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委員会会議録

質問文書

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平成22年10月産業連携推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山田 誠 議員
質疑・質問日:10/26/2010
会派名:自民改革会議


○山田委員
 今のと同じような話になってしまうんですけれども、規模拡大をしている状況にあるわけですよね。それで、なおかつ、先ほどから話がある、所得の少ない、売り上げの少ないところが、どんどんやめていく傾向にあるということは、結果的には農業としては、より規模拡大というか、ある程度の、そんな極端な規模拡大じゃないです。農業を主としてやった場合に、ある程度の規模のところまでいかないと、やっぱり経営として成り立っていかないと思うんです。そういう考えで、多分、方向としては、もう来ているとは思うんですが。ただ、この副業的農家の減り方が非常に大きい部分で、やっぱり今後もこの推移でやはりいくような形で、結果的には、ある程度、農業の集約化というものをやっぱり進めないと。日本の農業、これからの農業というものがやっていけないのかどうか、小さく、自分のとこだけでやればいいという人たちもいるんでしょうけれども、その辺というのは、どうお考えでしょうか。

○昆 吉則氏
 小さな農家の方、趣味的な農業をおやりになる方。その人にやめろなんてことは、そんなことは憲法違反のような話で、そんなことを言えるわけはありません。しかも、大きな趨勢で見れば、こういうように、規模に、大きくなっていくのは当然だと思います。
 今、2005年と2010年とが、すごく今まで以上に変わってきています。変わってきているという感じを見るのは一番大きなのは、僕、高齢化だと思います。特に、皆さん方もそうかと思いますけれども、私が20代だったころのときに40歳だった方は80歳になっておられるんですよ。それで、高齢化が進む、高齢化が進むっていう方でも、その方々も、いよいよやめてしまったと。今に高齢化が進んでやめていくよというのは、なかなかそうではなかったんですが、それが明瞭に見えてきたのが、この5年じゃないのかなという気がします。
 それと同時に、やはりコストの問題で引き合わなくなってきたと。勤労者の給料が上がらなくなってきたということで、農業をすることによる赤字分というのが、家計で補てんできなくなってきてやめるというのも多いんじゃないかと思います。ただし、私は、農業の経営というのは、何といいますか、サイズですね。生産のサイズだけで成り立つことではなくて、御商売というのは別に量ではなくて質でも成立するわけですから。いろいろだと思います。ただ、お米なんかの場合ですね。私どもの読者で家族経営ですよ。夫婦二人と、あと一人ぐらいいるという御家庭で、水田であれば、家族経営で30ヘクタールから35ヘクタールぐらい。田植えだけ人を使っても、そのぐらいはできます。春の育苗をするときと、収穫のときに一人、二人の手間を雇うということでも、家族経営でもそのくらいできます。
 既に、法人化した段階では100ヘクタール超すというような人が結構います。それで、米以外の麦だとか、大豆だとか、そばをつくっているというような人は個人でも、それ以外に牛を50頭とか100頭ぐらい飼っていて、それで100ヘクタールぐらいやっているというような人も二人、三人ぐらいのところでやっているケースあります。
 もう少し、農業で法人化といっても小さな事業ですから、せいぜい雇用を含めても10人ぐらいのところで、300とか400ヘクタールぐらいまでは、十分にそういう法人でいくと思います。でも、規模が大きくなったからいいのではなくて、実は有効なコストダウンの手法をしているとかですね、あるいは有効な販売とか、お客さんを持っているかということのほうが肝心だと思うんですよ。よく申し上げるんですけれども、例えば、四、五ヘクタールの田んぼと野菜と何かをつくっている。それでも一人10万円、お米を含めていろいろなものを買ってくださるお客さんを200人つくったら、年間2,000万円の売り上げになるわけですよね。そういう経営をしている人って結構いるものなのですよ。しかも、その方が私募債で一人10万円集めますと。5万円集めますという形でやりますと、その出資者であり、お客さんであり、営業マンを持った経営になるわけですよ。そういう人々というのは、すごく楽な経営をしています。四、五ヘクタールですから、決して大きな経営じゃございません。でも、そういうのでも日本という豊かなマーケットであればこそ成立するというのがあります。
 でも、お米のようなものは、やっぱり大きくなっていく必要があると思いますけれども、これも多様な経営があると思います。同じように、ここら辺でもイチゴなんかの場合、イチゴというのは、一番野菜として収益性の高い作物ですけれども、その中でも観光イチゴ園というのは、一番経営的に収益性が高いです。それは、これは世界に通用する日本のビジネスモデルだと思いますけれども。むしろそういうようなことを考えていきますと、いろんな。例えば、さっきの200人のお客さんでの食べ方だとかいうようなことを含めますと、僕は農業の中から、特に静岡県みたいなところは多様なことが行い得て。どうしても農業政策というのは水田をベースにしたことを語りますから、こういう面積のとこを言いますけれども。現実に経営としてうまくいっている人々というのは、米以外の人が多いんですよね。米というのは、ほとんど東北、北陸の人ですから。そういう中で、米のところでも立派な経営をしていらっしゃる方がいると同様に、ここでもそうだと。さっき申し上げましたお茶が、逆に言うと一番危機的な感覚を静岡で持っていらっしゃると思います。
 それは、今までよかったものにあぐらをかいていたものは、必ずだめになるというのが、どの産業でも同じだと思うんですよ。それをイノベーションを起こしていくというのは非常に困難なことですけれども、やっぱり、そこの部分を、何かを変えていく人たちが、農業の中からでも、必ず私は出てくると思いますから。皆様が御注目いただいて、その方々を励ましていかれれば、静岡でも山の上のほうで、自分でお茶をつくって販売している読者がいます。それもほかの仕事をして戻って、御夫婦で、若い夫婦が新しいビジネスをつくって、周りの人まで巻き込んでやっていらっしゃるような人がいます。
 だから、そういう新しい時代と、新しいマーケットに対しての自分が必要とされる姿を理解している若い方が、どんどんふえています。私どもは若者向けのアグリズムという雑誌を出したと申し上げましたけれども、そこと同様に、たくさんの若者たちが農業に寄ってきております。そういうマイナスの面ではなくて、明るい側面が間違いなくございますので、僕は、そう否定的に見なくても大丈夫じゃないかなと思っています。

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