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委員会会議録

質問文書

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平成23年6月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:遠藤 榮 議員
質疑・質問日:07/06/2011
会派名:自民改革会議


○遠藤(榮)委員
 おはようございます。私もこの世界に長くいさせてもらっていますので、厚生委員会も何回か所属させていただいて、いろんな活動等を見てまいりましたが、いつも最も難しい委員会だということを思っていました。
 それは、結局厚生関係が絡む問題は全部国の法律のもとで、そして国指導型で物事をやられていることが多い。これは私が言うまでもないと思うんですが、そういう中で県民の健康を守り、明るく健康な社会づくりのために貢献されているわけでありますが、そういうことに対して静岡県の特徴をなかなか出しにくいと言いましょうか、それが現実にあったと思います。私は少しひねくれているからそういう取り方をしているかもしれませんが、私が感じたところはそういうところでありますので、我々は我々なりの静岡県の特徴のある、いわばこの委員会をやっていくことが我々に課せられた使命かなという感じがするわけであります。
 きのう委員会でありましたので、余り外のニュースはわからなかったわけでありますが、今朝の新聞を見ますと一体国は何をやっているのかなと、そういうことに対して我々地方議員がもっとしっかりしなければということを痛切に感じてまいりました。そんなことも含めながら若干質問をさせていただきたいと思います。
 まず、川勝知事が就任をされた直後に、静岡県の特に東部地区は医療水準が低い、そういうことで医大を誘致しようということで、かなり我々も期待をしたし、地域の首長も大変関心を持っていたわけであります。私どもの場合は町内会がその刺激を受けまして誘致合戦をやろうという話だったわけでありますが、ほとんどの戸数から陳情をいただき、知事のところへとお願いに行きました。そのときに2万坪の土地が駅前にありますかということを言われて我々も努力しますということだったんですが、今少しその辺の話が聞こえなくなってきたということもありますが、これはもちろん国のこともありますし、県の事情もあろうかと思います。そして医師会との関係もあるかもしれませんが、医大の誘致について今の時点でわかる範囲で御説明をいただきたいと思います。

 それから、県立総合病院が地方独立行政法人に3年ぐらい前になったわけですね。そして、法人化するに当たりまして、当時医者の定数の問題がある程度病院の考え方によってできるというような話を聞いたように思っています。そういう中におきまして、県立総合病院も、こども病院もこころの医療センターも大変忙しいようであります。しかしながら、法人化したことによって何か変わったことがあるのか、それから医師の確保ということがあったんですが、現実的に3病院の医師または看護師の状態はどうなっているのか、お教えをいただきたいと思います。

 それから、きょうがんセンターの局長もおられるわけでありますが、がんにかかると昔のことだともう世の中に復帰できないというようなことで大変恐れられてきたわけなんですが、おかげさまでがんセンターを初めとして医療水準が大変上がって、がんでも早期であるならばほとんど助かるということであったわけでありますが、そのがんとは違いまして、難病の問題について若干質問させていただきたいと思います。
 56の国指定の特定疾患があって、それから県指定のものが2つという形で難病があるわけでありますが、この状況が今どうなっているのか。特に筋萎縮性側索硬化症――ALSという病気ですが、私の身内もこの病気にかかって10年生きていましたが亡くなりました。本人が書いた、あるときには奥さんに書かせたという闘病日記の中で非常につらい闘病生活が書かれています。そして筋萎縮性側索硬化症という病気は眼筋はやられないということであったんですが、現実にその人はやられてしまいました。そういう状況ががんよりもっと恐ろしいような、死を待つしかないという病気もあるわけでありますが、こういう難病に対する県の対策があるのかどうか、この問題につきましてはかなり時間がかかってしまいますので、そういう状況についてお教えをいただきたい。

 それから、私が県庁に来るときに、時々盲導犬を連れた方がコンコースを歩いていることがあります。盲導犬に対する県の扱い、かつては県立美術館にも盲導犬が入れてもらえなかった時代もあったわけでありますが、今盲導犬を使用している方々が何人ぐらいいるのか、そして待機者はいるのか。それから盲導犬と同時に介助犬の問題もあるわけでありますが、介助犬の状態がどうなっているのか、あわせてお答えをいただきたいと思います。とりあえず以上です。

○渡瀬政策監
 医大誘致の現状についてお答えをいたします。
 現在医大誘致につきましては、私立大学の誘致を基軸といたしまして、東部地域に設置をするということを基本方針といたしまして、誘致する大学あるいは設置場所について検討しているところでございます。まさに現在、知事のトップセールスというような形で大学の関係者と話し合いの場を持つなどいたしまして、誘致の可能性を探っているところでございます。
 ただ、この前提となります国の動向でございます。現在、国は医学部の新設を認めておりません。しかしながら昨今の医師不足対策ということで、現政権もマニフェスト等で医師の拡充ということもうたっておりますので、現在文部科学省におきまして少し長い名前なんですが、「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」というものを設置しております。
 前の慶応大学の安西元塾長を委員長に、日本医師会、国立病院機構さらには製薬協会などさまざまな方々をメンバーといたしました会議でございますけども、そちらで平成24年度以降の定員のあり方を検討しているところでございます。年末を目途に報告書をまとめるということになっておりますので、その際には新設の認可の方向性が見えてくるものと認識しております。この動向も注視しながら、県といたしましては準備を進めていきたいと思っております。以上でございます。

○森医務課長
 県立総合病院の独法化について、変わった点という御質問ですけれども、メリットというところでとらえさせていただきまして、お答えをしたいと思います。
 県立3病院の独法化というのは、我が県の場合にはちょっと特徴がございますので、まず冒頭にそれを申し上げておきますと、1つは県立総合病院が昭和58年、こころの医療センターが昭和32年、それからこども病院が昭和52年と、かなり歴史の古いしかも同じ市内にあるものを3病院統括して県立病院機構という独法化をしたと。そういう大きな特徴の中で独法化の影響といいますか、独法化のメリットについてお答え申し上げたいと思います。
 メリットという点からいきますと、医療の質の向上の話と経営の効率化と大きく2つに分かれると思います。
 医療の質の向上は、とりもなおさず人でございますので、先ほど委員もおっしゃいましたとおり、人員の確保というのが非常に重要でございます。その人員の確保におきましては、県立の場合は定数という概念があるものですから、例えば定数を定めて、実際に採用するまでに年度を越えてしまうと、そういうようなこともございましたけれども、今はフレキシブルに定期的な募集、例えば看護師で言えば年4回の募集に加えて、随時その都度必要な募集がかけられるという状態になってまいりました。医師、看護師等についてはフレキシブルに常に採用ができると。あわせて医療クラーク――医療秘書のようなものを随時採用して医師の負担を軽減できると、そういう新しい採用もできるということで医療の質が保たれるということがあります。
 もう1つ、経営の面でございますけれども、これまではどうしても県の縛りによりますと、単年度会計とか県の制度の問題もございまして、なかなか複数年契約というのができませんでしたけれども、例えば給食の委託とか警備の委託とか、そういったものが複数年契約ということができることになりました。例えば3年契約ですね。それによって経費の縮減ができるということと、あとは3病院の特徴といたしまして、例えばこれまではそれぞれの病院が単年度で、単独随契のような形で継続していた維持業務のようなものをプロポーザル方式で3病院一括して、なおかつ複数年度で新たな委託業務を行うこと等の経営的な手法がとれるということになりましたので、そういう点では特に県立病院に関しては独法化というのが非常によい効果になるということでございます。
 もう1つの質問ですけれども、医師、看護師の3病院の状況でございますけれども、その病院機構全体で申し上げますと、医師の必要と想定されている人数237人のうち、今医師数が213人、産休者が1人おりますので25人不足ということになっておりますけれども、有期職員――非常勤職員と言ったほうがわかりやすいですけど、今有期職員と呼んでおりますが――それぞれ時間が違いますけれども118人いて、それで補充をしているという感じでございます。
 看護師につきましての必要数は1,080人、実際に看護師は1,139人と足りているんですけれども、そのうち産休者が72人おりますので、実際は13人不足ということでございます。これは平成23年4月1日現在なものですから、産休で出入りがあったり月ごとに変動がありますけれども、比較的看護師については確保されているという状況でございます。以上でございます。

○岡山疾病対策課長
 難病についての県の対応についてでございます。原因がわからずに、そしてまた治療法が確立されていない難病は世界には5,000から7,000あると言われております。その中で国は130の難病を研究事業の対象としております。これらの難病患者に対して保健師の訪問相談、そして入浴や家事を行うホームヘルプサービス、また先ほど委員からお話がございましたALS患者への吸引機の給付等、これを日常生活給付事業と言いますが、こういった事業を通じまして、難病患者、そして家族の方への福祉の増進を図っているところでございます。
 また、この130の難病の中で、診断基準が一応確立して、そしてまた公費助成の方法をとらないと原因の究明ができないような56の疾病に対しまして、特定疾患の医療費助成の対象としているところでございます。
 県単独でも2疾患――橋本病と突発性難聴でございますが――この2疾患を医療費の助成の対象としておりまして、難病患者さんの治療費の負担の軽減を図っているところでございます。この特定疾患の受給者証の交付についてでございますが、県内に2万2700人程度おられまして、毎年新規で2,400人ぐらいが承認を受けている現状でございます。以上です。

○深津障害福祉課長
 私のほうからは、身体障害者の方の補助犬についてお答えいたします。
 県では、身体障害者補助犬を育成する事業ということで支援事業をしております。
 具体的に、盲導犬につきましては現在46頭が県内で活躍しております。そして待機者につきましては6月末現在で5名おります。実質そのうちの1名が体のぐあいがちょっと悪いということで中断をしておりまして、残り4名のうち1名は現在訓練中、ほかの3名につきましても平成23年度中に訓練を開始するということで実質的に待機者はないということで考えております。
 もう1点、介助犬がございます。介助犬は現在県内で3頭活躍しております。以上です。

○遠藤(榮)委員
 ありがとうございました。医大につきましてはいろいろな面で雲をつかむようでありますが、東部の医療水準が非常に低いということで医大をつくってもすぐに医者は使えない。15年、20年かかるという人もいます。しかしながら東部の医療水準を上げていくためには医大をどういう形でもつくっていくべきだと思いますので、ぜひ平成24年のときにはある程度の方向づけができればいいなと。これはトップセールスでありますので、我々がとやかく言うことはできないかもしれませんが、それなりのことをしていただきたい、こんなふうに考えております。

 それから、県立総合病院の関係なんですが、確かに水準も高いし何とか総合病院で診てもらってほしいとか、こども病院へ行きたいとかという人はたくさんいるわけで、私の地域は特にそういうことは多いわけでありますが、まずそういう中において、私は医師確保が果たしてこれで大丈夫だろうかと。若干古いかもしれませんが、そちらからもらったデータで県立総合病院で正規のお医者さんが115名、こころの医療センターが12名、こども病院が86名で合計213名になっています。
 それからもう1つ、医師で有期という方が総合病院に70人で半分以上なんです。それから、こころの医療センターの場合は3人、こども病院でも45人、そういう形をとっているんですが、これが果たして医者の確保がしっかりできているというようには、私はこの数字からではちょっと疑問を持っているんですが、その点につきまして御答弁を願いたいと思います。
 看護師の問題に関しましても、必ずしも十分ではないと思っておりますし、がんセンターでは麻酔の医師が非常に足らないということも話に聞いておりますが、この正規と有期の医者のバランスとその内容について御説明をいただきたいと思います。

 難病につきましては非常に難しいことでありますが、難病を抱えた家族は、それは大変で家庭で見なくてはならないような状態もあるわけでございますので、こういう難病患者につきましてはぜひ温かい手を差し伸べていただきたいと思います。

 介助犬、盲導犬というのは意外と少ないんですね、いま新たにロボットができたりなんかしているからかなと思うんですが。犬ってすばらしいんですよね、人間に対して忠実なこともありますし、猫ではできませんので。そういうことを考えたときにもう少し普及されてもいいかなと。ただどの犬でもいいとはいかないし、私もよく実際の話を聞いたり本とかテレビを見た中で1匹の犬を盲導犬にするには大変な労力と時間と努力が必要だということはわかっているんですが、待機者が5名ということでありますので、そういう面では十分賄えるような状態であると感じているわけであります。この盲導犬とか介助犬を訓練しているところが静岡県にあると思うんですが、その辺の状況を教えてください。以上であります。

○森医務課長
 先ほどの委員の質問で、県立総合病院の医師数115人と有期職員70人ですけれども、この70人は115人の内数ではございません。口頭で申し上げますけれども、県立総合病院はとりあえず今必要数としては126人なので、現在115人で今9人不足しているということでございます。それで有期の70人の先生の中に研修医の先生も含まれておりますので、そういった意味で人数がふえているというのがございます。
 医師そのもの、特定科目によってどこが不足しているのかというのを調べてみたんですけれども、特定の科目で医師が不足していて、今の段階で非常に危機的な状況だということは実際はないものですから、126人必要で現員が115名の中での9人不足の分は十分有期の職員の先生でカバーしていると。この必要数そのものも、そもそも病院で高度医療を行うということで特定の医師が必要であるとか、ユニットとして必要医師数というのも高度になればなるほど必要数がふえてくるということがありまして、高度な医療を追求した結果、必要医師数も年々ふえているということもございます。それをカバーするために医師を確保するわけですけれども、そういった意味合いで言いますと、今現在9人不足している先生方は有期職員で基本的にカバーできているということと、70人という数の多さは医大を卒業した研修医もこの中に算出されているので、若干人数が多いということでございます。

○深津障害福祉課長
 身体障害者補助犬の訓練施設の県内の状況ということでお答えします。
 盲導犬の訓練施設は、現在富士宮市に1カ所あります。設置主体は財団法人日本盲導犬協会で日本盲導犬総合センターという名前になっております。ここは事業開始が平成18年10月1日からということで現在まで訓練をやっております。
 ちなみに訓練期間というのは基礎訓練というのがございまして、それが大体1歳ぐらいから始めますけれども1年間程度、さらに障害者との合同訓練というのが約1カ月程度、このような訓練期間になっております。以上です。

○遠藤(榮)委員
 しつこく聞くようで申しわけございませんが、そうなりますと県立総合病院以下3つの病院は、医師は確保できているという判断でいいですか。
 私も不整脈を持っているものですから、時々県立病院にも行かせていただくわけでありますが、待ち時間が非常に長いんですよね。予約をとっていても予約が予約でないような形になってしまうということで、この辺の工夫も――私はある程度覚悟して行きますが――年寄りとか体調の悪い人がソファーに寝てしまって、ぶつぶつ言っているんだけれども、「おじさん、おれも待っているんだからみんなで待とうや」ということで言っているんですが、最近は余り文句を言っている人は見なくなりましたが、もう少し工夫をしていただいて、待ち時間というものを縮小するともっといい病院になると思います。
 要望だけで私の質問を終わります。

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