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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成24年12月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山本 貴史 議員
質疑・質問日:12/20/2012
会派名:志士の会


○山本委員
 それでは、よろしくお願いします。四、五点にわたりまして、質問と要望をさせていただきます。
 まずは説明資料の11ページです。静岡県社会資本整備重点計画の推進ということで、先ほども5番委員から質疑がありました。
 先日のトンネルの崩落事故からこういった機運も少し高まってきているわけですが、先ほどのやりとりの中では17事業にわたって、それぞれに適切な検査、点検をされてきているということでした。
 そのときにも防災という観点からのお話もあったわけですが、災害時対応という面から考えますと、こうした点検をされている中で、当然老朽化している道路や橋がかなりあると。限られた予算の中で、長寿命化計画を立てながらやっていくとなると数年から数十年単位でのタイムラグが当然生じてきまして、検査の結果によっては劣化の激しいもの、また軽微なものがあって、優先順位をつけて対応されていくことになると思います。問題は、その間に大規模災害や震災等が発生した場合に、やはりまだ修繕が間に合わないものがどうなるのかという不安は常につきまとってまいります。
 そうしたときに、その点検によって明らかになった劣化のぐあいであるとか、そうしたものに対する情報が各市町に伝達されているのかどうかということをまず1点お伺いしたいと思います。
 我々は最低年に2回防災訓練をやっているわけです。実際に震度4ぐらいの地震が発生しますと、自治会長さんなり連合会長さんなりが自分の住んでいるエリアにどのぐらいの被害があったかということを見て回って、地域につくられた災害対策本部へ情報提供をしたり、また市の職員さんが見て回ります。
 その際に建設から数十年たって劣化している道路や橋が一番危険じゃないかということがあらかじめわかっていれば、まずそこへ行って、震災被害がどうだったかということを確認すると。もし橋が落ちていた場合には、このルートは使えないということが、いち早く災害対策本部、市から県、県から国へと上がっていかないと、復旧・復興作業の妨げになるということで、貴重な情報だと思います。
 そうした中で、この社会資本整備重点計画に基づいた点検や検査というものが、総合的な防災計画に連動していかないと、せっかくの点検や検査が十分に利活用されているとは言えないと思います。
 ということで戻りますけれども、そうした検査や点検、あるいは結果が各市町へおりているのかどうか、またもしおりていないのであれば、今後の考え方についてお伺いしたいと思います。

 次に、87ページの小水力発電の導入促進です。
 これも5番委員から先ほど説明がありまして、状況等はおおむね理解をさせていただきました。この小水力発電の導入については水利権等さまざまな問題があるため、おくれているという御答弁があったわけですが、一番下の(3)に年内に設置・運用に関する県ガイドラインを策定するということです。
 もう年も迫ってきているわけですが、この策定状況と、先ほど民間というお話も出ましたが、普及啓発に向けた取り組みが今どのような状態になっているかを伺います。

 次に、91ページになります。45万立米の木材生産に向けた取り組みということで、冒頭の説明の中にも需要側での新たな流通の開拓ということがうたわれているわけですが、文字どおり丸太の需要先の確保は非常に大事なことになります。
 そうした中で、従来の目標30万立米の流通に対して、新たな流通ということで、15万立米を捻出するために県森林組合連合会内に原木供給センターをつくるという説明がございます。内容として幾つかうたわれていますが、その中の原木選別評価士は、どういう方が、どういう役割を持って、どういう状況でやられていくのかをもう少し詳しく教えてください。お願いいたします。

 次に、92ページになりますが、森の力再生事業につきましては以前から取り組みをしていただきまして高く評価をさせていただきますけれども、平成24年度事業の実施状況ということで、資料の中に1万7859立米の伐採木の搬出予定量がありました。これはこれまでの経緯の中で、昨年と比較して量が実際にふえているのか、実績をお伺いしたいと思います。

 また一般質問でもございましたし、浜松市天竜区役所の中で、かなりの県産材が使われているのを見させていただきました。あそこまで使っていただければ、何も言うことはないわけですけれども、この森の力再生事業で伐採された木材が公共施設等で積極的に利用されていくということが非常に望ましいと思っておりますが、その現状と今後の県の考え方について、改めてお伺いをしたいと思います。

 同様に、次の93ページにもつながってきますので、重ねてお伺いいたしますけれども、治山事業を通じた木材の利用拡大ということも同じ状況にあります。この表を見ますと土木工事全体の割合に対して治山事業が33%、45%といろいろありますが、過去5年間の合計では土木工事全体の3割をこの治山事業が占めているということで、非常に大きな割合だと感じております。その中でも、各市町で公共事業等によって木材をいかに使っていただくかが大事になってきます。
 Aの工事支障木搬出等の働きかけについては、ぜひ積極的に行っていただきたいですし、Bの事業をきっかけとした周囲の森林所有者の林業経営意欲の喚起も非常に大切なことだと思います。ですから、さらに意欲的に取り組んでいただくという意味で、県の考え方を伺いたいと思います。

 この中の具体的な取り組み例として、Aにチップ材として利用というのが含まれております。これは一つの提案という形になりますが、この部分に関しましても木材チップの普及というのも非常に重要かなと考えているわけです。
 実際に全国育樹祭をあまぎの森でやられたときに、この木材チップのストーブが私どものテントの中に置かれておりまして、非常に暖かいと感じたわけです。
 また防災の話になりますけれども、静岡県は温暖ですから、寒いときに電気も燃料も一切使えないということがなかなか想像できないものですから、ストーブというものに対して関心が薄いのかなという感じがいたします。けれども地震が起きれば電気は使えないと。灯油も限りがありますから、何カ月もあるわけじゃありません。私は東日本大震災の直後に被災地入りましたけれども、真っ先になくなってしまうのは、燃料関係ということで、この確保が非常に難しいことを痛感しました。
 冬の間に地震が来たり、あるいは夏に来ても次の冬は避難所暮らしという状況が想像できますので、各市の避難所とか市役所内での災害対策本部等の公共施設に木質ペレットやチップ材を活用したストーブみたいなものが常時置かれるような取り組みを県から各市へ積極的に指導していくということも必要なのかなと感じています。
 その役割は交通基盤部じゃないのかもしれませんけれども、横断的な発想の中で、積極的に進めていただければなと考えましたので、そうしたことに対する提案についてお考えがあればお伺いしたいと思います。

 最後に、これは御礼になりますけれども、全国育樹祭にずっと以前から取り組んでいただきまして大変ありがとうございました。私の地元のエコパにも多くの袋井市民の方々が行きまして、非常によかったということで、喜びの声をたくさん聞いております。ましてや皇太子殿下もお見えになったということでございまして、エコパを皇太子殿下に訪れていただくのは、これで2回目になったわけですが、前回にも増して非常によかったということでございました。長い間の御苦労を感謝いたしまして、質問といたします。

○石塚道路整備課長
 まず社会資本整備重点計画に関連しまして、道路、橋梁の老朽化についてお答えいたします。
 現在3,100橋余りの橋梁のうち、重要度とか特性に応じまして、一定の管理水準を保とうということで行ってございます。その中でも、管理水準を保つ上では特に劣化の著しい橋梁を107橋選定しておりまして、これを優先順位が一番高いものとして、道路施設長寿命化緊急対策事業を行っているところでございます。
 ちょっとつけ加えますと、特に劣化の著しいという表現をしていますが、予防的な管理をする上で劣化が著しいという意味でございまして、劣化が著しいとはいえ、それがすぐさま落橋につながるような劣化の程度ではないということを補足しておきます。
 この107橋ですが、平成22年度から平成28年度の7年間で一定水準まで引き上げようということでやってございます。
 それについて市町への情報提供はどうだということですが、補助事業関係の説明会の中でも市町の担当にも情報を提供してございます。なおかつ今年の12月に県民の皆様にも状況を知ってもらおうということで、インターネットのホームページにも107橋の対策状況を公開いたしました。関心が高い状況がございますので、なるべく説明責任を果たすことができるように今後も心がけていきたいと考えております。以上です。

○絹村農地計画課長
 小水力発電施設の設置・運用に関するガイドラインの策定状況と普及啓発に向けた取り組みについてお答えいたします。
 ガイドラインにつきましては、県農業水利施設を活用した小水力等利用推進協議会の会員や関係機関の皆さんと調整を行いながら原案を作成してまいりまして、本日もその原案に基づきまして協議会の会員と意見交換の会を持ったところでございます。今後はきょうの意見交換を踏まえまして、改めて内容の整理を行っていくというような状況でございます。
 またガイドラインの普及啓発に向けた取り組みにつきましては、協議会のワーキングを通じた勉強会、市町等への説明会などを開催いたしまして、管理運用について周知徹底を図るということと協議会のホームページに掲載をすることにより、幅広い情報提供に努めていくことで小水力発電の普及を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。

○竹林森林整備課長
 45万立米の木材生産に向けて、森林の集約化とか機械化など山側ではコストの低減はある程度進んでおります。ただ例えば杉の材価が立米1万円を切るような状況も生まれております。
 このような現状では、流通コストの低減は重要な課題であります。このため山側の丸太の集積地から製材工場等の需要先へ直接輸送販売する方法を目指しておりまして、これにより丸太の流れをよくするとともに、約1割程度のコストの削減が可能となります。そして丸太の直送では、需要先の求める規格や品質の丸太を決められた時期に決められた量を生産、直送する必要があるものですから、丸太の生産現場でそれを取りまとめる役割が必要になります。その役割を果たすのが原木選別評価士であります。
 具体的には丸太の太さや長さ、材の質とか曲がりなどを需要先の求めに応じて選別するということで、さらに伐採現場に丸太の切り出し方を指示する、そういう人材であります。
 原木選別評価士の育成については、静岡県森林組合連合会が養成研修を行いまして、その運営支援を県で行っております。主に森林組合や林業事業体の職員で、現場管理をしている人、またはそういう候補者を対象に、今年度は3回の研修会を実施しました。その結果、25人の方を同連合会の認定する原木選別評価士とすることができました。来年度は4回の同様の研修会を実施する予定で、原木選別評価士の育成により流通コストの低減を図り、丸太の安定的な供給体制を構築していきたいと考えております。以上です。

○松本森林計画課長
 私からは森の力再生事業での木材の利用と木材チップの関係についてお答え申し上げます。
 資料には載せてありませんでしたけれども、森の力再生事業で搬出した木材量は、昨年度が約1万2300立方メートルになります。今年度が1万7800立方メートルということで、約5,000立方メートルぐらいふえる予定であります。せっかく切ったものですから、有効に活用しようということで、道をつけたところには――安全上道をつけるわけですけども――木材の搬出が可能ということを指導しておりまして、今後も可能な限り出していきたいと考えております。

 次に、公共施設での木材利用になりますけれども、森の力再生事業だけでなく、県産材の利用を推進しているところであります。森の力再生事業の木材を公共事業へ直接使うということになりますと、県産材利用のPR効果が非常に高いということもございます。実は昨年製材加工の業者と森の力再生事業の木材を公共施設に使おうという段取りをしてコーディネートを始めたわけですが、実は伐採の時期と木材を使う時期とがうまく合わず、実現しなかったという経緯もございまして、残念ながら、森の力再生事業に特定した形での利用はまだ実績がないというのが現状であります。
 ただ、先ほど森林整備課長から答弁がありましたように、木材を集積してコーディネートするような形の仕組みができ上がっていけば、森の力再生事業と特定した形での木材の利用も今後可能になっていくのではないかと考えております。

 もう1点は木材チップの関係になります。交通基盤部では特に施設への支援というのはありません。経済産業部ではストーブではありませんけれども、公共施設へのペレットボイラーの支援というものをやっております。
 もう1点は、東部地域のペレット工場に補助し、西部地域では森林組合でペレットをつくる設備を導入しております。委員からありましたように、静岡県は暖かいものですから、なかなかストーブの普及がないですけれども、公共施設の中でペレットのボイラーを使っていただくことを支援しています。
 ただ交通基盤部といたしましては、それに使う材料が出てきますので、曲がった木材であったり、端材だったり枝ですね。そういうのが材料になりますので、これまで柱材を中心に生産していたものを端材まで全部搬出してペレット工場なり、チップの工場なりに供給できるような体制をつくっていきたいと考えております。以上でございます。

○青島森林保全課長
 治山事業を通じた木材利用などの取り組みについてお答えします。
 治山事業におきましても、県産材45万立方メートルの達成に向けまして、工事での木材利用、支障木の搬出等による木材生産支援、木材生産拡大のための環境整備などの取り組みも進めております。治山事業では従来から木製治山ダム工、土どめ工、柵工、あるいは防風工――海岸等で使う防風工ですけれども――そういったもので木材の利用を進めております。
 今後も強度や耐久性等に配慮しながら、新たな工法の開発ですとか、従来使用されていた土木資材を木材へ代替することなどの検討を進めていきたいと思っております。
 今年度新たな利用方法としまして、県産材による型枠用合板を治山事業で試験施工する予定でおります。その中で施工面、流通面の課題を把握し、その情報を他の公共事業に提供するとともに、来年度の治山事業の本格的な導入に備えていこうと思っております。
 続きまして、支障木搬出等の木材生産支援でございます。
 支障木の搬出につきましては、木材の有効利用のほか、売り払い収益等があることにより森林所有者の森林整備への関心が高まり、木材生産拡大の増大のきっかけになることが期待されるということで、現場の条件、採算性等を考慮した上で森林所有者に対して、搬出方法の提案ですとか売り払い先のあっせん等の支援に取り組んでおります。
 昨年度は3市で、ここに書いてあるような実績を上げております。今年度もこれまで7市町の工事現場で支障木の搬出を実施しております。今後もそれぞれ個々の小さな取り組みですけれども、そういった取り組み事例をほかの関係者に情報提供して、搬出の取り組みが拡大するように支援していきたいと思っております。
 それから木材生産拡大のための環境整備でございます。治山事業という1つの山の中の事業をきっかけにしまして、施工地周辺の森林所有者が森林整備に取り組みやすい環境づくりを進めるということが重要ではないかと思っておりまして、昨年度も治山事業の工事の説明にあわせて森林整備関係の制度の説明などを行いました。そうしたこともありまして、治山事業で整備しました資材搬入路を活用して、周辺の利用間伐が進んだといった事例もございます。
 今後とも市町等の関係者と連携を図りながら、工事説明会等において、その周辺の森林と一体的な森林整備を進めていくことなどの必要性をきめ細かく説明しまして、森林所有者の森林整備に対する関心や意欲を高めていきたいと思っております。以上です。

○塩坂全国育樹祭推進課長
 参加していただいた市民の皆様に喜んでいただけたということでありがとうございました。
 今回の大会に際しまして、800人を超える県の職員の動員体制の中で運営に当たったわけですが、県の職員だけでなく、式典会場となりました袋井市を初め掛川市、伊豆市の市長さん、市議会議長さんには役割を持って運営に当たっていただきました。また多くの市役所の方々、それから県内各地から参加いただいたボランティアの皆様、そういった皆様のお力を借りて、無事に何とか進めることができました。非常に感謝しています。ありがとうございました。以上でございます。

○山本委員
 それぞれに御答弁ありがとうございました。
 要望をさせていただきたいと思いますけれども、最初の社会資本整備等で検査の結果、劣化が著しいという表現でしたけれども、その表現と現実とはちょっと違うものがありますよということで理解いたしましたが、やはり先ほど申し上げましたように、この社会資本整備の進捗状況と防災計画が密接にかかわってくると思いますので、今後も各部局を横断しながら、全庁的にぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 あと残りの質問については、おおむね理解いたしましたのでありがとうございました。
 ちょっと1点要望というか提案を忘れておりましたので、最後に1つさせてください。
 資料の67ページの富士山静岡空港の管理運営につきまして、交通基盤部とは違うかもしれませんが、御提案させていただきたいと思います。
 中国線、韓国線はいろいろな支障、課題によって搭乗率が減っているのはわかります。ただ注目すべきは台北線がこの搭乗率の高さを支えていると、森議員の一般質問でも台湾交流の重要性が訴えられておりましたし、私自身も10年以上にわたりまして台湾との交流をさせていただく中で、ただでさえ親日なところへもってきて、富士山がある、またちびまる子ちゃんがあるということで、台湾の方々の静岡県に寄せる思いというものは非常に高いものを感じております。
 この所管は交通基盤部ではなく、多分文化・観光部のほうになるかと思いますけども、台北線の発着時間等を考えると、台湾からこちらへ来てくれる方を重視するスケジュールになっていると思います。空港におりた台湾人の方々を静岡県がお迎えするようなメッセージであるとか、横断幕じゃないですけれども、何かそういうおもてなしの雰囲気が富士山静岡空港にあると、来た方々がより静岡県に愛情を持って帰っていただける。それがまた森議員が御指摘されてましたようにデーリー便になって、搭乗率を上げていくことにつながると思いますので、ぜひそういったことも御検討いただきたいと要望しまして、以上で質問を終わります。

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