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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成23年2月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:03/02/2011
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 冒頭に、部長以下それぞれ関係の局長に御礼を申し上げます。たしか2つぐらい前の委員会で、新東名高速道路の植栽の話をお願いしました。進捗状況は、1年前倒しというようなことでできそうだと、昨日も部長から仮オープンの話が出ました。やはり部長の働きかけ、あるいは関係局長を含めた皆さんのおかげで、先般、電話がかかってきまして、いきなりドサッと仕事が出てきたと、いただいたと。あるいは入札の指名に入れていただいて、静岡県の皆さんのおかげですというお電話をいただきました。お返事をいただいたときに、部長以下皆さんに、次の委員会では御礼を申し上げなきゃいかんなと思いましたので、質問ではありませんが、御礼を申し上げたいと思っております。
 それでは質問に入りますが、きのうも質問が出ていましたけど、順序がいろいろになりますが、それは失礼します。
 交通基盤部の繰越明許費につきまして、お伺いをいたします。
 きのうも丁寧な説明がございましたが、例えば122、123ページの交通基盤費の金額が補正後ってありますよね。説明を読みますと、割と同じような文章が書かれています。本来、同じような説明というのはあり得ないはずなんですが、この説明書きの中に説明するには、これぐらいしか書きようがないからということもあるでしょう。あるいは見てみますと、例えば交通基盤費港湾費の中の漁港整備費10億2800万円、こうありますよね。ここの横の説明を見ると、これは1カ所じゃないにしても、何か大きなのが2つぐらいの理由でこういう繰越明許になっているんだろうなという気がするわけですよ。ですから、きのうの質問でも、それだけ大きな繰越明許ができるんであれば、もっと使いたい漁港関連の予算はたくさんあるでしょうからと、我々委員のほうから当局にこういう質疑が行くと思うんです。
 私も、どうしてもそのお話を承りたいということで、松井漁港整備課長にお願いをして、この漁港整備の繰越明許につきましてお話を伺いました。
 これは提案ですけど、これは部長にお話ししたほうがいいのかな。この10億2800万円の中にはこれだけあるんですよね。これは漁港課のほうでいただいて、大変意味がよくわかりました。今のままでは、いろんな繰越明許の中で、一体どこがどうなのかってわからないんですよね。
 ですので、できますれば、各繰越明許につきまして、漁港課でいただいたような一覧をいただくと、どこがとまっていて、何の原因で繰越明許になったのかということが、我々委員によくわかると思うんですよね。その点につきまして、まずお考えを伺いたいと思います。
 ちなみにこの漁港整備費は、1番から26番まで繰越明許があります。各理由が書いてございますが、そういうものが全部で8つありますけれども、もし検討ができるんであればお願いしたいと考えています。

 次に、委員会説明資料の25ページ、協働による公共事業等の推進について伺います。
 これはきのう部長から丁寧な説明をいただきまして、部長が言われている話はよく理解をしているつもりです。私がきょうこの協働というのを質問の中に入れたのは、繰越明許の関連があるもんですから、協働を取り上げました。
 実際のところ、当局が現場を見て、これはどうしてもやらなきゃいかんなという仕事もあるでしょう。あるいは県民からの要望あるいは要請もあったりします。しかし、一般的には、公共事業の中のほとんどが市町からの当局に対する陳情だとか、あるいはひょっとしたら業界団体から、どうしてもここは直してほしいという声が大きい。もう1つは、道路でいえば、交通安全対策上、事故率の多さによって、当局として自発的にやる事業もあると思うんですが、繰越明許の中に地権者との、あるいは補償についてなかなか話ができなかったというのがあちらこちら、これは建設委員会だけではありません、ほかの委員会の中でもよくそういう言葉が使われています。私はこの協働による公共事業を推進するという意味からいきますと、やっぱりお願いする側も、応分の協働の気持ちで当局をよいしょしてもらわないといかんと。
 仮の話で、地権者が何々をやりたいという案を持ってきた。わかりましたって検討をする。しかし、その段階で仮に陳情者側が100人中100人、連判状じゃありませんが、納得しましたという判こをもらえれば、工事の進捗は一挙に進むはずです。そういうことを、つまり地元説明をしながら、あるいはいろんな打ち合わせをしながら、そういうことも当局から市町、あるいはそういう要請、要望をする団体、あるいはいろんな公共のお仕事をしている者に、部としても協働の意味でお願いをすることは大事じゃないかなって気がいたします。
 そのことによって、なるべく繰越明許をしなくても期限内にいろんなものが完成できて、利便性をお互いに共有できて、便利になった、よくなった、安全・安心になったと言われるような構築が必要じゃないかなと思いますが、その点につきましてのお考えをお伺いしたいなと思います。

 それから、富士山静岡空港の機能向上につきましてお伺いをします。
 昨日も質問が出ておりました。着陸料の改正を含めて、なるべく多くの飛行機に静岡空港に着陸をしていただきたい。あるいは客数をふやす意味でも、飛行機の離発着の枠がふえることは、大変、富士山静岡空港としてもありがたいことでございます。
 そこでお伺いしますが、いろんな説明を聞いていますと、割引をするということは、他空港と競合、競争をする中でどうしても必要ですよと、これはよくわかります。
 私は、他空港といいましても、例えば沖縄県だとか日本海にあるような飛行場とか、北海道にあるような飛行場が競合とは思っていません。多分、この中で言われることは、例えば中部国際空港あるいは名古屋空港、羽田空港、身近で一番近いところはそこですから、利便性を含めた着陸料、あるいは飛行機の駐機料とかいろいろあると思うんですが、そういうことを競争するということで当局は説明していると思うんです。
 でも考えてみますと、着陸料あるいは駐機料の減免というのは、直接お客様には感じられないですよね。ある人から言わせると、こういうものがふえると何か赤字になって、無駄な飛行場だという響きがよく伝わってきます。
 ある意味でこれは必要悪ですよ。しかし岩ア理事、この着陸料の減免以上にもうちょっと何かアイデアであるんであれば御披露してもらいたいなと。それが将来の静岡空港のために必要なことであれば、我々としては県議会として応援しなきゃいかんし、減免のお話だけじゃなくて、何か一歩先のものがあれば、お話をいただければなと思います。

 それからもう1つ、いつも気がつくんですが、我々委員も何回も静岡空港を使わせてもらっている。当然、どこかへ行くんであれば静岡空港から乗ると、これは議員として当たり前の話です。
 そのときに、旅客ターミナルの中の公的利活用スペースの扱いについて伺いたいなと思うんですが、県内PRに打って出てから、もうしばらくたつわけです。多分、ポスターとか展示は変えてもらっているんでしょうけれども、あのスペースをもうちょっと何か使い勝手のよいほかのものにお考えになってもいい時期になっているんじゃないかなと思います。
 それぞれ地域の市町が静岡空港を使った波及効果をねらって、お茶だ、ポスターだ、あれだこれだとやっております。それも大事ですが、あれだけのスペースがあって、手狭だって言われているんですから、そういう点で、何かいい方策っていうのか、あるいはこれから先を見据えた当局としてのお考えがないのかどうか。
 私個人は、もうそろそろこの有効スペースをほかのものに変えて、利用していただくお客様が、すごいね静岡空港はっていうところに方向転換する時期が来たと思っておりますので、今のような質問をさせていただきます。

 それから103ページ、“安心・安全の道”緊急対策事業。
 きのうも説明を伺いました。確かに高齢者の多い中山間地を含め、道路の幅員の狭い山の中とか、あるいは少し離れたところから、やはりいざ何かあったというときに、救急車を含めた緊急自動車がなるべく早く到達する、あるいは収容して病院まで搬送するということは、安心・安全ということでは大事なことだろうと思います。
 それを考えたときに、これは2月22日の中日新聞です。2050年には、居住地域の2割が無人化になるということが、これは国土交通省の国土審議会長期展望委員会の中間報告で出ています。これによると、過疎化が進む地域では人口減少率が61%、全国平均では26%って言われていますから、大変急激な人口の減が出てくる。
 これは説明を聞いていますと、一番大きいのが北海道ですよ。現在の人口から52%減るっていうんですよ。そうすると、住んでいた人がゼロになるところが随分ふえるということですよ、半分なくなるんですから。ちなみに中部圏は、15%減るって言われています。
 そうなってきますと、静岡県のように南北に深くて東西に長い県で、こういう緊急輸送路を確保しなきゃいけないところはたくさんございます。30年とか50年に一遍のこの前のような集中豪雨のようなことを考えれば、当然、安全の道づくりというのは必要なんですが、こういうことをもう既に国土交通省が展望しているというんであれば、我々静岡県としても、道をつくるときにほかのことも考えながら対応することが必要なんじゃないかなという気がします。こういうことを言われている中で、これからの道路行政のあり方についても考える必要があるという気持ちで質問をいたします。
 特に、無人化する地域の割合が20%を超えると言われるようなところは、本当に人がいなくなっちゃう。例えば、私のまちで北海道並みに2050年には52%人が減るっていいますと、私のところは約2万人います。それが1万人になるんですよね。そうすると、計算上は、今まで例えば100坪の地域の中に1軒、2軒って建っていた家が半分なくなっていくという計算ですよ。
 ですから、そういうことがまちの中でもあるし、特に中山間地を含めた中ではもっとひどいって、ここに書かれて説明されています。こういうことを部長が御承知かどうか。あるいはこれらの中間報告が県に届いているんであれば、それらの説明もいただきたい。あわせて先ほど説明したとおり、そういう激減する静岡県の地域、予測ができるんであれば、それらの対応につきましても、お話をいただければなと思っております。

 直接に建設委員会が所管する事項ではないかもしれませんが、静岡空港とのアクセス道路整備についてお伺いします。
 私は、南のほうからは余り入りませんが、いつも東名高速道路を使って牧之原インターチェンジから約10分ぐらいで静岡空港に着きますから、本当に便利な道路ができたなと考えています。これはひょっとしなくても文教警察委員会で審議することなんですが、あの道路の設計基準というのは、ふつうの道路基準からいったら、一体どのぐらいの扱いの道路なんでしょうかね。
 言いかえれば、スピードのことを言いたいんですが、これは文教警察委員会のお仕事ですから、私がここで質問する話じゃありませんが、例えば国道でいったら何々級だとか、道路基準からいくとどんな基準でお使いになっているのか。道路設計者として、あるいは道路の施行者として、どのぐらいの基準に耐える道路なのかということを一度聞いてみたいなということで、今の質問をさせていただきました。

 それからもう1つ、よく黄色のパトライトをつけた道路パトロールカーがよく回っていますよね。河川を回ったり道路を見たり、こういうのは日ごろから管理をする側の当局で、補修箇所あるいは緊急的に工事をしなきゃいけない箇所を、河川も含めて皆さんがパトロールをしていただいていますが、この成果について、まずお伺いをさせてください。
 それからもう1つ、これにかんがみて、今、県警でも一般人、あるいはNPOなどのいろんな皆さんに、安心・安全の静岡県のために青パトの御協力をいただいております。できればこういう道路パトカーのようなもの、これは業界団体の方でも構わないと思うんですが、少しお時間のある方にお願いをして、黄色いパトライトをつけて巡回しながら、ここはちょっと早目に当局にお話ししたほうがいいなとか、あるいは当局が見落としていて、車は大丈夫だけども、でこぼこでバイクが転んでけがをする危険性があるなとか、そういうシステムを青パトと同じように、道路パトの中にも入れたらどうかなと。県民に協力を依頼して、そういうシステムを考えたらどうかなという気がしましたので、お願いするところです。
 小さな予算で足元がきれいになる、あるいは風光明媚な河川がよみがえるというんであれば、私はそういうところに呼びかけをするということが、これからは必要かなと思いますので、質問をいたします。

 それから、河川工作物の管理費について伺います。
 これは例えば伊豆半島から湖西市までの海岸線の中にも、随分いろんな面で津波対策、東海地震対策というような意味合いと、それから低気圧等の影響で入り波が多いようなところに樋門をつくっていただいております。大変ありがたく、日ごろから感謝をしますが、例えば袋井土木管内のぼう僧川の樋門について例にとってお伺いしますが、あれは地震などの場合には、袋井土木事務所から、無線でストンと落ちるような樋門になっています。
 あそこは太田川のほうが河床が高いんですよね。ぼう僧川から今之浦川にかけてのほうが河床が低いんです。そうすると、ふだんでもなかなか排水できないということが地理の中にあります。ですので、低気圧が来て、入り波が多くて、海岸からどんどん波が入ってきますと、せっかくの樋門があるのに、どんどんどんどんぼう僧川、今之浦川のほうに入ってきます。
 この前も現地の方に言われたんですが、「三ッ谷、堤防の30センチまで水が来ているじゃないか、だけど樋門が閉まってないぞ」と、地元の自治会長からお電話をいただきました。それから、すぐ土木事務所に対応していただきまして、割と短いうちに樋門は閉められました。その管理状況と、今も言ったような、非常災害じゃない、ふだんの中でもそういうことがあるということになってきますと、この樋門管理、河川管理について、どのようなこれから対応をとっていただけるのか。今のは1つの事例ではありますが、お伺いをいたします。

 それでは最後に、公共事業の執行状況についてのお尋ねをいたします。
 部付主幹に聞きましたら、この数字というのは県全体の数字ですよという説明を今朝いただきました。昨年度上半期の執行率というのは、県全体で72.8%を目標といたしました。しかし、上半期の実績を見ますと、61.3%しか執行できていなかった。理由はお尋ねしましたが、それは国の決定が遅くなったとか、予算が来ないとか、いろんな理由でこういう数字になったんだよという説明もいただきました。
 しかし、今、一番大事なことは、景気対策で雇い入れるという意味も含めて、地域の経済を支えれるのは、やっぱり私は、今の時代でも土木の力が一番大きいと思っています。そうすると、執行率が落ちてきますと、地域に金が回らないということもあり得ると思うんですよね。
 特に、何で交通基盤部にこういうお話を聞くかというと、経済産業部は去年81.6%やっているんですよね。確かに種類も、やっている仕事も違うかもしれませんが、ほかの部がそれだけのことをやっていて、見込みと実績の差が県平均で11.5%もあるって言われますと、皆さんが努力をしていることはよくわかりますが、ぜひともそういう点につきましてお願いをしたい。確かに国の予算がおくれていて申しわけありませんが、そういうのも越えて、その点につきましてお考えをいただきたい。
 特に昨年度が61.3%なんですが、平成21年度は上半期で69.2%あるんですよね。すると、ここだけでも約8%ぐらい下がっています。だから、そういうことを踏まえて、これからの事業の執行につきまして、どんな決意で臨んでいただけるのか。
 あるいは、4月からの上半期、どんな目的、目標でいっていただけるのか、それにつきましてお伺いをして、とりあえず質問を終わります。

○原田経理監
 それでは、私から繰越明許についてと、ただいまの公共事業の執行に関しましてお答えをさせていただきます。
 繰越明許でございますが、委員のほうからのお話は、議案についても款、項、事業名、額、計としか載っていない。議案説明書についても、事業をくくったような形で、網羅的な説明しか載っていない。内訳がわからないではないかというようなお話だと思います。
 これにつきまして、漁港整備課の資料をいただいたというようなことでございますが、昨日の質問にもお答えさせていただいたわけなんですが、繰り越しの件数が全体で1,362件ということで、非常に多うございまして、すべて一覧の形で出すというようなことは、なかなか見るほうも大変ということになりますので、主要の箇所を示したような形で、ちょっと委員長と調整させていただきたいと思います。
 漁港のほうの資料も、この場で確認ができないものですから、そちらとの均衡も含めまして、委員長と協議させていただきたいと思います。

 それから、公共事業の執行状況についてでございますが、本年度、交通基盤部の公共事業の執行について、目標に至らなかった特有かつ最大の要因といたしましては、やはり国の新交付金、社会資本整備総合交付金への移行に伴いまして、国のほうで制度設計に日時を要しまして、交付決定自体が1カ月以上おくれたというようなことがございます。やはり上半期の中で執行するということにおきまして、かなり影響するものだと考えております。
 それに対して、経済産業部においては、執行率が高いというようなことでございますが、経済産業部の状況について、詳細について存じているわけではないんですが、もともと全体のボリュームが小さいということがございます。交通基盤部は、執行率の対象の事業費1342億円をどれだけ執行できるかというようなことでやっているわけなんですが、経済産業部につきましては9億円ということで、比率でいきますと、交通基盤部の0.7%程度のボリュームとなります。全体的にボリュームが小さくて、交付金の対象の箇所が少ないというようなことで、交付金の影響を受けにくい部分がございます。
 それと、対象の箇所が比較的、水産関係に限定されたところが多いということで、箇所も限定されまして、事業を遂行するに当たって調整が必要となります関係者が、例えば漁協さんあたりに特定されるケースが多くて、一般住民を巻き込んだような形での調整というのは余りないというようなことで、事業遂行も比較的管理がしやすいというような面があるようでございます。あと、用地取得がほとんどないというような要因もございます。
 それから、先ほど申し上げました経済産業部の分母9億円の内訳のうち2億円余が漁業取締船の「あまぎ」の代替船の建造費というようなことで、こちらも執行上は、かなり整った上で行っておりますので、執行率が上がるようになっているというようなことでございます。このため経済産業部の8割強の執行見込みにつきましては、全庁と比べましても非常に高いものとなっております。
 対しまして、交通基盤部は箇所数も膨大でもございます。市街地での施行もある、地権者との協議等もあるというようなことで、用地取得も全体の15%ほどございまして、年度内には何とかするわけなんですが、できにくいというような要因がございます。
 ただし、交通基盤部としても、全庁の平均を若干上回る程度を実施ベースでも確保しております。そういったところで御理解をいただけたらと思います。以上でございます。

○岩ア静岡県理事(交通ネットワーク担当)
 着陸料の関係で御質問をいただきました。
 きのう私は、地域間競争に勝ち抜いていくために必要なインセンティブだという趣旨で申し上げましたけれども、その先にありますのは、新総合計画にも登載してございますけども、やはりこれから少子化は明確なトレンドであらわれていると。そういう中で、静岡県がやはり雄県として勝ち抜いていくためには、自然増による人口増加は望めないだろうと。そうしますと、やはり社会的流入人口の増大を図っていく必要があると。
 社会的流入人口の中で特にありますのは交流人口の拡大、これが1つ私どもの大きなねらいになるんじゃないかと。そのためには、知事がよく申し上げております「住んでよし」、これがいわゆる現在では具体的に動き始めたのが、ティーガーデンシティ構想。もう1つは「訪れてよし」、これは私どもが今進めています今回の総合計画の中にもあります、ヒト、モノ、地域を結ぶ「基盤」づくりという形で位置づけられているわけなんです。
 確かに、直接的な効果といたしましては、現在ある定期路線の定着、それからチャーター便の増便、それから定期便の拡大という方向で、この着陸料の軽減がてことして働きますが、その先にあるものは、やはり静岡県の定住人口プラス交流人口の増大という形で、県政の発展を図っていくという大きなねらいが秘められているということで、今回議会にお諮りしたような次第でございます。

○内田技術管理課長
 協働と繰越明許費の関係について御説明いたします。
 協働は、行政と地域住民、NPOが、同等の立場でお互いの持つものを出し合って事業を進めていくというものでして、事業への理解性とか計画の妥当性については、協働の中で得られると思っております。ですから、そういう意味では、事業が円滑に進むとか、あるいは予算の執行が順調にいくということは成果としてあると思います。
 繰越明許費の中で、用地の補償の関係とかの調整が理由に上がっておりますけれども、個々といいますか、個人の問題に対しましては、例えば家を建てる方が、その補償額によって今後の生活をどうするとか、そういう再建計画をやりますもんですから、その中でいろいろ調整事があって、場合によっては時間を要するとか、そういったものが理由になっておると思います。
 ですから、全体としては、協働というものは事業の理解、事業を円滑に進めることに意味があると思いますけれども、補償の内容とか個々の問題に対しては余り効果がないといいますか、少し手法が違うように考えております。以上です。

○松永交通基盤部理事兼空港局長
 質問の回答が前後して申しわけございません。
 空港ターミナルビル2階の公的利活用スペースの使い方でございますが、これにつきましては、さまざまな方から、委員と同じ御意見をいただいたこともございます。空港利用者、富士山静岡空港の魅力を高める有識者会議、それから県が持っております富士山静岡空港戦略本部会議の中でもいろんな意見、提言がございますので、それを踏まえまして、平成23年度に庁内関係課、それからもちろん空港地元2市1町と協議、検討を始めることとしておりますので、よろしくお願いいたします。

○森山交通基盤部長
 9番委員の孤立集落といいますか、無人化が今後進展していくんじゃないかと。その中でどういうふうに対策を考えていくのかということでございました。国土交通省の審議会から、今後、無人化がふえると。これはいわゆる限界集落が限界を過ぎてしまって、人がいなくなるということかと思っておりますが、そういったレポートが出ていることは存じ上げております。
 これは国土交通省の審議会の以前から、そういった中山間地域の問題なんかが今後進展していって、コミュニティーはどうするんだというのが、各地で非常に大きな問題になってございます。特に北海道ですとか、以前、私がおりました九州なんかも、静岡と比べようがないぐらい深刻な問題なわけでございます。
 私は以前、そういったことにも関係していたことがあるんですけども、人がいなくなってそれでいいというわけにはいかなくて、じゃあだれが山を守るのかとか、だれかがいないと荒れ地になってしまいますので、そのときに打つ手が何があるか難しいわけですね。それでは、道路をつくれば人が行きやすくなるから、それで幸せになるかというと、そういうこともあるとは思うんですけども、それですべてが解決できないというふうに思っております。
 きょう新聞に出ておりましたけども、文化・観光部の交流促進課で、無人化になる前に、農山漁村で家を民宿として使って、それで人に来てもらうとか、そういったようなことは決定的じゃありませんけども、重要なことだと思っております。
 また今、廃屋なんかがふえてきて、全国で800万戸あるというように理解しておりますけども、そういうところに何とか来てもらうような都市・農村交流とか、そういったできることをやりながら、その上で今回、安全・安心の道路ということも含めて、ここはやっぱりすれ違いが難しいから何とかできないかというところをやっていくとか、単にちゃんとした道路をつくれば解決するというものじゃないと思っております。ただその中で、道路でお役に立てることがあると思うんですね、そういったことをいろいろ地域づくりというものを地元の市町と相談していく中で、都市・農村交流ですとか、家は町なかだけども、山を守りにいくときに車で行くんだけど、すれ違いしにくいとか、そういったところについてはやっぱり積極的に対応していきたいというふうに考えてございまして、一朝一夕に特効薬は出てこないと思うんですけども、そういうところも悩みながら、考えながら対応していきたいと考えてございます。

 それから、前後して申しわけございませんが、公共事業の執行の関係で、来年度どうするんだというお話もございました。この繰り越しと前倒しというのは、ある意味、非常に関連が深くて、繰り越しするということは、先にそっちをやりますので、そうすると新年度の分は後になるから、どうしても執行率が下がるという仕組みでございます。
 これはかつて平成10年から15年ぐらいは、毎年補正があったわけです。当初に対して2割とか1割とか、そのときには全国どこでも補正が来て繰り越し、だから前倒しが難しいとかいう中で常態化していたんですけども、平成16年からですかね、公共事業では補正は基本的にしないとなると、現場は単年度でそのままできるもんですから、安定的に動いた時期がございます。
 最近は、制度が猫の目のように変わるわけですね。道路整備臨時交付金が地域活動基盤創造交付金になったと思ったら、社会資本整備総合交付金になって、さらにことしは一括交付金とか。そうすると、どうしても本省のほうなんかも制度の設計とかで時間がかかるんで、とりあえず継続ものだけはという話もしながら、どうしても動きが遅くなるということも現実はあると思うんですね。
 そういう中で、県でいかに努力するかということが重要でして、その中でやはり繰り越しは極力減らす。それから前倒しに努めていく、これはもう基本でございます。ただ、もう1つの視点は、そのことだけに力を入れ過ぎて、じゃあもうとにかく早く発注しようという中で、例えば設計ミスがあっては困りますし、とにかくやれっていうことだから、要るかどうか吟味せずにやるのはどうかとか、決して9番委員も拙速にやればいいという御指摘ではないと思うんです。
 やはり貴重な税金ですから、早く市場にお金を回すことはもちろん重要だけども、その前提の目標は、その地域にこういったものが要るからという話があるもんですから、そのことを間違えてはいけないし、また積算ミスもまずいし、工事をやる場合には、やっぱり丁寧に業者のほうとも打ち合わせしますから、そういうことを抑えた上での前倒しだし、また繰り越しを減らすということでございますので、どうしても単年度予算という中で、強引に年度内に終えちゃって、仕上げが不十分ということがあってはいけないわけです。
 最近、財務省のほうも、繰り越しというのはやはりある程度柔軟にやっていこうという話があって、単年度予算だけども無駄遣いしないために、そういったことも踏まえながら、ただ一方では、議員御指摘のように、早くお金を回すということも必要ですから、そこは両方追い求めながら、来年度に向けても進めていきたいというように考えてございます。以上であります。

○村松道路企画課長
 国道473号の東名牧之原インターチェンジから空港の入り口への道路の基準スピードについてお答えいたします。
 ここの路線につきましては、地域高規格道路金谷御前崎連絡道路ということになっております。地域高規格道路といいますのは、高規格幹線道路と一体となって規格の高い幹線道路ネットワークを形成する道路でございまして、自動車専用道路もしくはこれと同等の高い規格を持ち、おおむね時速60キロメートル以上の走行サービスを提供しているものでございます。ですから、高規格幹線道路のサービス速度が時速80キロから100キロメートルくらいとされていまして、一般の国道などの広域的な幹線道路のサービス速度が時速30から40キロメートルくらいなので、その中間という形になっております。ですから、国道473号の設計速度につきましては、時速60キロメートルで設計しております。以上でございます。

○伊藤道路保全課長
 道路パトロールの成果について、お答えいたします。
 道路パトロールは、年間を通じまして、県管理道路は、月3回以上同一路線をやっております。そして、道路というのは、常に安全に利用者に提供するという義務がございますので、路面のふぐあい、それとか落石のおそれとかを発見した場合には、速やかに措置をして、道路利用者の安全向上につながっていると思います。
 しかしながら、パトロールを月3回以上やっておりましても、パトロールのすぐ直後に穴があいたり、そういうものを常に把握しているわけにはいきませんので、道路を使っている方々がそれに気づいた場合に、速やかに県の土木事務所等に連絡をしていただくような取り組みをしていまして、市町と連携をしまして、なるべく早目に、小まめに道路の損傷、ふぐあいを道路管理者である我々が把握できるようなシステムづくりをしております。
 それによって、より走行が安全となり、維持管理経費や補修期間等の縮減につながっていくものと思っています。以上です。

○守屋河川海岸整備課長
 今の道路パトロールに引き続きまして、河川のパトロールでございますけれども、これにつきましては、平成19年度のいろいろなところでの全国的な災害等を受けまして、河川を効果的、効率的に維持管理をする必要があるというようなことで国のほうからも来ておりまして、それに基づきまして、静岡県におきましても、河川維持管理指針というものを現在つくりつつあります。
 その中で、河川のパトロールにつきましては、比較的、見た人の主観に動かされるようなところもございますので、同じところから写真を撮って、今はデジタルの時代ですので、変化が見れるようにとか、そういうデータの蓄積をできるだけやることによりまして、適正な管理を図るというようなことでやっております。
 また、委員のほうから御指摘がありました頻度等の問題につきましては、現在は月1回程度でやっているわけでございますけれども、違う形でNPOですとか、そういったところで御協力をいただけるようなところがございますれば、そういったことも考えていきたいと考えております。

 次に、樋門の操作でございますけれども、これにつきましては、操作規則というものを設けましてやっております。そして、要は川に堰をするということは上流の水位が上がるということでございますので、上流の水位と下流の水位を見比べて操作するというようなことでございます。
 これが難しいもんですから、先ほど出ましたぼう僧川の水門等につきましては、水門で操作するんではなくて太田川本線の川の堤防と同じ堤防を支線も整備して、洪水があふれないような形になっております。
 また、もっと低い支川につきましては、ポンプをつけたりということでやっているわけでございますけれども、なかなか見た目で、水位が上がったときに不安感があるということがあると思いますので、そういったところにつきましては、しっかり説明をしていきたいと思っております。以上でございます。

○三ッ谷委員
 繰越明許が1,362カ所、一覧表にしろというと、これが1ページの平均で26カ所ですから、これだけでも50ページ、表裏でやっても25ページもやらなきゃいかんわけですよね。それはよくわかりました。
 小さいところはわかりましたから抜いて結構ですが、例えば何億円とかそういうところは、こういう理由でって書くだけじゃなくて、1,300カ所の中から抜き出して委員会に提出するべきだと思います。そのほうがわかりいいし、私も含めて、委員側からも同じような質問をいつも当局にしておりましたから、そういうことがなくなるんじゃないかなという気がしますから、これはぜひ部長に約束していただきたいなと思います。

 それから、公共事業の執行状況につきましては、確かにおっしゃるとおりで、経済産業部に比べれば予算もでかいし、あるいは用地交渉を含めたものがあることもよくわかります。決意は全庁の平均を上回ると、こういうお話ですから、原田経理監、しっかり執行率を上げていただきたいなとは思いますが、たまたま産業部の例を出しただけであって、これは質問のいろんなところに入っていますけれども、スムーズに仕事が流れるというところのねらいがあるもんですから、限られた予算の中でうまく使っていくと。
 あるいは部長も、繰り越しをすれば次の年度の前倒しですから、言うなら2年をかけてやる仕事にはなりますけれども、結果的には4月からの仕事が、前委員会あるいは議会で予算が通っているわけですから、どんどん進捗できると。理屈はそのとおりでありますが、新規事業が後発で出てくると、また繰り越しだよという話になると思うんですよね。その点はぜひぐあいよくやっていただくことはお願いします。
 それから、公共事業でいつも思うんですが、出先の土木事務所を含めて、何度も何度も地元の説明会をやったりなんかして、結構地元の人は御理解をいただいていると思うんです。それだけやって、皆さんの目線からいけば、これは絶対いけるなと思ったから予算計上をして執行のゴーサインを出したと思うんですよね。しかし、それにもかかわらず、執行状況の中で地権者の補償問題で時間がかかったというのは、それは言っている理屈とやっている事業のところで少し違うんじゃないかなと、今の説明を聞いて思いましたね。
 だから、時間をかけて説明をして納得してもらったんですから、個々の補償のことは当たり前の話ですよ。それを全体の中で、おい、だれだれさん、ここら辺で手を打ってやれってことは絶対ありません。でも、手厚い説明をして、これは年度内にいけるなと思ったから、皆さんは部長に対して予算請求をし、部長は財政課にその予算要求をしたんでしょうから、そこのところの判断をもうちょっと延ばせばスムーズにいったのかなという質問になっちゃいますよ。そういうことじゃありませんか。
 ぜひ、なるべくうまくいけるように、我々も皆さんもお互いに頑張らなきゃいかん。そういう時代ですから、その点につきまして、もう一度お伺いします。

 それから、着陸料の減免の先の話につきましては、おっしゃるとおりで、私もそう思います。ですから、今回の一般質問の中でも、少子長寿化という話をしました。いろんなところでいろんなことをやってもらっていますが、大体は成人するのに20年かかるわけですから、その前に産んでいただくということが大きなポイントを持っているわけですから、そうすると静岡県の着陸料イコール定住人口、ヒト、モノの交流を含めて、静岡県の中の全体のレベルアップをするにはそういうところだという理屈づけ、それはもうそのとおりであります。
 これは再質問じゃありませんが、うまく静岡空港を使って、定着人口をふやしながら、交流人口で足らない分を埋めていくというのは、どしどしこれは皆さんPRもしながら、静岡県はこういうところなんですよということも関係各部に協力の要請をしながら、やっぱり気持ちはわかっていても、この基本的な考えが、ほかの部とか出先に伝わらないと総合的な力にならないと思いますので、これは逆にお願いをしておきます。

 それから、協働につきましてもう一度言いますが、せっかくそういうことで新しい協働のあり方を来年度から始めて、懇切丁寧に協働の呼びかけをするんですから、中には大変うるさい人もいれば、うちはいいよってぱっと判こをくれる人もいるじゃないですか。
 私も田舎の議員をやっているときには、本当に気持ちのいい人は、「それはしようがないよ、町でやるんだからわかるよ」って、ぱっと判こを打ってくれると。家庭内がごちゃごちゃしているお宅は、あの人に聞かなきゃいかん、この人に聞かなきゃ、親戚にも聞かないかんとか、話がだんだんだんだん大きくなって、なかなか補償問題が前に進んでいかないということも目にしてきました。
 ですから、事業執行に当たって時間をかけるんであれば、ちょっと早目に協働の事業をして、一人でも多くの賛同者を得て、いざ実行というときに、地権者から気持ちよく判こがいただけるような協働という大きな意味の気持ちで取り組んでいただきたいということを先ほど私はお願いしたところです。
 ですので、個々の条件が違うことはよくわかりますが、その決意だけもう一度ください。

 それから、静岡空港の公共利活用スペースにつきましては、よくわかりました。県民からもいろんなお話をいただいている。あるいは来年度、市内の関係者とか2市1町を集めてやるということですから、ぜひスムーズな進行をしてもらって、相手は民間でありますので、いろいろ難しいこともありましょうが、ぜひ本来の目的を達するために、これは御尽力をしていただくことをお願いします。

 それから、無人化につきまして部長から答弁をいただきました。本当に限界集落を超えて、私も今年度、過疎・中山間地域振興特別委員会の委員長もしていますから、水窪、佐久間の現地に立ち入りまして、現地委員会もやりました。
 それで確かに、お年寄りは、生まれ育ったその場所を離れたくないという方が多かったですよ。でも、そこには雇用の場もなければ、あるいは自営として商売をしていくのにも、余りにも集落密度が小さくて、やっぱりできないというようなことで、町に町にと仕事を求めて、次の世代の若い人たちがどんどん出ていくから、なおさら限界集落になる。ですから当然、いざ事があった場合には、救急車の搬送を含めて、大変な地域になりつつあります。
 部長がおっしゃるように、そのままにしておいていいとは思っていませんよ。おっしゃるように山も管理しなきゃいかんでしょうし、そういうことを考えると、決して無人化の集落をつくることはいいことではないと思います。
 特に部長が、民宿等というお話をしました。天竜に行ったときに、天竜と龍山の間ぐらいの集落、佐久間が特にやっていましたけど、つまり第二の人生をうちのまちで過ごしませんかという呼びかけをやっているんですよね。
 この前の特別委員会のときにも、2家族かな、1人は清水区からです。もう1人が静岡市って言ったかな。御夫婦でわざわざ佐久間まで行って、多分借りてるんじゃないかと思うんですが、古いお宅を改修して、息子夫婦はこちらに勤務先があって、こっちに住んでいると。でも、そのお2人は、仮にサラリーマンだったら、小さな畑を借りて農家のようなお仕事をしたり、生きがいをみつけてやるには大変いいよって、その2夫婦は委員会の中でも発言しておりました。
 ですから、民宿も結構ですし、そういうことを当局挙げてやってもらいたいんですが、ただそれには住環境の整備が大事なんですよね。
 例えば、静岡市に住んでいる人っていうのは、下水道完備でくみ取り式じゃなくて、水を流せばすっと流れる。あるいは洋式便器があって、不自由さを感じない生活の皆さんが、部長がおっしゃるように、民宿もしくは定住でもしそっちへ行ってもらうんであれば、今度は土木の仕事として、そういう住環境の整備をしっかりしてあげないと、部長が言われているところの魅力、自然の魅力はあるんだけども、生活感の中に魅力がないということになります。その点は本来、市町が補助なしでやる仕事でしょうけども、やっぱり交通基盤部トップである部長の気持ちだろうと思うんですよね。その点につきましてお伺いをさせてもらいます。

 空港の地域高規格道路のお話、よくわかりました。すばらしい道じゃないですか、あの道。本当に私にしてみれば、自動車専用道路に匹敵する道だと思いますよ。北陸自動車道を走るよりも、うちの静岡空港へ行く道のほうが、道の基準、幅、あるいは今の道路状況からいったって最適の道ですよ。
 そのことを考えると、確かに専用道路は、時速80キロから100キロメートル。一般が30キロから40キロメートルぐらいでしょうけども、今、60キロメートルというお話ですが、確かにまだ一般道との交差するところが何カ所かありますから、それはいたし方ないかもしれませんが、これからの道路のいろんな改修をする中で、せっかくいい道をつくってもらいましたので、レベルアップする扱いになるように、これは逆に私からお願いをしたいなと思います。

 それから、パトロールのこともお伺いをしました。本当に月3回の道路パトロール、それから河川パトロールの話もわかりました。でも最後に守屋河川海岸整備課長からデジタルカメラのお話を今いただきましたけれども、私が質問したのは、河川パトロールにしても道路パトロールにしても、それは当局としてやるべきだと。もう1つやってほしいのは、NPOを含めて、そういう協力をしてやってくれるところがあればこれから考えますよという話ですが、私はぜひやってもらうべきだと思うんですよ。
 ふだん通勤でも、あるいはお仕事でも、あれだけ民間の車が走っていて、月3回で河川を含めた道路パトロールもやっているというお話ですが、一般県民に協力要請をして、少し気持ちいい制度にしてくれれば、私もやらせてくださいと。わざわざ手紙を書かなくていいじゃないですか、今の若者はデジタルカメラでも何でも持っていますよ。極端なことを言ったら、もういきなり部長のパソコンにパッと電波が届いて、どこどこのというのが出れば、これは例ですけども、そういうのを考えてみるよって、私は部長からお返事をいただきたい。

 最後に樋門ですが、確かにそういう管理をやっているのはわかります。例えば、ぼう僧川を含めますと、皆さんのおかげで今、磐田市で排水機場をつくっていますよね。あれは確かに海抜ゼロじゃなくて、多少なり高くて、つい10年ぐらい前にも磐田駅前が浸水1メートルですよ。これは船でないと行けなかったんですが、皆さんのおかげで排水機場をつくってもらって、あれは多分3基ぐらいで、あの大きさから見ると時間の能力はすごいと思うんです。そうすると、先ほど言ったような樋門の管理のあり方をしっかりもう一度やってもらわないと、磐田がどんどんどんどんくみ上げていて、入り波が入ってきて、例えば仮に樋門を閉めると。今度は上流からの水で一番下のほうが満水、あるいはオーバーフローするということも考えられると思うんですよね。ですから、管理上のお互いの連帯をしっかりしていかなきゃいかんという課題が残ると思うんですが、これをもう一度聞かせてください。

○原田経理監
 繰り越しについてお答えさせていただきます。
 まず、繰り越しの内訳でございますが、これにつきましては、先ほどもお話しさせていただきましたが、休憩中に調整いたしまして、委員長にお諮りした上で、今後出したいと考えております。

 それから、そもそも予算要求されているものは、地元と協議が整って、繰り越しする必要がないじゃないかというようなお話でございますが、まず基本的には、事務所のほうで地元とよく話をした上で箇所を選定しまして、上げてきております。それにつきましては、やはり自治会もやっていただきたい。あるいは市のほうもオーケーというようなことで、直接お話を伺った上で事業化しているというところが多いわけです。しかし、事業を実施いたしますと、例えば土を掘ってみますと、埋蔵文化財が出てきたですとか、あるいは軟弱地盤に当たったとか、水が出てくるとか、あるいは実際ダンプが通りますと、事前に申し合わせていたルートとか日数では、地元から不満が出るとか、用地、境界の確定に時間がかかるとか、あるいは家屋撤去、それとか相続の問題があるとか、あるいは残土処理場として設定していたものが、周辺住民から苦情が出たとか、事業が始まってみないと発現してこないような要因もございます。繰り越しの要因は、ほとんどそういった要因でございます。
 あるいは鉄道事業者との協議がなかなか思うように進まないというようなこともございます。下ごしらえをするに当たっても、そういった意味では、ある程度限度があるのかなと考えておりますが、やはり今後も関係者との意思疎通を十分に図った上で、円滑に事業が遂行されるように努力していきたいと考えております。以上です。

○内田技術管理課長
 協働の取り組みについてお答えいたします。
 先ほど説明いたしましたように、協働により事業を円滑に進める、予算を順調に執行するという形では、大きな成果のある手法ですので、今後とも推進していきます。
 そのためには職員の協働に対する姿勢とか、そういったものも必要ですので、そういったものをスキルアップする場も持っておりますけども、今後強化して、協働の推進に努めてまいります。

○守屋河川海岸整備課長
 まず最初に、河川パトロール等について、部長にということであったんですが、まことに僣越でございますが、私のほうからお答えします。
 そこにつきましては、最近のこういったデジタル化ですとか、いろいろなものによって、すぐに情報が届くということがございまして、実際これは土木のOBのつくるNPOですとか、そういったところからも協力をしていただけるということを伺っておりますし、何かあったようなときには情報を入れてもらえるというように、土木事務所のほうはなっております。
 また、各建設業界の方々からも、そういった変状があったときには、すぐに情報を入れてもらえるようにということにはなっております。それをもう少し広げて一般へというようなこともあると思います。それはやはり技術的というか、どういう位置から撮るのが一番有効な写真の撮り方かですとか、そういったものはあると思いますので、そういったものをできるだけやっていきたいと思います。
 また、河川協力員というものも決まっておりますから、そういったものも含めまして、できるだけ多くの情報が集まるような仕組みを考えていきたいと思います。

 続きまして、樋門等の操作ということでございますけれども、最近の豪雨等で内水被害ということで我々呼んでおりますけれども、低地に降った雨を川に吐き切れないということで、ポンプ場等を整備するわけでございますけれども、そのポンプ場でかき出した水というのは本川のほうに入るわけでございまして、つきましては、福田、磐田でやっております工事につきましては、先にぼう僧川ですとか、今之浦川の本川を広げて能力をアップさせて、それから支川の整備ということでやっているわけです。
 ただ、物には限度というものがございまして、大きな雨が降って、吐き切れないというときには、ポンプはとめていただくというような前提のもとに、先ほど連携ということでお話がございましたけれども、河川管理者とポンプをつくる側との約束事ということでやっております。
 また、避難判断ですとか、ハザードマップですとか、こういった雨が降れば、ポンプはつけたんだけど、本当に将来ずっと安心というわけじゃなくて、そこまで担保するわけじゃないんですよと。ある程度になったときには、また皆さん方にお逃げいただくこともありますよというようなところも含めてお伝えするということでやっております。以上でございます。

○曽根生活排水課長
 先ほど中山間地の定住人口の拡大といいますか、それに関係しまして、生活排水課のほうで担当しております社会資本の整備の一環としまして生活排水処理ということで、お答えします。
 ちょっと昔の話で、例が適切ではないかと思いますけども、例えば昔、中山間地に住まわれていた方が都会に出られて、そこで子供さんが生まれて実家のほうへ帰りたいといったときに、ふるさとである中山間地が、例えば携帯電話がつながらないとか、あるいはくみ取りトイレで、お子さんが怖いっていうような事例がございます。
 そういった中で、生活排水課では、いわゆる生活排水処理ということで、中心市街地につきましては下水道でやっておりますけども、あと人家の連檐の状況を費用関数ということで比較をしまして、農業集落排水事業という事業でやったほうが適切かという場合もあるだろうし、点在する状況では、いわゆる合併浄化槽で生活排水を処理したほうがいいとかいうような判断ができようかと思います。いずれにしても、そういった生活排水のあり方によっても、中山間地の人口の拡大といいますか、そういったものにもつながる一助になっていくんじゃないかなとも考えております。以上でございます。

○三ッ谷委員
 いろいろ丁寧にお答えいただいてうれしいんですが、最後にまとめの意味で2つだけお願いしますが、1つは協働という中で、これはぜひ部長に御答弁いただきたいんですが、これは県が指導すればできると思うんですが、同じ道路で、同じ周辺地域で、工事をばらばらでやるっていうのが、年度末にどこでもよく見られる光景です。私は大きな幹線あるいはそこそこの交通量のところは、東名高速道路の集中工事と同じでいいと思うんですが、県がこの期間にこういう事業をやるから、市町でもそれにかかわるような水道事業などがあるんであれば、同じ時期にやれるようなことを考えて、そうすれば掘削は一回で済むじゃないですか。そういうことはこれから大事ですよ。
 それをいみじくも協働という幅広い解釈の中で、ぜひこれからとらえてもらいたいなと。あるいは関係課長会議でも何でも結構ですから、市町に呼びかけて、なるべく短く費用を安く、なおかつ一緒にやって短期間で終われると、そういう協働をひとつぜひ考えてくださいよ。これが1点。

 それから、もう1つは道路パトロールの話ですが、河川パトロールはよくわかりました。道路パトロールも、私はシステム化してくださいというのは、条例とか規則をつくって云々じゃなくて、つまりどこでもいいから、ファクスであればここ、何々であればここに送っていただければ、県民の皆さんから言われる道路の問題点につきまして、大至急、県として現地を見たり、あるいは修理が必要ならしますよという入り口をお願いしているんです。
 だから、お金がかかって日当を払って云々じゃありませんよ。記者になったつもりで、携帯電話の写真でも結構だから撮って、わかるとかわからないんじゃなくて、そういう情報が提供されたら、出先へすぐに行って確認をすると、そういう意味のシステム化を考えてほしいなという気持ちですので、熱心な答弁をもらって意味はよくわかっていますが、最後にお聞きして、もう時間もありませんから、終わりにしたいなと思います。

○森山交通基盤部長
 まず、1点目の協働は、9番委員がおっしゃったのは、占用工事とかいろいろな工事で、確かに道路の工事以外に電気や水道とかあるわけですね。それで特に大きな問題になっているのは、幹線道路が多いんです。やはり太い道路ですから、電気があってガスがあってとなっています。それで直轄国道では占用調整会議を開いて、そこで調整した分しかだめよと。1回掘ったら5年間だめよという、掘り返し5年ルールを決めています。非常に厳しいんですけど、そのようにやっていまして、工事をやるならまとめてやろうということでやっております。
 県では、主要地方道もしくはいわゆる補助国道で、そういうのを土木事務所単位でやっておりまして、そこは引き続き徹底しながら、あとはどうしても、やっぱり年度内にやりたいというのがあって、占用工事が3月に集中というのがどうも横行するというので、地区では3月は工事しないというような仕組みをやっています。
 それで県の場合も、何でもかんでもやっちゃうと、結局工事をやる方とか建設会社は結構きつい面であるんですよ。ですから、そこは地域の方に対する影響とかを見ながら、その工事をする時期、またその占用工事を縛る時期もできるだけ調整しながら、掘り返しとかしないような努力を一層していきたいと考えてございます。

 それから、道路のパトロールの件でございますけども、これは現在既に道の相談室という形で、利用する方から見れば、国が管理する国道なのか、県なのか、市なのか余り意識はないですよね。そこを一元的に情報を集めて、これは県だから県のほうに回す、これは市に回すという仕組みがあるんですけども、そこをもうちょっと徹底しながら、また県は何かあったら情報をください、近々そういったことをしようと思っておりまして、今あるそういった仕組みを周知しながら、さらに足りない部分を加えるとかしながら、あといろいろな人から御意見をもらったときに、必ずしも本当に困っている情報ではないこともあります。一般の人で、通勤途上に何かあったら電話するなんていう人はいるかもしれませんけど、わざわざしない方のが多いんですよ。ですから、先ほど守屋河川海岸整備課長が申し上げたように、実際に工事をお願いしている建設会社の人に、ふだん現場を回るじゃないですか、そのときに、あそこの道路はこうだったよというのをもらうほうが、はるかに詳しいんですよね。そういったことも、工事をお願いしている建設会社の協力を得て、それでちゃんとしたデータをもらうとかいうことも、お仕事の中で無理がない形でどうできるか、ちょっとまた検討してまいりたいというふうに考えてございます。以上です。

○三ッ谷委員
 ありがとうございました。おっしゃるとおりです。私も業界にいつも言っていますよ。自分たちで仕事を見つけて相談しなさいと。その話は今、部長の最後のお話でよく気持ちはわかりました。
 ぜひ入りたいという建設委員会になるように、次期も頑張るように、先生方を含めて頑張りましょう。ありがとうございました。

○池谷委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は午後1時15分といたします。よろしくお願いします。

( 休 憩 )

○池谷委員長
 それでは、委員会を再開します。
 午前中、9番委員から要求のありました資料につきまして、交通基盤部から提出がありました。各委員のお手元に配付いたしましたので、御承知おき願います。
 質疑等を継続します。
 発言願います。

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