• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成24年12月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 進吾 議員
質疑・質問日:12/20/2012
会派名:自民改革会議


○天野(進)委員
 質問というよりも、私が感じたところで、まず、きょう配られたこの地震防災ガイドブックについてです。やさしい日本語版と書いてありますけれども、先々週ですか、福島県沖で震度5程度の地震がありました。途端に、NHKのテレビは全面にその地震のことについて放送し始めました。そして、他の民放も恐らく強制的にそちらに回ってしまったのかと思いますけれども、すべてのテレビが、大変に激しい言葉で危険です、高台に逃げてくださいとの連呼がずっと続くんですね。さらに、テレビ画面には、危険という言葉がポーンと出て、何か三・一一が再び起きたんじゃないかと思われるような大変に激しい恫喝にも似た言葉が飛び交ったんですね。
 結局、地震そのものもそんなに大きな地震ではなくて、二、三人の慌てた方がけがをしたようであります。そして、津波もどこか1カ所が1メートルぐらい、後は50センチメートルが2カ所というようなことで終わっているわけでありますけれども、NHKの放送を聞いていて私が心配したのは、イソップのオオカミ少年です。あれがもし今後同じように続いたとしたら、二、三年たったらオオカミ少年になります。
 その例として、35年前ですか、駿河湾で大きな地震があるといって私たちは慌てふためき、そして多くの市民がたくさんの生活物資から何から取りそろえました。そして、あした起きてもおかしくない。何度も同様の言葉を聞いて、皆さんは対応したのです。しかし、それにおどかされたのは恐らく3年ぐらいで終わったんじゃないですかね。それが現実なんですね。だから私は、地震があったからおどかし――おどかしというと表現悪いんですけども、避難という言葉が、いつまでも本当に恫喝のように放送されることは、私は危険があるなと思ったところでありますけれども、私の勝手な想像なんでしょうか。部長、ちょっとお聞きしたい。
 ついでに、このページを見ていたら変なところが出てきまして、下から2行目に「富士山は海抜3,776メートルです」と書いてありますね。富士山は標高3,776メートルです。海抜と標高の違いについて、あえて私はお尋ねしないで先に答えちゃいます。標高は、東京湾を基準としております。海抜は、そのかいわいの海を基準とした数字ですから、富士山だとか高い山は、全部標高で出されております。これは子供たちが見て間違えるといけないですから、ちょっと注意をしてください。
 次に、いつも気にかかるのは、県の日本語の使い方です。というのは大変に語学の達者な方がいらっしゃるのか知りませんけれども、ふじのくに士民協働事業仕分けについてです。これをひょっと見ると、多くの人は恐らく土民と読んじゃうんですね。土民と言ったほうが通じやすいんですよ。しかし、士民という言葉を広辞苑で調べるとあるんですね。何かといったら、1番目として、武士と庶民、2番目として士族と平民なんです。要するに、今の時代の問題じゃないわけです、この字は。それを持ってくるというのは、言語学者がいらっしゃるのかわかりませんけれども、大変だなというふうに思ったわけであります。

 次に、私は以前の本会議でも申し上げましたけれども、きょうの静岡新聞の1面で出ていたのは、中部電力がさらに4メートルかさ上げすると出ておりました。中部電力は、恐らく相当苦々しい思いの中であれを決断したと思います。18メートルでも十分だろう。しかし、それじゃどうも許してくれない。じゃ仕方がないから、もう4メートルを足してやろうという決断だったと私は思っておりますけれども、本当に18メートルの危険な地震、津波が来たとしたら、ほかのあの地域の方々はどうなるんですかね。もっと言うと、本当にあの学者たちの言うことは、何らかの具体的なものがあって言っているんですか。
 最近、私は地震学者――あの地味な地学、そう高校時代に地学と言えば世の中で一番地味な世界でした――その地球物理学をやっている教授たちが、今や我が世の春。急遽、たくさんの提案をしてきました。具体的に申し上げます。例えば静岡大学。あの三・一一の後、大谷地区を6メートル掘った。そして、そこに地震の跡がある。6メートル掘ったら何千年前かわかんない。それが現実じゃないですか。
 静岡市に登呂遺跡がある。そして登呂遺跡の向こうには汐入遺跡がある。そこからは木の丸太の船です。あるいは住居の一部、木製の下駄、そんなものが、あそこから発掘されているんですよね。それは、すなわち地震がなかった証拠じゃないですか。誰一人として、このことについて私に答えてくれた人はいないんですけれども、私は今でもそう思っています。津波があったら、登呂遺跡は発掘することはなかった。永遠に出てこなかっただろうと思っております。言われてみると、そうお思いでしょう。
 35年前に、あした地震が起きてもおかしくないと言ったあの学者は、後に何と言ったか。あれは間違いだったと新聞にも出たことがありますね。そういう意味で、津波におどかされて行政がその対応をしようと思うんなら、恐らく兆というお金があっても対応できないと思っております。これは私の意見ですから、それをどうのこうの申し上げません。しかし、現実にそうは思いませんか。
 政権がかわって、どのような態度に変わってくるのかわかりませんけれども、私はもう少し地に足が着いた意見であってほしいと思っております。学者がたくさん集まって、地震の津波の話を出してきました。全ての学者が同じ数字じゃなかったと思うんですね。1人飛び抜けて高い数字を出したものを、取り上げてしまったんじゃないですかね。それが、あの学者の世界ではなかったか。そんなことを思うと、今後、県政として、いや静岡県だけじゃなくて、どうあるべきなのか本当に心配いたします。
 我々には、さまざまな行政課題があります。成さなければならない問題がたくさんあります。無限に金を使い続けるようなことにどう対応していいのか、私自身も結論は出せません。ですから答弁は求めませんけれども、そんなふうに思っております。

 最後に、モンゴルの話が今出てきました。モンゴルに今視察団が行っておりますけれども、モンゴルから最初、男の子たちを中心に子供たちが、あれは8月に十数人、静岡へ来て各家庭にホームステイしました。
 そしてさらにもう一度、今度は11月に15人の子供たちを受け入れました。県が受け入れたんじゃなくて、静岡・モンゴル親善協会でこれを受け入れたのです。あの大道芸ワールドカップの日、ドルノゴビ県全体よりもはるかに多い人間が駿府城公園におりました。その真ん中で、何重にも集まった人の中で、モンゴルの子供たちはダンスをやったのです。大変にうまいすばらしいものでした。若梅理事もお見えいただいておりましたけれども、本当に、あれこそが民間の交流じゃないんだろうか。
 そして、実は県からは一銭も出ておりません。県からはモンゴルのゲルを借りただけであります。子供たちの経費のすべては民間が出した。これは、私は本当の意味での交流じゃないのかなと思っております。これからの行政のこうした交流はできるだけ地におろして、そしてやっていただける組織をつくっていくことが大事なんじゃないだろうか。そういうふうに思ったところです。
 もちろん、それをやるためには、関係者には大変に御苦労いただいたわけです。そんなことをこの前のモンゴルの子供たちの訪問で感じたとこです。
 以上、終わります。何か答えることあったらどうぞ。

○出野知事戦略監兼企画広報部長
 貴重な御意見ありがとうございました。
 最初のテレビ報道等についてでございますけれども、やはり昨年の三・一一の悲惨な状況を国民は、あるいは全世界の人たちはほとんど生で見た状態でございます。そういった中で、約2万人弱の方が死亡または行方不明になっていらっしゃるという中で、私たち県行政あるいはマスコミも含めて、国民の命を守るということが第一だというふうに考えております。
 そういった中で、予測ではありますけれども、津波が来るおそれがあるといったときには、やはりまず逃げてください。釜石の奇跡ではございませんけれども、何かあったときに、まず命を守るということが第一だと思います。そういった中では、津波について現在まだ十分に防護措置ができているわけではございません。各地に避難タワーであるとか、高層ビルに逃げる訓練とか、いろいろ今、各町内会単位でやっているわけでございますけれども、やはりまず逃げる、命を守るということが第一ということで、あのような放送となったのかなと考えております。
 釜石の奇跡がなぜ起きたかというと、中学生が小学生を連れながら、普段訓練をしていたことでほとんど犠牲になる方がいなかったということでございます。こういった普段の訓練というのが重要でございます。訓練となると、もともと予測された時間で防災行政無線が鳴って行くということでございますけれども、やはりある意味ああいった放送があって、じゃどうするかということが重要な行動のスタートになると思いますので、やはりああいうことは必要なのかなと考えております。
 
 それと、被害想定の科学的知見についての話でございますけれども、私も地学の勉強をしておりませんので、正しいか、正しくないかはよくわかりませんが、あれは全国一律のデータベースでつくったと。それを静岡県版に直して、今、危機管理部で地域ごとに津波の想定高を計算しております。それには地形であるとか、あるいは海岸の状況も加味した上で、10メートルメッシュでつくっていくということでございますので、そういったものを参考に、命を守る訓練をしていかなくてはいけないのかなと考えております。

 それから、モンゴルとの交流でございますけども、私も子供たちとお会いしました。モンゴルの子供たちの目は非常に輝いていました。海がすばらしい、富士山がすばらしいということを、本当にきらきらした目で話していたことを覚えております。やはり交流というのは、民間が主体になるべきだと私も思います。
 ただ、何もないところでなかなか民間の交流というのはできないということで、行政がまず、その橋頭堡をつくっていくと。私たちも地域外交基本方針に基づき、行政同士の交流ももちろんですけども、とにかく民間同士の交流を進めていきたいということで、現在、施策を行っているわけでございます。これからも民間の交流をより一層深めながら、地についた地方における外交というものを進めていきたいと考えております。以上です。

○天野(進)委員
 今の出野知事戦略監のお答えは、まずは100点満点でしょう。それは感じます。ただ、私が申し上げたのは、人々はいつの間にか慢性化するんですよね。そのことが私は怖いと言うんです。本当に大きな地震だったらいざ知らず、この前のは震度5弱だったと思うんですけども。静岡に住んでいるならともかく、東北だったらどっかへ飛んでっちゃいますよ。あそこまで言われりゃ。NHKの記者の言葉は、もう大変な迫力でしたからね。
 ですから、それが結局何だ、なかったのかと。ああよかったで終わるでしょうけども、それはやがてオオカミ少年となることが私は怖いなということを感じたので申し上げました。以上です。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp