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委員会会議録

質問文書

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令和2年11月新型ウイルス等感染症対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:11/26/2020
会派名:ふじのくに県民クラブ


○阿部委員
 いろいろ教育に関する希望を頂戴した気がします。ありがとうございました。
 端的にお聞きしますが、先ほどお話の中で、学校がしょわされているものが多いことがよく分かったとおっしゃいました。これに対して、やはりしょわせていたのは保護者の皆さんなんかが多かったと思うんですけれども、このコロナ禍で、保護者の皆さんがどう意識改革というか、変わったのか。それからまた、このしょわされているものの現状、聖光学院においてはどういう形に改善されたのか、まず教えてください。

○星野明宏参考人
 はい、ありがとうございます。
 今、委員からお話がありましたけれども、やっぱりしょわされている部分については、社会構造が明らかに変わってきているわけです。例えば、以前でしたら、何がいい、悪いではなくて、女性の方も専業主婦の方が多かったり、おじいちゃん、おばあちゃん、三世代で住んでいたり。そうすると、例えば午前中で授業が終わって午後に帰しても、クレームなんてなかったわけです。しかも、その後遊んでいても問題なかった。ところが、だんだん皆さんが働きに出る。これはもういいことだと思うんですけれども、そうすると、午前で授業をやめることができなくなる。ということは、夕方まで面倒見なきゃいけないとか、そういうことも出てくるわけですね。
 あと、お弁当の負担をなくすために給食でと。給食がまさに当たり前になって、それがもうライフライン化してしまって、給食費を払わない保護者も出てくる。何しろ社会構造の受皿になっていたというのは、絶対にあると思います。
 あとは、家で勉強する、しないまで学校のせいになっているところもあります。遠隔操作しろという話なのかということですよね。あと、学校にいる間は、家に帰して悪さしたら、警察に引取りに行くのは保護者の場合もあるし、先生の場合もあるわけですね。そういったところで非常に多くのことを背負わされていたなと。
 今回、特に二極化したのは、自分で勉強できる子、自分で時間管理できる子は、保護者はストレスなかったと思います。ただ、そんな子はなかなかおりませんので、それに関して、非常にストレスがたまったと。これは、夫婦関係もそうだと思うんですけれども、ずっとリモートで、ふだん一緒にいなかった夫婦がずっといることによって、仲よくなった方が17%で、悪くなった方が6%って、それはいいほうなんですけれども、教育の場合は、どちらかというとストレスになってしまった。しかも、これは静岡県はまだよかったんですけれども、東京へ行くとこんなに部屋がたくさんないんですね。1DKとかで、普通に3人家族。もうそこは本当に修羅場だったと言っていました。しかも静岡県みたいに海岸線を散歩したりできないので、本当にずっと狭いところにいるということですね。そういうところが増えたんです。
 私たちはやっぱり東京の生徒もいたので、そこに関しては、保護者との面談もズームでやりました。保護者のストレスを全部聞いてという、そういうケアもしました。
 あと、それ以外のところで言うと、もう本当に多種多様な、家庭によって全然状況が変わります。まず本当に状況を把握することが、一番リスクマネジメントのいろはのいだと思いますので、そこをやりました。ただ、今、家庭訪問しようにも、家の中にロックダウンで入れない状況でしたので、ズームがあったことはすごくよかったと思います。でも、LINE電話でも今、顔見てしゃべれるんですよね、無料で。だから、LINE電話でもできる。ただ、学校の場合、セキュリティの問題があるかもしれませんけれども、そういったところも一考の余地在りかなと思っています。
 ただ、私が言ったのは、近隣の子だったら会えなくても玄関の前まで行って、これぐらい離れたところで元気かってやるだけでも絶対違うぞと、Zプランのちょっと手前ぐらいですね。そういうことは考えていました。やはりメンタルケアが一番重要だったと思います。

○阿部委員
 ありがとうございました。
 あともう1点だけ、34ページ、先ほど説明の中では、時間の関係で省略されたと思うんですが、もし現時点で先生が明確に答えが出ているものがあれば、教えてください。

○星野明宏参考人
 ありがとうございます。
 そうですね。これが今、突きつけられています。私たちは、学校で。本来学校とは、こういうときは原始時代に戻るのが一番いいと思うんですけれども、以前はもう子供たちも労働者だったわけです。労働者であって、一緒に狩りをして。ところが農耕民族になって、ちょっと余裕ができたから、じゃあその農耕の教育をコミュニティでやろうかということになったと思うんですね。縄文時代、狩猟時代は、子供もただの労働者だったと思います。それが主流になって、効率的に、定期的に食料が確保できることによって、もっと楽するために教育を施そうということになったわけですね。本来いろんな権力争いとかある中で、少しでも優秀な人材を輩出すると。この国を横の国より強くするためには何が必要なんだと。当時はいわゆる戦い、武道ではなくて、そういうところが入っていたわけですよね。
 そうなっているわけですから、逆に言うと、私たちは今の世の中が、30年後、40年後、どうなっているかというところを、まず全然定義できていないわけです。それが定義できていないのに、学校とは何なのかと考えるのは、高度経済成長にとって必要な人材は何なのかと考えているのと一緒になるわけですね。私たちが考えるべきは、30年後、40年後の世の中がどうなっているかというよりも、今の優秀な東アジアの人間たち、アジアの人間、中東の人間たち、ヨーロッパ、アメリカはどうなっているのか。日本よりも先進国の歴史が長いイギリスがどう疲弊しているのかとか。そういうところも含めてどういう戦略をやっているか、アメリカがどうなっているか、中国がどうなっているか。それを分かった上で、日本として、静岡県として、学校としてって何なのか。
 そして、そこに何のために集まる価値があるか。人がそこに集まる価値がないと、N高校に全部今、持っていかれつつあります。皆さん教育界も、分かっちゃいるけどごまかしています。いや、とはいえ、N校はリアルじゃない、そんなの一気に抜かれる時代が必ず来ます。東大生も出ているんで、N校。N校というのは角川がやっている通信教育の学校です。今度はS校でしたっけ。つくば市にもS校ができて、今度はそういうのがどんどん増えていくんですね。なので、そこの部分を今、私たちは必死に考えているところです。
 そうするとやはり、主要5教科と呼ばれたものの矛盾が、物すごく今、出てきています。これは3つ目のところです。教科を通じて。学校というのは細分化して、細分化とは本当は全体をやるための、ジェネラルスキルの全体をやるために、それぞれ細分化しているんですけれども、細分化されたこと自体が目的化されてしまっているのが今の状態だと思いますので、そこをどうやっていくかですね。
 私は、学校は校務分掌を当てにしてなくて、全部プロジェクトベースでやっています。校務分掌で縦割りはするんですけれども、ただ1つのAという課題に対して適切な人がたまたまここに集まっていればいいですけれども、実はこっちの人を入れたほうがいいときって絶対ありますので、Aという課題には適切な人数とこのメンバー、Bという課題には、ということでやっています。現場は本当に大変だと思うんですけれども、あとはもう、ある程度実証したり課題解決したら解散させます、勝手に。また新たな課題が見つかってきたらつくるということですね。
 恐らく学ぶということは、あと一方で21世紀型教育校というのに私たちも加盟して、東京の先進的な学校と組んでるんですが、今、実はこの上3つの課題の次のステージに入っていまして、結局哲学の部分ですね。結局哲学というところが、これからの日本でどう必要になっていくか、そんな議論も今始まっていますが、今、話したようなことは、申し訳ないですけれども、静岡県にいる教育界の方と話すことはないです。現状、海外か東京の方ですね。

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