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委員会会議録

質問文書

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平成25年2月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:前林 孝一良 議員
質疑・質問日:03/11/2013
会派名:公明党静岡県議団


○前林委員
 私のほうから5点にわたって質問させていただきます。
 最初に、生活保護の問題が大分クローズアップされてきて、いろんな話題にはなっております。そんな中で、特にやっぱり西のほうで、生活保護費を搾取するいわゆる貧困ビジネスの話が聞こえてくるわけですけれども、本県はどんな状況なのか。その事例があるのかどうか。ちょっとその辺のことからお聞きしたいと思います。

 それから2番目は、自殺防止対策について、県としてもいろんな形で真剣に取り組んでいただいているということ。特に、本年度はゲートキーパーの養成とネットワークの構築ということで力を入れて頑張ってくださっているんですけれども、この厚生委員会資料1の51ページの目標のところに、「自殺による死亡率の都道府県順位『低いほうから1位』」と記載されておりますけども、現状をまず聞かせていただきたいと思います。

 それから3番目は、11月に、ひきこもりのお子さんを持っている親の会の方々と、支援センターの開設をお願いするという要望という形で、一緒にお話を聞かせてもらいました。県のほうでは、早速この4月からひきこもり支援センターを設置してくださるということで非常に早い、スピード感のある行動でうれしく思っておりますけども、この内容と、ひきこもり支援コーディネーターとはどういう方々なのか。そのことをまずお聞かせ願いたいと思います。

 それから、医師、看護師の話の中で、厚生委員会資料1の65ページに、看護職員確保への主な取り組みということで、真ん中の段に離職防止対策事業ということで研修云々の話がありますが、これはどういう研修をやるんでしょうか。その研修の内容について教えてください。

 それから5番目ですが、ドクターヘリの運航についての来年度予算が出ています。私の頭の中にあるドクターヘリの運航費用というのは、1機1億6000万円というのがあったんですが、非常に経費が膨らんでおりまして、特に主要事業概要の70ページに記載の単価を見ると、平成23年度実績が1件当たり39万5000円。ところが今度25年度予算では50万6000円という形でもって経費が上がっているんです。
 要するに、私が心配しているのは、経費が上がることでもって出動が制限される危険性がないかということが非常に心配なんですけども、この経費が非常に膨らんできている部分についての御説明をお願いしたいと思います。以上です。

○松本地域福祉課長
 貧困ビジネスについてお答えいたします。
 生活保護受給者を狙った貧困ビジネスについては、福祉事務所または被保護者の方からは今のところ情報はございません。
 あと、よく言われる貧困ビジネスということで、無料低額宿泊所というところがございますけれども、県内には9カ所ございます。そこには1年に1回調査に入っております。その中でも適正に運用されているかと思います。以上です。

○松井精神保健福祉室長
 まず、お尋ねの1点目の自殺死亡率の現状ですけれども、平成23年の人口動態統計によりますと、本県の人口死亡率が22.5人ということで全国順位は17位という状況になっております。

 それから、その次のひきこもり支援コーディネーターがどういう方かという御質問についてです。
 ひきこもり支援コーディネーターにつきましては、ひきこもり支援センターで相談に乗ったり、家庭訪問をしたりということで、さまざまなひきこもり支援の役割を果たす方です。今回の制度では非常勤職員ということで専門職の方――具体的には精神保健福祉士であるとか、臨床心理士、それから保健師等専門分野の方をひきこもり支援コーディネーターとして設置したいというふうに考えております。以上です。

○貫奈医療人材室長
 看護職員の離職防止対策事業についてでございますけれども、この研修と申しますのは新人の看護職員を対象とした研修でございます。
 新人看護職員につきましては、学校における看護の基礎教育修了時点の能力と、看護の現場で求められる能力との乖離が大きいということで、卒業後、最初に入った医療現場でつまずいてしまう人が間々いらっしゃると。こういった場合つまずいてしまうと、以後なかなか医療現場で働くことが難しくなってしまうということで、こういった方たちを対象といたしまして各医療機関で新人看護職員の研修を行います。
 中身としては基礎的な技術の習得と、新人看護職員のつまずきの1つの要素としては、職場の先輩とコミュニケーションをとるのが、今どきの若者でなかなか難しい人たちがいらっしゃるということで、そういったコミュニケーション能力の向上。こういったものを新人看護師研修ということで、国が定めたガイドラインに沿って行う病院に対して補助するものです。
 もう1つは、小さい医療機関ですとなかなか単独で新人看護職員研修ができない場合がございますので、合同研修を県が看護協会に委託して実施しているもの。この2つが離職防止対策事業の研修でございます。以上でございます。

○壁下地域医療課長
 ドクターヘリの運航経費についてお答えいたします。
 ドクターヘリの運航につきましては、県内2機、それぞれ委員御指摘のとおり平成21年度では1機あたり約1億6700万円の経費であったわけですけども、その後国庫補助制度、いわゆる補助基準額が改善されまして現在は約2億1000万円。来年はちょっとまた上がるのかなという情報が入っております。そうした中、実績についても年間2機合わせまして950件から1,000件ということで微増という形になっております。
 1件当たりの出動費用で割ると、国庫補助基準額のほうが上がっている――県が助成する額が上がっているということもあって、1件当たりの経費が結果的に上昇しているという状況でございます。ですので運航経費が上がっているというよりも、結果としてそういう形で出てきているということでございます。

○前林委員
 貧困ビジネスについては、本県の状況がわかりました。あってはならない部分でありますので、こういうことが起こらないように、事前にしっかりやっぱりこのまま監視体制というか、取り組んでいただきたいと思います。その件は結構です。

 それから自殺の防止について、現状が平成23年で17位。4年間で一気に1位まで持っていけるんですか。何でも高い目標に持っていけばいいというものじゃないので、ちょっとこの辺はどういう見通しなのか。このゲートキーパーの養成とネットワークの構築でもってここにまでいくんですかということを、ちょっとお聞きしたいと思います。

 それから、ひきこもり支援コーディネーターについては、どういう方々かということはわかりました。
 ただ、この資料を見ている範囲で言うならば、ひきこもり支援センターなんですけども、上から目線ではなくて、今現実的にひきこもりの方を抱えている親御さんがやっぱり一番ノウハウを持っていらっしゃるわけです。そういう意味で、このひきこもり支援センターで何か助けてやるよというんじゃなくて、むしろ親の会の方々の今までの悩みとか苦しみとか取り組みとか、そういうものをしっかりお聞きした上で、そういう方々にも加わっていただくことがむしろ有効ではないかと思うんですけれども、その辺の認識をちょっと確認したいと思います。

 それから、看護師さんについては再質問しますけども、離職が多い理由というものを改めてもう1回、どのように認識されているのかということをお聞きしたいと思います。

 あと、ドクターヘリについては状況がわかりましたが、先ほど私が言いましたように、もしこの予算が途中でもって枯渇したときにどうなるのか。そういうことを考えた対策はお考えなのでしょうか。それをちょっと聞かせていただきたいと思います。4点お願いします。

○松井精神保健福祉室長
 まず、自殺対策行動計画の目標値の達成見込みですけれども、自殺死亡率を全国で一番低くするというのは、総合計画を策定したときに立てた目標です。その目標を立てた当時は全国7位という実績があったものですから、1人でも自殺者を減らしたいということで、全国で一番低くするという目標を立てております。
 ただ、平成22年に若干自殺者数がふえておりまして、平成23年、24年の警察統計等で減少はしておりますけれども、やはり相対的な順位ということもあります。全国的にも3万人を切るというような状況もありますので、県としてはゲートキーパー養成やネットワーク構築で、こういった目標に向けて全力で取り組んでいきたいと思っておりますけれども、目標値については今度の総合計画で見直しが必要ではないかという議論もあります。そういった目標値が「全国で低いほうから1位」のままでいいのかというような検証も含めて、今後取り組んでいきたいと考えております。

 それから、ひきこもり支援センターと親御さんとの連携の話ですけれども、実は先日もちょっと親の会の方々と懇談させていただきました。
 まず、ひきこもり支援センターを始めるに当たっては、親の会の方と意見交換の場を設けさせていただいて始めたいということ。それから、ひきこもり支援センターでは関係機関から成る連絡協議会というものを設置しますけれども、その中に親の会の方も入っていただいて、ひきこもり支援センターの運営等について御意見を聞きながら運営していきたいと考えております。以上です。

○貫奈医療人材室長
 新人看護職員の離職に関する認識でございますけれども、昨年度、新人看護職員の離職防止につきまして看護協会など関係の方々と懇談会を開いております。その中で抽出された課題といたしましては、コミュニケーション能力不足による離職、社会人経験のある新人看護師においてメンタルに陥りやすい傾向がある、あと看護師として適性のない看護学生への対応について学校が苦慮している等々の課題が出されております。
 そうした中で今後の対応といたしましては、看護教員の質の向上を図っていく必要があるということと、あと学校と病院との連携を図っていく必要があるということ、そういう対応策が出ております。
 こういったことを踏まえ、平成25年度の予算といたしまして、看護職員指導者等養成事業の中に、新たに看護学校の教員に対する研修事業を来年度行うこととしております。内容といたしましては、看護学生のメンタル面への対応、あるいはコミュニケーション能力の向上、基礎看護教育の質の向上等について寄与できるように研修の内容について今後検討してまいる予定でございます。

○曽田医療健康局長
 済みません。新人看護師の離職について少し補足させていただきます。
 新人看護師さんで1番ある理由としては、技術力について看護学校で実際に身につけたものと、実際に治療に入って必要とされるところのギャップが大きいというのが1点あります。そういう点がまず大きなポイントになります。学校ではできたけども、実際に病院に行ってみると不安で仕方ない。これは技術力での不安というものがまずあります。
 それからもう1つは、やはり仕事が非常に忙しいです。ですので、昔ですと新人看護師さんが来ます。そうすると先輩の看護師さんがみんなでフォローして、例えばここがわかんないよと言ったら教えてあげますよというような形でできたんですけど、今はもう先輩の看護師さんも忙しいということでじっくり教える時間等がなくなってしまっている。それによってやはり不安になってしまう。そして変な話ですが、メンタル的にも弱くなって、他の仕事についても私はもう怖いというふうな形になってしまうというのが一般的な話です。
 ですので、私どものほうがこの施策の中でやっていきたい新人看護師さんへの支援というのは、大きく言いますと、まず技術力についてしっかりともう一度勉強できるような、そういう時間をとれるような研修をやっていくと。それから先輩方がしっかりと後輩にフォローできるような形ということで、大きな病院であるならばそういう研修ができます。ただ、小さな病院ですとそこまで手が回らないということがありますので、幾つかの病院で合同でやれるような研修をやり、小さな病院には別個に対応できるような形をつくっております。
 そういうような形で、新人看護師さんについて1つずつどこがポイントなのかというのを、先ほどちょっと説明がありましたように看護協会のほうとも話をさせていただきながら課題を見つけて、それに対して具体的にどういうふうに対応するかという形で実施しております。以上です。

○壁下地域医療課長
 ドクターヘリの運航につきまして、予算が枯渇したらというような御心配があるということでございます。
 確かに平成23年度、24年度とドクターヘリの運航経費の補助を含みます医療提供体制推進事業費補助金――国庫補助で大きい補助金があるんですが、そちらのほうが満額で来ないという状況が続いております。そうした中、このドクターヘリにつきましては、御承知のとおり命を守る最後のとりで、最重要施策ということで、不足分につきましては他の補助金を調整して重点的に配分しますとともに、地域医療再生基金等を利用しまして、国に協議した上で今年度については満額交付したところでございます。
 このドクターヘリの経費につきましては、ヘリの運航経費というのが非常に大きな比重を占めておりまして、なかなか削減、節約するところがないという状況もございます。非常に厳しい状況にあるわけですけども、現在、全国で34道府県40機と非常に今ふえております。そうした中、静岡県は先駆けてやってきたわけですけども、これだけ一般的なことになってきております。今年度は中部圏知事会を通じて国へ要望したり、静岡県の提案ということで独自に出したりしておりますが、補助金の満額交付につきまして、今後はこういう一般的な施策となってきつつありますので、全国の他の都道府県と連携して国のほうへ強く働きかけてまいりたいと思っております。以上です。

○前林委員
 もうあとは私の意見だけ加えて終わります。
 最初に、自殺防止については、ゼロになれば当然目標はありがたいことなわけですけれども、やれることとやれないことがあるもんですから、こうやって目標で一気に「低いほうから1位」と書いてあると、ちょっとやっぱりかみつきたくなる、そういう部分があります。やっぱり現状をしっかり鑑みた上でできる目標、背伸びして頑張れるぐらいの目標設定が妥当ではないかと、これを見て私は感じました。

 それから、ひきこもりについては先ほど言いましたように、やはりひきこもりのお子さんを持った親たちの悲痛な叫びを聞いてくださったという部分は非常に評価したいと思います。そういう方々のほうが、ほかのひきこもりで悩んでいる方々の応援ができることは当然であると思いますので、そういう方々と連携しながら、ぜひこの親の会の方々が蓄積したノウハウは大切にしてあげたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それから、看護師さんのことについては曽田局長の補足がなかったら、認識が甘いということで私はちょっと怒ろうと思っていたんです。
 委員会初日の前日、3月7日に、静岡市内のあるお宅に行って、県立病院の看護師さんのお父さん、お母さんにお話を聞いたんですが、もう看護師さんになって10年近くになりますけども、とにかく一番の原因はめちゃくちゃに忙しいんだと。それこそ言っていました、だから知事に現場を見にきてほしいと。そういう言い方もしていました。もう30歳を超えましたけども結婚なんて考えられないという、そのくらい多忙だということです。委員会初日にも、皆さんから勤務医さんたちの多忙ぶりを感じるような御発言があって、医者が忙しい、当然看護師さんも大変だという、それが医療現場の実態だと思っております。
 そういう意味で、しかれば問題点があるならば改善していくことがやっぱり大事だと思います。これはやっぱり患者満足度という言葉もありますけれども、お医者さんも看護師さんも働きがいのある、そういうような職場環境というものをつくってあげないとこれは続かないです。看護師不足は永遠になくならないと、そう思わざるを得ない。本当に現場で頑張ってくださっている方々を思うと、やっぱりその環境の改善をぜひ図っていただきたいということを感じております。

 最後に、ドクターヘリは十分状況がわかりましたが、本県はドクターヘリについてはいち早く2機体制を組んでいるということで、この事業に関しては非常にやっぱり県民が期待しているんですね。そういう意味では、この事業は十分に機能できるようなそういうドクターヘリであっていただきたいという期待をしておりますので、ぜひこの事業が円滑に進むような努力をお願いしたいということをお願いして終わります。

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