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委員会会議録

質問文書

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平成28年6月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:前林 孝一良 議員
質疑・質問日:07/11/2016
会派名:公明党静岡県議団


○前林委員
 分割質問方式で何点かお願いします。
 最初に、有徳の人づくりという観点から質問させてもらいます。
 東京の文京区大塚に静岡県学生会館富士寮という建物があるんですけれども、県としてこの富士寮についてその由来も含めてどのような形で掌握されているかまずお伺いしたいと思います。

○木大学課長
 東京にあります静岡県学生会館富士寮でございますが、こちらは昭和30年に勉学に励む本県出身者の学生を支援するために建築されたものでございます。静岡県人会が中心となって財団法人を設立して昭和31年から運営しております。今は公益財団法人となっております。これまでに約1,200人を超える学生がこの寮から巣立っております。現在47部屋ありまして45部屋が埋まっていると。募集をかけると3倍くらいの方が応募するということで非常に人気が高いところでございます。
 この寮の特徴ですが、単なるワンルームマンションではなくて、こちらには寮長さん、寮母さんがいます。この中で世代を超えて学生同士がコミュニケーションをとったり寮母さんからいろんな指導を受けたり、またOBの方と連携をしたりといったことが可能になり、宿泊施設というよりはどちらかというと学びの場という部分もあるかと思います。社会情勢が大きく変化する中で非常に低廉な寮費で財団として維持運営して、寮長さん、寮母さんを含めまして日常生活の生活指導を含めて寮を運営していると。財団関係者の皆さんの献身的な努力に対しては心から敬意を表するものですばらしい施設であると認識しております。

○前林委員
 実は、5月末に16年ぶりにこの富士寮を訪問させてもらったんですが、今木大学課長から話があったように昭和31年に建てられた建物ということで既に60年たっております。今の時代に合わせるような形での改築等もしてきておりますけども、現状を考えると非常に厳しいものがあるなと実感してまいりました。ただいま木大学課長から話があったように、今賄いつきで月6万円で東京で生活できる環境はなかなかないわけでございまして、私も2人の娘が同時期に東京の私立大学に通っていた時期がありましたが、今は昔と違って下宿の時代ではありませんからワンルームマンションで食事もしていけばお金がかかるわけです。そういう意味で保護者にとっても非常に大事な施設としてこの60年間その役割を果たしてきたと私は思っております。そういう意味であと10年ぐらいかけて新築したいという御意向を寮長さんはおっしゃっていたんですけれども、なかなか厳しいかもしれませんがそこに何らかの形で応援ができないかなという気持ちを持って帰ってきたんですがその辺はいかがでしょうか。

○木大学課長
 確かに60年が経過して老朽化も進んでいる部分もあります。ただ部屋はリノベーションしてきれいになっております。また管理している寮長さんが10年後を考えていろんな手法で整備をしようといろいろと考えていることも伺ってまいりました。この整備等については財団の意向を十分に伺った上で適切に対応していきたいと思っております。ただすばらしい活動をされていますので、何らかの形でやっていることを、例えばメディア等を通じて情報発信をするとか、そういったこともできないかなと考えております。また財団の運営に関しては東京事務所が理事、評議員として入っていますので、東京事務所とも連携をとってこの施設の運営を支援していきたいと思っております。

○前林委員
 それ以上の質問はやめますけども、きょう文化・観光部長の出番がないので一言だけ御答弁をいただきたいのが、今マスコミ等を通してというお話もあったんですが、何かやっぱりこの富士寮を顕彰するような取り組みはできないんだろうかと私は思っておるんですが、その辺の可能性を含めてコメントいただければありがたいです。

○西田文化・観光部長
 私も今回初めてこの富士寮というものがあることを認識したところでございまして、認識不足については大変反省しているところでございます。確かに昭和31年から60年余り静岡県の親御さん、子供さんのために尽くしていただいていることに対しましては、何らかのことができないかということを7番委員がおっしゃるように考えるところでございますけれども、現行の規程の中で考える中では難しいかなと思っております。いずれにせよ何ができるかしっかり考えてやっていきたいと思います。

○前林委員
 民間の施設で公の施設じゃありませんので、そういう意味では非常に県とのかかわりは厳しいかもしれませんが、温かく見守って続いてくれるようにお願いしたいと思っております。

 次に、世界遺産関係で2点質問させていただきますけれども、文化観光委員会説明資料の4ページに繰越明許の関係で韮山反射炉が載っているんですが、先日テレビで韮山反射炉が世界文化遺産になってちょうど1年ということで観光客も非常にふえたという報道がなされておったんですが、この韮山反射炉に対しての県のかかわりはどうなんでしょうかお聞きしたいと思います。

 それから、富士山の関係で説明資料11ページに富士山保全協力金の話が載っておりまして、下のほうに安全対策として安全指導員の配置という項目が載っております。安全指導員ですから安全を指導するんでしょうけれども、具体的にどういう方がどこでどのような任務につかれるのかその辺の説明をいただきたいと思います。以上2点です。

○松浦富士山世界遺産課長
 初めに、韮山反射炉についてでございますけれども、韮山反射炉を含みます明治日本の産業革命遺産につきましても世界遺産登録と同時に世界遺産委員会から勧告要請を受けてございまして、平成29年12月1日までに保全状況報告書を提出することになってございます。この勧告要請の対応につきましては、ただいま内閣官房が中心になりまして構成資産を有する関係自治体が本県と伊豆の国市を含めまして全部で8県11市ございますけれども、この関係自治体との連携を密にしながら保全状況報告書の提出に向けた取り組みを進めているところでございます。実際の取り組みは文化財の管理団体になっております伊豆の国市が主体的にやっていくことになってございますけれども、伊豆の国市がこれらの保全を進めるに当たりまして、その推進母体として韮山地区管理保全協議会を組織したりとか、あるいは伊豆の国市史跡等整備調査委員会韮山反射炉部会といった組織を設置してございまして、これには県も構成員もしくはオブザーバーとして参画をしてございますので、いろんな取り組みについて御相談等ございましたら支援、助言等をさせていただいているところでございます。
 それから、今伊豆の国市では、韮山反射炉の価値をわかりやすく伝えていくガイダンス施設の整備を進めてございますけれども、このガイダンス施設の整備につきましても県は一定の財政支援をさせていただいております。さらにわかりやすく韮山反射炉の価値を伝えるために、私どもとしましてもホームページでの情報発信、それからパネル展示ですとか講演会方式の県民講座などを開催いたしましてなるべく多くの方に韮山反射炉を御理解いただけるように努めておるところでございます。

 それから、富士山の保全協力金を活用した安全指導員についてでございます。
 こちらは昨年から実施をさせていただいておりますけども、富士宮口の山頂付近は週末やお盆の時期等登山客が多いときに御来光直前ですとか、その直後にかなり混雑をしている状況がございます。富士宮口の場合は登山道と下山道が同じになってございまして、時間によってはそれらが交錯することで非常に危険だという指摘もございました。そこで昨年から山頂に安全指導員を外部へ委託してございますけども配置いたしまして、登り口のところで滞留すると渋滞を引き起こしますので、滞留しないように奥のほうに誘導を促したりしておりまして、登山者の安全確保に努めておるところでございます。

○前林委員
 わかりました。
 韮山の反射炉については見ればわかるんですが、れんがづくりの建物で崩壊から防ぐために鉄材を使って枠をつくって守っている状態です。やっぱりれんがの劣化の状況を考えると保全にはかなり手間暇がかかるのではないかと。そういう意味で私は伊豆の国市だけで対応ができるのかなと非常に不安に思っております。文化・観光部概要の中にも韮山反射炉を後世へ確実に継承することは文言として扱っているわけでございますので、ぜひ関係省庁や伊豆の国市と連携しながら後世へ残すような御努力をお願いしたいと思います。

 次の質問に移ります。
 観光政策課の部分で説明資料20ページに観光交流局の予算関係が載っております。1つはグリーンツーリズムという言葉でグリーン・ツーリズム推進事業費ということで載っていますが、この言葉が登場して随分たつなと思っておるんですが県内の進捗状況について御報告いただきたいと思います。

 それから、おもてなし日本一の基盤づくりという観点でこの観光施設整備事業費はかなりのお金を使っているんですが、私どもの会派の意見交換の中で出たのはまだまだ静岡県は多言語表示が足りないんじゃないか、不足しているんじゃないかという声が上がりました。その辺についてどのように認識されているのかお答えいただきたいと思います。

○小坂観光政策課長
 グリーン・ツーリズム推進事業費でございますけれども、主に農林漁家民宿等の開業支援と運営支援等をしておりまして、現在18カ所の農林漁家民宿が開業している状況でございます。県内の各農林事務所と連携いたしまして推進に努めているところでございます。またグリーンツーリズムの県の協会がございまして、こちらにもたくさんの観光関連の施設がいろいろと参画していただいております。そういうところにつきましても農林事務所を通じまして、さらに施設数の拡大でありますとか、また施設を集めての研修などもしながら外国人の受け入れを含めて対応しているところでございます。

 2番目に多言語表記でございますけれども、県では来訪していただく方々におもてなしをする、わかりやすく満足度を高めていただくというところで主要道路にあります休憩施設でありますとか、主要な観光地に県外、国外からの観光客が多く立ち寄ることが想定されるところに多言語表記の観光案内看板を設置しております。現在県内で153カ所ほどございます。看板の上部に静岡県にようこそという言葉で表示をされている看板でございましてごらんいただいたこともあるかと思いますけれども、6カ国語分の多言語表示でありますとか地図、写真、イラスト等を用いてわかりやすく表示をして案内をしているものでございます。
 また、伊豆地域では広域を路線バスで移動しなければいけないところも多くございますので、鉄道駅とかバスターミナルの交通結節点におきまして観光の広域図や乗りかえ案内の誘導標識を設置したりしております。こちらにつきましても今後も新東名の延伸でありますとか、新しい観光施設の整備が進んでまいりますので、またそういうところに案内の看板を設置いたしましてわかりやすく御案内をさせていただきたいと思っております。

○前林委員
 農林漁家民宿18カ所という数字が出ましたけども、これからはやっぱりいろんなニーズがあると思います。もっともっとそういう施設ができれば行きたい方もありますし、私が知っているところではリピーターが必ず出ます。そういう意味ではもっともっと農林漁家民宿がふえるような応援をしていっていただきたいと思います。民泊の話も出ておりましたけども、静岡県には民泊よりも何かグレードを上げた宿泊施設をどんどんふやしていくための御努力をお願いします。

 多言語表記の問題については、今御説明がありましたが外国人観光客4000万人という目標が当面あるわけですから、そういう意味ではこれも有効な手の打ち方を期待したいと思います。以上で終わります。

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