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委員会会議録

質問文書

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平成31年2月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小楠 和男 議員
質疑・質問日:02/28/2019
会派名:自民改革会議


○小楠委員
 1点だけ質問させていただきます。
 今、9番委員と石垣危機管理部理事との間で浜岡原発と御前崎市の津波対策の話がありましたね。石垣危機管理部理事の答弁は、本来の危機管理部の答弁ではないですね。交通基盤部の代弁をしていたんですね。私は今回本会議でも南海トラフ地震に関する新たな防災対応の質問を危機管理部で受けてもらいました。私の住んでいる浜松市の沿岸防潮堤の整備については、事業は交通基盤部が持っています。残念ながら危機管理部はソフト対策の部署なんですよね。
 そういう意味からすると、ハード対策をやっているのは交通基盤部であって、石垣危機管理部理事が答弁したけれども地震・津波対策に関してはかなり連携していかないとソフトとハードがうまく回っていかないところが本当に気になっております。ソフト対策を行う危機管理部から見て、ハード整備との連携について今後の考え方をお伺いしたいと思います。

○杉保危機管理監
 それでは、地震・津波対策におけるソフト事業とハード事業の連携についてお答えいたします。
 私は危機管理監ですので、危機管理部と交通基盤部の両方を見て連携させる立場であり、そういう立場からお答え申し上げます。
 本県の地震・津波対策と言えばアクションプログラム2013ですが、基本理念の中にハード事業とソフト事業を組み合わせて効率的な事業を行うと書いてあります。その背景は、例えば津波対策で言えばハード整備は防潮堤整備であります。防潮堤整備には時間もコストもかかります。また一定の計画でつくりますので、計画規模を超える津波が来ると効果が半減してしまいます。一方で津波から避難するソフト対策も試算する意味では限界があります。
 そうすると、ハード対策とソフト対策でそれぞれいいところも悪いところもありますので、補完しながらしっかり対応するのがアクションプログラムの原点であり、非常に効果的な制度として掲げています。ですから、2番委員から御指摘がありました連携は非常に重要だと考えております。
 そういう意味で、津波対策についてはハード対策とソフト対策のメリット、デメリットを地域の特性をしっかり踏まえてどう組み合わせるのかしっかり議論して決めるという、いわゆる静岡方式でやっています。私はこれでやめますけれども、この考え方を中心にしっかり引き継いで進めていただきたいのが1点です。
 それから、執行部の体制の整備も重要です。2番委員から御指摘がありましたように、ソフト対策については主に危機管理部、ハード対策については交通基盤部ですので、それを融合する体制づくりが必要です。私が危機管理部に来たこともありまして、昨年から交通基盤部と年2回ほど意見交換をやりまして連携できるものの拾い出し、連携のやり方、そして年度末にはその成果を確認し合うことにも取り組み始めましたので、津波対策においても少しずつ効果があらわれてくると考えております。
 そういう体制づくりと人事面も重要だと思っています。私は交通基盤部に長く勤務した技術職員ですので、危機管理部における技術職員の配置、あるいは技術職員の交流といった連携強化を考えていかないと実際の効果はあらわれません。県全体としてどう取り組んでいくのか、そしてそれを支える体制をどうするのか種をまいて芽が出つつありますので、それを発展させていただいてより強固になるように進めていくのがいいと考えております。

○小楠委員
 ありがとうございました。
 100点満点の答弁ですね。最後に人事のお話が出ましたけれども、まさしく杉保危機管理監の経歴がそれを物語っていると私自身もそう思っておりました。

 その杉保危機管理監は3月末をもって38年にわたる県職員生活に終止符を打つと伺っております。
 経歴を御紹介しますと、平成25年度には交通基盤部の河川企画課長、平成26年度には河川砂防局長、そして平成29年度に危機管理部長に就任され、平成30年度から危機管理監という経歴です。
 私が特に忘れられないのは、平成25年度に河川企画課長でいたときに私は議長を務めさせていただいていたんですが、浜松市の沿岸防潮堤の整備計画も固まり着工した年で、当時の守屋河川砂防局長と杉保河川企画課長が何度も議長室に足を運んで防潮堤の工事について御説明いただいたことがついこの間のことのように思い出されます。
 土木行政、そして危機管理行政と、本当に38年という長きにわたり御尽力いただいたことを今回危機管理くらし環境委員会を代表して心から感謝と敬意を表したいと思います。本当にありがとうございました。
 そういう中で、先ほどの私の質問への答弁は後輩に残すべき言葉だったかもしれませんが、長年の経験を後輩あるいは我々議員に一言頂戴できたら大変ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

○杉保危機管理監
 ただいま2番委員から非常に過分なお言葉をいただきまして、ありがとうございました。
 それでは、今私が思っていることと今後防災等に携わる皆さんに贈る言葉を述べさせていただきます。今までの経歴等は御紹介がありましたので割愛いたしまして、今後の防災に期待することを申し上げたいと思います。
 平成がこの4月いっぱいで終わりまして新しい時代になるんですけれども、平成は全国的に大きな災害が起きましたので災害の時代だと言われます。しかし振り返って本県がどうであったかといいますと、たしか昭和40年代に伊豆半島沖地震とか七夕豪雨、また昭和50年には伊豆大島近海地震とか大きな災害があって甚大な被害が出たんですけれどもその後災害はなくて、特に平成はほとんど災害がない平穏な時代でしたので、防災先進県と言われつつも実戦経験はほとんどありません。また本県だけではありませんが、災害の凶暴化であるとか、あるいは少子高齢化によって社会全体の災害に対する脆弱性が顕著になっていることを考えますと、やはり次の時代にどう対応していくかしっかり考えていく必要があると思います。
 今3つ考えていまして、これを引き継ぎたいと思っています。1点目は、南海トラフ地震に関する新たな防災対応で出ましたけれども、今まで行政主導でやったらどうかということで、いろいろ県民の皆さんにお願いして災害から地域を守る対策をしてきましたが限界があります。幾ら避難勧告等を出しても住民が逃げない。南海トラフ地震で言えば、非常にあやふやな情報の中で的確に対応するためには、これからは地域の皆さんが考えることから自助、共助、公助のうち、やはり自助、共助の部分をしっかり伸ばしていく施策を打っていかないと防災の進歩はないと思っています。ですから我々行政は住民主体の自助、共助をいかに支援するかに注力して、自助、共助を伸ばす対策を考えて展開していってほしいと思います。
 もう1点は、防災先進県と言われるように、いろいろやって知識であるとかノウハウはたくさんあります。昨年いろいろな災害があって感じたことですけれども、例えば大阪府北部地震ではブロック塀とか家具の転倒によって犠牲者が出まして、いろんな災害において教訓として捉えてきたにもかかわらず繰り返してしまったことを非常に悔しく思っています。今まで培ってきた知見とか対策については風化させないで、ぜひしっかりと後世に引き継いでほしい。
 3点目は、2番委員から冒頭に質問が出ましたハード事業とソフト事業の連携です。先ほど私が答弁したとおり重要性、考え方を忘れないで、特に今伊豆半島等で行っている静岡方式の津波対策を忘れないでいただきたい。この3点をしっかりと認識して、5月から始まる新しい時代に向けて防災の進化を図ってほしいのが私の願いです。
 それから後輩に贈る言葉として、これもお願いというよりも提案ですが、3つの気持ちを持って取り組んでほしいと思います。1つ目が変える気持ちです。現状に満足するのではなくて、常に問題意識を持ってしっかりと物事に対応していってほしいことです。2つ目は挑戦する気持ちです。新しいこと難しいことにもしっかりと挑戦していってほしいということです。3つ目はやっぱり楽しむ気持ちを持ってほしいです。楽しくやらないと仕事も進みませんし生産性も上がりませんので、物事については楽しく臨んでほしいです。
 私の仕事におけるモットーとしては、前向きに楽しく仕事をすることを考えてやってきました。後輩の皆さんも、今申し上げました3つの変える気持ち、それから挑戦する気持ち、そして楽しむ気持ちを持って、私のまねをしなくてもいいですけれども、楽しく前向きにを忘れずに取り組んでいただきたいと思います。余り大したお願いではありませんが、少しでもどこか気持ちの片隅に置いて実践していただければと思っています。
 以上いろいろ申し上げましたけれども、この言葉を贈りまして退職の挨拶とさせていただきます。長い間ありがとうございました。(拍手)

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