• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和3年決算特別委員会産業分科会 質疑・質問
質疑・質問者:小長井 由雄 議員
質疑・質問日:11/09/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○小長井委員
 それでは、一問一答方式で2問お伺いします。
 まず、静岡県公営企業決算審査意見書3ページになりますけれども、富士川工水では大口顧客の利用廃止等により給水収益が前年と比較して約5割減少しており、新規の顧客開拓に努めるようにと審査意見が出されております。
 確か産業委員会でもお答えがあったと思うんですけれども、この大口顧客が利用を廃止したことについて再度お伺いさせていただきたいと思います。

○内藤経営課長
 もともと富士川工業用水の1日当たりの契約水量は10万トンを超えておりましたが、令和2年6月に約6万トンを使っているユーザーが、12月に約1万8000トン使っているユーザーが利用を廃止したことで、使用量が8割近く減少してしまいました。
 どちらも製紙業者であり、前者の6万トン減らしたほうは全国的な企業で、洋紙事業の再編により富士地域で水を大量に使用する抄紙機の稼働を止めて別のところで生産することにしたと。後者の1万8000トン減のユーザーにつきましては、もともと東駿河湾工水と富士川工水と地下水を併用していましたが全体的に水を使わなくなり、今後は東駿河湾工水と地下水を使用していくとして富士川工水の利用を廃止したと聞いております。

○小長井委員
 確かに製紙業等は撤退するなりやめていくのは企業の都合もありますし、営業努力をしてもなかなか引き止めることは難しいので仕方がないことだと思いますが、同じようにこの意見書の中に顧客開拓に一層努められたいとも書かれております。
 現時点で、新規顧客の開拓のめどは何かありますか。

○内藤経営課長
 日量8万トンという非常に大きな水量をカバーするめどは立っていないです。廃止したユーザーは出ていったのではなく、そこに残っていらっしゃるので代わりの企業を呼ぶ場所もありません。
 管路近傍には工業用水を御存じない事業者もいらっしゃるので、工業用水は普通の水道を使うよりこれだけ安くなりますよといったパンフレットを作り、数年にわたり市町、商工団体、金融機関、さらには不動産事業者などの協力を得てPRを行っております。今年度は新しいユーザーを紹介してくださった方に謝礼を払うインセンティブ制度もつくりました。まだ成果は上がっていませんが、こういった制度を活用していきます。
 それから、製造業に限らず病院や学校、公園、温泉施設、植物工場などに雑用水として使ってもらえないかと掘り起こしをしているところです。諦めずに1社でも多くの新規ユーザーを獲得できるように努めてまいります。

○松下企業局長
 新規にたくさん水を使う企業を呼び込むのは、企業局にとって最もありがたいことなんですが、果たしてそれが本当に地域のためなのかどうか。地域にとって宝となる企業は必ずしも水を多く使ってくれるとは限らないんですね。水は使わなくても最先端の実験場や研究所の場合もあるし、またガソリン車を作ってくれる企業のほうが我々にとってはありがたいのですが、今後は燃料電池や電気関係の企業を誘致したほうが地域にとって宝になる場合があります。もちろん企業局がもうかる、生き残ることは私が企業局長として責任を持ってやらなくちゃいけないんだけど、本当に地域が望むものかも常に考えながら進めていきたい。企業局の存在意義は地域のブランド力を発揮し、人が集まって栄える、みんなが幸せになれるといった形で貢献していくことで、そうでなければ民間にやってもらえばいいと思っていますので、この部分だけは外せないです。
 ただし、コストカット等で努力している点は日本水道協会等でも非常に注目していただいており、1,334団体の中で3団体しか取れない水道イノベーション賞特別賞を獲得しました。来年は必ず大賞を取ろうと新しい方策を考えております。今行けるかもしれないものがありますので、そういったことなどからも愛される企業局を目指していきます。注目されれば情報も集まってきます。
 地域が本当に望むことを第一にしますが、もちろん生き残りのためのいろいろな、例えば工業用水が大変になったから富士川工水と東駿河湾工水を共同運営し、一体的な運用によるコストカットにより生き残れる部分もありますし、また値上げだけに頼るのではなく値上げの際に契約水量と実水量の乖離縮小等によって企業に理解頂くなどの総合的な取組も行っています。
 先ほどの工業用地開発可能性調査については、4年前までは必ず企業局が開発を行う事業でなければ実施してこなかったんですね。もし仮に企業局が回り切れなくて可能性調査を地域に出し民間にやってもらっても、その地域が栄えるならばそのお金――250万円まで出すことができるんですけど――は生きたお金になります。今の企業局は全職員がこういった視点で取り組んでおります。
 もちろん、その中で会計が悪化しないように最大限の注意は払っていきますけど、企業局の利益が必ずしも地域の利益とイコールじゃない場合もあります。もちろん生き残れない選択は私にはできませんけど、可能な限り地域に寄り添った形でいろいろなものを考えていきながら、一緒に発展するような方法は必ずあるので全力を尽くして今後もやっていきたいと思います。
 ちょっと意気込みみたいなものになってしまって申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

○小長井委員
 今の松下企業局長の高い見識でのお考えは我々も了承させていただきたいと思いますし、ぜひそのような思いで企業局の運営をしていただきたいと思います。
 一方、内藤経営課長がおっしゃったように小さいことの積み重ねが大事だと思いますので、そういった努力もぜひお願いしたいと思います。

 公営企業決算審査意見書5ページの審査の意見の中で、人口減少等の影響による水需要の低下が見込まれるとあり、これは当然のことだと思うんですけど、将来の水需要について企業局としてどのような予測をされているのかお聞かせください。

○青山水道企画課長
 企業局の水は受水市町に売っておりますけれども、受水市町の多くは企業局の水だけではなく井戸水などの自己水源を持っておりますので、単純に人口予測だけで企業局の施設規模を決めることは非常に困難だと考えております。
 そうしたことを踏まえまして、平成28年度の水道施設更新マスタープラン策定時には、将来の水道の施設規模の検討や経営戦略を立てる財源予測のために受水市町の意見をしっかり捉え、話し合って決定した経緯がございます。
 今現在、まだ水道施設につきましては本格的なダウンサイジングに入っておりませんけれども、今後計画をつくる際には前回と同じように受水市町の意見をしっかりと聞いて作成していきたいと思っております。

○小長井委員
 年間の実給水量は、工業用水道事業にしても水道事業にしてもそれぞれ1つずつですかね。増えているところが若干ありますが、あとはほぼ減少傾向にあります。
 他の都市では、管の布設替えをするときに管の口径を小さくすることが既に始まっているとも聞いておりますが、このことについて検討されているんでしょうか。

○青山水道企画課長
 管の更新につきましては、二重化プランや自立型管更生工法、パイプインパイプ工法など様々な方策をミックスして進めていく予定です。その中で需要を踏まえた計画や工事を進めており、確実に足りる水量となる管で布設替えをしている状況です。

○小長井委員
 ありがとうございます。
冒頭の松下企業局長の説明の中で、小水力発電の設備で1000万円の利益が上がったというお話がございました。工業用水にしても水道用水にしてもこういった小水力発電の設備を設置する場所があればこれからも進めていただきたいし、また小水力発電は今いろいろな新しい技術もできてきているようですので、ぜひそういったものも積極的に導入していただくようにお願いいたしまして私の質問を終わります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp