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委員会会議録

質問文書

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令和2年6月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:森 竹治郎 議員
質疑・質問日:07/06/2020
会派名:自民改革会議


○森委員
 それでは数点、分割質問方式でお願いします。
 午前、午後と各委員の皆さんが取り上げた質問について重ならないようにお尋ねをします。
 最初に、工業用水道にしろ水道事業にしろこれから耐震化あるいは長寿化等々、その費用が非常にかかる心配も出てくるわけです。そういう中で、皆さんが御苦労した経営革新、コストの削減について、午前中松下企業局長も特に経営革新を目指しての8ページの古い水道管、撤去なしで更新して750億円の削減ができるという話を大分強調されたんです。企業局には80名余りの技術関係の職員の皆さんがいらっしゃることを考えると、もう少し早くこういった削減方法を提案できたんじゃないかと。
 今出てきたことは、今の皆さんが努力したんです。今まではただぼーっとしていたのか心配になりますね。もっとぼーっとしないで、その前からこういう大きな削減ができるよということであればもっと違っていたと思います。
 関連して、水道にしろ工業用水道にしろ企業局概要9ページのマスタープランの概要で積算も取られていたけれども、非常に高額な事業計画が出ていますね。この計画にはこの9ページの今の750億円、そして1000億円の削減をするという、これは1000億円の削減を前提にこのマスタープランの計画はできているのかどうか。

 あわせて、これからこの計画をやっていくにはこのような大きな数字、今現に企業局ではどれくらいの資産があって、どれくらいの負債があるのか。こういう事業をやるについては企業債を活用してやってきている事業もたくさんあると思いますが、企業債の累計はどれくらいあるのかお尋ねします。

○天野企業局参事
 今、御質問のありました経営革新を目指しての8ページの二重化の管の古い管を残してやるものについて、もう少し早くできなかったのかといったお話です。まず1つ静岡県といたしましてもこれまで部分的に漏水があったところを直したりすることはありましたが、これまでのように全てを大規模にやり替えるのは私どももこれから初めて迎える時期になります。
 それと、これまでは今までの使用量があまり変わっていなかったんですが、工業用水にしても水道用水にしてもここに来て急激に使用量が下がっております。そうした中で今までのような大きな同じような管は要らないと、小さくできるということがありまして、これから初めて迎える大規模な更新は当然数年でやれるものではないものですから、20年、30年かけて順番に更新していきます。
 その中で、その古い管がすぐ壊れちゃうかというと、まだもつんです。一度にはできないものですから順番にやっていくわけなんですが、まだもつ管を使いながら、将来は水の需要がさらに小さくなるので、横に小さい管をいれて、それを耐震管として使っていくと。
 ただ、今までの管も使えるものですから、修繕しながら使っていくことによって非常にコストが削減できるということで、これまでは部分的な改修をやっていました。これから大規模な改修を20年、30年続けていく新たな時代に入ったことと、管が今までよりもかなり小さく半減できるといったことの中で、この手法が出てきたわけです。国の外郭団体の水道技術研究所があるのですが、こちらでも四、五年かけて最近出来上がった報告書があります。そういったものも参考にさせていただいたり、あと千葉県でも研究をしているとのことで、私どもも中遠工業用水で今試行をしております。その時代に合ったものということで今までは同じような太さの管をやらないと水が足りなくなってしまうので、そういう形でやらせていただいております。
 それと、この750億円の削減が企業局概要9ページのマスタープランに反映されているのかですが、こちらのマスタープランをつくったのが平成28年度です。このときにはまだこの二重化の考えは反映されておりません。
 ですので今後、多額の費用の4500億円をこういった削減を反映させて、また改善を計画をしていきます。まだもう少し本格的な時期までにあるので、試行をしながら本当に可能なものを次のマスタープランの改善には入れていきたいと考えております。
 こういった多額の費用の関係の企業債等ですが、現在こういった更新を長期修繕計画の中で今後5年間だと約240億円見込んでおります。今年度はそのうちの57億円を予定しておりますが、可能な限り国庫補助金を充当しています。ただどうしても足りない分が多いものですから、その辺については企業債を借入れして予算を確保しています。企業債につきましては、工業用水の場合は地方公共団体金融機構資金と民間等金融機関資金を充当しております。
 水道につきましては、財政融資資金から借入れているわけですが、企業債の計画、償還が大丈夫かですけれども、これについては借入先からの償還表に基づいて年2回、9月と3月になりますけれども計画通り償還しておりますし、令和元年度末の企業債残高につきましては、工業用水で90億3300万円、水道で131億8200万円で、両方とも現在の中期経営計画10年計画の中で、その範囲内になっておりますので、現在のところ計画どおり進めていると考えております。

○森委員
 今の説明ですと、以前の皆さんにも早くこういうものを提言してもらいたかったことは否めない。
 それから、1000億円の削減が可能だと。今のマスタープランは平成28年につくられた。したがって、この1000億円の削減は今年度、これから考案をすると。そうであればこの新しい皆さんの御苦労をなるべくマスタープランを継続していかないで中間で見直すことも果敢に挑戦していかないと、これからの計画、例えば概要9ページのこれからかかる大きな費用についても削減が可能で、企業債も少なくても済むかもと。ぜひ総合的に早急に対応してもらいたいと思います。

○松下企業局長
 私が昨年、企業局に来て最初の決算報告を見て一番驚いたのは、前年度との対比なんですね。それでしか決算の報告がなされていなかった。
 やはり一番大事なのは、今2番委員がおっしゃったとおり現在マスタープランに対してどのような進捗率にあるのか。それが分からなかったので腑に落ちなかったんです。私は事務屋ですので、腑に落ちないところは徹底的に見たいとやらせてもらいました。
 技術者は、マスタープランという細かい積み上げからきっちり出したものがあると。それによって7300億円が4500億円になっている。あとは毎年のところで経費を削っていこうというのは出してあったのですが、じゃあ平成28年から始まったいろいろな経営改善の取組とか何かのところで長期修繕経営改善計画、これとの比較の中で現在どういう場所にあるのかを把握しなくてはいけないと今年度やりました。
 その結果、マスタープランの全ての積み上げをやり直すとなると、またかなりの期間がかかってしまいますので、まず大まかでもいいからそれを出してもらいたいと職員にやらせたところ、今現在我々のところで100年の耐震管を使って、その基準年度から100年もつ形で再計算をすることができますので、その結果、2065年の段階で今の費用から工業用水の金額を1.6倍まで、2065年、ここから45年ですね。そうすると、毎年5年に1回7%くらいの費用を平均的に上げていけばいけるところまで来ております。
 ただ、これは全ての変数を、例えばスーパーコンピューターでやっているわけではないので需要がさらに物すごい勢いで下がったりとかまで計算ができません。そこは一応今の需要を今のままの状態でしていったときに更新を含めてどこまでやれるかということでやったときに、光がかなり見えている数字を出すことができました。だからそれに向けて毎年、去年は2.5億円、それを4億円近くやっていく。あるいは中期的には両工水の効率的な運用、これを例えば富士川と東駿河湾工水でやることによって資産では150億円くらい削減が見込めるんじゃないかとか、いろいろな形でやっております。
 我々のほうは、目を吊り上げて細かい積算をやるというよりも少し楽しみながら前向きに職員にはやってもらいたいと。そのための期待値を出しながら、それに向けてどうしてそれが達成できなかったのかを毎年比較しながらやることによって光がさらに見えてくると考えております。
 また、2番委員御指摘の、何でもっと早くやらなかったのかと。それは1つには、やはりマスタープランできちっとした積み上げが基礎としてない以上はそれができなかったんじゃないかと1つ予想されます。
 なかなか苦労して出した数字ですので、あとはそこを毎年削減していく形で各局長はやられていたのかなと。僕はそれを見たときに、今のまま行くと抜本的改革をしない限りはたとえそれが4500億円であったとしても、100年もつ鋼管でたとえやったとしても、毎年45億円では立ち行かなくなる可能性があるので、技術者にも最大限の協力を得た上で、1000億円削減をまず第一の目標としています。
 2番委員のおっしゃっているとおり1000億円が最終目標ではありません。これをさらに毎年のやり方の中で、1億でも2億でも毎年、それをさらに削減させていく。そういった努力があって初めて生きてくるものだと考えて、今後も日々、アフターイノベーション、常に改革をやることによって経営革新に努めてまいります。

○森委員
 今、松下企業局長から改革という言葉があったように、スズキ自動車もトヨタも雑巾を絞っても水が出ないほど改革をやる。まさに企業局の皆さんにはそういう姿勢でこれからも臨んでいただきたいと。

 改革の次は、経営革新を目指しての9ページ、繁忙期を避ける工事3.5倍にと、5%の契約費削減をしましたと。これは大いに結構だと、年度末に入札にかければ年度初め、年度中期よりも経費が安くなるという説明です。
 一方では、先ほど天野企業局参事も説明されていたのですが、繰越明許の説明の要旨を読むと、押しなべて設計等に日時を要したと。聞いていて、繰越明許の趣旨、法律の趣旨に反するんじゃないのかなと。繰越明許は例外として自治法に定めている。5%のために年度末に集中するようにそのやり方で浮かすのも企業局にとっては一考を要する課題かもしれませんけれども、一方では法令にのっとったこの単年度予算は大原則となる。これとの関連はどう理解するのか。
 それから、この測量設計をわざと年度末までずらして5%削減しているのか、その辺の整理をどのように考えているのかお尋ねします。

○松下企業局長
 まず、本来夏にやるべきものを5%のためにわざと3月にやるという気持ちは毛頭ございません。全体を施行の中でいろいろな計画を組む中で平準化をなるべくして下げていこうと。そしてまた集中したところでどうしても取れないときに金額を上げて取るというよりも、ある程度それを平準化していく作業ができることによってそれをすんなり通したいといったことを基本としております。
 全体のところで、特に昨年等は技術者あるいは労働の方々を採るときに非常にタイトなところでどうしても金額的に吊り上がってしまう部分がありましたら、それを避ける形で全体のものをやっていく1つの手法として全体を平準化しようといったことで、わざとその5%を取るために後ろへ持っていく趣旨ではありませんので、そこのところは御了解いただきたいと思っています。これからもそれは精いっぱい我々のほうもやらせていただきます。

○森委員
 御理解いただきたいんじゃなくて、誤解のないように説明をしてもらいたいということです。我々じゃなくてあなたたちのほうです。

 次、富士山麓フロンティアパーク小山の企業実績について。
 このことについては大変、皆さん方が御苦労を最初からされて、そしていい成績を収めて10区画中8区画分譲済みで大分奮闘されていると説明資料で分かりました。同じように利益についても今年の令和元年度が3億8800万円、地域振興整備事業の会計について昨年が5億4800万円とそんな利益を出してきた。
 私の記憶ですと、この事業費は総額で53億円か54億円としているんじゃなかったかと思うんです。計画から今日までもう大分たっています。
 そうすると、今あと2区画が大分有力な状況になってきていると。一応全部処分できたとして、採算ベース、利益はどれくらい出てくるのかなと、採算ベースのことを考えるとその状況はどうなのか、現時点で見込みを含めてお尋ねしたいと思います。

○渡邉地域整備課長
 フロンティアパーク小山の利益の見込みについて御説明いたします。
 先ほど2番委員がおっしゃった53億か54億円は多分、以前説明したある時点でのトータルの経費かと理解しております。
 ただ、直接的にかかる経費と人件費のように全部売れるまで継続してかかる経費がありますので、具体的に全体で幾らかは申し上げられませんが、直接的な経費、いわゆる造成経費であるとか用地買収経費等の合計が45億円です。
 売却の見込額、今私たちが価格を決定して全部売れた場合の総収益が56億円です。いわゆる企業で言うところの粗利は約11億円程度になると。ただそこには人件費、例えば管理経費などが入っておりません。いつ売れるかによって人件費が決まり、トータルでかかる経費も決まってきます。
 ただ、現在のところフロンティアパーク小山については実際、今のところ基本調査を開始してから今年の年度末までと考えて約9年になります。人件費等管理経費、共通も含めて大体1年に1億円程度ですので、できるだけ早く売ることによって収益を確定していきたいと考えております。

○森委員
 この小山町の事業は、この説明に書いてあるように非常に地域に経済効果を及ぼすすばらしい事業には違いない。これを成功させることが次の計画にも関わりが出てくると思います。ぜひこれは皆さん、もう少しだけ頑張っていただきたいなとお願いしたいと思います。

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