本会議会議録
質問文書
令和4年10月28日逢初川土石流災害検証・被災者支援特別委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 阿部 卓也 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/28/2022 |
![]() | 会派名: | ふじのくに県民クラブ |
○阿部委員
さきほどの5番委員の土砂法の関係で1つ確認をします。
砂防、地域指定をしていく中で、やはりその地権者の方々に、こういうことで危険ですという説得をされてきたと思うのです、当時の皆さんは。そのときに、多分、これだけの崩落危険の土量があるということも、もしかしたら御説明して、説得されたり、説明されたりしたのかと思うのですが、下にある砂防ダムの容量をその時点で超えていたのか、どうなのか、そういう認識が当時の県に、担当者の皆さんにあったかどうか。あったのであれば、これは、県として、そこはもう砂防法指定する前に、対応をどうしたらいいかを考えていかなければいけなかった話でもあるかと思うので、そこだけ確認します。
○杉本交通基盤部参事兼砂防課長
土砂法の指定をするときに、当然現地の状況を調査して、どのくらいの土砂が流れてくるかを調べます。
調べたときに、この逢初川の場合は、下に砂防堰堤もあったので、上から流れてくる、今回の土石流が流れてきた、本川から流れてくる土砂は全て受け止められるという計算結果になっております。
ですので、基本的には、下流に流れていく土砂は、その堰堤から下流前にあるちょうど北側の小さな沢から出てくる土砂が下流に流れていく形で、土砂の氾濫区域も一応考えている状況です。
そういう中で、地元へ説明するときに、どのくらいの土砂が流れてくるという表現をしたかどうかは分かりませんが、あくまでも、土砂が影響する範囲はこのぐらいあります。その中で、さらに土砂が直接ぶつかって、土石流がぶつかって、人家に影響が出る範囲がこの辺ですというエリア設定の話については、地元の中で説明しております。
○難波県理事
少しだけ補足いたしますと、上から落ちてくる土量で、その下の土砂警戒区域の設定をしていない。そういう場合であっても、下の部分は、ある一定範囲は土砂災害警戒区域を入れなさいという設定方法になっているのです。
したがって、落ちてこない量だけれども、仮に、作成方法に従うとこうなりますという形で、非常に広い範囲内が土砂災害警戒区域に指定されてしまっている状況になってます。
したがって、その住民説明をしていたときも、それが、現実感として受け止められないと思います。そんなの来るはずないだろう。多分、そのときそういう説明をしたか分からないですけれども、そういう算定の仕方になっているので、こうなっていますがという説明をしているのではないかと、私は想像します。
それが、やはり、現実感を持って、たまたま盛土の崩壊と土砂災害警戒区域の土砂の来た範囲が一致していますけれども、住民の方々は、土砂災害警戒区域の範囲、現実感が受け止められていないので、適切な避難をしようというところまで、意識がいかなかったと思います。
○阿部委員
分かりました。では、これは、熱海市に聞いていないので、県の認識ということでお伺いしますが、熱海市も同じ認識でおられたから、やはり、ちゃんと住民の皆様に危険性の説明ができなかったのであろうという結論でいいでしょうか、県としての認識として。それだけ確認しておきます。
○難波県理事
はい、恐らくそういうことだと思いますが、ただ、何がまずかったかと言うと、それは、土砂災害警戒区域は、さっきのような算定方法で設定されているわけですけれども、実際に土砂災害警戒区域を見せたときに、既に盛土はあるわけなんです。
したがって、盛土があることをなぜ住民の皆さんに伝えなかったのかというところに、やっぱり本質的な問題があると思います。
だから、普通の行政対応をしていれば、別にそれはそのとおりだったのですけれども、なぜこの盛土の存在を住民にもっと知らせなかったのですかというところは、大いなる反省材料です。つまり、これは、これも行政対応の失敗だと考えております。
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