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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:森 竹治郎 議員
質疑・質問日:03/10/2022
会派名:自民改革会議


○森委員
 一問一答方式でお願いします。
 質問に入る前に、ただいま1番委員から燃油対策の徹底についてお話がありました。
 影山経営支援課長が大分御奮闘された応援金を徹底して利用できるように、所管は違うけれども危機管理部の協力金、国の事業復活支援金など国や県の応援制度を県内事業者の皆さんがあまねく利用できるように私は、何回もこの産業委員会で唱えた。そして今回はこの燃油制度をスタートしてくると。これについてもそれぞれの業界に徹底していただき、業者の皆さんが少しでも元気になるように努めていただきたいと思います。
 それでは、質問に入ります。
 林業についてであります。
 専門家の9番委員もおりますが、林業は長い間の不振から近年ようやく明るい材料が見えてきたと思っております。本県では森の力再生事業の延長をさらに認めていただいた。国には環境譲与税等の新しい法制度をつくっていただいた。そして説明にもあるように外国ではウッドショックの現象が現れてきている。この状況の中でさらに林業を活性化させていかなければならないと思いますけれども、産業委員会提出案件の概要及び報告事項説明資料98ページの中で二、三お尋ねします。
 下の表に関連事業として令和3年度、令和4年度の予算金額があり、丸太の増産などについて利用間伐や作業道開設等への助成とありますけれども、4年度は何か所ぐらいを考えているのか。
 同じように、製材品の生産拡大で木材加工施設整備への助成額10億円余りの予算が出ているが、何か所ぐらいの助成を予定しているのかお尋ねしたいと思います。

○浅井森林・林業局長
 丸太の増産は、主に山側の森林組合等が行う取組に対する助成で、メイン事業である造林事業を中心に350か所の支援を予定しております。
 製材品の生産拡大につきましては、住んでよししずおか木の家推進事業――県産材住宅助成になりますけれども――は1,860棟への助成を予定しております。
 次世代林業基盤づくり交付金事業は、丸太を生産する経営体や丸太を製材、加工する製材工場等の事業者への支援であり限定されますので、10件から15件程度を支援の対象として予定しております。

○森委員
 引き続いて、説明資料100ページに森林吸収源対策の推進について記載されておりますが、特に森林整備の促進についてであります。
 先ほど申し上げましたように、今まで山林の所有者自らによる間伐や主伐、あるいは再造林はもうからないからなかなかできなかったが、少しずつ条件がよくなってきた。今回も森林所有者や林業経営体を対象とする事業の予算措置が出ております。
 この予算についても、どれくらいで何か所、何経営体に助成していくのか、内訳の説明をお願いします。

○浅井森林・林業局長
 造林事業費の活用を想定している事業体の数は、約70者を想定しており、箇所数は先ほどお話しした350か所を想定しております。

○森委員
 引き続いて森の力再生事業についてですけれども、こちらは御存じのように静岡県が前知事の石川知事、そして現知事の川勝知事と全国に先駆けてスタートを切っている。国も静岡県に倣って新しい税制改正に入っていった。静岡県はある面ではこの分野においての先進県ですから、皆さん方に対する敬意を表するところです。
 しからば、同じように4年度予算の中で何か所ぐらいの事業を行う計画になっているのか。

○浅井森林・林業局長
 現在整備者から来年度の計画量等の取りまとめをしているところですので、詳細な箇所数はまだ決まっておりません。
 ただ、規模としては年間1,250ヘクタール整備できる予算を計上させていただいております。平均的に1か所当たり10ヘクタール程度ですので、想定で100か所ぐらいを本事業により対応できると考えております。

○森委員
 静岡県は、長い間にわたりこの事業で大きな成果を上げてきています。今のお話のように一層進めてもらいたいと思います。

 次に、説明資料105ページの水産関係です。
 水産関係の資金繰りについて説明が書いてありますが、資金繰りの需要増加が生じていないと。確かに水産漁業も長い間いろんな原因により近年不振が続いています。
 例えば、漁船の新造あるいは漁船エンジンの取替え、新しい漁具、漁網の整備など新たな設備投資になかなか意欲が湧いてこないのが現状じゃないかと思いますけれども、資金需要が伸びてこない原因について板橋水産・海洋局長はどのように受け止めているのか。

○板橋水産・海洋局長
 御指摘のとおり、資金繰りが大幅に増加していない背景とまして長引く不漁、コロナ禍などにより漁業者が新しい取組を行う余力がなくなっている可能性は否定できないと考えております。
 県といたしましては、この厳しい状況の打開に向けて漁業者が操業を継続していけるように支援することが極めて重要だと考えております。

○森委員
 やはり漁業、あるいは水産加工も含め全体的な問題として捉えていかないと、このような資金需要もなかなか出てこないのかなと考えるわけです。

 次に、3番委員に引き続いて私も本会議で磯焼け対策を取り上げて質問し、対応策について細谷農林担当部長から説明がありましたけれども、さらに所管の板橋水産・海洋局長から今後の磯焼け対策をどのように積極的に取り組んでいくか、お考えをお尋ねしたいと思います。

○板橋水産・海洋局長
 磯焼けにつきましては、特に榛南地域におけるカジメ、サガラメ、それから伊豆地域におけるカジメ、ヒジキ、テングサ等の藻類の藻場が失われていく状況で、回復が急務となっていると認識しております。
 カジメにつきましては、平成13年度から平成22年度までの10年間で総額約5億6000万円をかけて公共事業を実施しました。内容は伊豆地域に生えていたカジメの苗をブロックに植えつけて榛南地域に設置するもので、平成30年度の調査で870ヘクタールまで藻場が回復したところです。
 サガラメについても同様に苗を移植して増殖を図る事業を行えれば望ましいんですが、サガラメの場合はカジメよりも生息水深が浅く、ブロックを使った大量移植が困難であることが問題です。ですのでサガラメについては手植えの移植事業の支援をやっていますけれども、同時並行的に浅いところでも移植が可能な技術の開発を行う必要がございます。
 そのような観点から説明資料109ページを御覧頂きまして、ウ水産・海洋技術研究所における調査・試験研究事業のうち、試験研究の中の重点研究として掲げられている課題に予算を措置し、まずは有効に藻場を回復させるために必要な技術開発に取り組んでいるところです。技術が完成した暁にはこの技術を使ってサガラメの大量移植を行うための事業に必要な予算を確保してまいりたいと考えています。
 このほか、その下にあります県単研究3課題のうち2課題でテングサ、ヒジキの増養殖、磯焼けの発生予測に役立つ海洋観測などに向けた事業にも取り組むこととしております。
 いずれにしましても、伊豆半島でも榛南でも磯焼けが続き藻場の回復が急務であり、対策事業を充実することが極めて重要であると認識しておりますので、引き続きこういった磯焼け対策予算の確保に努めてまいりたいと考えております。

○森委員
 今御答弁を頂きましたけれども、調査あるいは対応策の予算をこれからもっと増やしてもらわないと、非常に厳しい今の状況を打開できないのではないか。
 御存じのように、具体的に言うと二、三年前から伊豆半島のアワビやサザエ、シッタカといった貝類、イセエビの水揚げが極端に減っている原因は海藻が枯れて海藻を餌にする魚介類が非常に少なくなっているからです。特に去年の秋あたりに頂いたアワビやトコブシの貝殻はこんなに大きかったけれども身はその半分ぐらいになっている。3年ぐらい前は身が貝殻からあふれるほどだった。海藻が枯れてきているから餌がなくなった。南伊豆方面はもうシッタカが全く採れない状況になっています。
 このことを考えると、やはり藻場磯焼け対策の予算をもっと増やし水産・海洋技術研究所あたりでさらに研究を重ねていただく必要があると思いますけれども、もう一度その辺の取組についてのお考えを聞きたいと思います。

○板橋水産・海洋局長
 御指摘のとおり、藻場があることによって磯の資源と呼ばれるアワビやサザエ、イセエビといった魚介類が住みつき、あるいは魚の育成場として小さい子供の頃を過ごすことがありますので、藻場の回復は藻類以外の魚介類の漁獲量の増加につなげる性質を有しております。
 サガラメにつきましては、先ほども御紹介しましたけれども技術開発に取り組んでおり、テングサやヒジキの増養殖にも取り組んでいるところですので、ほかの藻類も含めて今後水産・海洋技術研究所としてどのようなことをやっていけるのか検討してまいりたいと考えます。

○森委員
 本会議で鈴木利幸県議が浜名湖のアサリの状況等を質問され、皆さんからの答弁に浜名湖の南部から北部へとアサリの生息すべき場所、放流場所などを変えていく、北部は河川からの栄養源――プランクトンが多いのではないのか、こういった事業に取り組んでいくといった的確な答弁を聞いたばかりですけれども、同じようなことが各河川でもあります。
 例えば、大井川の河口を中心とした駿河湾の魚介類は川からの豊富なプランクトンを餌とするため川の水が足りなくなれば影響があります。あるいは某企業が長い間独占的に富士川上流の山梨県内で水を利用し、コンクリート事業などで富士川を汚染させ、栄養源が非常に少なくなりサクラエビの生息を窮地に追い込んでしまった。伊豆半島も林業の皆さんがいろいろ対応を取ってくれているけれども、伊豆半島の河川の上流でメガソーラーや産業廃棄物の話題が出ている。河口の魚介類に大きな影響が出ることは間違いない。
 前段で盛んに林道や路網を整備してほしいと言ったが、上流部の山林をしっかり管理していただくことは下流や河口付近の魚介類に大きな関わりがあり間違いないと思っていますけれども、例えば予算に富士川河口の調査事業を掲げておりますが、こういった水の管理に係る問題について板橋水産・海洋局長はどのようにお考えになっているのかお尋ねしたいと思います。

○板橋水産・海洋局長
 御指摘のとおり、海の生態系は海単独ではなく、上流の川、さらに森や山から水や物質が流れてきますので、これまで維持されてきた生態系は環境変化で変わってしまう側面があると思っています。
 県としてこの観点から取り組んできましたのが、森は海の恋人の事業におけるモデル関係の構築でして、実際に来年度から運用を始めて相関関係を把握していこうとしておりますので、まずはその運用をしっかりとやっていきたいと考えております。

○森委員
 私は、去年本会議で京都大学教授の畠山さんのお話を取り上げている。森は川や海と大きな関わりがあるという畠山さんの話を質問の中で取り上げて、いかに森の管理、適正な生活環境、あるいは自然環境を守っていただくことが下流、河口、沿岸の漁業に関わりがあるのか。畠山さんの主張はそのとおりではないか。このことを考えると中流、上流の林業をやる上でぜひ自然環境あるいは河口、沿岸の水産漁業にも思いを致して河川の水を大切にしていただきたいと思います。

 最後の質問になりますけれども、昨日も7番委員、9番委員から漁協の問題を取り上げていただいた。私も本会議で触れましたが、今県内に17漁業協同組合があるけれども、半分以上が赤字になってきている。赤字の原因は御存じのとおり、水揚げが足りなくなってきているからであり、いかに静岡県の漁業あるいは漁業協同組合を守って支援していただくかの観点から取り上げたわけです。
 私も長い県議生活の中で県の漁業協同組合に対する支援を幾つか経験した。
 例えば、伊豆半島のある漁業協同組合が養殖漁業に失敗し、8億5000万円の負債を抱えて倒産一歩寸前までいったことがある。また中部地域のある漁業協同組合がリゾートブームのときに設備投資をし過ぎた。高度成長、景気のいい時代、リゾート時代に冷凍庫、冷蔵庫といった設備を過剰に投資し経営破綻に陥った。同じように系統金融がリゾート企業、ゴルフ場企業に目的外使用の過大な融資をして非常に厳しい状況、破綻寸前の状況になった。このようなときに皆さん方県の先輩が的確な漁業協同組合に対する支援を講じ――今日は時間がありませんから触れませんけれども――漁業協同組合やら系統金融を復活させてくれた。
 昨日、焼津漁業協同組合に対する御心配の話がありましたが、今外部については司法当局がそれぞれ調査、捜査を進めてこれから裁判等の作業に入っていくわけでありましょうけれども、内部については第三者の検討委員会がいろんな過去に遡った経緯を調べたり、現況の問題点を指摘したり、今後の改善策を講じております。
 そのような状況の中で、焼津漁業協同組合は静岡県一ではなく日本有数の漁業協同組合、漁港の焼津です。県内漁業協同組合が非常に厳しくなったときに、県は積極的に、より的確な生き残り策を講じてくれて見事に復活した歴史もあるわけですから、板橋水産・海洋局長におかれては焼津漁業協同組合の今後の信頼回復を含めてしっかり対応していただきたい。
 もう一度心構えのほどをお聞かせ頂きたいと思います。

○板橋水産・海洋局長
 御指摘のとおり、漁業協同組合は漁業者のための協同組織であると水産業協同組合法にもうたわれており、実際に指導事業、販売事業、購買事業といった漁業者のためになる事業をやっております。
 特に、焼津地域は先ほど漁港の焼津という御発言がございましたけれども、漁業と水産加工業が歴史的に切磋琢磨しながら発展して地域の中核となってきました。県として一般的な漁協はもとより、特に今の状況においては焼津漁業協同組合の信頼の回復、健全な運営を通じてさらに漁業者の発展に役立っていくことが大事だと考えております。
 県といたしましては、引き続き焼津漁業協同組合が信頼回復に向けて再発防止策を講じ、立ち直ることができるように、また焼津地域の水産業全体が健全な発展を遂げていけるように指導監督し、必要に応じて助言支援を行ってまいりたいと考えております。

○森委員
 今のお話のとおり、これから窮地に落ち込んだ焼津の漁業を1日も早く信頼を回復し、静岡県を代表する、日本を代表するすばらしい焼津漁業協同組合にバックアップしていただきたいと思います。

 質問は以上ですけれども、今日説明員に列席頂いている幹部の皆さん10名がこの3月をもって勇退されると伺っております。私から一言御礼の言葉を申し上げたいと思います。
 まず、勇退されるメンバーでありますけれども三須敏郎経済産業部長、細谷勝彦農林水産担当部長、出雲秀明経済産業部理事(国内販路開拓担当)、前嶋康寿経済産業部理事(産業人材確保・育成担当)、内山芳彦経済産業部理事(農地担当)、渡辺加絵就業支援局長、山下浩組合検査課長、影山敦彦経営支援課長、塚本秀綱労働委員会事務局長、服部敬労働委員会事務局調整審査課長、以上の皆さんがこの3月をもって大変長い期間、まさに昼夜を分かたず静岡県の県政あるいは県行政の推進に力を注いでいただいたわけであります。皆さん方のこの長い間の幹部生活に対し、心から敬意と感謝を申し上げるところであります。
 皆さん御承知のように、私たちの静岡県は1人当たり県民所得や工業製品の出荷額あるいは農林水産の生産額など常に47都道府県の中で多くの指標が上位にランクされてまいりました。静岡県の産業界は皆さん方の的確なリード、支援の成果によってそれぞれ発展を重ねてきたことは間違いありません。
 三須経済産業部長におかれましては、昭和59年4月に静岡県に奉職されて以来、38年間の長きにわたり一般行政職員として県行政に携わってこられました。
 この間、河津町役場の副町長として河津町の桜まつりをはじめとする各種イベントに力を発揮し、大きなイベントに育て上げていただいたわけであります。その後商工振興課長、商工業局長、経済産業部部長代理と要職を歴任され、昨年4月からは経済産業部長として今申し上げた静岡県の産業界をリードしてくれました。
 とりわけ、中国武漢から発生した新型コロナウイルスによって静岡県民、特に産業界の皆さんは大きな苦境に立たされてしまいましたが、コロナ禍に当たって強力なリーダーシップを取り、所管の応援金制度、あるいは危機管理部の協力金、国の支援金について大変気配り、目配りをしていただき、そしてこれが県内の皆さんに利用されてきておる。大変な御苦労であったことは間違いありません。また新経済産業ビジョンの策定についても的確に進めていただきました。本当に静岡県の産業振興に力を発揮していただいて、心から御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 細谷農林水産担当部長におかれましては、昭和62年4月に奉職されて以来、35年間の長きにわたり農業技術の職員として県行政に携わっていただきました。
 この間、農業戦略課長、農業局長、経済産業部理事などの要職を歴任され、昨年4月から農林水産担当部長としてスマート農業の社会実装、ChaOIプロジェクトの推進、特にお茶はここのところ厳しい経営環境に陥っているわけでありますけれども、日本一のお茶の静岡県、鹿児島県に負けない地位をずっと厳しいながらも確保できた。このことについても格段の御指導を頂いてきたわけであります。本当にありがとうございました。
 出雲経済産業部理事におかれましては、昭和60年4月に奉職されて以来、37年間の長きにわたり農業の技術職員として県行政に携わっていただきました。
 この間、農芸振興課長、産業革新局理事、経済産業部参事などの要職を歴任され、昨年4月からは国内販路開拓担当の理事としてバイ・山の洲(くに)の推進、あるいは首都圏への本県農林水産物の販路開拓など新しい分野に積極的に取り組み、今後の筋道を的確に切り開いていただいた。このことについても大変敬意を表するところでございます。本当にありがとうございました。
 前嶋経済産業部理事におかれましては、昭和60年4月に奉職されて以来、37年間の長きにわたり一般行政職員として県行政に携わっていただきました。
 この間、地域外交局参事――私も地域外交のときには共に行動を取った記憶があります――職業能力開発課長、経済産業部参事などを歴任され、令和2年4月から本県産業人材の確保・育成を担当する理事として、私も人材養成などいろいろ御相談に乗っていただいたこともあります。令和3年4月、特に新しくスタートを切る事業である工科短期大学校の開校の任に当たったり、あるいは海外高度人材確保事業の積極推進に当たったりと、県内のこれまた産業振興に大きな力を発揮していただいたわけであります。本当に御苦労さまでした。ありがとうございました。
 内山経済産業部理事におかれましては、昭和59年4月に奉職されて以来、38年の長い間農業土木技術職員として県行政に携わっていただきました。
 この間、農地整備課長、農地計画課長、農地局長などの要職を歴任され、令和2年4月からは農地担当の理事として農業の競争力の強化を図っていただきました。特に品目別基盤整備プロジェクトに力を注ぎ、本県農業農村の整備に大きな実績を上げていただきました。また近年は毎年のように台風や集中豪雨が発生し、このたびに農業農地の災害が発生し、復旧・復興に大きな力を発揮していただき、本当にありがとうございました。御苦労さまでした。
 渡辺就業支援局長におかれましては、昭和63年4月に奉職されて以来、34年間長きにわたって一般行政職員として県行政に携わっていただきました。
 この間、障害福祉課長、労働政策課長、労働委員会事務局調整審査課長などの要職を歴任され、令和2年4月からは就業支援局長として国の雇用調整金の円滑な執行支援や経済団体と連携した人材マッチングなど、コロナ禍における様々な雇用維持対策に大変力を発揮していただいたわけであります。また県内学生の就業支援、県内企業への人材確保支援など大きな実績を上げていただきました。特に本県の失業率や完全雇用の面で大きな実績を上げていただいたことは、皆さんも承知しております。おかげで県内企業の倒産なども減ってきているというデータも出ています。本当にありがとうございました。
 山下組合検査課長におかれましては、昭和59年4月に奉職されて以来、38年間の長きにわたり一般行政職員として県行政に携わっていただきました。
 この間、組合検査課専門監、組合検査監などの要職を歴任されました。平成31年4月からは組合検査課長として農協や漁協などへの検査、指導に当たっていただきました。指摘事項はそれぞれ各漁協、農協の皆さんに真摯に受け止めて適正な運営に当たったわけであります。このように県内組合の監査、指導の仕事はなかなか地味であるけれども難しい局面を担っていただいたわけであります。本当にありがとうございました。
 影山経営支援課長におかれましては、昭和59年4月に奉職されて以来、38年間にわたり一般行政職員として県行政に携わってこられました。
 この間、商工振興課長代理、地域産業課長などの要職を歴任され、令和2年4月からは経営支援課長として専門家派遣事業、経営力向上補助金、経営革新計画補助金の拡充や中小企業への応援金の支給、とりわけコロナ禍においては本当に東奔西走して力を発揮し、県内の事業者を応援してくださった。心から感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
 塚本労働委員会事務局長におかれましては、昭和59年4月に奉職されて以来、38年間の長きにわたり一般行政職員として県行政に携わってこられたわけであります。
 この間、経営管理部財務局長を務めていただいているわけでありますけれども、かつてと違って近年は非常に経済状況、財政状況が厳しい中で本県の財政運営に見事に力を発揮していただきました。またくらし・環境部部長代理として環境保全等いろんな問題が次から次へと出てくる中で汗を流していただきました。中部地域局長としても現場の状況を把握し、また昨年4月からは労働委員会事務局長として県内労使紛争の解決など積極的に取り組まれて、労使関係の正常化、安定化に大きな力を発揮していただきました。本当にこの間、力を発揮していただいたことを心から感謝を申し上げる次第であります。ありがとうございました。
 服部労働委員会事務局調整審査課長におかれましては、昭和60年4月に奉職されて以来、37年間の長きにわたり一般行政職員として県行政に携わってこられました。
 この間、法務文書課参事、自然保護課長などの要職を歴任され、令和2年4月からは労働委員会事務局の調整審査課長として不当労働行為の審査、救済、労働争議の調整を適切、的確に取り組んでいただきました。労使関係の正常化、安定化に大きな力を発揮していただきました。このことについて改めて心から御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 退職される皆さんは、今後は健康に十分御留意されるとともに、長い間の経験と知識、見識を生かしてこれからもまた地域社会において御活躍されるよう、そして充実した幸せな人生をこれからも過ごされることを心から祈念し、私の御礼の挨拶に代えさせていただきます。長い間御活躍頂き本当にありがとうございました。
 それでは、時間の関係もありますけれども今申し上げた順で皆さん方ら一言ずつ御挨拶を頂ければありがたいと思います。

○三須経済産業部長
 ただいま、2番委員から過分なお言葉を頂きまして誠にありがとうございました。
 御紹介頂きましたとおり、この10年間ぐらいは主に商工業の分野で仕事をさせていただいておりました。時間もない中ではございますが、私の思いを後輩に伝えるという意味も含めて1つだけお話しさせていただきたいと思います。
 産業委員会提出案件の概要及び報告事項36ページをお開き頂けると大変ありがたいと思います。昨日10番委員から質問を頂いた箇所ですが、ここに記載のEとFに自分の気持ちが入っております。
 私は、河津町から戻ってきた後に経営支援課長になりました。中小企業支援の最前線だと思っておりますが、そのときに中小企業という言葉を一くくりで語って説明することに最初すごく違和感を感じました。
 小さな飲食店や土産物屋、個人でやっている食品加工がある一方で、完成車メーカーのサプライヤーとして従業員を100人、200人抱えてグローバルな中で戦っているような企業をまとめて中小企業とし、県内企業の99.7%が中小企業で、まさに本県経済を支える屋台骨ですと毎度この言葉を繰り返して言っておりましたが、実態はそのような状況ではなく、千差万別、多様な事業者がいます。それを一くくりにして人材育成を頑張りましょう、研究開発を頑張りましょうと言うのは、あまりにも無責任なことだと思っておりました。
 そういった中での36ページになります。同じ中小企業であっても業種業態、規模あるいは経営者の求める志向が異なっていて、それをしっかり分けてそれぞれに応じた支援策を講じていく必要があると思っていましたが、そこまで明解に政策に出していけないというジレンマを自分自身抱えておりました。しかし、昨日渥美産業政策課長が答弁しましたように、おととし国が中小企業白書でこの4つの分類を示しました。これを見たときに、よし、これは何らかの形で県の政策にもぜひ入れ込んでいきたいと考え、今回の産業成長戦略や経済産業ビジョンに取り込ませていただきました。
 今後こういった分類の中で、特にグローバル型、サプライチェーン型といった企業は、いずれにしてもグローバルな中でコスト削減や製品開発をやっていかなければならない、たゆまぬコスト削減や技術開発をやって初めて生き残れる厳しい世界だろうと思っておりますので、Eにありますように規模拡大をしていく必要があり、そのためには人材、研究開発、設備の3本に対する投資をやっていかない限りは小さな企業であっても成り立つことはできません。その結果として中小企業から中堅企業に成長していくことが重要であって、このために県として産業政策を積極的に展開していかなければならないと考えております。
 一方、Fについては小さな小売店、飲食店、美容院、クリーニング店など地域の人たちの生活を支えていく、楽しませていく仕事ですから何もグローバルで戦う世界ではありませんし、ましてや設備投資が必ずしも必要になるわけではありません。小さな工夫改善や、ちょっとしたITのソフトウエアを入れることによって人手不足の解消にもつながりますし、そういったことを地道にやっていくことが必要なんだろうなと思っています。
 しかしながら、こういった企業にとって今一番大きな課題は、地域の人口が劇的に減少しており、あるいは事業の基盤となる観光地が非常に厳しい状況になっている中で、人口減少対策、観光まちづくり対策がこのFにとっては今後非常に重要になってくるんだろうなと思っています。そう思いますとFの企業につきましては、我々、県もそうですが市町、商工会・商工会議所と手を取り合って地域づくりから進め、その中で自分たちの仕事を築いていくことが必要と考えているところです。
 次に、その下の事業継続への支援については事業承継が非常に重要だろうと思っていますが、単なる後継者不足対策ではなく、いわゆる合併や統合が今後必要であろうと思っています。
 具体的には、私の知り合いが小さな建設会社をやっておりますが、どうしても地域の仕事が少なくなっている中、同業者が合併し、小さな仕事を分けて事業を続けている話とか、保険会社が自動車修理工場を買収して少し業務の幅を広げて顧客を確保している例があります。事業承継も単に後継者対策の問題ではなく、地域の中で生きていく企業が自らの経営基盤を強固にしていく、あるいは顧客を囲い込んでいくために合併や統合を積極的に進めるという点で事業承継が大きな意味を持っていくのではないかなと考えています。そのような気持ちで経営支援課長になった平成25年から事業承継に対する支援事業を新たに立ち上げ、取り組んできたつもりです。
 後輩の皆様にも、中小企業を一くくりにしない政策とともに、地域としっかり連携しながら地域企業を支えていく、それから事業承継もそういった観点からぜひ取組をしていただきたいことを申し上げまして私の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

○細谷農林水産担当部長
 ただいま、2番委員から過分なお言葉を頂きありがとうございました。
 私は、産業委員会に説明者として8年間出席させていただきました。退職に当たりまして産業委員会の皆様に改めて感謝を申し上げたいことが2つございます。
 1つ目は、平成元年10月17日に県内で初めて野生イノシシで豚熱が確認されたときですが、国のワクチン接種がその年から始まっており、静岡県としても急遽全部の豚にワクチンを接種することになったわけです。もちろんワクチンの予算は持っておりませんでした。そのようなときに予備費あるいは流用で対応し、産業委員会の委員の皆様にも御承認頂き12月補正予算を待たずに11月から接種が可能となりました。今思うと10月17日からワクチン接種までの間は一番リスクが高まった時期であります。それを短縮できたのは、本当に産業委員会の委員の皆様のおかげだったと思います。
 2つ目は、昨年5月1日に牧之原市で竜巻の被害がございました。この竜巻の被害に対しても県として支援していくとして、このときも6月議会の議決を待たずに予備費で対応しました。これも委員の皆様に大変御協力を頂いたことでございます。
 委員長をはじめ、委員の皆様には大変失礼でございましたが電話やファクスで御連絡を申し上げ、その都度御了解頂き、本当にこの災害対策に対して緊急に対応できたことを改めて感謝申し上げます。
 8年間を通じまして、産業委員会の議論が我々当局の事業推進に非常に力になっていると感じております。例えば何か打合せをするときに、次の産業委員会までにはここまでやろうとか、あるいはこの考え方では産業委員会でもたないだろうといった議論もしており、この議論があることでより施策をブラッシュアップさせていただいているのかなと思います。
 今後とも、この産業委員会での議論が静岡県の産業の発展に大いに貢献できることをお祈り申し上げて感謝の言葉とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)

○出雲経済産業部理事(国内販路開拓担当)
 ただいま2番委員から過分な御紹介を頂きまして、誠にありがとうございました。
 私は、農業技術吏員として農林事務所で16年、県庁で17年勤務させていただきました。
 今は、コロナで農業の産業自体がダメージを受けていますけれども、就職した当時は牛肉・オレンジ自由化によりミカンと牛肉が本当に悲惨な状況でして、そういった現場を歩きながら農家の皆さんの苦労を肌身に感じていた時代でした。
 その後は、やはり2011年の震災でしょうか。お茶農家が輸出したものが海外でダメージを受けました。今思うと当時私は職員に恵まれていたと思うのですが、毎日電話が鳴るところを課のみんなで何とか乗り切りました。また議会の皆様からもいろんな御支援を頂きながら乗り越えることができたことはありがたく思っています。
 平成26年に農業振興課長をさせていただいたときには、現場でニューファーマー――伊豆の国市のイチゴやミカンを栽培するプロの農家が農外から入った方々を弟子にして育成する――に従事させていただいて、人づくり、人が産業を支えていることを非常に肌身に感じました。そういった方々を支援する施策が何かないかと思っているときに、産業委員会の委員の皆様からぜひ施設園芸の県単補助をつくってくれと御要望を頂き、施設園芸大国しずおか構造改革緊急対策事業、3分の1補助の県単事業をつくることができました。今もかなり需要がありますので、引き続き御支援をよろしくお願いいたします。
 今マーケティング課で販路開拓に携わらせていただいているんですが、いろんなスーパーの方や卸の方と商談すると、今低所得により買う側の力が落ちているので値下げの圧力が高まっています。売る側はなるべく安く売りたい、でも生産物を出す側はなるべく高く買ってほしいものですから、そこでいろいろな葛藤があったり、商談がなかなかそこまでたどり着かなかったりすることがあります。マーケティング課でいろんなフェアをやっており、字面で割と派手なことをやっているように見えるかもしれませんが、中身は例えば50社の商談の申し込みがあっても半分ぐらいしか商談にたどり着かない、成約に至るのはそのうちのまた半分以下、実際フェアをやってテスト販売しても生き残るのはまたそのうちの1つか2つといった結構厳しい中で生きていることを感じます。
 引き続き、事業者の方々の支援を出口のところでしっかりやりながら生産を増やしていくこともやっていかなければいけないと思いますので、また産業委員会の委員の皆様におかれましても御支援をよろしくお願いしたいと思います。本当に長きにわたりありがとうございました。(拍手)

○前嶋経済産業部理事(産業人材確保・育成担当)
 2番委員からは、過分なお言葉を頂きまして誠にありがとうございました。また県会議員の皆様方には、県民の生の声や御意見をいつも賜りまして施策立案の際に参考とさせていただきました。ありがとうございました。
 私は、地域外交がスタートしたときに地域外交課に配属となって2番委員とお付き合いをさせていただき、外国の方とどのようにお付き合いをしていくかも含めていろいろ教えていただきました。ありがとうございました。その経験が現在経済産業部での海外人材の関係事業に結びついており、非常にありがたかったと思っております。
 また、田内委員長におかれましては、私が割愛退職で湖西市に行っていたときに、現場や地域活動のことについていろいろ教えていただきましたし、一緒に仕事ができた実感もありまして本当に感謝しております。ありがとうございました。
 私は、2番委員から地域外交と御紹介を頂いたのですが、最初は農業水産部の農政課に配属になりまして、今も言うのか分かりませんが「頭痛に農振(ノーシン)」の青地、白地の土地利用と農政全般を新採でいきなり任されました。最初の勤務地は朝1時間ぐらい前に出勤して全員の机を拭いて新聞を確認し、帰りは毎晩11時ぐらいまで残っていた感じでしたが、そこで何かできるようになったのかなという気がします。
 当時の上司ともまだお付き合いをしているのですが、その方が理屈で全てを通す方で、国も上司がオーケーと言っているならいいよと言うぐらいな感じでした。農林水産省に行って農政局等と調整しているときに、今こんな状態ですけれどと電話すると、調整がつくまで帰ってくるなと言われることもありました。このような感じで新採はスタートいたしました。
 いろいろなところでたくさんの経験をしましたが、公務員生活といたしましてはずっと人のエンパワーメントやマイノリティーに関する仕事が多かったと思っており、現在の私のライフワークにもなっております。やはり財産は一生付き合える人とそれぞれの部署で必ず巡り合えたことで、県庁内外、日本人、外国人を問わずお付き合いさせていただいている人がいます。これからの人生に向けてもいいつながりができたと思っております。
 実は、現在職場で県民のことを意識しながら施策の議論をすると、つい熱くなってしまいます。気をつけないとパワハラみたいな感じになってしまうことがありまして、なかなか職員同士が上司部下を問わず議論することが少なくなっている感じがするので、ぜひ上司は気をつけながら熱い政策の議論をしてもらいたいなと思っております。
 あと公務員は労働者でもありますが、全体の奉仕者であるところを意識して、またこれもパワハラになってしまうのか分からないですが、ちょっとでも頑張ってみる心意気を持って頑張ればいいかなと思います。
 私は、4月からは大学院に行きながら仕事しようかなと思っておりますが、いろんなところでまた議員の皆様にお世話になると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)

○内山経済産業部理事(農地担当)
 先ほどは、2番委員から過分な御紹介を頂きました。本当にありがとうございました。
 私は、土地改良の技術者としてこれまでずっとやってまいりました。思っていたことが1つあります。とてもシンプルな話なんですけれども、静岡県で農業をやって自分の夢を実現したいと思ってくれるような基盤を用意したい、その思いだけでやってまいりました。
 ただ、今はICTやAIなどの新しい技術が出てきています。この技術をもってすれば、たとえ農業の経験が少なくても、また非農家の出身であったとしても補えてやっていける可能性があるのかなと思っています。今回の委員会の説明資料にもあるんですけれども、ICTを活用した水田水管理システムはそのような思いで始めました。これからもぜひ若いやる気のある担い手を静岡県に呼び込む気持ちで職員には進めていただきたいなと思っております。
 それと、これは感謝の御礼の話なんですけれども、数年前に農地計画課長をやっていたときに賀茂地域の地籍調査の共同実施をやることになりました。伊豆は1つという言葉があると聞いて現場に入ったんですけれども、どこにそのような言葉があるのかという感じで最初はてんでばらばらで、これはとてもたまらないなと思いました。
 ただ、首長が参加される全体の会議のときに必ず2番委員が御出席してまとめて頂き、結果として何とか地籍調査の共同実施が始められ、県内全域で地籍調査の空白地域がなくなりました。ほんとにありがたかったなと思っております。そのときに県の当局と県議会議員が一緒になってやれば、多分いろんなことが実現できるんだろうなと思いました。ぜひ職員には議員の皆様に御相談しながら新しいことに果敢に取り組んでいただきたいなと思っております。
 私は、この年度末をもちまして県の職員は卒業させていただきます。これからはまた少し違った立場で私なりに支援させていただくつもりでございます。本当に長い間ありがとうございました。(拍手)

○渡辺就業支援局長
 先ほどは、2番委員から過分な御紹介を頂き本当にありがとうございます。
 私が県の職員となったのは昭和63年――昭和の終わりで、最初の職場での仕事は余暇対策でした。当時県庁もまだ完全週休二日制の導入前で、世の中全体で導入に向けて機運の盛り上げが図られておりました。このときは労働行政という立場からではなくて生活行政の立場からでしたが、当時休日の過ごし方はゴロ寝が多数派であった皆さんに、休日は余った暇ではなく仕事以外の活動を通じて人生をより豊かにする重要な時間であることを理解してもらうことが私のミッションでありました。
 くしくも、平成の終わりに長時間労働の是正を目標の1つとする働き方改革が国を挙げて進められることとなり、今回は労働行政の立場から労働時間の短縮に取り組むこととなりました。令和に入ると働き方についてはコロナ禍が追い風となり、テレワークに象徴されるように多様性や柔軟性へのニーズが高まりました。選択的週休三日制なども働く人の学び直しにつながるものとして注目されているところです。そのため次期総合計画には、多様な働き方を柔軟に選択できる環境づくりの促進を目標に掲げました。
 個人としては、多くの先輩、同僚、後輩たちに助けられ引っ張ってもらいながらその時々の社会課題の解決に取り組み、非常に充実した労働時間を過ごしてまいりました。
 一方で、初心も忘れずに、仕事以外の時間も大切にしていきたいと思っております。本当にこのような発言機会をお与え頂きましてありがとうございました。(拍手)

○山下組合検査課長
 先ほどは、2番委員から過分なお言葉を頂きありがとうございました。
 先ほど御紹介があったとおり、県職員生活38年間経験をしてきたわけですけど、その中で組合部門は通算9年間、指導部門は7年間、合わせて16年間経験させていただきましたので、この点について少しお話をさせていただきます。
 まず、異動してきたときに先輩から、組合検査は5年経験してようやく一人前と言われたことを覚えております。幸いにして通算9年間勤めることができたのは大変幸せに思っていますし、非常にやりがいのある仕事であったと思っています。
 組合検査については、常に組合の指導と表裏一体でして、指導が目に見える形で組合を支援していく立場にあるとすると、組合検査は検査を通じて裏方として組合を支えていく立場にあると常々思っております。やはり秘匿性も高いものですし、出張することがメインの仕事になりますので、常に本庁に在籍していることは少なく出張が多いものですから、周りの方々からは何をやっているかよく分からないという声も頂きますが、本来ですと組合検査を通じて、組合がよりよい経営をし、よりよい方向に進んでもらうことを常に心がけて、検査に臨んできたつもりでございます。
 また、組合検査課長に着任したこの3年間については御承知のとおり、新型コロナウイルス感染の拡大により、組合検査課にとっては出張がメインの仕事ですので思うように検査が実施できなかったことは非常に残念でありますが、そういった中でも検査期間中に感染者を出すことはなく、無事に検査を終了できたことに安堵しております。
 また、組合検査課長になった3年間で大きな不祥事件が発生しておりますので、今後に向け不祥事発生を踏まえた検査手法を示すとともに、農協に関して言いますと4月1日から東部8JAが合併して新組合――富士伊豆農業協同組合が誕生するわけですが、全国でも有数の規模を誇る組合となりますので、検査の手法については十分検討を重ね、工夫を凝らして効果的な検査ができるように後輩にアドバイスしていきたいと考えております。
 38年間大変お世話になりました。ありがとうございました。(拍手)

○影山経営支援課長
 2番委員からは、過分なお言葉をありがとうございます。
 私は、ちょうど組織改正で商工業局ができたときに異動してきまして、それから15年連続で同じ局に居座り続けている形になります。取りあえず最長かと思います。そのうち6年間は説明者として産業委員会に出席させていただいております。特に今年度は、委員会の中でほとんど1人で答弁するという貴重な機会も頂いて本当にありがとうございました。
 いろいろ経験してきたわけですけれども、自分としては本当に新しいものをつくる、それから今まであったものを変えていくことをやってきたかなと思います。影も形もない空港の担当、税金の滞納整理、広報課でのマスコミとの調整などいろんな経験をさせてもらい、やはり大事なのは現場の声だと感じました。
 例えば、まちづくりの分野では自分も中に入ってみないと分からないので、仕事以外の話ですけれども静岡市で「おまちバル実行委員会」を立ち上げてプレーヤーとしてまちづくりに参加しました。やってみないと分からないことがあります。私たちは仕事としてはサポーター的な立場ですが、プレーヤーのことが理解できるサポーターと自負してやってきたかなと思っております。
 4月からは当面無職になります。やりたいことはたくさんあるんですけども、整理もできず準備もできずの状態ですので、これからいろいろ準備していきたいと思います。取りあえず孫が3人いるものですから一生懸命孫と遊びます。替えの利かない立場で一生懸命やって、次の道をまた考えていきたいと思っております。今までどうもありがとうございました。(拍手)

○塚本労働委員会事務局長
 先ほど2番委員から過分な御紹介とねぎらいの言葉、あわせて発言の機会を頂きましてありがとうございます。
 38年間を振り返りますと、上司に指導され、同僚に助けられ、後輩に支えられ、人に恵まれて県庁生活を送ることができたと思っております。特に上司は鈴木さん、原田さん、吉岡さん、横山さん、川口さん、山村さん、吉林さん、土屋さん、伊藤さんといった先輩方と一緒に仕事をさせていただいたことは大きな財産でありました。大局的な視点に立って、信念を曲げずに合理的に楽しく仕事をすることを教えていただいたと思っております。
 また、総務省から見えた橋本さん、白岩さん、大村さんなどからは静岡県としてだけでなく、全国1,800の自治体の地方のリーダーたる自治体として政策をどう考えるか、国とどう向き合っていくかを教えていただきました。
 私からは、職員の皆さんに2つのことをお話しさせていただきたいと思います。
 1つ目は、客観的に厳しく仕事を見つめていくことです。
 最近の県政は、都づくりや総合計画前倒し達成など言葉で飾り、成果が上がっているかのように喧伝されています。しかしここ10年間、ほかの都道府県に比べて静岡県は低迷しています。人口が360万人を割ったことが発表されました。直近11年間の静岡県の減少率はマイナス4.19%と全国のマイナス1.06%を大きく下回っています。
 経済状況については、主要な指標である県内総生産、県民所得、製造品出荷額これらは順位こそ変わっていませんけれども、直近9年間の伸び率は47都道府県のうち下から3番目、10番目、9番目といった状況にあります。地理的に非常に優位な状況にあり、雄県、工業県と言われた静岡県にとっては信じ難い状況であります。
 職員の皆さんには、手段としての事業を実施したことに満足せず、客観的に仕事の結果、成果を見つめていただきたいです。できたこと、できなかったことを合わせて県民の皆さんと情報を共有していけば、仕事の質が高まっていくと思います。
 2つ目は、県職員であることに誇りを持ってこの職を続けてほしいということです。
 公務員はブラック職種化しています。しかしやりがいのある仕事でもあります。行政の仕事で最も優先すべきは行政の皆さんの意見です。そして職員自身も住民の1人であります。自分や家族が住みたい地域、また子供に残したい地域をつくる仕事に住民として職員として直接携われる、公務員はそんな仕事だと私は考えています。
 昨今の静岡県庁は内部管理の業務が増え、政策議論の機会が減り、若い職員の皆さんには息がしづらい職場、組織かもしれません。しかし仕事の質や職場の雰囲気、組織風土は変わりますし、変えられます。職員になって初めて登庁したときの気持ちを思い出して、粘り強くこの仕事を続けてほしいと思います。
 最後になりますが、御礼を述べさせていただきます。
 平成9年度に環境部部付主査を拝命いたしました。それからこれまでに約190名の方が県議をされ、またされていらっしゃいます。その中の多くの県議と直接お話しする機会を頂きました。特に財政課のときには県民の声を直接聞かせていただきました。御提案、御助言、また温かい心で叱咤激励を頂きました。大変お世話になりました。ありがとうございました。
 県議をはじめ職員の皆さん、縁があった県民の皆さん、多くの方に支えていただき、非常に充実した38年間を過ごし、すがすがしい気持ちで閉じることができます。どうもありがとうございました。(拍手)

○服部労働委員会調整審査課長
 このような場を設定していただき、また発言の機会を頂きましたことを改めて感謝申し上げます。
 御紹介のあったとおり、1985年に県職員に奉職しまして、最初に配属されたのが現在の経済産業部――当時の商工部でした。担当は中小企業の設備金代替資金の貸付けで、1日に何件もの中小企業の工場設備を回り、新しく買った靴は旋盤やフライス盤から落ちた床の鉄くずが刺さり、すぐに駄目になってしまった記憶がございます。
 また、県内業界の経済状況を調べて月例で報告書を作る業務を担当し、オートバイ、工作機械、プラモデル業界の調査をしておりました。このとき特に印象的だったのは、プラモデルのタミヤに調査に行くと創業者の田宮義雄会長が必ず対応してくださり、相手は新規採用の職員であったにもかかわらず業界の状況を懇切丁寧に教えていただけたことでした。田宮会長の真摯で誠実な姿勢が大変自分の心に残っており、本当に得難い経験であったと思っております。
 それから、2000年になって中国から団体観光旅行が始まり、その第1弾が熱海に宿泊した年になります。静岡県も当時の柴副知事を団長とし、初めて観光誘致に向け中国に使節団を送ることになり事務担当となりました。中国側との調整は非常に苦労しましたが、最後の行程の上海で中国の旅行業関係者を招待して静岡県の観光説明会を開催したんですけれども、開始時刻になっても数人の関係者しか会場に来ていません。これには本当に当惑しましたが、柴副知事は落ち着いて、郷に入っては郷に従おうと言われて、開始時刻を30分ほど遅らせることとしました。するとその後続々と人が集まり、無事多くの関係者を対象とした説明会を実施することができました。柴副知事は路程中一貫して鷹揚とし迫ることなく、その態度とお人柄には大変助けられた思い出がございます。
 そのほか、思い起こすと県の仕事に携わって本当に尊敬に値する様々な方々にお会いすることができたと思っております。改めてここに感謝を申し上げるとともに、県職員の後輩の皆様にはよい出会いを大切にして、仕事を進めていかれることを望みます。本当にありがとうございました。(拍手)

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