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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成24年6月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:前林 孝一良 議員
質疑・質問日:07/05/2012
会派名:公明党静岡県議団


○前林委員
 おはようございます。
 10点ほど質問させていただきます。
 最初に、本会議の代表質問の関係で2点お聞かせ願いたいと思います。
 社会的養護を要する子供の支援についてということで、御答弁の中では進学のための経済的な支援をということでもって答弁いただいたわけですけれども、現実的にはやっぱり小学校在学時から学習環境が十分整ってないという中で、学習についていけない、結果としてやはり高校進学をあきらめざるを得ないような事例もあるようにお聞きしているんですけれども、そういう意味で早い時期からの学習支援をお願いできないかと思っておりますが、この辺についてのお答えをいただきたいと思います。

 それから2つ目に吉原林間学園を拠点としてという、そういう御答弁がありましたけれども、現実的にこれも吉原林間学園に余裕があるわけじゃありませんし、そういう意味で状況としては決して楽観できる状況ではないと。新たな拠点としていくということですけれども、その人的な部分の強化をどのようにお考えなのかということをお聞かせ願いたいと思います。

 それから、説明資料に沿って質問させていただきます。
 最初に、自殺防止の対策ということで、何点かお話を聞かせていただきたいと思っていますが、厚生委員会資料1の45ページに自殺対策の取り組みとしてゲートキーパーの話が載っております。ゲートキーパーがどういうものであるかということはわかってるんですけれども、具体的にゲートキーパーってどういう人なのかというのはちょっと見えてこないですね。この対象者というのはわかるんですが。ゲートキーパーを育成するというのは、例えば資格を与えるのか、そうじゃなくてあくまで啓蒙なのか。現在3,000人いらっしゃるということでさらに拡充を図っていくということですけれども、このゲートキーパーとは一体どういうものなのか、ちょっと基本的な部分をお聞かせ願いたいと思います。

 それから、それに関連してですが、自殺についてですけれども、この今回分けていただいた健康福祉部の概要の172ページ、ここに自殺総合対策事業費ということでもって計上されていますが、「自殺による死亡率の都道府県順位を低いほうから1位にする」という目標が掲げられておりますが、現実的には平成23年の県内自殺者は963人と、3年連続で増加している。国として減っているにもかかわらず県内の自殺者がふえている。さらに、自殺率が低い順に並べた全国順位で見ると、静岡は18位、2年前の8位から急激に順位を落としているという報道が6月20日の産経新聞にありました。県としても自殺防止に取り組んでいる状況はわかりますけれども、この数字をどのように受けとめられているのかお聞かせ願いたいと思います。

 それと、県としては認知行動療法にぜひ取り組んでいきたいということでもって考えてらっしゃるということをお聞きしておりますけれども、この認知行動療法に関する診療報酬の算定基準は診療時間30分以上、診察は医師に限るという非常に高い壁があるわけですね。それに対して、この県精神科病院協会の溝口会長は、うつ病の方々が非常に多い中で、認知行動療法はたくさんの方を診療するという部分においてはすぐれた内容であるかもしれないけれども、結局絶対的に医師が足りないんだということをおっしゃっているわけで、私は薬に頼る治療法ではなくて、この認知行動療法のようなものにぜひ取り組んでいただきたいということを希望しているんです。しかし医師が足りないと言われれば結局はできないわけですので、県が取り組もうとしているこの認知行動療法、現実には大きな壁があるという問題をどのように受けとめておられるのかをお聞かせ願いたいと思います。

 それから、厚生委員会資料1の55ページに静岡県がん対策推進計画について書かれております。改定ということですけれども、その中で「がん検診の受診率を5年以内に50%を達成する」と。胃がん、肺がん、大腸がんについてはこの目標を引き下げるわけですね。がんっていうのはやっぱり早期発見、早期治療が大事ですので、受診率の向上は非常に大きな課題だと私は思っておりまして、5年間やってみて結果的に伸びないので目標値を当面下げるということはいかがなものかというふうに思うんですけれども、この50%を達成するという目標は現実的にやっぱり無理な目標だったのかどうか。その辺の部分ですね。56ページにはこの現状として24.3%から32.6%という非常に低い数値が挙がっているだけですけれども、やっぱり何とか目標値を達成するという努力が必要ではないかと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

 それから厚生委員会資料1の61ページに、食品の安全確保対策の推進という問題があります。これも話題になりました牛のレバ刺し、先月いっぱいで禁止という形になったんですけれども、私もどちらかといえば焼肉屋に行くとレバ刺しを食べていたほうなもんですから、これはちょっと残念なんですね。6月末はまさにこの焼肉屋さんの特需で、このレバ刺しがめちゃくちゃ売れたという報道がありました。にもかかわらず中毒が出ていないんですね。ということは、非常に気をつけて取り扱いをすれば安全ではないまでも食中毒にまでつながらないのではないかと私は思います。皆さんはどう思うのかわからないんですが。危険だから禁止するという、これは1つの筋ではありますけれども、それをやっていったらもう何でもかんでも禁止していくという方向にいってしまうのではないかと。
 以前私も視察をさせていただいた中で、生卵は非常に危険だという話を聞きました。危険であれば禁止するということならば、将来もしかしたら生卵も禁止されるかもしれない。そこまで考えると、この危険だから禁止するということを簡単にやられるということに対して、やっぱり非常に抵抗を感じるんですけれども、当局側のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

 それから、静岡がんセンターについてですけれども、看護師さんの確保対策事業の中で、離職防止対策という言葉が載っております。離職防止対策を立てる理由としては、やっぱり離職者が多いことがあるのではないかと思うんですけれども、何人看護師さんがいらっしゃって何人ぐらいやめられているのかという状況を御報告お願いしたいと思います。とりあえず以上です。

○廣岡こども家庭課長
 まず、社会的養護の充実の関係で児童養護施設等に入所させている児童の支援、特に学習支援についてお答えいたします。
 学習支援については、組織の中でも学習、補習等あるいは学習塾等の経費について組織がなされておりますけれども、それだけでは十分ではないということで、各施設でボランティア――教員のOBの方ですとか、現役の高校の先生の方にボランティアをお願いをして学習を支援するということで努力していただいております。
 また、県下にあります各大学の大学生に、夏休み等の限られた時期になるんですけれども、施設へボランティアに行って子供たちの勉強を見ていただいているという支援もしていただいております。
 それと高校進学を断念というお話がございましたけれども、平成22年度、23年度の卒業生でまいりますと13人が卒業いたしまして、中学校卒業後に高校進学した者が11人、あと残りの2人は専修学校と職業訓練校へ行っているということで、進学ではなくても将来に向けた進路を選択していただいているものと考えております。

 それから、吉原林間学園の施設面、人的な面の強化についてでございますが、確かに今現在施設が老朽化しておることもありまして新たな整備等が必要になるということで、機能を強化するようなことも含めて整備について検討しております。支援する側の児童養護施設とか里親さん等関係者の意見も聞きながら、必要な充実強化を図るように検討してまいりたいと考えております。以上です。

○松井精神保健福祉室長
 自殺対策のうち、まず1点目のゲートキーパーの具体的な役割についてお答えさせていただきます。
 ゲートキーパーは、一般的には悩んでいる人に気づき、話を聞いて適切な治療機関につなげていくというような役割がありますが、本県で養成するゲートキーパーにつきましては、一般研修と専門研修の2種類を実施する予定でおります。
 一般研修は、理美容業者とか一般住民といった幅広い方に受けていただいて、悩んでいる人に声をかけて、見守って、こういったところに相談に行ったらどうかというようなことで日常生活の中でできる範囲でやっていただく。
 それから専門研修につきましては、相談機関の専門職員であるとか自殺対策の関係機関の職員等に受けていただいて、声かけやつなぎだけでなくて、実際にどういったことで悩んでいるのかといった問題を抽出したり、他の機関に働きかけたり、実際に相談に付き添ったりということで、一般研修の方よりもさらに深くかかわっていただくような方を考えております。
 ゲートキーパーについて、特に資格というような考え方はありませんが、今、受講された方には研修を受けた証明として県からこころの健康ガイドブックという簡単な手帳をお渡しして、研修後もその手帳を見ればどういった対応がとれるというようなことがわかる形で対応できるように考えております。

 それから、自殺者数の最近の増加の状況についての考え方ですけれども、委員のおっしゃった数字は平成23年の警察統計に963名の自殺者とあります。自殺の統計には警察統計以外に人口動態統計というのがございます。この違いは、警察統計につきましては発生場所ということで、県外から来た人がたまたま静岡県内で自殺した場合も、警察統計に含まれますが、人口動態統計につきましては、静岡県内にお住まいの方が自殺された場合の統計としてとっております。この人口動態統計につきましては平成23年の速報値で831人、平成22年の速報値の854人からは23人減少したということで数字が出ております。
 やはり、自殺の場合ですと経済的な問題とか生活問題、それからうつ病とか病苦とかさまざまな要因が複雑に絡んでいるということですから、近年の2年間増加した理由を明確にお答えするのはこの場では難しいんですけれども、これからはこういった自殺者の減少のために、特にゲートキーパー養成に積極的に取り組んでこれまでの富士モデル事業、睡眠キャンペーンだけでなくてさまざまな方法で対策をとっていきたいと思います。
 それから、自殺対策の行動計画も作成いたしますので、その中で総合的に取り組んで自殺者の減少に結びつけていきたいと考えております。

 3番目の認知行動療法についての御質問についてですけれども、精神科病院協会の溝口先生がおっしゃっていた、30分以上の医師の診察に限り、という診療報酬の算定基準があるために、医師も不足していてなかなか導入が難しいということは、県のほうも認識しております。この算定基準の認知行動療法については、医師と患者が一対一の精神療法として医療機関で実施する場合の条件になっております。
 それで、本県が昨年度末から導入に取り組んでいるこの認知行動療法は、沖縄県の精神保健福祉センターで実施されている集団認知行動療法というものです。これは医師と患者が一対一で実施するものではなくて、複数のうつ病の患者さんがデイケアという形で集まって、その中でグループワーク等を通じてうつ病の回復を図って、それに基づいて復職や、職場復帰や就労に向けた成果を受けているということで、そういったうつ病、デイケアにおける集団認知行動療法について調査検討を始めたというところです。
 この集団認知行動療法における診療報酬については、一対一の精神療法と若干診療報酬の体系等も異なりますし、実施方法も異なってくるため、こういった今やっている調査の中で今後どうしていったら県内の普及が進むかどうか検討調査をしたいと思っております。以上です。

○岡山疾病対策課長
 検診の受診率の向上についてでございます。
 まず、この厚生委員会資料1の55ページに書いてございます目標値でございますが、胃がん、肺がん、大腸がんを当面40%、また乳がん、子宮がんを50%というふうに書いてございます。これは現在国が示している数値でございまして、本年度がん対策推進協議会でこの目標値を検討していきたいというふうに思っています。この目標に対し50%にするのか40%にするのかというのは、やはり方法論があって初めて50%という目標を立てるか、40%という目標にするのかということだと思っております。
 そこで、現在がんの早期発見の受診率を上げるためにどういうことをやっているかと言いますと、中小企業と協定を組んでがん検診をしましょうという普及啓発事業をやっているところでございます。また、市町がやってございます特定検診の中で、がん検診を同時実施という指導も進めているところでございます。

 3つ目に、昨年8月に本県で地域がん登録を開始いたしました。このデータをもとにしてどこの地域にはどんながんが多いかというようなことを明示いたしまして、広く県民に知らせることによりましてがん検診の必要性を訴えていきたいというふうに思っております。
 また、がん対策推進協議会の中でもっといい方法があれば――例えば今40%という国の受診率の設定を本県では50%にするとかそういったことを考えてまいりたいと考えています。以上です。

○梨衛生課長
 牛のレバ刺しの禁止についてお答えしたいと思います。
 まず、委員のおっしゃいましたように、去年の生食用食肉の規格基準ができまして販売が難しくなったこと。それから、今回の牛レバーの生食の禁止によってお好きな方、業界の方が大分御苦労されているというお話は聞いております。事の始まりは御存じだと思いますけれども、去年北陸で牛の生食――ユッケというものを食べまして5人の方が亡くなられてしまったという事件がまず根底にございます。腸管出血性大腸菌、これは熱に弱くて大体63度の加熱を30分すれば死滅はしてしまいます。ですが、すごく少ない菌の数――例えば2個とか3個とかという菌の数で、人に重大な影響を及ぼす菌でございます。
 今回、生食用の食肉に関しては、肉の塊の内部はすごくきれいな状態だということが、国の検査ですけれども科学的な知見でわかりまして、表面を殺菌すれば中は大丈夫だろうということで表面より1センチまで火を入れなさいと。簡単に言えばそういう話になって、内部を生食用として提供できますよということになりましたけれども、今回の国の検査で牛のレバーに関しましては、一番奥、肉の塊の真ん中辺まで大腸菌が入っているということがわかりまして、じゃあそれをどうやって防ぐかということも考えられたんですけれども、やはりレバー全体に火を通すということしか今のところ消毒法が見つからないということになり今回禁止になった次第でございます。
 今後、牛肉の汚染の有効な防止方法というか知見が見つかれば解除していきますよということで、とりあえずというか、そういうことがはっきり確定するまでは、たとえ症例的に少なくても死亡する場合もございますので、人に与える影響が大きいということで今回禁止になったと説明を受けております。国からの通知では、なるべく食べないようにしていただくように指導してくれという話も来ておりました。
 また、鶏の生肉、内臓も食べる習慣がございまして、それに関しましても国からの通知ではなるべく食べないようにしていただくように指導してくれという話も来ておりまして、その辺をどのようにしていくかということも、衛生課では注意して見ていくというつもりでございます。以上でございます。

○滝マネジメントセンター長兼経営努力室長
 静岡がんセンターの看護師が何人ぐらい退職しているのか、その状況はということでございます。
 まず職員でございますけれども、平成23年度末で約530名の職員がございます。退職の状況でございますが、平成23年度に退職いたしました看護職員が57名、退職率10.7%ということでございます。平成22年度が46人、8.8%ということで年度比較いたしますと23年度が少し上回っておりますけれども、例年ですと65人程度ということでございますので、2年続けまして例年の数値を下回っているということで、離職防止対策の効果があらわれているのではないかというふうに考えております。以上でございます。

○前林委員
 再質問をさせていただきます。
 最初に社会的養護を要する子供の支援ということで、ボランティアの方々に勉強の面倒を見ていただいているという話ですけれども、やはりそういう学習環境が整わない子供たちということでもって、そういう意味ではしっかりこれを応援していくような体制をぜひつくっていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それから吉原林間学園の話、施設の整備ということではお話があったんですが、人的な部分でどういうふうに対応されるのか改めてお聞きをしたいと思います。

 それからゲートキーパーについては、私はやっぱりうつ病の原因というのはさまざまであると思います。そういう意味でうつ病だからすぐに医者に行きなさいということではなくて、もう1つワンクッション、だれかがお話を聞いてあげて、それを聞いた上でもって医者に行きなさいと指示する、あるいは相談相手になってあげる。要するに悩みはいろいろあるわけですね。例えば人間関係でもって悩んでいる人、経済的な部分でもって悩んでいる人、これは原因が全部違うわけですから。ただ、経済的な部分で、例えばリストラに遭ったというのであれば仕事を探してやればいいわけで、あるいは人間関係であれば、それを乗り越えられるだけの励ましをしてあげるとか、いろんなことができると思うわけで、すぐに医者に結びつけるということはどうかなと私はずっと思っておりました。そういう意味では、このまずワンクッションという部分でのゲートキーパーが話を聞いてあげて、アドバイスをしてあげて、いろんな状況に振り分けてあげるということは非常に大事なことだと思いますので、ぜひこのゲートキーパーの養成については、力を入れてやっていただきたいと思います。
 さらに言うならば、もちろんだれでもこのゲートキーパーになり得るわけですので対象者を広げて養成していくということは大事なのかもしれませんが、まず一番にゲートキーパーであるべき方々というのはいらっしゃると思うんですね。私がぱっと思い浮かぶのがやっぱり民生委員さんとか、地域のことに関して関心を持っている方々、そういう方々にぜひこのゲートキーパー役を引き受けていただくような、そういう取り組みも期待をしたいと思います。ゲートキーパーについてはぜひ進めてください。

 それから、認知行動療法についてですけれども、精神科医が足りないという認識が県としてはあるのかないのか、これは改めてお聞かせ願いたいと。この静岡新聞の6月21日の記事によると、予約から診察まで3カ月かかる病院さえあるという医者の声が上がっていますが、本当にそんな状況なのかちょっと認識をお聞かせいただきたいと思います。

 それから、がん対策についてはもう言うまでもありませんけれども、やはり早期発見、早期治療のためにがん検診の受診率が上がるような御努力はぜひお願いしたいと思いますので、内容のある計画を立てていただいて、それを実際にそこまで向上させていただきたいということをぜひお願いをしたいと思います。

 それから、梨衛生課長のお話よくわかったんですけれども、これは感情的な問題で非常に残念だということですね。私は恐らくもう牛のレバ刺しは一生食べないと思いますけれども、ただそういう形でどんどん食文化にいろんな形で規制が入っていくということが残念だということを私が言ってるだけであって、何とかしろという別に苦情を言っているわけではありませんので、その辺は御理解いただきたいんですけれども、もちろん命のほうが大事ですから、そういう意味では取り組みについて今言いましたように文句は言いませんが、非常に残念だなと思います。それだけです。

 それから、静岡がんセンターについて数字を挙げていただきましたが、1割の方がやめているとは、かなり深刻な問題じゃないかと私は思うんですけれども、やめられる原因とは何ですか。それを改めてお聞かせ願いたい。以上です。

○廣岡こども家庭課長
 吉原林間学園の機能強化のうちの人的部分についてですけれども、今現在吉原林間学園の改築に伴いまして新たな施設にどういう機能を持たせるべきかというのを、先ほど申し上げましたように児童養護施設や里親さんなどの意見も聞きながら検討しているところでございます。備えるべき機能によっては人的な拡充等が必要になるのかどうか、どういった機能を与えるのがいいのかということで、今検討している最中でございますので、その結果次第でまたお願いするような形になろうかとも思います。以上です。

○松井精神保健福祉室長
 まず、精神科医師が不足しているかどうかについての御質問ですが、具体的な統計数字というもので言いますと、県内の精神科の医師数は病院と診療所合わせて585人おります。ただ、この数字が全体として不足しているかどうかということまでは県では具体的に把握しておりませんが、例えば病院ですと病床数に対する医師の配置基準がありますので、それについては当然守られている状況にあります。ただ、こちらで言っている、例えば診療まで3カ月ぐらい待つとかそういった状況については具体的な統計数字としては把握してないんですが、病院だけでなくて特にクリニックのほうでそういう状況があるという声は県としても聞くことがあります。やはりこれは最近うつ病の患者さん等精神科を受診する方がふえているという状況で、例えば国で実施している患者調査というのがあるんですが、この数字を見ますとうつ病等を持つ気分障害の方が平成8年は県内で1万人であったのが、平成20年は、これ最新の数字ですが2万2000人ということで、倍増している状況でありますので、個々のクリニックに受診される方がふえているということで3カ月待ちというような状況のクリニックもあるというふうには承知しております。以上です。

○滝マネジメントセンター長兼経営努力室長
 静岡がんセンターの看護師の離職理由というところでございます。
 結婚ですとか出産を退職理由としている職員も多いということがございますけれども、親元への帰郷ですとか他病院への就職ということで、比較的短期で勤務先を変えることが多いという看護師のライフサイクルですとか職業観を反映した退職理由がふえているというふうには思っております。まず、持続的に働きやすい勤務環境の整備ですとか、モチベーション向上のための専門性を発揮できる環境整備、そういうことで静岡がんセンターで働きたいと思えるような環境整備に努めていっているというようなところでございます。
 それと、退職者が10%ということで非常に多い数字ではございます。平成22年度は8.8%ということでございますけれども、全国平均の数字を見ましても11%ということでそこまでは達していないというふうな状況でございます。以上でございます。

○前林委員
 ありがとうございました。
 最後に精神科医のことについて一言だけ触れたいんですが、この県精神科病院協会の溝口会長の言葉、この30分以上と定める認知行動療法と比べて患者さんが多いわけなので、同じ時間でもって6人診療するほうが効果的だというお言葉が、新聞の記事に載っているんですけれども、私はただ風邪引いて医者にかかるのとはやっぱり違うと思うんですね。精神科の治療というものは、患者さんの話もしっかり聞きながら、そういう中でもって判断していく部分だと私は思います。ですから、5分間でぱっと、はい、あなたうつ病ですねって、薬をぽっと出すような、そういう治療が私はいいとは思っていないもんですから、もしこの精神科医が足りないのであるならば養成について県も取り組んでいただきたいと思いますし、この認知行動療法というのは効果的だということでもって県が認識されていると思いますので、ぜひ一般的に広めていけるような環境を整えていくために行政としても取り組んでいただきたいということを最後に強く要望して終わります。

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