• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成29年決算特別委員会文教警察分科会 質疑・質問
質疑・質問者:和田 篤夫 議員
質疑・質問日:11/01/2017
会派名:自民改革会議


○和田委員
 私から4点ほどについて分割質問方式で質問させていただきます。
 1点目は、平成28年度主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書の56ページ、平成28年度歳出決算状況の一番下の表に載っております警察本部企画調整費813万円余が支出済額になっております。警察施策推進に必要な調査等に要した経費と書いてあるんですが、どのような調査を行っておられるのか御説明をお願いたします。

○三原総務部参事官
 まず、警察本部企画調整費は、警察の施策を推進するに当たり必要な調査研究などに活用する経費であります。平成28年度につきましては、オレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺被害を未然に防止するため、電話の呼び出し音に反応して注意を喚起する人形、通称「あんしんみーちゃん」を導入し高齢者宅に設置してもらい、効果を調査検証しております。
 そのほかには、ドローンを2機購入して災害や事故の現場での情報収集、行方不明者の捜索など警察活動においてどのように活用できるか検証しております。また合わせまして、ドローンの操作技術習得のためにも活用しております。

○和田委員
 そういう調査を平成28年度に行ったんですけれども、調査の結果を受けて今年度に反映した事項があればお教え願いたいと思います。

○三原総務部参事官
 まず最初に、平成28年度に執行した施策につきましては、現在も引き続き試験的運用や検証、効果等を行っておりますので、平成29年度の予算に反映したものはございません。しかしながら今後の結果を見て、事業への反映を検討してまいりたいと考えております。

○和田委員
 そういう調査をするのは大事なことでしょうから、その結果を受けて効果的にやっていただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 説明書の30ページ、重要犯罪捜査の推進の項目の中で、ウ検視官室の体制強化の説明が書いております。私自身の勉強不足もあるんですけれども、そもそも検視官の仕事とはどういう内容なのか、またどういう事案の場合にいわゆる臨場というんでしょうけれども行っておられるのか、説明願いたいと思います。

○鎌田刑事部参事官兼生活安全部参事官
 検視官についてお答えします。
 まず、検視官というのは、各警察署が検視対象となる事案を認知した段階から報告を受けまして、必要な捜査の指示、助言を行いますとともに、検視官みずから現場に行きまして犯罪性の有無を判断します。事件性がある場合はもちろんのこと、その疑いがある死体については解剖に付して犯罪死を見逃さないことを任務としております。
 検視官が対応する事案というのは犯罪死――いわゆる殺人事件など明らかな犯罪死はもちろんのこと、その疑いがある死亡といったものを対象として、任務に当たっているところであります。

○和田委員
 実際、現場に行って臨場件数が3,927件と書いてありますけれども、今言われた変死、事故死、殺人等々4,000件近いその検視をやっておられる。犯罪ばかりではないんでしょうけれども、4,000件近く行っておられる案件の内訳を教えていただきたいと思います。

○鎌田刑事部参事官兼生活安全部参事官
 6番委員指摘のとおり、平成28年中、4,026件の検視事案があったんですけれども、大まかな内訳を言いますと結果的に一番多かったのは病死が2,800件ほど。続いて自殺が680件ぐらい。自分のミスで死亡してしまった自過失が約260件。あと他人の過失によって死亡してしまった他過失が11件。他殺が15件。その他が230件ほどありますが、これは骨の状態で見つかったり、海岸を漂流していて溺死ではあるんだけれども結局原因がはっきりしないものが250件。これで合計約4,000件を超える数字となっております。

○和田委員
 説明書によりますと、4,000件じゃなくて3,927件と書いてあるんですが、実際臨場率は97.5%と書かれております。ということは、実際2.5%は検視官が臨場できなかったことになると思うんですけれども、行けなかった場合はどのように対応しておるのかお教え願いたいと思います。

○鎌田刑事部参事官兼生活安全部参事官
 警察本部から遠隔地にある警察署あるいは取り扱いが多い警察署は全部で10警察署ですが、捜査支援用のスマートフォン、動画を配信する機器を配備しまして、警察本部と検視官には受信するタブレットを配備し、臨場できない場合には現場の画像を動画の形で配信させて、それを見ながら捜査幹部、検視官が必要な捜査、指示を行う形で対応しております。
 したがいまして、検視官が臨場しない場合でも検視官が案件に関与しないことは全くありません。

○和田委員
 取り扱い件数が多いので、体制を強化して9人体制になったと書いてあるんですが、本当に9人で大丈夫かなという感じも受けました。静岡県は東部、中部、西部、伊豆半島もあるんですけれども、現段階でこの9人がどう配置されているのかお聞きいたします。

○鎌田刑事部参事官兼生活安全部参事官
 検視官室の体制ということでお答えします。
 まず、検視官は9人ですけれども、この補助に当たる警部補、巡査部長の階級にある者が17人いまして、検視官室全体ではトップの統括検視官以下26人の体制となっております。統括検視官、主任検視官と呼ばれているのは警視の階級にある検視官ですけれども、この3人は日勤制と言いまして、朝から通常の夕方までの勤務。
 警部の階級にある6人の検視官は交替制勤務をしております。交番と同じように三交代勤務についておりまして、24時間対応するのが毎日2人ずついます。通常は県警本部の捜査一課で勤務しておりますけれども、夜間とか休日などの警察署が当直体制にあって手薄とは言いませんけれども少なくなるときには、原則として今言いました2人の検視官を東部は三島警察署、西部は菊川警察署に前進待機させて臨場までの時間を短縮するといった体制をとっております。もちろん必要があれば我々警察官全員そうですが、招集をかけて随時対応しております。

○和田委員
 いずれにしても大変な任務だなと思います。例えば伊豆半島の最南端の下田市でそういう事案が起きてからそこまで行くのも大変ですよね。そういうことを考えると、現状で体制をもっと強化する必要があるんじゃないかなという感想を持っておるんですけれども、その辺はどのように考えておられるのかお聞きしたいと思います。

○鎌田刑事部参事官兼生活安全部参事官
 もちろん、検視官が臨場して専門的知識に基づいた判断をするのがベストだと思います。ただ各警察署の刑事課にも検視の実務の専門教養を受けている者を多数配置しておりますし、実際に検視官が現場臨場したときに実務のレクチャーといった形で知識を高めておりますので、それで対応していきたいと考えております。
 体制の強化につきましては、今後の検視の総数の推移とかの業務等々を勘案しまして、必要に応じて随時検討していきたいと考えております。

○和田委員
 ありがとうございました。次の質問に移ります。
 説明書の24ページ、地域と密着した活動の推進及び身近な不安の解消という項目の中で、パトロール強化及び交番機能の強化で、警察官不在時に来訪する住民の各種相談等に応ずる交番相談員を県内の署に217人配置し、地域の皆さんが交番に行ったときに誰かが対応してくれるということで増員されているようでございますけれども、交番相談員の制度、例えば報酬は幾らなのかとか、資格はどうなっているのか、恐らく警察OBなんでしょうけれども、制度の概要とか配置の基準について御説明願いたいと思います。

○淺野地域部参事官兼地域課長
 交番相談員につきましては、地域住民の交番にはいつも警察官がいてほしい、パトロールを強化してほしいという二面性の要望に応えて住民の利便性向上を図る目的で配置されております。
 まず、報酬ですけれども、通勤手当を含めて年間1人当たりおおむね200万円となります。
 資格でありますが、交番相談員の身分は非常勤の職員となります。
 任命につきましては、地域警察運営規則におきまして、地域警察活動について知識及び経験を有する者と定められており、本部長が任命することとなっております。
 配置基準は、県下ほとんどの交番に1人の相談員を配しておりますけれども、交番への来署者数や事件事故の発生状況等を踏まえて、配置効果が高いと判断される交番には2人を配置しているところでございます。

○和田委員
 地域にいる、住んでいる人たちは、相談員がおられることで安心感が非常に高まる。これは本当にありがたい話で、実際交番に相談員がいてよかった事例があれば御紹介していただきたいと思います。

○淺野地域部参事官兼地域課長
 警察官の不在時におきます交番相談員の活動といたしましては、地理案内あるいは遺失拾得の取り扱いが多いわけでありますが、平成28年度の地理案内状況は、交番相談員1人当たり年間約500件ぐらいでございます。これはパトロール等で警察官が不在のときの取り扱いになりますので、多くの来署者に対する迅速な対応が図られたと考えております。
 また、平成28年度中に交番相談員と交番の警察官などの連携によりまして、特殊詐欺被疑者の検挙に貢献した好事例もありました。

○和田委員
 年間500件近く地理案内の対応をするのは本当に大変だと思います。今後外国人の観光客はどんどんふえていく。そうすると、やがて警察官の皆さんも語学とか勉強しないと大変な時代が来ると思うんです。既にそうなっておるかもしれませんけれども、対応していただく相談員が今の体制で十分かどうか私には何も判断できないんですが、現場の感想として、今後外国人とか対応せんといかんことを考えると、体制を強化する必要があるのかなと個人的には思うんです。その辺の御感想をお聞かせください。

○淺野地域部参事官兼地域課長
 体制の強化に関する考え方でございますけれども、外国人対策も含め、今後の治安情勢等を踏まえて検討してまいりたいと思います。

○和田委員
 地域の人にとっては大事な人ですので、しっかりと対応していただきたいと要望いたします。

 次の質問に移ります。
 交通事故関連でございます。
 相変わらず死者数は100人台なんですけれども、交通事故自体はそんなに減っていないことから言えば、重大な交通事故が発生した場合には、当然現場をしっかり保存する、検証するということで説明書43ページの交通事故事件捜査については交通事故事件捜査統括官あるいは交通事故鑑識官等を現場に派遣すると書いておりますけれども、実際交通鑑識活動――私もよく車に乗っていて、そういう事故現場に出くわすことがあるんですけれども――説明書を見ますと、平成28年度中に554回担当の係員を派遣していると書いてあります。そのほかいろんなことが書いてあるんですけれども、実際現場に派遣される係員はどんな任務を持って、そしてどこで事故が起きるかわかりませんので、どういう体制で速やかに現場に行っておられるのか、その辺の仕組みをお聞かせください。

○小川交通部参事官兼交通企画課長
 まず初めに、重大事故発生時に派遣される交通鑑識係員の任務についてですが、重大交通事故発生時に速やかに現場に臨場し、発生警察署と連携して交通事故実態の解明と証拠保全のためタイヤ痕、引きずり痕の路面痕跡や事故当時車両の破損状況の確認、ひき逃げ事件等における現場遺留品の発見採取等の鑑識活動を行っております。
 続いて体制でありますが、1個班2名体制で24時間5交替制勤務により速やかに臨場できる体制をとっております。

○和田委員
 私も立ち会ったわけじゃないんですけれども、そういう事故現場をよく見てみると、警察官の方がみんな来られて、一番ローカル的な捜査かもしれませんが、メジャーを持ってはかったりしておられますよね。実際に重大事故の場合は、どういう事故が起きたのか検証するために、結構マンパワーが必要かなと思うんですけれども、県警ではその辺をシステム化できるものを持っておられるのかどうかお聞きしたいと思います。

○小川交通部参事官兼交通企画課長
 重大事故発生時には、やはり公判に耐えるだけの正確な現場の図面や車両の破損状況――これは写真もあるんですけれど――も必要となります。そこで県警察では現在、ステレオカメラや三次元レーザー測定機を活用して現場の路面や車両の正確な図面の作成に努めております。
 この三次元レーザースキャナーという計測器は、平成28年2月に新たに購入したもので、レーザー光により交通事故現場等を立体的に三次元計測し、計測したデータをもとに図面化を行う機械であります。従来はステレオカメラを用いて行っていたんですが、道路の車両の通行を制限する必要がありました。一方、三次元レーザースキャナーは、道路外において撮影が可能であるため交通規制も不要であり、かつ図面化する作業時間もステレオカメラに比べ大幅に短縮されます。
 今後、この機器を効果的に活用し、事務の合理化、効率化に努めていくところであります。

○和田委員
 平成28年に三次元レーザースキャナーを入れた、今何機入っているかわかりませんけれども、いずれにしてもスピード感と正確さは事件を立証する上で本当に大事なことだと思うんですが、今何機ぐらい持っておられるんでしょうか。

○小川交通部参事官兼交通企画課長
 これは、対象事件が重大事故でありますので、現在は1機で対応しております。

○和田委員
 マンパワーも必要なんですけれども、そういう機械を導入して、より迅速に、正確にということで、今後もっともっと導入すべきかと思いますので、警察の皆さんの活動は本当に大変でしょうけれども頑張っていただきたいと思います。終わります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp