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委員会会議録

質問文書

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平成26年2月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:02/24/2014
会派名:ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 答えにくい質問をさせてもらいます。特に、先ほど来からずっと問題になっています、空港利用に限って質問をさせていただきたいなと思います。
 私たちの会派は、昨年の10月に当局からこの次期基本計画をつくり直すに当たって、意見を求められました。
 その項目の中で、富士山静岡空港の路線の着実な充実、現実に十分可能な目標を設定すべきであること。それから国際情勢に左右されない路線の確保に努めるべきであることなどを当局に対し、会派として意見を上げさせていただきました。これに基づき、総合計画後期アクションプラン(仮称)について質問をします。
 富士山静岡空港の利用者数85万人の目標設定がいいのか悪いのかというのは、私も横で皆さんの答弁を聞いておりました。あくまでも高い数字ではありますが、当局としてはそこまで持っていきたいという意気込みは十二分に感じます。ただ、今の航空便数で85万人乗るということは、どのくらい路線が就航すると利用者数が85万人になるという数字をはじいたのか、よくわからないので教えてください。
 午前中の質問で、台湾便の話が出ました。そのときに、今、静岡―台北線の搭乗率が約70%であり、高水準ですよね。午前中の答弁では、台北線は70%ではデイリーにはできない。搭乗率が80、85、90%くらいでないと無理だという返答をいただいていると聞いたものですから、今85万人という数が議論になっていましたから、もしわかれば空港利用者数が85万人となる搭乗率を聞かせてほしいと思います。

 それから、国際情勢に左右されないというのが、これからの静岡空港の利活用を含めた大事な問題だと思います。知事はよく国のことを中央政府と言いますよね。本会議の答弁を聞いていても。例えば我々が地方の行政であるのであれば、やはり政治課題についてもある程度考慮しないといけません。観光が大事、交流が大事だから言いたいことは我慢していようという皆さんの気持ちはよく理解できます。しかし、一昨日我々の先輩議員のOB会が県庁でありまして、本会議を傍聴していただいたわけです。その折に自民の議長経験者の大先輩が私の部屋に寄ってくれて、いろんな話をしていきました。そのときに先輩が言うには、おお三ッ谷、もう二度とあそこの国とここの国は行かんぞと言って帰ったんですね。その方は当時、タイなどの海外への路線をつくろうというとき本当にザトペック――機関車でした。その方がそういうおっしゃり方をしたということは、日本人の今の心境を素直に後輩である我々に言っていったことだろうと思うんです。そこで、ただ交流事業をやって、販路拡大をして、それで交流者がふえるだけなら皆さんも知事も苦労しないと思うんです。
 そこで我々は、国際情勢に左右されない路線を確保するべきだと、皆さんにお願いをしてきました。今回の提案には、残念ながら記載がありません。私は今の日本人の心境として、今のような国際情勢やお互いの国の政治課題に本来左右されないのが観光交流だと思います。しかしながら大韓航空の例を見ても、中国などから来るお客は新聞で読むと若干増加しているようですが、残念ながら静岡空港は減便になったでしょう。減便になったということは、静岡県からも静岡空港を使わないということが、大きな理由だと思うんです。そうすると、静岡県として今後、国際線に左右されない路線をということで考えれば、今回のこの空港の利活用の中で、しっかりそのことを打ち出さなければいけません。後塵を拝するような営業活動やフロント活動だけでは、絶対利用客はふえません。それらにつきましてお考えがあれば伺いたいと思います。

 それから、私たちは先週台湾へ行ってきました。午前中の委員会でもお話ししました。新聞紙上で議長も知事も県会議員も静岡空港を利用しないって書かれたばかりですが、あえて我々は会議に間に合うために中部国際空港から乗りました。ただ満席なんです。今回のこの後期アクションプランの中の静岡県西部地域、東部地域へのアプローチについてですが、多分東部地域の方は羽田空港へ行くでしょう。実際に今そういう状態です。皆さんの言葉と県民の行動が違うということは、よくおわかりだと思うんですよ。だから今回も西部、東部へのアプローチをしっかりするとありますが、どんなことをしているのか、ぜひ聞かせてほしいと思います。

 それから、輸送関連の話もありました。我々常任委員会の視察でも沖縄へ行って、ANAの貨物ハブを見学させてもらいました。私は2回目になりますが、見てまいりました。県は、小型機のベリー部分に荷物を乗せるとか、将来の対応のためと総合計画後期アクションプラン(仮称)の96ページに書いてあります。
 ですが、そんなことよりもハブ空港と静岡空港を直結して、皆さんの荷物はその日のうちに集めて、明日の朝には香港でも中国でも東南アジアに着きますよという目的がここにないと、県民にわからないと思うんですよね。やっぱり中型以上の輸送機が来て、コンテナ積載可能な機材による輸送ができれば言うことありませんが、残念ながら今の静岡県の企業の考えや、あるいはそれだけの空港を使ったシェアが少ない、どうしても船輸送が多いから大変だと思うんです。そうすると、この中に沖縄ハブとの静岡空港の関連性が記載されてない。ただ飛行機のべリーの部分に入れるか、将来はコンテナ機にしましょうという記載しかないのは、大変残念です。ですから、見直しをするのであれば、そのことを踏まえてしっかりした輸送をするという、意気込みを書いてほしいなと思うんですよ。

 それから台湾でこんなことを言われました。観光の状況を見るために阿里山に行きました。年間120万人観光客が来るんだそうです。そのうちの9割は中国から来るお客様ですという説明をいただきました。何で日本人は行かないのと言ったら、お客さんのニーズだと言うんですよ。中国人は台湾に来るときに、8泊から長い人は10泊していくんだそうです。だから、台湾のありとあらゆるところに連れていけるから、阿里山の観光客120万人のうち9割は中国人だと。
 そうすると、今まで観光旅行会社のニーズは聞きました。あるいは静岡県の中でこういうところがありますよという提案をした。しかし、お客さんのスケジュール調整についての調査をしたことがなかった。もともと台湾とか海外から来るお客さん方は、一流ホテルでなくても、10泊、15泊していくんですよ。これは加藤理事が御存じのとおりです。その対応について、静岡県は一歩おくれた。だからそういう点もこの総合計画にこれから入れるべきだと思うんですよ。ニーズを把握するのであれば、やはり観光ニーズというのは、行きたいところもニーズですけれども、相手のスケジュールに合わせるようなこちらからの提案もしなきゃだめだと思うんです。そういうことが空港の就航率にも大きく影響している。インバウンド、アウトバウンド含めて大きく影響することがありますから、この点についても簡単でいいですので答弁を願います。

 それから最後に、総合計画後期アクションプラン(仮称)110ページの富士山静岡空港を活かした地域の魅力づくりの推進に石雲院展望デッキを利用して、地域づくりをやって、空と茶と風と海についてしっかりやりたいと書いてあります。
 正直言って、あれだけの巨費を投じた石雲院展望デッキで、確かにお茶のサービスは私たちもいただきましたが、あれだけでは、正直言ってお客さん来ないですよ。せっかくつくったものを有効に利用しないと、飛行機に乗る人だけがにぎわいの対象ではないんです。遊びにくる方や若いアベックが静岡県の空港に来ていただいて、お金を使ってくれることも、空港の利活用の半分です。半分が搭乗者で、もう半分は遊びに来てくれるお客です。そのお客が近い将来、静岡空港から乗りたいねとなると思うんですが、ぜひこの石雲院展望デッキも総合計画に入っていますが、お客の相違点についてしっかりフォローしているのか、伺います。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 まずこの85万人という目標値、これを達成するために、我々計算したところ、大体六十数%の搭乗率で計算しておりまして、そのときに提供座席数というものは130万席余りという計算でございます。
 じゃあ六十何%では台北線は増便にはならないのではないかというお話もございましたけれども、具体的には空港会社によって、搭乗率が何%だったから増便するというように、搭乗率だけで判断しているわけではございません。結局その路線の収益がどれぐらい上がるのかということで判断をしているのではないかなと思います。例えば搭乗率が六十数%だとしても、1人当たりのお客の単価が高い、日本人、特にビジネス客などが多く乗ると、同じ六十数%でも相当収益が上がるので、それでも増便をするという判断になります。
 さらには貨物ですが、ベリーの分、貨物室を空にして運ぶよりも、少しでも貨物が見込まれるということになれば、お客の搭乗率は60%そこそこでも増便があると聞いております。
 そういう意味で、必ずしも今計算をしている六十数%、提供座席数130万席では台北線は増便できないとは言い切れないと思っております。

 確かに会派からいただいている国際情勢に左右されない路線ということは、大変大事であります。一方でこの空港は、我々から見れば東京、首都圏に近いということが、ある意味では国内線は路線が少ないということで、ほかの全国の地方空港に比べたら不利な点が、逆に国際線から見れば、東京に行くお客の需要を取り込むことができるということで、そういう意味では、この空港は国際線に比較的強い空港であると考えております。国際情勢に左右されないということはもちろん大事ですが、一方でこの空港の持っているポテンシャルを最大限生かす戦略をとっていく必要があると思っております。
 空港利用者数85万人を達成するためには、まずは何はともあれ、大韓航空のように今運休してしまっている路線、それからアシアナ航空のように減便してしまっている路線、こういったところについて、できるだけ早期の復便というものを働きかけていくほか、国内線などを中心に、この空港を拠点として、路線を張ってもらえるナイトステイによる利便性の高い路線を引いてもらうということ。それからチャーター便については平成26年度当初予算の中で相当支援額を手厚くしましたので、チャーター便の実績を積み重ねて、さらに新しい定期路線を開拓していくということを戦略に、国際情勢に左右されないということと、国際線に非常に強い空港というところを生かしながら、バランスをとって戦略を進めていきたいというふうに思っております。

 静岡県西部地域、東部地域への対策については、85万人という目標を達成するための環境の整備の1つに、ターミナルビルの増改築とともに、空港のアクセスを改善していく必要があると考えております。これについても、組織が平成26年度にかわりますのを契機に、空港振興局の中で、この空港アクセスというものを担っていきたいと思っております。その一環として、アクセスの見直しにも着手したいと思っています。そうすることによって、西部地域、東部地域のお客――これまで必ずしも十分取り込めてなかったところ――を取り込んでいきたいと思っております。

 貨物について、沖縄ハブの利用についても、御指摘のとおりございまして、我々何もこの沖縄ハブというものについて、全く活用しないということではございません。ANAの機材が沖縄に飛んでおりまして、このボーイング737の貨物室について、まだまだ余裕があると思いますので、こういったことも宣伝して、もっと使っていただけるようにしたいと思っております。
 ただ、貨物については、やはりフォワーダーの方々、荷主の方々、なかなか今持っている物流ルートをそう簡単には変えてくれないので、我々としてはまずは一度静岡空港を使ってみてくださいということで、トライアル事業というものをやっております。こういったトライアル事業を通じて、静岡空港の利便性というものを荷主の方々、それからフォワーダーの方々にわかっていただくということからやっていきたいと思っております。

 石雲院展望デッキのお茶のサービスにつきましても、石雲院展望デッキというよりはむしろ、空港に来るお客さんは必ずしも航空旅客だけでないというところは御指摘のとおりでございます。そういう意味で、我々はこの目標の中で石雲院展望デッキの利用客と、それから空港の旅客ターミナルビルに来られる見学者も含めた空港の観光交流客というものを目標値に新たに設定しまして、5年間の目標としてやっていきたいと思っております。

○加藤文化・観光部理事兼観光・空港振興局長
 観光客の宿泊滞在のニーズでございますけれども、これは空港ができて海外便が飛ぶということで、我々もそのときからニーズ調査はしております。
 最初に、旅行会社がどういう商品をつくるのかというのを調査いたしました。一番よく言われていますのは、中国の方が日本へ来た場合については、ゴールデンルートと呼ばれまして、関西から東京までを5泊6日で動くそうです。これが中国の方々の旅行スタイルの8割強を占めます。台湾につきましては4泊5日。それから韓国は3泊4日。じゃあ日本人はどこへ行ったら何泊かと言いますと、台湾でも長くて4泊ですか。2泊3日もあり、国によって宿泊スタイルが違います。
 一方、ヨーロッパあるいはアメリカの方につきましては、やはり10日間程度の日本訪問という中で、各地を転々として歩く。そういう形でニーズ調査をその都度その都度しております。
 ただ、だんだん中国も変わってまいりまして、弾丸ツアーをやめて、ある一定のところに長く滞在するという形に変わりつつあります。ショッピングを長くやるとか、あるいは美しいものを見る、あるいはおいしいものを食べる。簡単に言いますと、お金ができて余裕を持って旅行をするというスタイルに変わってまいりますので、我々も常にニーズ調査をしながら今後もやっていきたいというふうに思っています。
 やはり国際情勢に左右される国々、簡単に言いますと一番近い国というのがあるわけですけれども、そういうのをこれから考えながら、第2市場でございますタイを中心とした東南アジアにこれから市場開拓を新たな形でやっていって、そしてできれば定期便を飛ばしたいと考えておりますので、よろしくお願いします。以上です。

○三ッ谷委員
 時間もきたようですので再質問しませんが、委員会のときにまた質問させてください。
 ただ、やっぱり本当にこのままでは日本海を飛ぶ路線というのは、減便はあっても増便はしばらくありません。それと、我々もしっかり県民にPRしないといけないし、皆さんがおつき合いしているエアライン、あるいは拠点として提携を結ぶようなところから、ぜひ日本の皆さんおいでなさいというイメージが届いてこないと、好きこのんで行くかよという静岡県民は多いんですから、その点はぜひこの総合計画を進める上で、しっかり考えておやりいただくことを最後に注文だけ出して、質問を終わります。

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