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委員会会議録

質問文書

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令和2年9月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:杉山 盛雄 議員
質疑・質問日:10/05/2020
会派名:自民改革会議


○杉山(盛)委員
 分割質問方式で。
 何から質問していいか分からないもので、思いついたところからやらせてもらうけど残土問題。今日たまたまテレビで知事の会見を見ていましたら、ダンプカーが100台とか200台とか、残土問題についてかなり力んで話をして、その後に記者が質問したら、僕の聞き違いかもしれませんが、そんなことは私が考えることじゃなくてJRが考えることだと言ったのを見たのですが、この残土問題ってどういうことですか。

○難波副知事
 残土問題は2つあって、リニアのトンネルから出てくる残土と、それからもう1つ三ッ峰落合線――井川に行く道で新しくトンネルを掘りますけれども――から出てくる残土ですね。この2つの問題があると思います。恐らく御指摘のありました残土問題は、リニアのトンネル本体ではなくて三ッ峰落合線――井川へのアクセスルートの問題だと思います。

○杉山(盛)委員
 先ほどどなたかが言ったけれども、新聞の見出しを見て大体県民って判断しますよね。僕もテレビを見ていて、知事がいろんなことを――そんなダンプカーが100台も200台も行くことはまかりならんみたいなことを――言っておきながら、そうしたらどうしたらいいですかと言ったら、そんなことは私が考えることじゃないと、これはないんじゃないですか。

 そういう言い方をするから誤解されて、先ほど難波副知事がせっかく東京へ行って会見をやって、僕も今日の一連のやり取りを見ていて、一体何をもめているのだろうっていうぐらい穏やかにいろんな質問と答弁がされているわけですが、世間の人たちは静岡県というより川勝知事ともめているわけでしょう。彼の言葉によっていろんな問題が提起されていて、僕もたしか一般質問でやったんだけれども、例えば600キロのリニアから降車するときにどうなるか分からないとか、アルプスのトンネルの中に入ったときに電源が落ちて凍死しちゃったらどうするかとか、そんなの飛行機が落ちたらどうするんだと言っているのと一緒なんですよ。
 そういった全く関係のない提起を今度もまたむきになってテレビで言っていること自体が県民や国民に対して――静岡県を代表して言っているんでしょうけれども――誤解されやすい部分だと思うんです。
 実は自分の事務所を通してアンケートを取ったんです。例えば知事は水の問題を頑張っているねと答える人ももちろんいます。しかし何をしたいのか落としどころが全く分からないとか、JRや国交省に対して言い過ぎだといった意見もあることは事実なんです。そのパーセンテージもある程度出ていますが、それを言っていることも事実なんです。だからこうした言い方が誤解を招くとぜひ難波副知事から知事に苦言を呈してもらいたい。できるかな。
 例えば知事の発言の中に、国交省の有識者会議で大井川の水資源とかユネスコエコパークに登録されている南アルプスの自然環境保全の両立が科学的に証明された際にはと言われているんです。科学的に証明されるんですか、教えてください。

○難波副知事
 科学的にというか、正確には科学的根拠に基づいて証明されることだと理解します。

○杉山(盛)委員
 いや、そう書いてあるの。うちの代表質問の答弁内容を取っているんです。そこに書いてあるのは、自然環境の保全の両立が科学的に確証された際と答弁しているわけ。それについて、科学的に確証されることがあるかどうかを聞きたい。

○難波副知事
 科学的には100%ということはありません。いろんな面で不確実性がありますから、100%保証するとか、この事実が100%正しいことを科学的に証明せよというのは、あり得ないことの要求だと思います。
 ただ、科学的にというのが、一定の不確実性とかリスクを評価しながら、こういうことではないだろうかと推定することも科学的な確証というか証明になりますので、そういった面では科学的な証明は可能だと思っております。

○杉山(盛)委員
 大変苦しい分かったような分からないような答弁ですけれども、知事の答弁の中に科学的に確証された際にはJRとの対話を進めるとあるんです。

 さっきからずっと聞いていると、例えば私の地元の国道414号静浦バイパスは工事費用が6億円以上急激に上がっているんです。この内容は難波副知事も全部知っていると思うんですけれども、何が追加になったかというと、一番最初は騒音対策が約3億円、あとはのり面のブロック、地滑り対策に1億5000万円ぐらい。つまり科学的だとか言っていますけれども、県の工事ですら追加工事やら、例えばこのトンネルを掘るだけでも18か月遅れているわけですよ。
 全部分かっていることですよね、県は。これだけの工事をやれば、供用開始が予定どおりいくわけないんです。それをどこでどう折り合いをつけて2027年に供用開始ができるかについてのいろんな話合いが、例えば一番言いたいのは、4年半も空白があるわけでしょう。これは返事が来ていないということですよね。それを待ち続けている県にも責任がないですか。2011年にルートが決定して、9年間に約4年半もの間回答がないまま時が空費されましたと知事が言っているわけです。これは一体何ですか、4年半の空費というのは。

○難波副知事
 回答がないままというよりも、こちらとJR東海の間で見解が合わなくて、結局は全く議論がかみ合わないまま時間が過ぎていったことになります。
 中身は何かというと、JR東海はトンネルの中の湧水が出ますが、それによって河川流量がどのくらい減るかは特定可能であるとの見解でした。県の見解は、今の科学技術では不可能でしょうということです。
 ちょっと想像していただければ分かると思いますけれども、南アルプスのあそこでトンネルを掘ってトンネルの中に湧水が出たときに、その量と河川流量にどのくらいの変化があるのかはほとんど分からないと思います。トンネルは細い線が通っているだけで、河川の水はいろんなところから集めてきているわけですから、その細い線のところで水が出たことの影響が河川にどのくらい影響が出るか特定できないですね。特定できないのに特定できるとして河川の流量が減った分だけトンネル湧水を戻し、残りの部分は山梨側に流しますと言ったんですね。そんなできないことをできると言うのはやめてくださいと我々ずっと申し上げました。それに対して、いやできると言い続けてきたのが4年半です。
 さすがにそれは無理でしょうとJR東海も理解したのか、あるいはこれ以上論争していても先に進めないので県の言うとおりにしましょうと考えたかどうかは分かりませんが、結果的には4年半後に単純にトンネル湧水は全量を大井川に戻しますとのことで、やっと県との間で認識が一致したということです。したがってその間ずっと論争をし続けていたのが実態であります。

○杉山(盛)委員
 その論争の中で1つ確認したいのは、例えば田代ダムの話は出ませんでしたか。

○難波副知事
 田代ダムの話は一切ありませんでした。

○杉山(盛)委員
 相手のいろんなあら探しだけではなくて、こちらから提案することも非常に大事なことだと思うので。なぜかといったら、万が一水が足りなくなった場合に田代ダムの水を頂いたらどうかという提案も多分あるやに聞いているんです。その補償はもちろん東電との話合いとか、いろんなものも必要になってくると思います。事業とはいろんなことを想定しながら――先ほど難波副知事が言ったトンネルを掘る技術が100年前の丹那トンネルのものとは急激に変わってきている中で――考えられるいろいろな想定が起こった後にどうするかと。起こる前にどうするか科学的な確証が取れないのであればやってみて、それからそのものに対していろんな手当を、じゃあこうなったケースはこうしようと考えておくことも必要な気がするんです。
 難波副知事がいろんな交渉をして、表に出て記者会見とかをやっていれば静岡県がごねているなんて誰も言わなかったと思うけれども、その辺が残念だったので、少しきつく言わせていただきました。
 いずれにしても、静岡県にとっても全国民にとっても、そして世界的にも、このリニアの超伝導で動いて10センチも浮いてという技術は今日本しか持っていないわけですよね。新幹線だったり、飛行機の技術は世界中に全部知れ渡っていますけれども、超伝導の技術だけは日本の資産になるわけですね。ですから試作で500キロ出ました、600キロ出ましたではなくて、本当に東京から大阪まで1時間とか2時間で行けるようになりましたと世界に知らしめることも日本経済にとっては非常にすばらしいことだと。
 世界に向けて技術を知らしめることを考えた場合に、確かに自然環境、水問題は非常に大事です。しかしできる限りいろいろなことを想定しながら、それに対してまた手当していくことも必要です。静岡県のいろんな道路をつくるときだって、地元の西浦では、この道路はここまでが3億円でできますよと。行ってみたら半分しかできていない。何でだ、岩盤が固過ぎて費用が倍かかってしまったから半分しかできません。こんなケースは幾らでもあるでしょう、静岡県のインフラの中でも。
 これ以上言いませんけれども、いずれにしてもいろんな人たちがいろんな知恵を出し合いながら、できるだけ穏便に日本の国民に対しても、静岡県がもめている、静岡県がごねているのではなくて、世界に向けたリニアをもう少しお互いに考えながらやっていくことは非常に大事な気がするんです。ぜひ難波副知事、世が世なら逆に国交省の担当者になった可能性もあるので、その辺をしっかり認識しながら頑張ってください。

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