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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成26年12月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中澤 通訓 議員
質疑・質問日:12/15/2014
会派名:富士の会


○中澤(通)委員
 それでは、分割質問方式で何点か質問をさせていただきます。
 建設委員会説明資料18ページで富士山静岡空港新幹線新駅調査費を9月定例会の補正予算でつけたんですが、説明では2020年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせた対応ができるかどうかということです。2020年に新駅を実用化するということになると、タイムスケジュールはかなりタイトな部分があるんですよね。当然、相手はJR東海です。かなり難しい部分もあるんですが、それはそれとして、タイムスケジュール的にはこの時期にこういう話し合いができれば実現できるということをもくろんでいるのか、基本的にできるということで考えられているのかどうかについてお伺いをしたいと思っています。

○内山政策監
 新幹線空港新駅の2020年の完成に向けてのタイムスケジュールについてお答えいたします。
 7番委員御指摘のように、現在JR東海との協議につきましては進んでおりません。今回の補正予算で計上させていただいた説明の中にもありますように、新幹線新駅を東京オリンピックの開会に合わせて完成させるために、県が独自で実施できることを積極的に進めていくということで、今回は新駅から空港のターミナルビルまでの連絡通路と駅前広場の概略検討を計上いたしました。
 今後の2020年までのスケジュールでございますが、JR東海と工事協議に入らないとしっかりとした工程は組めないわけでございます。我々としては一日も早く完成させるために、県ができることについては、積極的に進めてまいろうということで考えているところです。以上でございます。

○中澤(通)委員
 県の積極性はいいんですよ。私が聞いているのは、2020年にオープンということから逆算して、どういうスケジュールで工事が始まっていくのかということを具体的に言っていただければと思います。

○内山政策監
 工事の内容によりまして、工期等の設定ができると考えておりますが、最短3年ぐらいで工事ができると思います。そうしますと、今検討し始めて、再来年当初ぐらいに詳細設計ができれば何とかできるのではないかと考えております。

○中澤(通)委員
 相手のあることだから、こちらで勝手にできるわけじゃないし、今までのマスコミから伝わってくる報道については、新駅設置は考えていないというのがJR東海の考え方ですよね。
 今回いろんな経過で予算立てしてきたということはわかりますが、やはり夢は夢でいいけれども、現実性のあることについてはきちっとして対応していかなければいけないし、なるべく早く正しい情報をきちっと県民に提供していくことが必要だと思うんです。相手のあることだからこそ、それはきちっと対応して、心配ないような形でいきますという説明責任が県にあると思いますので、その点についてきょうは言っているだけですけども、ぜひ忘れないでお願いをしたいと思います。

 次に移ります。
 台風18号では静岡市内で七夕水害を思い出させるような水害がありました。このとき言われていたのは、大谷川放水路ができてかなり時間がたち、その放水路の効果があって、これまでは水害に遭わなかったということもあるし、また、うまいぐあいにそれほどの大きな雨はなかった。今回水害が発生したのは満潮時が絡んでいたのかもしれませんが、麻機地区の遊水地のこともマスコミで報道されていました。
 建設委員会説明資料44ページに書かれていますように、麻機遊水地の第2工区は一部完成していませんね。この現状が書いてありますけれども、具体的にいつ、どういう形で完成するのかお聞かせください。

○石垣河川海岸整備課長
 建設委員会説明資料44ページにありますように、巴川の麻機遊水地の第2工区は現在整備を進めている状況でございます。第2工区は93ヘクタールと非常に大きいので、2−1工区と2−2工区ということで2つに分けて整備しております。そのうちの巴川や安東川に近いほうを2−1工区として整備を進めております。まだ用地確保が95%ぐらいまでで、全ては買収できていない状況でございます。買収できている所では暫定掘削や水が入る施設の工事を進めておりますが、まだ完全には整備できていない状況でございます。
 用地買収については鋭意努力をしておりますが、収用も視野に入れながら検討し、早期に完成させるために頑張っているところでございます。

○中澤(通)委員
 今の河川海岸整備課長の説明ですと、95%の用地買収が終わっているけれども、あと5%残っているということですね。地権者の方はそんなに多くないと思いますが、収用も考えるということも言われていました。私は第三者的にはそういう時期ではないかと思うんですね。相手のあることですが、早期に買収に応じていただきこの計画に賛同している方々がいて、一方、いろんな理由で応じていただいていない方もいるのですが、今は歩み寄りの段階なのか、それとも全く接点がない状態なのか、どうなんでしょう。

○石垣河川海岸整備課長
 未買収地の地権者の方は、全体の整備をすることについては賛成をしてくださっております。ただ土地の単価について市街化調整区域と市街化区域の差があるということもあります。買収させていただく第2工区についてはすぐ隣に市街化区域が広がっていて、そことの単価の差について御不満があるということでございます。事業については賛成だけども、その点で譲れないところがあるということをおっしゃっております。個別交渉は進めておりますけども、地権者の方々と、土木事務所長や河川砂防局長が直接会って話した中では、収用委員会のような公的なところで土地の評価を一度聞きたいということもございましたので、そのような法的な手段をとる準備を進めているという状況でございます。

○中澤(通)委員
 土地評価額はここのところかなりの下落傾向ですよね。地域によって違うかもしれませんが、特に東南海地震の津波の話があって、沿岸部は極端に下がっていて、人口移動もあります。この地域がそれに該当するかどうかは知らないけれども、やはり全体的に下がっていることは事実です。
 そうなると、当初の単価と今の単価が違ってくるのかどうかわかりませんが、どういう基準で決められているのでしょうか。もとの単価のところで歩み寄りがないのか、現状の低いところで歩み寄りがないのか、それはもう交渉ですから、私どもも一概に言えません。今回のように久しぶりに水害があって、麻機遊水地が完成していればそういう水害が全て発生しなかったという保証はありませんが、完成していたらどうなっていただろうかと感じている方が多いと思うんです。完成していないことは事実ですので、やはり河川海岸整備課長が言われたように、強制的なこともやむを得ずという段階ではないのかと私は思っているんですが、交通基盤部長は同じようなお考えなんでしょうか。

○野知交通基盤部長
 巴川の2−1工区の用地買収の件でございますけれども、今、河川海岸整備課長が申し上げましたとおり、全体の用地交渉の中で2−1工区においては買収が進んでいると思います。残っている地権者の方の主張も先ほどの説明のとおりでございまして、今後、この工事の効果発現という面では、当然、早期に発現していきたいということがございます。今後の整備計画、また用地の取得状況、また地権者の方の主張、こういったものを総合的に勘案して、整備促進についてどのような形にするとか、早急に検討を進めて、前へ進めていきたいと思っております。

○中澤(通)委員
 異常気象に原因があるのかどうかは確実なことは言えませんけれども、近年の異常気象によって突発的というか、集中的な豪雨が起こっていることも事実ですし、異常気象というのはすぐに解決するものではありませんので、逆に言うと集中豪雨がたびたび起こる可能性はあります。
 そういう意味では、こうした懸案事項については早期の決断に基づいて新しい展開をする時期なのかもしれませんので、十分そこはお考えいただいて判断していただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、世界遺産の三保松原につきましては、三保松原白砂青松保全技術会議ができて、L型突堤の案が出てきました。これまでもL型突堤は1基あそこに入っておりますが、景観を考えて次もL型突堤がいいだろうということで、それぞれの同意も得られているということです。具体的にこのL型突堤の2基目、3基目の整備についてはどういうお考えなのでしょうか。なるべく早くということでしょうが、具体的に何年にどういう形で設置が可能なのかお聞かせいただければと思います。

 県道三保駒越線の無電柱化は基本的に静岡市の仕事ですね。県はそれなりに協力していくということですが、あくまでも市が主体だから、市の道路管理の中でやっていけばいいということなのか、県はどういう形で協力できるんでしょうか。

○長繩河川企画課長
 三保松原のL型突堤についてお答えします。
 三保松原白砂青松保全技術会議から昨年度末にいただいた提言書の中では、現在4基ある消波堤のうち、羽衣の松に近い2基をまずL型突堤に置きかえるという提言をいただき、今年度具体的な検討を進めているところでございます。
 前回の三保松原白砂青松保全技術会議におきましては、2基の消波堤をそのまま2基のL型突堤に置きかえるのか、あるいは1基にまとめたほうがいいのかということについて御意見をいただきました。現時点ではまだ1基にまとめることも選択肢として残し、より詳細な検討をすべきであるという御意見をいただきましたので、特に防災面、海岸防護の面で1基にして大丈夫かということについて詳細な検討を実施し、次回の三保松原白砂青松保全技術会議を来年2月に予定しておりますので、その際に2基にするのか、1基にするのかについての検討結果をお諮りしたいと考えております。
 整備の時期ですが、1基整備するのに大体3年ぐらいかかると思いますので、来年度から始めて1基にまとめるのであれば3年ぐらい、2基を2基に置きかえるということであれば6年ぐらいかかるという目安になろうかと思います。

○井ノ口道路企画課長
 県道三保駒越線の無電柱化について御説明いたします。
 政令市内の県道でございますので、整備につきましては静岡市で受け持つことになります。
 ただし、県の道路企画課には県内の無電柱化を推進する組織でございます静岡県無電柱化推進協議会がありまして、その中でこの三保駒越線と白糸の滝周辺については、別の組織をつくるよりも、この推進協議会で検討を進めたほうがいいという判断のもと、富士山周辺地域の無電柱化推進検討部会を設けております。この中で三保駒越線と白糸の滝周辺地域について協議を進め、三保駒越線につきましては今年度と来年度、横断線を撤去、中長期的には街路整備とともに無電柱化をするという方針を固めたわけでございます。
 この無電柱化推進協議会の中には電線管理者も入っており、最新の無電柱化に関する知見やノウハウも入ってきますので、その情報を静岡市に伝えて、より効果的に安く整備が進められるよう助言していくという形で静岡市と県のかかわりがあると考えております。以上です。

○中澤(通)委員
 L型突堤を2基を1基にしてもよいかという結論はこれからなんでしょうけれども、2基のものを1基にする計画では、L型突堤そのものの規模が大きくなって1基にするのか、それとも現状設置されている規模程度のものを1基にすればいいということなのか、その点についての大体の目安というのはあるんですか。それをまず聞かせていただきたいと思います。

 それから、無電柱化については、県の必要な支援や協力というのは、いわば情報等の支援、協力にとどまるということですね。具体的に金銭補助までは考えていないということなんですか。

○長繩河川企画課長
 L型突堤の規模についてです。
 現在あるL型突堤は、陸側から石を張ってできたものでございますが、今回置きかえようとする2基がある場所は、現在の場所よりも海の勾配が非常に急であるということから、同じような構造は適さないということがわかっております。このため陸から海に向かう縦の堤防については従来型ではあるけれども、横に延びる堤防については、杭基礎を持った新しい構造にしたほうが合理的であろうというような検討になっております。
 1基の場合でも2基の場合でも大体規模的には同じになるんですが、設置位置としまして、2基の場合は現在の消波堤とほぼ同位置、1基の場合はその真ん中くらいに設置するという形で検討を進めております。以上でございます。

○井ノ口道路企画課長
 県道三保駒越線の無電柱化につきまして、静岡市の整備に県から費用負担を行うのかということについてです。あくまでも静岡市に県から行うものは、最新の知見の提供や技術的なアドバイス等にとどめておりまして、費用につきましては静岡市の負担になると考えております。

○中澤(通)委員
 まず、L型突堤は最終的な結論が出るでしょうけれども、いずれにしても、あそこは地引き網や一本釣りもあるのかもしれませんが、漁場でもあります。L型突堤は満潮時は隠れるけれども、平常時は上に出るという、そういう特殊な高さですよね。航行する船の障害についての問題もありますので、十分考えられてこれから設置されると思いますけれども、ぜひそのあたりは地権者、地権者というのは漁業組合とかになると思いますが、それから景観ということもあるので、一般の人たちも関係しています。そのあたりの協調も得て、ぜひうまいぐあいに工事を進めてほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 無電柱化についてはわかりました。

 草薙総合運動場の新体育館が完成するということで、来年の4月5日の富士山場所ですか、大相撲の広告が打たれて、既にチケット販売等もやられているということなんですが、工事費の見直しに関する予算の増額補正がされておりましたが、順調に工事が進んでいると理解いたします。
 年度内の完成ということで、3月末に完成の式典等の日程も決めていらっしゃると思うんですが、その点をお聞かせをいただきたいと思います。

 それから、草薙の総合運動場全体は県の体育協会が指定管理者になっています。5年間の指定管理という中でのことですが、建物の規模が変わることによる委託料の変更についての基本的な考え方をお聞かせください。

 それから、あわせてですが、今回、条例改正で体育館のメーンフロア、サブフロアの料金改正案が出ております。議案説明書にはアマチュアスポーツに使用する場合だけ掲載されていますね。それでは、それ以外の使用料金は変えることはないのでしょうか。その点についてお聞かせください。

○松浦公園緑地課長
 新体育館の完成式典についてお答えいたします。
 完成式典につきましては、今御指摘のように、4月5日にこけら落としとして大相撲富士山場所を予定しておりまして、その2日前に完成式典を予定しております。また、ここにおられます委員の皆様もぜひ御出席願いたいと考えているところでございますのでよろしくお願いいたします。

 次に、委託料の変更ですが、旧体育館の年間維持費が2100万円ほどかかっております。新体育館の年間維持費が、今の予測ですと1億1900万円ほどかかるようになります。その差額が9800万円ほどでこの分が増額になります。また新体育館ができることによって利用者が増加し収入がふえますが、その分を見込みますと8000万円ぐらい年間委託料がふえるような計算をしております。

 次に、議案説明書の使用料の件でございます。アマチュアスポーツに使用する場合と書いてありますが、それ以外にも当然、プロの場合も幾らということは指定しておりまして、それについては告示行為でよいということで、告示行為で示させていただいております。
 議案説明書にはないのですが条例として出しております。旧体育館と同じように、アマチュアスポーツ以外に使用する場合など、同じような設定をしております。

○中澤(通)委員
 もう一回聞きます。告示行為でいいということなんですか。アマチュアスポーツに使用する場合といっても、アマチュア団体でも参加料をとったりしますよね。それは該当しないということで、それはアマチュアの部類なのか、その辺はどうなんですか。
 アマチュアとプロというのは曖昧なやり方だと思うんですが、どういうところで分けているのかわかりません。それとプロのほうは告示行為でいいと言うけれども、それは結局、県に入るんじゃなくて指定管理者のほうにお金が入るということなのですね。その辺がわからないんですよ。どういう形になるのか、具体的にもう少しわかりやすく言ってください。

○松浦公園緑地課長
 議案説明書にはアマチュアスポーツに使用する場合だけが載っていまして、全体の料金は議案書の111ページに議案第178号として載っております。そこにあるように、アマチュアスポーツに使用する場合とアマチュアスポーツ以外に使用する場合、入場料を徴収する場合と徴収しない場合に分けてあります。
 それから、プロとアマチュアの違いですけど、それによって生計を立てている者をプロとしておりますので、バスケットでいきますとbjリーグについてはプロという形で考えております。

○中澤(通)委員
 議案説明書にはアマチュアしかなくて、議案書にはありますよというのはちょっと不親切ですね。皆さんは気がつかなかったですか。私も気がつかなかったです。
 この表ではアマチュアは改正前後の料金が大体3倍近くになるということですよね。それぞれが同じような比率で上がっているということなんですか。具体的に改正前がこれで、改正後はこれですと比較してください。

○松浦公園緑地課長
 7番委員がおっしゃるとおり、大体同じような比率で上がっております。また、旧体育館はバスケットボールですと2面、新体育館は4面になりますので、1面当たりにしますと1.3倍ぐらいの料金になっております。プロ、アマの使用料についても大体同じような割合で上がっております。

○中澤(通)委員
 料金はいろんな該当施設も考えて、時代の趨勢も考えながら実際に使用されるということで設定をされたんだと思うのですが、その自信はあるんでしょうね。値段だけ高くなっちゃって、使う人がいなかったということはあり得ないでしょうね。そこだけちょっと教えてください。

○松浦公園緑地課長
 料金設定についてお答えいたします。
 この料金設定に当たり、建設コストとランニングコストを考慮した料金にするとかなり高額になってしまいます。このためアマチュアスポーツ振興及び各施設のバランス等を考慮して、ランニングコスト相当額を使用料として設定しております。そうしたことから、エコパアリーナと比べても割安になっており自信を持って皆さんに使っていただける料金だと考えております。

○中澤(通)委員
 エコパアリーナの料金に比べて割安になっているとのことですが、エコパアリーナは予想されたとおりに使用されているんですか。県の思惑はわかりますけども、現実にそれがどのくらい使用されているのか、当然予想された収入があったということでしょうか。

○松浦公園緑地課長
 収支についてお答えいたします。
 エコパアリーナ等については、当然、利用者数目標というのを年間ごとに決めておりまして、それに向かって進んでおります。それと比べて大体収支が合っているということは外部評価委員の中でも検討してもらいながら、収支も安定しているという評価をいただいているところでございます。

○中澤(通)委員
 最後に意見だけ申し上げておきます。
 公共が整備して民間に使っていただき利便性を図るいろんな事業がありますよね。東京の「ゆりかもめ」の例ですが、あれは最初使われなかったので料金を安くしました。1回使うと非常に便利だということがわかってみんなが使い始めて、少しずつ値段を上げていったんです。やり方はそれなんですよ。最初は使ってもらって、いい体育館でいい場所だということを理解してもらうことによって、次も使うんですよ。役所は今言ったように、ランニングコストとかいろんなこと考えて値段設定するから、結果的には宝物をつくっても使われないで朽ちていくというのが往々に見られるんです。だからとにかく借りてもらわなければいけないと思うんです。最初は使いやすい料金で使ってもらう。そのことによって今度は値段を上げていっても文句は出てきませんから、そういうものなんだろうと私は思っています。基本はそういうことだということを忘れないでやっていただくと、公共の投資が生きていくと私は思っていますので、皆さん方に御理解をいただきたいと思っています。

 最後に、港のことで少し伺いますけれども、清水港も駿河湾港ということでそれぞれの整備がされて目的に合ったやり方をされています。単純な疑問ですが1つだけ聞きたいことがあります。
 3港にポートセールスの実行委員会があります。田子の浦港や清水港は民間がトップですが、御前崎港だけは県知事がトップです。経過はいろいろあると思いますが、本来はどちらの形が理想なのでしょうか。

○柳本港湾企画課長
 御前崎港ポートセールス実行委員会のトップは知事です。副会長が両市長という形になっています。そういう意味で民間企業の方々のかかわりが弱い部分はあります。海上貨物輸送業の方々はまず清水港での利用をきっちり確保した上で御前崎港の利用促進をという考え方でありますので、県と市が前面に立って御前崎港をセールスしようということで、県と市が会長、副会長を務めさせていただいております。

○中澤(通)委員
 理想としてどっちなんだということを私は聞きたいんですけれど、過去の経過の中で、清水港は民間主導できていたのでポートセールスは民間主導でよいですね。一方、新しく御前崎港が整備されてきたので、官が力を入れて官主導でやっていかなくちゃだめなんだということで知事がトップになったんですか。その辺がわからない。

○西園港湾局長
 ポートセールスは港を運営する地元、あるいは民間業者が主体となることが基本だと思っています。その意味で清水港はかねてより民間が主体となっており、これが理想形であります。
 御前崎港はいわゆる後発の港でございますので、まだそこまで民が育っていないということから、県知事がトップになって官が需要を喚起する意味で県が主導していくという形であります。

○中澤(通)委員
 わかりました。その点について今後お互いにというか、それぞれ3港が競い合いながら駿河湾港としての実を上げてくださればいいわけですから、それぞれ御努力をいただきたいと思っています。

 清水港も第2バースができて、それぞれの実が上がっていると思うんですが、もうこれは随分前からですが、地方港がインターナショナルでやるというのはなかなか時代に合わなくなっています。
 荷物を地方港から大きな港に運んで、そこから世界へ運ぶことが主流になってきつつありますよね。こればかりはいたし方ないことかもしれません。今後、パナマ運河が大きくなってどうなるかというのは次の時代のことですが、いずれにしても、そういう形でやっていくしかない。
 それと、今の清水港の場合は、いわゆるフィーダーというか、横積みかえというか、前に私は質問もしましたが、ガントリークレーンが5基できて24時間動いているということであれば、そのやり方で、港の仕事がうまくいっているということで解釈していいんですか。

○柳本港湾企画課長
 清水港のコンテナ取り扱いの状況ですけれども、平成23年、24年と50万TEUを確保しておりましたが、平成25年に49万8000TEUに落ちました。その後、平成26年10月末現在で前年比103.2%と順調に回復しており、2年ぶりの50万TEU超えが実現できるのではないかと思っております。この中で新興津埠頭第2バースの供用開始により、従来ゼロであったトランシップ貨物が、今回10月末で8,332TEUとなり全体の2%――103.2%のうちの2%分に当たる部分を稼ぎ出しました。そういう意味で、今後このトランシップは可能性を秘めていると思いますので、この点についても船主企業にPRしていきたいと考えております。

○中澤(通)委員
 それぞれ港の思惑と現実が違ってきて、それで時代に合わせてやっていかないといけないから、お互いに知恵を出しながらやっていただくことなんですが、県は3港に対してインセンティブを出して、入港料などの減免をしていますよね。静岡市は、またそれに上乗せして違うインセンティブを出して誘船活動をしています。
 最近は客船もたくさん来ますし、来年の5月にはダイヤモンドプリンセスという13万トンの客船が入ってくるということで、上り調子で客船も多くなっている。この客船はたしか乗客が3,000人以上、乗務員が1,000人で、本当に大きな村が1つ動いてくるような形です。滞在時間は短いけれども、港があることによって人の往来があって、経済効果はかなりのものがあるということがよく言われます。県は富士山静岡空港に対してかなりのインセンティブを出しているんですが、港に対してのインセンティブは、ちょっと少ないんではないかと私は思います。
 空にしても海にしても入ってくるものの経済効果は、それぞれ皆さん方が考えているとは思うのですが、このようなものへのインセンティブはもうちょっと考えられないのかと思いますが、どうなんでしょうか。現状のままでいきたいということなんですか。

○柳本港湾企画課長
 クルーズ客船の入港における効果は港湾管理者としては直接的には入港料、接岸料のみであります。しかしそれ以上に、地域の港に客船が入ることによって地元の人々が地元のその港のすばらしさを再認識するということがあります。さらには船をおりた方々が船を拠点に周辺を歩いて回ったり、日帰りバスツアーで市や町の境を越えて観光されたりします。そういう意味で言いますと、地域振興、観光振興という観点での効果が大きく、その効果をどういう形でインセンティブに反映させるかということは今後の課題だと考えております。以上です。

○中澤(通)委員
 最後に意見だけ伝えておきます。
 この前、県外視察で小樽港に行きましたがダイヤモンドプリンセスは日本海航路をやっているので何度も寄航しているとのことです。小樽港での滞在時間は12時間で旭山動物園のコースがあり、これは非常に人気があるということです。
 清水港へのクルーズ船の寄航時間は長くて8時間なんですね。8時間だと富士山の5合目で終わりです。滞在時間を長くしていくことによって、その人たちの動きで経済効果が生まれてきます。ですからまずは12時間滞在できるようにコース設定をしなければいけないし、それに合わせて運動しなくてはいけない。8時間しかいないから仕方ないのではなくて、長い時間いるとこういうコースができますよという投げかけも必要なのではないでしょうか。観光だということで交通基盤部は所管外かもしれませんが、むしろ共同で計画して、それを提案して実現できるようにしていくということが私は大切なことだと思います。
 ポートセールスについては、通常のコンテナ船だけではなくて客船もやっていらっしゃるでしょうから、そういうときにはそれを打ち出すような材料も持っていくということが大切だと私は思いますので、ぜひ新しい観点で港を生かしていただければと思っています。

○仁科委員長
 質疑の中途ですが、ここでしばらく休憩します。再開は15時10分とします。

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