景観については、当然ながら静岡市が中心としてしっかりとやっていくべきものだと思っております。やっぱり基礎自治体がやるべき仕事だと思いますし、それをサポートするのが県の仕事だと思っているんです。
 いわゆる井川湖御幸線という県道ですけれども、政令市である静岡市が道路管理者として景観に関する取り組みについてやっている中で、私としては静岡市の考え方をまず優先して、それに対して県として助言をする程度であると思いますが、どのような考えを持っておられるのか。特にいわゆる景観について、県としてどのような関与をしていくのか。それについて知事はいろんな形で言っていますけれども、交通基盤部としてどのような形で関与していこうとしているのか伺いたいと思います。

○松木景観まちづくり課長
 御幸通りの景観形成に関する御質問についてお答えいたします。
 御幸通りは、3番委員御指摘のとおり県都静岡の玄関口でございまして、訪れる人々が最初に目にする静岡を印象づける極めて重要な通りであり、歴史・文化を感じてもらう大切な場所であります。このため、この通りの景観を改善し、県都の顔にふさわしい風格のある通りとすることが、県といたしましても重要であると考えております。
 平成18年に県が策定いたしました新静岡県景観形成ガイドプランでは、御幸通りを中心とする静岡駅周辺地区を、県都静岡の風格ある景観の形成を進める地域と位置づけており、さらに定期的に開催されています県・市地域政策会議においても県と市が共同で取り組んでいるところであります。
 静岡市は、御指摘のとおり平成16年の景観法施行に伴い景観行政団体となっておりまして、各種景観施策を実施することとなっております。御幸通りにつきましても建築物や屋外広告物等の規制誘導等は市が権限を持って主体的に進めていくこととなりますが、県都の顔となる御幸通りでございますので、こちらの魅力を高めていくことはふじのくに静岡県の魅力やイメージを引き上げるものと考えております。

○山田委員
 そうなると、県都の玄関口だと考えているのならば、私自身も現状は納得していないというか、これでいいとは思っておりません。しっかりと、本当に玄関口にふさわしい形になっていけば一番いいと思いますので、それについて静岡市がやろうとしている中で県としてもしっかりやるべきだと。はっきり言って、当然口を出すならお金も出すと。お金も出さずに口だけ出していれば、それは嫌がらせにしかならないので、そうじゃなくてきっちりどうしていくのか考えてもらいたいと思います。
 実際に県は具体的にどのような取り組みをしようとしているのか。具体的なところで伺いたいと思います。

○松木景観まちづくり課長
 県と静岡市では、本年5月から共同で勉強会を実施しております。検討内容は現状や課題の把握、例えば先ほど御指摘のとおり派手な看板について把握をしております。この勉強会には地元町内会及び商業者団体にも参加いただいておりまして、地元の抱える課題、ニーズ等の把握にも努めております。
 今後、さらに商業者団体及び有識者等を加えまして、御幸通り景観検討会を設置いたしまして、県都の玄関口にふさわしい品格ある景観形成を目指して検討してまいる予定でございます。県はこの検討会において、県都静岡の顔となる御幸通りの魅力を高める方法について積極的に提案を行いまして、景観行政団体であります静岡市の取り組みを支援してまいります。

○山田委員
 積極的にかかわっていくという話をいただきました。静岡市がやることなので、多分お金は出せないと思いますけれど、出すぐらいの気持ちを持ってやってもらいたいと思っております。
 先ほどの広告の話になるので景観と重なるかどうかは微妙ですが、確か芦屋市だったでしょうか。閑静な住宅地だということもあって、例えば建物やお店1つに対しての広告看板の面積を大幅に小さくしたものを、芦屋市で屋外広告物の条例を改正してというかつくったという話も聞いています。
 そういったこともエリアによっては必要じゃないのかな。守っていくべきは守っていく、そうじゃないところはしっかりやっていくと。そういったことも含めて、今後しっかりとした景観が形成できるように、ぜひとも県当局にも頑張っていただきたいと私自身はお願いしたいと思います。

 続いて質問をしたいと思います。
 これは生活排水と道路に絡む話でありますけれども、皆さんも御存じのとおり、11月に福岡県の博多駅前で、地下鉄の工事をしている最中に大規模な陥没事故が発生しております。原因については今究明している最中だと思いますけれども、結果的には道路下の本来ならば土砂がちゃんとあるところが土砂がなくて陥没したということではないかと思います。
 また、今月の初めの12月5日ですけど、静岡駅付近の国道のちょうど交差点のところで、規模は小さかったですけど陥没が実際発生しておりました。これについては、まだ大きくなっていないときでしたから、応急対策をして何ら大きな事故には至らなかったということでありますが、私もその数日前に車でそこを通りましたが、そうなっているとは全く思わなかったです。見た目では多分わからなかったのだろうなと。たまたま舗装に亀裂あるいは小さな穴ができたからわかったんだと思いますけれども、その部分のおおよその原因としては、要は古い下水道管の接合部分のシーリングというんですか、接合部分が老朽化したことによって、結果的にそこへ土砂が流れ込んだのが原因ではないかと言われております。
 地下の埋設物はふだん目に見えませんから、地下がどうなっているかは剝いでみないとわからないのが現実だと思います。施設の劣化も発見されないうちにそういったことが起きて結果的に重大事故が起きることは防がなければいけないと思います。そうなると下水道は相当古くから整備をされておりますので、特に大きい下水道管については常日頃よりしっかりとした管理が必要だと思っています。
 多くは市などがやっておりますけれども、県の管理している流域下水道もあるわけであります。そういった下水道管についてどんな管理をしているのか。また当然のことながら劣化している部分についてはどのような防止策あるいは取り組みをしているのかについて伺いたいと思います。

○牧野生活排水課長
 ただいまの御質問にお答えいたします。
 県が管理する狩野川流域下水道は、沼津市を初めとした5市3町の国道、県道及び市町道の下に下水道の幹線管渠約38キロメートルが埋設されています。県では社会資本長寿命化計画の1つとしまして下水道管路のガイドラインを策定し、これに基づき定期的な巡視と点検を行っております。具体的には、職員による道路上からの変状巡視を月1回全線にわたって行っております。さらに下水道管に人が入っての内部からの劣化損傷調査を3年で全線を一巡するような計画をつくりまして実施しております。
 また、特に鉄道や河川の下あるいは河川を横断する重要な箇所については、2年に1回の調査を行うよう頻度を上げて現場では実施しております。その結果をもとに劣化度をランクづけしまして、必要に応じて修繕工事を実施しております。
 このような取り組みを進める中で、昨年度の下水道法の改正によりまして、これまでの下水道の建設に重点を置いた下水道法の中に維持管理に関する項目が追加されました。このため平成30年11月までに管渠点検の方法や頻度を事業計画に定めることが初めて法の中に義務づけられました。県が管理する狩野川流域下水道に関しても、来年度の事業計画の変更に合わせて、管理体制について再度点検を行うこととしております。
 今後とも、日常の管理を徹底しまして、事故の未然防止に努めてまいります。

○山田委員
 わかりました。
 東部地区、狩野川の流域ということでありますけれども、県の取り組みは大体了解いたしました。

 県内で言えば市町が埋設をしているものがあるわけです。例えば水道で言えば昔は石綿管だったものを今は鋳鉄管にして布設がえをしたりしてトラブルが起きないようにしておりますし、また下水道も当然のことながら昔のものと比べれば今のものは地震等にも対応できる対策を講じるといったいろんな技術が発達する中でやってきていると思いますが、埋設延長の長い市町の下水道の管理状況はどうなっているかわかれば教えていただきたいと思います。

○牧野生活排水課長
 市町の下水道の管理状況についてお答えいたします。
 静岡県内の市町が管理する下水道管の総延長は1万1600キロメートルになり、県管理の下水道管の延長と比べて非常に長いことから、早くから下水道事業を実施してきた静岡市、浜松市などでは、古い下水道管が埋設されているエリアに重点を置いた点検調査を実施するなど各市町の実情に合わせた管理方法で取り組んでおります。
 なお、これまでは点検方法や頻度につきましては、各市町が独自に設定した管理方法で行っておりました。先ほどの県の対応の答弁の中でもございましたが、下水道法が改正されまして各市町でも事業計画の中で維持修繕に関する基準を明確にすることとされております。今後は法改正を踏まえた市町向けの管渠の点検調査マニュアルを県で策定することとしまして、どの市町でも一定レベルの管理ができるように助言をして協力してまいりたいと思います。

○山田委員
 それでは最後に今のことについて要望したいと思います。
 下水道はそれだけ長いということもありまして、また、その下水道も市町が管理しているとはいえ、県道の下を通っていたり、あるいは県管理の河川の下を通ったりとか、要は県と直接密接している部分があります。そういった県管理の道路の下でもし何かが起きた場合は、当然県の道路管理も責任が問われると思いますので、そういったところは重大事故につながらないように、今後も県は県でやるべきことをしっかりとやって、市町にやってもらうところはしっかりやってもらう。そういったことを今後ぜひ徹底してやっていただきたいと思います。以上で質問を終わります。

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