• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成19年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中谷 多加二 議員
質疑・質問日:12/14/2007
会派名:自由民主党県議団


○中谷委員
 それでは、2点伺いたいと思いますが、まず議案説明書58ページ、第187号議案ですが、中段から下の4番に契約額と書いてございます。本件施設の整備に関する対価31億2583万1830円と分割払い金にかかわる金利相当分の合計は見込みで幾らになるのか。
 それから、その次の本件施設の維持管理に関する対価というのがございますが、これは平準化して支払われる対価ということになっておりますが、金額が年度でそれぞれ異なるということでして、この理由と内訳をお知らせ願いたいと思います。

 それから、次に高校生集団宿泊施設である春野山の村について伺います。
 これは、今年度の選挙区の変更で春野町が私の選挙区になったということもあって、それまでは岡目八目というか、そういう問題もあるかと思っていたわけですが、どうもそうばっかりは言っていられないという事情もありまして、春野山の村についてちょっと伺っておきたいと思うわけです。
 いろいろ調べてみましたが、設置の目的なんですが、物質優先の日常性から脱却し、大自然の中で自己を真剣に見つめ直し、豊かな人間性を養う。これがまず冒頭に掲げられている。次に、集団生活を通して協調性と連帯意識を高め、自然の厳しさに耐える気力や責任感を養い、たくましい人間の育成を目指す。これが当初のこの山の村の設置目的で、昭和56年に春野町の杉という地区につくられているわけです。
 山の村は2つあって1つに大体500名が泊まれるということになっていますけれども、利用の延べ人数を聞きましたら、平成9年からになるんですが、平成9年は4万1497人、これが今年になると、年度途中かと思いますが、1万6898人。半分以下に減っているということもあって、来年の3月――19年度においてこの春野山の村を廃止するということになったようであります。
 まず春野山の村の廃止理由をお聞きしたいということです。また、西部の場合ですと高等学校の1年生が毎年のごとく山の村へ行ったわけですが、利用するためには高等学校の年間計画で、大体3泊4日になるんですが、この春野山の村へ行くと決めておかなければいけない。私の子供たちもみんな行きましたが、非常にいい施設だと言っていました。
 今年の具体的利用状況を聞きますと、高等学校では、掛川西高校ですね。これが4月最初に利用しています。これは担当の教諭が社会情勢が読めるからかなと。なぜかというと掛川西高校はちょっと申し上げると私の母校ですから。
 したがって、どういうふうな年間計画を立ててこの施設を利用してきたのか。春野山の村の廃止の理由には、利用状況の減が主にあると思うわけですが、なぜそのようになってしまったかということをまずはお聞きをしたいと思います。

○杉山財務課長
 議案説明書の58ページの本件施設の整備に対する対価ということですけれども、今入札時の基準金利で計算いたしますと、2.45%を想定しておりますから、概算で37億9000万円でございます。概算と言いますのは、施設の校舎とグラウンドの引き渡しを受けた時点で金利を決定いたしますので、まだ額が確定しないということで御理解いただきたいと思います。
 それから年度で維持管理の対価が違う理由ですが、校舎の引き渡しを受けるのが平成21年9月末、グラウンドの引き渡しを受けるのが平成22年8月末のため、平成21年度の維持管理費はグラウンドの維持管理費を含まないということになり、平成22年度の維持管理は、グラウンドの維持管理費の5カ月分が含まれていないということでございます。以上でございます。

○安倍高校教育課長
 春野山の村の閉所に至った経緯でございますけれども、まず閉所の理由としましては、先ほど委員からも御指摘がございましたように、かつての利用数が半減してしまったという状況がございます。
 また、今後も生徒の減少と相まって増加が見込めないのではないかというのが、もう1つの大きな点でございます。また、先ほど委員から生活の不便さを克服するというようなお話もあったわけでございますけれども、最近の子供たち、あるいは教職員にあっては、利便性の高い施設を利用するという傾向が年々高まってきたということ、さらには学校週5日制の関係で学校行事を精選する中――多くの学校が年間行事の中で1年生のオリエンテーション合宿、いわゆる入学して高校生活をこれからどうやって送っていくかの指導の場として、山の村を利用することが非常に多かったわけでございますけれども――そういう学校行事を短縮化する、あるいは校内で行うというようなことで、精選する傾向が見られたこと。さらにはかつてなかったような施設やこれまで利用していなかったような施設を利用するということ、これは県立でも三ケ日青年の家とか観音山少年自然の家、あるいは県内の市立でもそういうような施設がございますので、そういう施設を利用することによって、1番目の理由と同じになりますけれども、利用者が半減してきたということ、減少してきたということでございます。
 この閉所の決定につきましては、既に平成18年1月の行財政対策委員会の中で、19年度末をもって閉所ということで決定をいたしまして、18年2月の常任委員会の中でも教育長から説明をさせていただいたところでございます。
 ただ、西部の高校では掛川西高校を初めとしまして、幾つかの学校が春野山の村を利用しておりますので、これまで利用していただいている学校につきましては、例えば富士山麓山の村を利用していただくためのバス代の補助等いろいろな支援をこれからもしていかなければいけないかなというふうに思っております。以上でございます。

○中谷委員
 ありがとうございました。
 富士山麓山の村というのが私の持っている資料にもあるわけですが、実はこの施設も利用状況を調べましたら、平成9年が5万2278人で、今年が2万3000人ちょっとということで半分以下に利用人数が落ちているわけですね。
 そうしますと、例えば週5日制で教員が非常に忙しくなっていて施設に行けない、また似たような施設もあるので利用人数が減少したということですが、春野山の村の話に戻りますと、ここは非常に自然豊かなところで、それから貴重な動植物も当然ありますし、春野ドームといって天体観測をする施設もあるわけです。
 こういうものがほかの施設にも全部あるかどうか私は知りませんけれども、昨今の社会情勢を見ますと、子供たちがこういったところで経験を得るということについて、いろいろと感想も寄せられているわけです。行って悪かったという人は1人もいません、みんなよかったと、山の村がなくなるのは残念だという感想を述べているわけですが、こういった社会情勢の中でこのような施設を何とか存続する方法はないのか。こういうところへ中学生も小学生もやはり行くわけですよ。高校生はもちろんです。そういった形を県教育委員会としてとられるべきが、最近の本来の情勢なのではないかと思います。
 教員の養成も含めて子供たちを養成するのためにこういった施設は最も貴重な施設だと思います。私も現場へ行って見てきましたが、非常にすばらしい施設でまだまだ使えると思います。ただし大き過ぎて公がやはりカバーしていかないと、民間がこれを肩代わりして何とかするというのは、なかなか厳しいのではないかという思いがしています。
 このあと施設をどうするかですね、やめるということを既に行財政改革特別委員会で決めて、常任委員会で報告されたということですので、それはそれで認めます。それでは、この施設を次にどういったように利用していくのかということと、あわせて富士山麓山の村の利用者の減少傾向をどのように考えるのかということをお伺いしたいと思います。

○安倍高校教育課長
 春野山の村の今後の歩く道でございますけれども、大きく2つ考えております。これまでも県有施設の整備委員会――県が有しております施設の跡地利用を検討する整備委員会に諮りながら、今後どういう有効活用ができるのかという方法を模索するとともに、当面は現施設を残して、何とかその活用方法がないかという方策を教育委員会としても模索をしていきたいというふうに思っております。
 また、富士山麓山の村につきましては、春野山の村と同じような趣旨で設置をしたわけでございますけれども、春野山の村と違いまして、富士山という、言ってみれば世界に誇る文化遺産を有している地域にあるということ、あるいはあそこを1つの中継点として富士五湖あるいは御殿場を抜けて関東地区に出るというルートも考えられますので、私たちとしては県内の高校生を中心として、小中学生はもとより、他県の子供たちに静岡県、特に富士山を知っていただいて、より自然に親しんでもらうという方向性も今後考えていきたいと思っております。
 具体的には、試行という段階で隣県の愛知県、それから神奈川県、さらには空港との兼ね合いで申し上げますと、沖縄県の中学校にも施設案内を出して、何とか全国的に利用してもらうということで考えていきたいと思っております。以上でございます。

○中谷委員
 今、遠藤教育長の顔を見て思い出したんですが、たしか遠藤教育長は春野高校の校長先生をしておられたんではないかと思いますが、春野町というのは非常に人柄のいい方がたくさんお住まいです。
 教育長が春野高校在職中には、大変お世話になった方も多分大勢いるのではないかと推察をするわけですが、山の村を閉所にしたことで、春野町の人々のにこやかな顔がこわばるような様子が教育長の頭の中で走馬燈のように浮かんできているんじゃないかと思いますが、御所見をお伺いします。

○遠藤教育長
 春野山の村につきましては、私も何回となくまいりました。そして今中谷委員の御指摘のとおり、私は春野高校の校長をやっておりました。
 春野山の村に行くには、実はすべての学校がバスで行くわけですね。私は当時校長をやっているときに地元の者がなんでバスで行かなくちゃいかんのかということで、春野高校は歩いて行くようにしました。半日以上かけて歩いていったわけですけれども、あそこが持っている自然のすばらしさというのは本当にかえがたいものがあるなと。また、作業員として働いている方にも生徒の保護者の方がおられて、実は先日も行ってまいりましたが、大変つらい思いをしてまいりました。おまえは何でつぶしたんだというような目でも見られました。
 しかし、今課長の方からも説明がありましたが、東名高速道路があるものですから、西部地区の学校で春野山の村に行くのと富士山麓山の村に行くのとどっちが早いんだというと、実は富士山麓山の村の方が早いんだということもあったりするんですね。ですので、そんな中で私は先ほど中谷委員御質問のとおりで、阪神・淡路大震災があったときには、子供たちに飯ごう炊さんとか自活させるために、この山の村の存在というのはこれからクローズアップされるだろうなと考えてもいました。
 しかし、残念ながら学校行事が週5日制の中で、今までは2泊3日で使ってくれた学校が、1泊2日しか使えないなど使い方が本当に限られてきています。例えば掛川西高等学校が年度の最初に使ったぞというお話でしたが、春野山の村を主にどういう形で使っているかと申しますと、高等学校の生徒が高校へ入学したときに、高校はどういうふうなカリキュラムなのかから始まって、どんなふうにして高校生活を進めるんだというオリエンテーションで使うような形が非常に多いんですね。ですので、4月当初から5月初旬ぐらいまでに利用が集中してしまうんです。で、もう9月以降はほとんど使用がないというのが過去の実績であったわけです。
 そんな中で、冬期は閉鎖するなどの工夫をしながら、何らかの形で持たせようということで努力してまいりました。現段階でも整備委員会等でいろいろな形での利用を模索していただいております。地元の方々がNPOをつくって、何とか自分たちに任せてくれないかというようなこともおっしゃっているんです。ただ、御指摘のように広いんですね、ものすごい広さで、施設もたくさんあるものですから、何も使わないでいてもやっぱり数千万円が1年間でかかってしまうんです。そうしますと、やっぱり資金力のないNPOは宿泊客等を呼び入れてやっていくというのでは、とても割が合わないという前提の中で、どんな活用方法があるのかということを教育委員会としてもこれから考えていきたいとこんなふうに思っております。以上です。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp