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委員会会議録

質問文書

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平成30年6月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:野崎 正蔵 議員
質疑・質問日:07/03/2018
会派名:自民改革会議


○野崎委員
 分割質問方式で質問をさせていただきます。
 説明資料の1ページにある第91号議案の債務負担行為に関する部分と、3ページの第108号議案「公の施設の指定管理者の指定について(日本平山頂シンボル施設)」にかかわる質問でございます。
 まず、日本平山頂シンボル施設の指定管理者をASC日本平グループにするということでありますが、ここにお願いする業務の内容として設置目的を達成するために必要な事業に関する業務と書かれております。その設置目的の中に情報の提供、あるいは人々の来訪及び交流の促進、また観光の振興及び文化の向上を図ると記載されているわけですけれども、ここを選定するに当たってASC日本平グループから具体的にどんな提案があって、どんな業務の内容をやっていくよという提案があったのか教えていただきたいと思います。

○永井観光政策課長
 日本平山頂シンボル施設について、今回指定管理者として指定しているASC日本平グループからどのような提案があったかについてお答えいたします。
 まず、ASC日本平グループは東京に本社がありますアクティオ株式会社、県内にございます静岡ビル保全株式会社、それから特定非営利活動法人コンベンション静岡、この3つの共同の団体でございます。
 株式会社アクティオですが、こちらはもともとイベントの運営会社でございまして、古くは愛・地球博のイベント運営等を手がけたところでございます。そこから施設の指定管理に業務を拡大し、東京スカイツリーや大阪のあべのハルカスの企画運営をしておりまして、かなり集客の実績があるところでございます。
 静岡ビル保全株式会社につきましては、いわゆるビル管理を得意としてございます。
 特定非営利活動法人コンベンション静岡は、「プラサ ヴェルデ」において学会等を初めとするコンベンション誘致の実績があるところでございます。
 今回、指定管理について公募を行い、3社から提案をいただきました。
 例えば、日本平が夜景遺産に指定されたところをもって、星空観賞、夜のコンサートであるとかちょっとかわったイベントの企画であるとか、あるいは日本平の歴史を捉えた歴史体験――甲冑を着たりして子供たちがいろいろ遊ぶことができる企画、あるいはコンサートであるとか朗読会であるとか、日本平の歴史にちなんだような企画をぜひやりたいという、かなり期待できる企画を提案していただきました。
 こういったところが、審査員から高く評価をされまして今回の議案としてお諮りしているところでございます。

○野崎委員
 わかりました。次の質問に移ります。
 文化・観光部の概要の39ページ、舞台芸術振興関連事業費です。これは一般質問でも取り上げられた部分ですけれども、改めてお伺いをしたいなと思っております。
 SPACへの助成ですけれども、一般質問の中でも出ましたが調べてみましたら、まず24年間でどれぐらいの補助金が出ていたかというと累計78億2500万円でございました。そして基金造成として平成7年から10年までに合計17億円の出捐金を出しております。
 これだけ公のお金を使っている事業でありまして、特に問われなければならないのは公益性だと思うんです。このSPACに関して公益財団法人に指定をされているわけですけれども、公益性の考え方として不特定多数の利益が図られているか否かを客観的にはかる要件はどう定めておられるのか。また公益性の有無を判断する要件をどう定めているかということ。あと公益性の維持、確保のためにどんな要件が定められているか。ちょっと所管が違うのかもしれませんがお伺いしたいと思います。

○紅野文化政策課長
 公益性のその見方についてお答えいたします。
 SPACについては、御存じのとおり公益財団法人でありまして、公益を目的に運営しているわけでございます。
 その公益性については、高い文化を振興し多くの県民に鑑賞する機会を与えることと考えています。それから教育現場にその技術を普及するという人材育成事業、この2点で公益性を担保していると考えております。

○野崎委員
 客観的に判断できる要件は何ですかと聞いていますので。
 文化を振興することと言いましたが、文化を振興したら全部公益財団法人なり社団法人になるんでしょうかね。質問は書いてくれてあると思いますので答えてください。

○紅野文化政策課長
 公益性の客観的判断につきましては、公演を見た方に対してアンケートを実施しています。それから中学生鑑賞事業等において教師の意見を聞くなどして、その感想またはアンケートの数値等から公益的な判断、客観的な判断と理解しております。

○櫻井文化局長
 文化の基準というのは、言葉で説明するのは難しゅうございます。文化・観光部で文化振興基本計画をつくっておりまして、業務の一番の基本になるのは文化を享受すること、文化を創造すること、それから文化を支えることの3つを柱にして文化行政を進めております。
 このうち、SPACについては創造という部分を担っていただいていると考えておりまして、一言では舞台でございますけれども舞台をつくるには美術、音楽、文学がかかわったりしておりますので、SPACを突破口にしてさまざまな県の文化に影響を与えていきたい、こういった狙いを持って行っておりますので、非常に苦しい説明だとは理解しておりますがこれをもって毎年の文化行政におけるSPACの公益性と判断していると御理解いただきたいと思います。

○野崎委員
 それはSPACに限らず、いろんな団体がやっています。例えばたんぽぽ劇団が学校を回ってくれてたりとか、歌舞劇団田楽座であったりとかいろんな種類があるんですね。
 僕が聞いているのは、要するにこれだけの公金を入れて支えながら24年間もやっていて、そこの公益性が今きちんと言えないというところです。毎年2億、3億円ですよ。これはどういうことですか。じゃあ僕が皆さんに芸術を語るということで団体をつくり僕なりの芸術論を語ったら、僕のところにもこういう補助金はいただけるんですかね。そういう話になっちゃうじゃないですか。
 公益性というのは、みんなが納得できる理由をしっかり示していただきたいと思いますので、いま一度御答弁願います。

○増田文化・観光部部長代理
 SPACでございますが、20年間活動しておりまして世界で通用するようなかなり高いレベルの演劇もやっているということでございます。
 これまで、約2,600回の公演をやっておりまして69万人に鑑賞していただいております。こういう芸術といったものの価値判断はなかなか難しい面もあるわけですが、1つには例えば中学生や高校生を対象として約14万人が鑑賞をしていただいており、当然客観的な判断をしていかなければいけないということでアンケート等をしておりいろいろ聞いているわけです。その中で非常によかったと言っていただいている方が80%を超えている状況にあります。
 また、昨年度もフランスのアヴィニョンで公演をやり、今年度は国の大型補助金に採択されたりということでございます。県民の皆さんからもそれなりに高く評価していただいておりますし、世界レベルでも評価していただいているということでございますので、そういったことからSPACがそれなりに一定の評価を受け、価値を発揮しているということと理解してございます。

○野崎委員
 質問の角度を変えて聞きます。
 この公益財団というものは、公益目的の事業を打つということですよね。その中に芸術や文化があったりしますけれども、そこの定義の中に不特定多数の利益の増進に寄与すると書いてあるんですね。このSPACは世界で公演をしました、あるいは約2,600回の公演をやって約60万人が見てくれて、中高生が約14万人見てくれたこの事業によって、誰がどんな利益を得たとお考えですか。

○増田文化・観光部部長代理
 この辺も、ひとつ明確に価値判断として示すのが難しい部分ではあります。
 これについても、先ほど言ったように学校等で公演等をした後に先生方から話を聞いて、参加した学校からは生徒の感性を高めるような非常によい機会であった、それなりに教育上高まったという効果を声としていただいておりますので、そういった部分から非常に公益性があると考えているところでございます。

○野崎委員
 不特定多数というのは誰で、どんな利益を上げられているのかと。県民の税金ですからね。あんまり言うのはやめます。

 次は、公益財団法人の運営についてお伺いします。
 基本財産に出捐金17億円を出しておりますけれども、公益財団法人の運営のあり方として、普通はこの基本財産の運用収益によって運営されるのが基本だと思うんですね。近年は以前のバブルのときみたいにすごく金利のつく時代じゃないんで、やっぱり公的に入れるんですけれども、基本的にはどういう運営のあり方が正しいと思われていますか。お伺いします。

○紅野文化政策課長
 公益財団法人の運営について、基本的にどういう運営が望ましいかという質問に対してお答えいたします。
 公益財団法人ですから、収入と支出が大体とんとんで利益が出ない運営が望ましいと考えております。

○野崎委員
 それはそうです。間違っていないと思います。
 運営の中身についてですね。基本財産の運用益によって運営していくのは基本だと思うけれども、例えば金利だとかが安くお金が足りないといったときに、その財団の行う事業の受益者から負担をいただくというのも1つの運営のあり方だと思うんですね。それについてはどうですかということを聞いております。

○石垣文化・観光部理事(文化担当)
 5番委員から御指摘いただきましたように、公益財団法人ですから本来でしたら基本財産の果実をもって充てるのが当たり前ですけれども、御指摘のとおり低金利時代ですので、もう果実は期待できません。
 このSPACが公益財団法人になるときに、基本財産の一部を特定費用準備金という形で一部取り崩しすることを認めていただきましたので、現在はその特定費用準備金を充てて事業を展開しております。

○野崎委員
 公益財団法人ということで県が支援をしていくのはいいですが、20年以上やってるんですね。
 例えば、文化振興がはかられてない、ちまたでもいろんな劇場がないような時代で、そういったことをどんどん支援していかないかん、地域の文化力を高めないかん、文化会館をつくりました、いろんなことをやりましたとやってるんです。
 こういう団体とは最初は支援するけれども、自立していくのが普通じゃないかなと思うんですね。24年間ずっと支援し続けるというのはどんな意味があるんですか。お答え願います。

○紅野文化政策課長
 20年以上支援して、世界的にも非常に評価が高くなってきたということ。それから静岡県の世界に誇れる文化の1つだということで、今後も支援は必要だと考えております。

○野崎委員
 さっき言いましたけれども、世界に誇れるというのは誰のための利益なんですかということですね。
 静岡県が世界に誇れると言いましたけれども、平成27年度の文化に関する意識調査の中の「SPACを知っていますか」という質問に対して「知っている」と答えたのは22.6%、「知らない」と答えたのは75.9%。ここの総括には平成24年度と比べ10.1ポイントと大きく増加しているという評価ですけれども、これは評価できる数字なんですかね。
 僕からすると、この数字というのはこれだけの期間でこれだけのお金を使って、それほどの評価ではないなと思っているんですが、どのように評価されていますか。

○石垣文化・観光部理事(文化担当)
 御指摘がありましたとおり、県民の認知度は多少低いのかもしれませんが、説明してきておりますようにフランスのアヴィニョンで一躍有名になりました。
 それに補助金の関係も、多い少ないを言っては申しわけないですけれども6億円支援しておりましたものが今は2億数千万円になっています。その間にはSPAC自身が経費節減に努めるとともに、国に対する補助金を獲得にいっておりますので、もう少し長い目で見ていただければと思います。申しわけありません。

○野崎委員
 僕が言いたいのは、フランスだとかそこで評価されたというのは誰の利益になるんですかということです。
 県のお金を使って有名人を育てました。だったらスター誕生やったらどうですかという話ですよね。アイドルグループ育てりゃいいわけですよ。そういうことでいいんですか。
 ましてや、公益財団法人をつくったその設立認可の許可は県じゃないですか。県民一人一人の税金ですよ。そういうことを考えていただきたいなということで質問させていただきました。

 もう私の出番は少ないほうがいいようですので、最後に確認です。
 県が出資、または債務を負担している法人の経営状況調査の中で、先ほど計算しましたらSPACに関して県からの出捐金が17億円でしたけれども、先ほど何か取り崩されたようなことを聞きました。
 平成29年度の県の出捐金の貸借対照表で見ますと、13億2000万円になっておりまして造成金額から差し引きすると3億8000万円ほど少なくなっているわけですけれども、これが取り崩したということでよろしいですか。

○紅野文化政策課長
 当初、この財団発足当時に基本財産は17億円ありました。現在、基本財産が13億2000万円ですから、そこの差額は3億8000万円を取り崩して特定費用準備資金に充てているということでございます。

○野崎委員
 最後にしますけれども、損益計算書を見ますと事業費で旅費、交通費なんかも2300万円ほど支出しているというのがわかりますし、諸謝金が2200万円ほどで、あと委託料が9000万円ほどあるんですね。この内容について教えていただけますでしょうか。

○石垣文化・観光部理事(文化担当)
 ここの劇団員は常雇いじゃないものですから、給料という形で出ておりません。それが委託料という形で出ていたり、謝金という形で出ているものですから、その分が高くなっていると思います。

○野崎委員
 いろいろと答弁ありがとうございました。
 これからも、引き続きお尋ねをさせていただきますので、もう少し明快な答弁をしていただけるようにお願い申し上げまして質問を終わります。

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