本会議会議録


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平成24年9月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中谷 多加二 議員
質疑・質問日:10/05/2012
会派名:自民改革会議


○中谷委員
 ちょっと確認のような質問ですが、おとといの危機管理部の審査の中で、浜岡の原子力発電所の安全対策にかかる工事が現段階では来年の12月末の完成を目指すと、こういう話なのですが、答弁の中でそれは延びる可能性もあると言われたと記憶しています。その根拠と、これ相手方があることですが、おおむねどのぐらいなのかわかれば教えていただきたい。
 なぜこういうことを聞くかというと、きのうからの参考人の意見等によれば、浜岡原子力発電所の安全対策に係る工事が完了した時点でこういう再稼働の是非、判断を問う材料になるということが言われていましたので、結構重要な案件だなと思っておりますので、これ再度確認と言いますか、考え方をお知らせを願いたいと思います。

 それから、これちょっと部長に聞くことか聞くことでないかよくわかりませんが、そもそも今回のこの条例の制定請求ですね、普通何か物事を何とかこれをやってくれないかというそういう願いを文章にしてお願いをするときに、冷静に考えてできっこないという文章をつけて出すということは、どういうことなのかなと思って私は考えているわけです。
 例えばですよ、どんな話でもそうなんですけど、鈴木望氏――きのうの請求代表者の参考人は、修正ありきで出したんだと。それはそれでもいいですけれど、もともとの16万5127人の方は原文について署名をしたわけです。きのうの話ですと、ちょっと説明が足りなかったのではないかという御本人の反省の弁もございましたが、それはさておいてそういうことが通るということになっている制度、要するに投票なんかできないのに条例の制定をしてくれというその行為そのものが許されるというこの制度というか、その条例制定に向けての考え方が、私はちょっとわからないのです。
 果たしてそんなことってあるのかなと。普通やってもらいたいと思えばある程度ぴしっとそろえて、やってくれよと。自分たちではちょっと無理だなと思えば、例えば今、修正案の話が出ていますが、そういう方々に、私どもはこう思っているので、ぜひ県議会で出してくれないかと、そういうことも実は一つの方法であったわけですよ。ところが今回私どもは膨大な時間と労力をかけて、この不備と言ったら失礼ですが、可決しても執行することのできない条例案を大真面目に審議をしているわけです。ただし浜岡原子力発電所に対する認識、それから再稼働の是非のあり方等、これは私ども議員も非常に認識が高まったと思いますし、県民の意識もぐっと上がったという、そういうプラスの効果はあったということは認めます。
 しかし、制度にのっとってこういった場でしっかりと議論をしていくためには、何かどうかなという思いがあります。その辺、もし何か御意見がありましたら、なくても無理やり言ってもらいたいと思ってますが、以上2点とりあえずお答えください。

○杉浦原子力安全対策課長
 再稼働に当たっての判断はどのぐらいの時期とか、どういう課題かという問題でございますけども、今現在、津波対策工事を実施しており、来年12月までに完成させるということで中部電力は発表しておりますけども、それに加えて南海トラフの巨大地震に対応した新たな対策が必要かどうかということがまず1点、今検討して12月までに答えを出すと中部電力は言っておりますけれども、それがどのような中身であるかという問題がまず1点あります。
 それともう1点は、新しくできました原子力規制委員会の安全基準でございます。これまで平成19年の9月に改正されました新しい耐震設計審査指針でバックチェックをやっているんですけども、中部電力の場合、平成19年1月に4号機、平成19年2月に3号機、平成21年3月に5号機の評価結果を国に出しているんですけども、その回答がいまだにないということで、審査に非常に長い時間を要しています。ですので、例えば新しい基準ができて、その対策をやっても審査にまたどのぐらいかかるかわからない。また今回規制法でバックフィット制という新たな言葉が出てきたんですけども、原子力発電所が新しい知見に基づいた安全基準をクリアしていなければ再稼働はさせないよと、それは全部じゃないけど基本的なものについては再稼働させないよということになりますと、今のバックチェックとは違って――今のバックチェックは答えが出るまで、今、稼働してますけども――バックフィット制になればしっかりした安全対策をやって、向こうからの安全ですよって答えが出ない限りはできないということになると、平成25年、来年の末からまたさらに延びると思います。その時期については、済みません、安全基準がどういう中身になるかというものがございますので、ちょっと申し上げることができません。以上でございます。

○小川危機管理監兼危機管理部長
 今回の条例制定の請求に対する意見ということでございますけれども、本会議等々で知事の意見が読み取れると思うような御発言を何カ所かされておりますので、議員の皆様方には改めてそれを徹底する必要はないと思いますけども、例えば先ほどもちょっと申し上げましたんですけども、原子力発電所は安全性の確保が大前提、あるいは安全性が確保されない限り再稼働はあり得ないと再三にわたって言ってきた。それに加えてオフサイトセンターの立地、停止していても使用済み核燃料の処理の見通しのつかない現状というような言い方、そういう中で機会あるごとに言ってきた。中部電力株式会社はこれらの問題点を真摯に受けとめて善処されているものと確信している。
 つまり、県が注文をつけたことについて、安全性確保のために中部電力も一生懸命努力してやろうとしているし、やってきている。それにもかかわらずこれだけの署名が集まったということで、その署名を非常に深く受けとめているということに加えて、条例案がこのように不備であるのはまことに遺憾だという発言をしております。
 それから、作成にかかわった者の責任は小さくありませんということを知事は申し上げておりますので、私も知事と同じような意見を持っている次第でございます。以上でございます。

○中谷委員
 ありがとうございました。
 それで、知事がこの条例案が提出された当初は、この条例案は投票の対象になじまないというような御意見を持たれている時期があったと私は認識をしてます。その後、鈴木望代表が8月29日に提出されたそのときに鈴木望代表は「青天のへきれき」とおっしゃった、大体私も意味はわかりますよ、そういう意味だと思うんですよ。そういう発言を実はされているわけですね。ということは実は鈴木代表は知事がまさか賛成をするとは思ってなかったわけです。その以前の少なからず漏れている知事の発信する情報ではなじまないと言っていたことに対し賛意はその裏返しで、それで鈴木代表も「青天のへきれき」というような発言をされた。私は普通の人間というか、流れの解釈の中で思えば当然発せられるべきせりふであったと、順当のせりふだと私は思っているわけです。
 県のトップがそういう形で、最初はこうだったのにこうだと、皆さん方は事務方で言われれば何でも前へ進めるとこういうわけですけれども、ちょっと考え方が違うのではないかと。小川危機管理監も土屋部長も知事の部下ですから、親分の悪口なんか言えるわけないと思いますが、そうではなくて普通の組織論としてね、組織の動かし方としてそういうことに対する考え方、これはどういうふうに考えておられるのかというのを今度は経営管理部長、答弁お願いします。

○土屋経営管理部長
 今の知事の発言はですね、中谷委員おっしゃるようにこの署名の最中については、「私はこの投票をするべきではないと、私が動かす状況ではないと言ったじゃないか」ということを知事は申し上げてきました。申請をいただいた当日、お話したときも「私が今までこうやって言ってきたにもかかわらず16万人の方がここに記名していただいたと、これ重いんだと、私の力が弱かったのかな」ということを逆に感想としておっしゃってまして、発信力が弱かったんじゃないかと、そういう条件にもかかわらず署名されたことに対しては応えるべきだということで、今回賛意を表したと聞いてございます。
 先ほど小川部長も申し上げたように、知事は条例についてはいろんな不備があるということを申し上げております。知事本人としても今やるべきではないということを表しながら、それでも16万人の方がその条例案について賛意を表したと、これに対して知事としては受けとめなきゃいけないということで今回賛意を表したと承知してございます。
 そういう意味で先ほど部長がおっしゃったような、いろんな不備があったこの条例案について、16万人の方に署名させた方の責任は重いんではないかということも、今回知事説明の中でも申し上げておきたいということで今回やられたというふうに承知してございます。そういう意味では前段でやるべきでないというのはもともと知事の発する言葉で、そのとおり知事も思っていたということですけれども、その条件でも16万人の方が出してきたことに対して重く受けて、これについては賛意を表さなければいけないということで、意見を出したというふうに聞いてございます。

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