委員会会議録

質問文書

令和４年２月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	03/09/2022
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　一問一答方式で数点お伺いします。
　まず、総務委員会説明資料39ページの(イ)債務負担行為ｂ委託契約についてであります。
　一番上の歴史的公文書検索システム更新及び運用保守業務委託契約ですが、システムとは何を目的にしているものなのか。また今までにどのような利用実績があるのかまずお聞かせ頂きたい。

○森法務文書課長
　歴史的公文書検察システムに関してお答えします。
　我々が作っている公文書ですけれども、保存期間が満了したときに公文書が歴史的価値ありと認められるときは歴史的公文書として保存する制度がございます。保存したものについては、見たいという申出があれば県民の皆さんだけではなく誰でも見られるようにしております。
　歴史的公文書検索システムは、歴史的価値がある資料として保存している公文書の名前、ファイル名等をインターネット上で入れていただくと県にある資料の一覧が出てくる形になっております。
　利用実績については、ここ３年くらいは毎年大体4,000件から5,000件御利用頂いております。

○髙田委員
　分かりました。
　今回、システムを更新する必要性と簡単で結構ですので更新の内容について教えてください。

○森法務文書課長
　歴史的公文書検索システムについては、平成28年度から運用開始しております。５年単位で運用をお願いしている保守契約の期間が今年度で満了します。先ほど申し上げたように年間4,000件から5,000件のアクセスがありますので保守契約を更新し、併せてシステムを若干バージョンアップしようと考えております。
　具体的には、先ほど申し上げたある言葉を入れると県が持っている歴史的公文書が出てくることに加え、一部の歴史的公文書については今まで県庁に来ていただかないと御覧になれなかったものを直接インターネット上でも見られるようにするための改修です。
　こうした取組を通じまして、歴史的資料価値のある公文書について、電子化という視点を取り入れて公開体制の充実を図ってまいりたいと考えております。

○髙田委員
　分かりました。ぜひいいシステムを構築していただきたいと思います。

　説明資料46ページの第27号議案「静岡県職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例」であります。
　非常勤職員が育児とか家族の介護を行うときの育児休業等の取得要件の緩和とあります。
　緩和を実施することでどのような効果が見込まれているのか教えてください。

○田中人事課長
　非常勤職員の場合、これまで在職期間が１年に満たない場合は育児休業や部分休業を取得することができませんでした。そのため産後休暇の終了後は直ちに職場復帰する必要がございました。今回の改正によりまして１年の在職期間の要件をなくすことになりますので、在職期間にかかわらず育児休業等を取得できるようになり、採用直後の職員も安心して育児と仕事の両立を図ることができるようになると考えております。
　また、今回の改正は育児休業等に関する法律の改正に伴ったものであり、今回の本県の非常勤職員における改正で同法の改正の趣旨である希望に応じて男女共に仕事と育児を両立できる社会の実現にも寄与できるものと考えております。

○髙田委員
　分かりました。当初、任用してから１年以上たたなければというシステムにしたのはなぜか分かりますでしょうか。

○田中人事課長
　推測で申し訳ありません。非常勤職員は有期の職員であり、限られた任用期間の中での休暇については、私どももそうですし民間全体の中でもそこまでなかなか制度が進んでいなかったのではないかと考えております。

○髙田委員
　分かりました。
　次に、(2)の育児休業を取得しやすい勤務環境の整備が義務づけられるとのことですが、具体的にどのような取組をしていくのかお聞かせください。

○田中人事課長
　本県においては、既に様々な取組をしておりますので、ここに改めて明記いたしました。
　その内容ですが、女性職員につきましては既に育休取得率100％でずっと推移しておりますので、現在は特に男性職員を対象とした環境整備に努めているところです。
今年度から、子供が生まれる予定の男性職員を対象として所属の管理職員との面談を行い、育児休業などの取得計画書を作成する取組を始めております。まずはこの育休の取得計画書の作成率100％を目指したいと考えております。
　また、若い職員への研修といたしまして、男女問わずになりますけれども、来年度以降20代後半の職員を対象とした既存の研修の中で育児休業制度について説明する科目を設けることとしております。

○髙田委員
　ありがとうございました。よく分かりました。よろしくお願いします。

　説明資料55ページの次世代県庁の検討についてです。
　３検討の方向性に、本庁、出先の役割を再検証とあります。庁内プロジェクトも動き出していると思うのですが、今はどのような議論がなされているのか。また今年度の議論など踏まえて、来年度は具体的にどのように取り組んでいこうとされているのか伺いたいと思います。

○室伏行政経営課長
　庁内検討プロジェクトチームでは、まず10年後という想定ではありますが、デジタル化がかなり進んだ社会の県庁の在り方を想定して議論しているところです。
　各部局から寄せられた意見ですが、災害や危機管理の業務につきましては地理的特性や別館の機能を考慮して県庁を中心として東部、中部、西部、下田を中心とした現体制の維持が望ましいのではないかといった意見、また議会についても議会棟を中心として現下での業務の執行がやはり望ましい、医療・福祉、各種相談業務については県民や現場により近いところでより現場業務に特化した形での機能を維持して県民サービスの向上を図っていく必要があるといった御意見も寄せられております。
　また一方で、一般的な事務執行につきましては、働く場所を選ばなくなるのではないかといった御意見も寄せられております。またそれによって本庁と出先機関の業務区分はより柔軟なものに変化し、そもそも本庁と出先という区分が必要なくなるのではないかといった御意見も寄せられております。
　今後、意見を整理していく予定です。
　また、来年度については、基本的には引き続き新たな県庁舎の在り方を考える構想期と認識してございます。取組に当たりましては今年度整理した方向性を様々な手法によりまして積極的に公開し、県民の皆様あるいは県議会の皆様から広く御意見を頂くよう透明性を持って進めてまいりたいと考えております。
　具体的には、現在地方行財政調査会様のお力をお借りして、全国の都道府県に対して総合事務所の設置の状況やアフターコロナにおける県庁舎の見直し状況の照会をかけているところです。こういった調査に加えまして、来年度は民間の先進オフィスや他の自治体における事例調査、また新たな働き方に対応したコンパクトで機能的な執務環境の整ったオフィスをモデル的に整備していく予定でして、関係予算につきまして当初予算に提案させていただいております。

○髙田委員
　ありがとうございます。６令和４年度の事業概要で特に大事だと思ったのは、民間先進オフィス調査です。行政ですので今おっしゃったとおりいろんな部分で機能はそのとおりと思うんですが、民間の先進オフィスでは今いろんな取組、ＳＤＧｓの達成のためにとか木を使って何だかんだとか、いろいろハード面、ソフト面でも行われております。10年後となるとまた大分変わるかもしれませんが、先んじてしっかり調査していただきたい。どこを見るかはまだこれからなのかもしれませんけれども、ぜひこういうものの知見をしっかり生かしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

　最後ですけれども、説明資料57ページの静岡県過疎地域持続的発展計画の策定であります。
　令和３年４月に施行された過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に基づく過疎対策を推進するため、今年度静岡県過疎地域持続的発展計画を策定すると書いてあります。
　新計画と今まで実行してきた計画との違いはどういうところにあるのか教えてください。

○鈴木地域振興課長
　前計画との違いについてお答えいたします。
　大きくは２つございます。いずれも新しく施行された法律に基づくことになります。
　１つ目は、説明資料57ページの２概要の一番下の欄の目標でして、今まではなかったのですが法律で求められていますので設定してございます。記載のとおり県内の過疎の各市町が策定した人口に関する目標を達成していくことを設定してございます。
　もう１点、３主な事業内容になりますが、施策項目が今まで９項目であったものが今回の新計画で11項目になっております。①移住・定住・地域間交流の促進、人材育成、③地域における情報化、⑪再生可能エネルギーの利用促進といったものが新項目として定められており、新たな体系に改めました。この体系に基づき来年度の新規事業等も含めて当面予定されている事業を組み立てることになっております。

○髙田委員
　ありがとうございます。今おっしゃった目標に非常に大事な部分が具体的に出てきております。全市町が各計画の人口に関する目標達成とのことでかなり大きな目標ですよね。過疎地域の発展計画でありますけれども本当に具体的に進んでいかないとと思います。今回の議論もずっとそうですけれども、人口というものに対して具体的に取り組んでいくことが非常に大事だと思います。外部人材を活用した地域の活性化、今おっしゃっていただいた移住・定住、関係人口といったことをしっかり動かしていく、そして達成していくことを過疎地域においてしっかり持続的にやっていこうとのことだと思います。積極的に取り組んでいただいて令和８年までにどういう成果が出るのか。本当に大変だと思いますけれどもしっかり成果が出るようにまた具体的な取組をぜひお願いして、質問を終わります。

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