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委員会会議録

質問文書

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令和3年2月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:西原 明美 議員
質疑・質問日:03/09/2021
会派名:自民改革会議


○西原委員
 おはようございます。
 それでは、早速ですけれども質問させていただきます。
 分割質問方式でお願いします。
 危機管理くらし環境委員会説明資料の19ページにあります第67号議案「静岡県自然環境保全条例の一部を改正する条例」です。
 もともとは根拠法令である自然環境保全法の改正に伴う改正ではありますけれども、改正に至った背景と今回罰則が適用となる具体的な行為について伺いたいと思います。お願いいたします。

○松自然保護課長
 まず、自然環境保全法改正の背景について、お答えいたします。
 法改正の背景といたしましては、国際社会において海洋資源の産業利用が進む中、海洋における生態系の保全を目的として主要な諸外国において海洋保護区を新設する動きがあります。我が国においても海洋における独特な生態系や生物資源を保全するための規制を行うため、今回新たに沖合海底自然環境保全地域制度が創設されたものであります。
 次に、今回の条例改正により処罰の対象となる具体的な行為です。
 一定規模以上の工作物の設置や宅地の造成など土地の形質変更、また土石の採取等を行う行為が対象となります。

○西原委員
 1点再質問させてください。
 具体的な行為として、一定規模以上のとおっしゃった行為は、これまで静岡県内で事例として何かあったのでしょうか。

○松自然保護課長
 実際に処罰の対象となる行為として実績はありせん。
 一定規模ですけれども、例えば高さ10メートルあるいは床面積100平米を超える工作物の設置というものであります。

○西原委員
 次の質問に移ります。
 説明資料の17ページにあります第63号議案「静岡県地球環境保全等に関する基金条例の一部を改正する条例」と第64号議案「静岡県南アルプス環境保全基金条例」は関連があるかと思いますけれども、もともとあった基金から別にして新たに基金を設置するに至った経緯を伺います。
 また、そのことにより具体的にどんなことが変わっていくのか。今回新たな基金にしたのは、なぜこのタイミングであったのかを伺います。

○松自然保護課長
 まず、地球環境保全基金と別に基金を設置する背景です。
 昨日の審査においても南アルプスの環境保全の重要性を県民の皆様により丁寧に説明し、情報提供すべきとの御指摘がありました。昨年8月から、南アルプスの魅力や保全の重要性を分かりやすく伝えるためのユーチューブを活用した動画の配信、あるいは高校生と協働して絶滅危惧種のタカネマンテマの種子を保存するプロジェクトなど新たな取組を開始したところであります。
 これらの取組を通じ情報発信の重要性とともに、これまで南アルプスは広大で奥深く保全そのものについてもまだまだ十分ではないとの認識に立ちまして、これらの取組を強化していく必要があるとの思いに至ったところであります。
 このため、より多くの皆様に県の取組を支援していただくため、昨年11月から南アルプスの保全のための個人向けふるさと納税の受入れを開始したところであります。
 これらの寄附をしていただいた方のお気持ちを確実に今後の施策に反映させていくため、また積立てを行うことにより将来にわたって継続的に活用するために、既存の地球環境保全基金とは別に南アルプスに特化した基金を設置することとしたものであります。
 次に、具体的にどんなことが変わるのかという点でありますけれども、繰り返しになりますが、将来にわたってこの事業を安定的に確保できることになり、複数年度にわたる継続的な事業の実施が可能となるものであります。
 最後に、なぜこのタイミングかということですけれども、経緯の繰り返しになりますが、やはり昨年6月以降南アルプスの環境保全の取組について多くの方々により御賛同頂いて、県として情報発信、それから環境保全の取組に重点的に取り組んでいく必要があると判断したものであります。

○西原委員
 今、タイミングとしておっしゃっているのは、リニアのことを含めてのことか再確認しておきたいのと、動画の配信を既にされているとのことですがその反響、また11月からのふるさと納税でどれくらいの金額が集まったのか伺います。
 それから、事業が安定するとのことですけれども、リニアの問題に絡めると、リニアと同じスパンでやるのか、リニアとは離して南アルプスを宣伝しながら周知していくのか、その点について伺います。

○松自然保護課長
 リニア中央新幹線整備は南アルプスを改めていかに保全していくかのきっかけの1つになったものであります。
 動画配信の反響ですけれども、8月から動画をシリーズ化して配信し、これまでに2万2000回以上の視聴を頂いているところであります。
 また、ふるさと納税につきましても、これまで約200万円を超える寄附を頂いておりまして、南アルプスの環境保全は重要である、あるいは県のリニア問題への対応を支持するとの声も頂いているところです。
 今後の南アルプスの環境保全の取組について、リニア問題も当然関連はしますけれども、まずは3年計画で今後の事業を展開してまいりたいと考えております。

○西原委員
 昨年6月以降リニアも絡めてここの重要性が改めてクローズアップされたということですけれども、ユネスコエコパークに正式登録されてからもう7年も経過していて、なぜ急に今この時期にと大変疑問に思いましたので確認させていただきました。その点はもうかなりリニアのことが絡んできていることを承知しました。

 このエリアですけれども、議案第63号で、この南アルプス環境保全基金条例第1条に規定するものを除くと。その除かれたところを新しい条例に適用するとのことですが、南アルプスというとなかなか一般の人は漠然とした解釈の中で、これがどこになるのかがちょっと分からない。私なりに調べたところ、南アルプス国立公園の枠のもう少し大きいところがエコパークに指定されている。今回は国立公園でないところでエコパークの範囲の中という考え方でいいのか伺っておきます。

○松自然保護課長
 南アルプスは、一般的には赤石山脈を指すと言われております。今回条例で指定する範囲は、5番委員御指摘のとおりユネスコエコパークの区域――静岡市と川根本町であります。
 国立公園の区域は長野県側が北は間ノ岳から南は光岳まで、山梨県側が間ノ岳から笹山まで、県内では約3,300ヘクタールの面積を有しています。
 一方ユネスコエコパークは、今申しましたとおり静岡市井川地区と川根本町を合わせまして約9万8000ヘクタールの面積を有しております。
 5番委員御指摘のとおりユネスコエコパークについては、既に関係10市町が事業を展開しておりますので、南アルプス環境保全基金の対象となる地域として適切であると判断したものであります。

○西原委員
 それに関連してくるんですけれども、南アルプスの保全に関する基金ということで当初予算が組まれております。主要事業の8ページを拝見いたしますと、南アルプス生態系保全事業費と南アルプス魅力発信事業費の詳細が出ていますけれども、この中で食害対策としてニホンジカの試験捕獲が入っております。
 ちょっとエリアが分からなかったのですが、今回の条例対象に先ほどの地域では川根本町は全部入るんですよね。当然川根本町でも鳥獣被害ということで鹿の対策とかは当然やられていると思うんです。同じエリアで同じように鹿の対策――今回は試験捕獲ではありますけれども――を取ることについて、どのようにすり合わせができているのでしょうか。

○松自然保護課長
 従来の対策事業はわなと銃による取組を中心に進めてまいりました。今回南アルプス生態系保全事業は、新規事業としてわなに加え銃も実施いたします。いわゆるプロハンターのスコープ付ライフルによる狙撃で目標の20頭を試験的に管理捕獲するものでありますので、既存の事業と十分調整して進めてまいりたいと考えております。

○西原委員
 令和3年度予算に関しては試験捕獲ということですが、今後この事業を3年間やっていく中では試験捕獲以降の本格的な捕獲面は町としっかり調整していただかないと非常に分かりにくいなと思いましたので質問させていただきました。

 南アルプス魅力発信事業のアプリ開発ということで、かなり積極的にいろんなことをやるんですが、どんなものなのか。
 あともう1つ、オンラインカレッジ。これはカレッジと言うぐらいですから学ぶ場であり、大学であるかと思うんですけれども、急に基金をつくってあまりにもいろんな事業をやっていくのも唐突過ぎるものですから、どういった内容なのかを伺っておきます。

○松自然保護課長
 まず、アプリケーションの開発です。
 具体的には南アルプスを訪れた方が撮影したベストショット等を投稿する機能のほか、南アルプスに生息する動植物の紹介、それらにクイズの機能を持たせて一人でも多くの方に美しい風景や希少な動植物を知っていただく、関心を持っていただくためのものであります。
 特に次世代を担う若い方に興味を持っていただく必要がありますので、実際に現地に行けない方にも手軽に南アルプスの自然について学んでいただく、感動を共有できるようにするものであります。
 一方、ユーチューブによるオンラインカレッジは、これまで職員が現地に赴いて撮影したものを主に動画配信しておりましたけれども、来年度はさらにこの取組を強化いたしまして、専門家による南アルプスに関する生態系や特に地質の状況など、やや専門的な特別講座を年10回程度予定しております。主にそういった理解を深めていただくためのものでありますので、魅力発信事業の車の両輪として両方取り組んでまいりたいと考えております。

○西原委員
 こちらからの発信ということで受け取る側がしっかりと受け取らないと、ただただ発信するだけのものになってしまいますし、撮った写真を投稿する専用のアプリというと、とても範囲が狭まってしまう。今の時代インスタとかでハッシュタグをつければある程度集約できるとか、そういった形でやっていかないと。かなりの費用をかけてやる事業ですので、ぜひその辺は研究していただきたいと思います。
 また、このカレッジもただユーチューブで動画を流して云々ということだけではなくて、カレッジなら受講して卒業して資格とか――資格っていってもおかしいですけれども――例えば南アルプスマイスターとか、もう少し具体性というか、面白いものを何か持っていないと少し興味が薄れるのではないかなと思います。
 あと事業概要の中には出てきていませんけれども、ここにはシンポジウムの200万円があろうかと思います。基金を積み立てて急にいろんな事業をやっているので担当課も大変だと思いますが、しっかり実のあるものにしていただきたいと思います。

 それに関連して組織体制について伺います。
 説明資料の39ページ、ここも南アルプスの関連なんですけれども、組織体制の1(1)と(3)で南アルプスもしくはリニアで組織を強化する形になっております。
 南アルプスの環境保全は理解できましたが、リニア中央新幹線関連業務の推進ということで、リニア中央新幹線工事に係る対応を迅速かつ確実に実施するためとありますけれども、組織図の中にはリニアという言葉が一言も出てきません。
 多分一番下の環境局の局参事、主幹設置がリニア中央新幹線に関わる方なのかなと組織図を見て思ったんですが、その業務に携わるのであれば、もっと分かりやすく説明者座席表にあるようなリニア中央新幹線関連業務担当とか、そういった形になぜしないのか。非常に分かりにくいなと思ったんですけれども、その点を伺っておきます。

○竹内政策管理局長兼総務課長
 御質問にありました図を見ていただきますと、環境局の横に局参事と主幹設置とあります。具体的にはここがリニア関係を統率するといいますか、リニア関係は今までも出てきましたけれども、図にありますように環境政策課から水利用課までほぼ環境局全体に及ぶということで、今までは環境政策課参事がおりましたが、やはり課を超えて局全体を調整する意味合いから局の参事と格上げした次第であります。
 名称はまだ確定しておりませんけれども、環境局参事あるいは環境局の局付主幹ということになります。この資料上リニア関係と表記しておらず分かりにくかったことをおわび申し上げます。

○西原委員
 私はぜひ分かりやすくしてほしいです。私たちも説明者の座席表とかを頂いていますけれども、そこには括弧書きで南アルプス自然保護担当とかいろいろある中で、ここのところが漏れているだけということでいいんですか。これからはここにリニア中央新幹線関連業務担当と表記されるということでよろしいですか。

○竹内政策管理局長兼総務課長
 職員の補職につきましては、今後人事異動とともに人事課から発表されます。今のところの我々の想定としましては、環境局の参事という形で特にリニアという言葉が出てくることは想定しておりません。

○西原委員
 政策管理局の部参事には自然共生担当と書いてあるんですけれども、こういった形である程度担当業務が分かったほうが対外的にも庁内的にも非常に整理がしやすい。なおかつ説明資料の文章ではリニア中央新幹線関連業務の推進と明記してあるので、その辺は分かりやすい組織体制にしていただきたいと要望して終わります。

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