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委員会会議録

質問文書

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令和4年11月逢初川土石流災害検証・被災者支援特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:蓮池 章平 議員
質疑・質問日:11/11/2022
会派名:公明党静岡県議団


○蓮池委員
 まず最初のところで、塩坂先生から、10年間落ちていなかったと。これは、確かに大量の水がこの上流域に降ったこともそうですけれども、私はこの10年間の降雨量データを持っていないので、過去に雨量が多かった時期もあろうかと思いますが、これは雨だけの問題でしょうか。今、清水先生からも、その上のその状況変化を御説明いただきましたが、これは雨の量だけでこういうことが起こっているのか、この辺の御見解をお願いします。

○塩坂邦雄参考人
 私も表流水だけで滑ったとは言っておりません。当然、10年間の間に、透水性は悪いけれども、じわじわと盛土の中に地下水が入った。あそこの灰色の断面に土が見えますよね。あれは、地下水が存在していた証明です。ということは、長い年月がかかって、盛土の中に地下水が入っていたことも事実です。ただ、それが10年間滑らなかったのに、なぜ滑ったんだという、トリガーってあるじゃないですか。何がきっかけかと考えると、やはりその盛土の一番下のところ、のりじりと言うのですが、ここのところを最初に表流水が削ると、バランスが悪くなったときには、下を押さえてたものがなくなるわけだから、滑ってしまうわけですね。
 それだけではなくて、上流からも水が入ってきています。だから、県の報告書の中にあるように、盛土は透水性が悪いから、浸透しない。そのとおりです。それは浸透しません。
 ところが、表流水はその上を流れてしまうわけです、逆に。流れたら当然、ガリができます。でも、そのガリそのものは、滑ってなくなってしまったのです。ところが、その滑り残った上のところには、ちゃんとガリが残っています。これはもう、現場へ行けば分かります。
 だから、表流水だけではないです。ああいう地形で限られた条件の中で、透水性の悪いところに盛って、結果として10年間滑らなかった。多分、その間には台風も来たでしょう。幾つかの雨が降ったと思います。
 一方で、この鳴沢川の宅地造成は、随時変わっていますよね。そういう人為的な変化もあるし、それは経年的に調べなければいけないが、現在考えてみると、明らかに上流側の水が逢初川のほうに入っている事実があるわけで、そこを認めない限り、この論議は、詰められないと思います。

○蓮池委員
 土石流として流れてしまった盛土が、まだ残っている、広範囲な盛土というんでしょうか。開発によって埋め立てられた盛土が残っている。そうすると、この先、結局、今後のその雨の状況とか、それから、この先将来的に考えると、まだ残っている相当量の盛土が、今後の雨の量や開発によって、また崩れていく、こういう可能性はどうですか。

○塩坂邦雄参考人
 先ほど説明しなかったですけど、これで説明します。
 この流域で重要なことは、ここに第三の盛土があるのです、実は。本来、この沢はこっちへ流れています。ところが、ここに盛土をしてしまったのです。だから、雨水はこう流れているのです。ということは、私はこれを第三の盛土と言っているのですけれども、この調査の一番の目的が、逢初川の災害を二度と繰り返さないと言うのだったら、これが次に起きてしまいますよ、放っておいたら。だから、これをしっかりと問題にしなければいけないのです。
 ここは、要は谷だったのですよ。こういう谷へ盛ったのです。それも悪いことに、こちら側に勾配をつけて、水がこう流れているんです。だから、この第三の盛土もしっかりと注目しないと、こちらの災害のことだけ検証しても駄目だよ。ぜひ、ここに注目していただきたい。

○清水浩参考人
 今の補足ですけれども、この第三の盛土ですね。継続で資料を求めていくと、実は工事施工中に、崩落を起こしています。これは、今、擁壁がない状態で、そのまま盛土をされて、これに草とか木が生えた状態で残置されています。あと、これは熱海市の情報公開で新たに取ったものですが、2か所、完全に崩落しています、工事中に。これをどうしたかというと、実は前面に丸太を打って、大型土のうを埋めて、とりあえず前面を滑らないようにだけ、応急的に押さえた。問題なのは、この擁壁が積みブロック擁壁という形式で、宅地造成等規制法には5メートルまでと明確な基準があります。これは上に7メートルぐらい盛土していて、構造的にもたないです。明確にもたないと、言い切っていい状態です。35センチぐらいの壁しかないんですけれども、これをもたせるためには、2メートルぐらいの壁が必要になるので、ここはもう、いつ滑ってもおかしくない状態で、これも現地の人がやはり心配して、見に行った写真ですけれども、前面の土砂が前に少し動いています。擁壁が崩れるときというのは、雨ではなくて地震のときなので、たまたまこの10年ぐらい、大きな地震がないので、たまたま崩れていないだけだという認識です。
 宅地造成に関してはもっと問題があり、今、この場所自体がもうレッドゾーンとイエローゾーンがかかっているのです。この起点がその宅地造成になっていますので、宅地造成をしたことによって、今、まだずっとこの下流域全体が、危険な状態にさらされている。ここの造成をきちっと完了することで、このイエローゾーンを消すことができるのです。こういった是正指導を、本当はやらなければならないのに、この宅地造成全てに対して、全く焦点が当たってないことは、非常に疑問というか、盛土の安全性を取り除くという視点は全くないのかと見て取れると思います。

○蓮池委員
 今は崩れてた上に道路がありますね。道路もまだ残りというか、一番危険だとすると、どこが一番危険ということなんですか。

○清水浩参考人
 すみません。今、ここの道路勾配で言うと、ここに30センチぐらい水がたまるような勾配になってしまっています。ということは、ここの土砂全体に水が浸透して、飽和状態になりやすいという背景を考えると、ここの擁壁の安定度は極めて低いと思っていい。ここの土の総量が、この土量から比べれば多くはないかもしれないですが、少なくとも万を超えるだけの数字の量は確認できるはずなので、このすぐ横の盛土を放置しておくのは、さすがにいかがなものかなとずっと思っていました。

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