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委員会会議録

質問文書

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平成29年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:宮沢 正美 議員
質疑・質問日:07/25/2017
会派名:自民改革会議


○土屋委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質問等を継続します。
 では、発言願います。

○宮沢委員
 一問一答方式でお願いします。
 非行少年の現状についてお尋ねいたします。
 非行少年は犯罪件数と同じような推移をたどっているようでありますが、国の犯罪白書におきましても、昭和56年の第三の山と言われた時代から年々若干の変動はあるものの減少傾向にあるということで、昭和58年に31万7400人余が平成27年には6万5950件まで減少し、国のデータですと前年比17%減になっているようです。静岡県の1月から5月までの検挙補導人数をお示しいただいておりますが、その数は412名でマイナス8人減、マイナス1.9%ということで、全国的な推移を見ると、若干減少率が少ないのかなと気になるところでもございます。
 そうした中で、これはいろんな時代背景とともに検挙・補導の内容とかあるいは発生件数が推移しておりますが、最近の静岡県内における少年非行の現状について、県警としてはどのように認識されているかお尋ねさせていただきます。

○加藤少年課長
 県下における少年非行の現状についてでありますが、平成28年中の少年の検挙・補導人員は1,105人で、前年と比べまして159人減少、12.6%の減となっております。また平成14年から15年連続して減少しておりまして、平成13年のピーク時と比較いたしますと約8割減少しているところであります。
 先ほどは5月の数字でございましたが、6月の数字を見ますと、検挙人員につきましては498人、前年比マイナス1人ということで、ほぼ同数となっております。また状況的には、全国的には昨年8月に埼玉県下でおきました16歳の少年が殺害され河川敷に遺棄された事件のように、集団的不良交遊関係を背景とした凶悪事件が発生しております。県下におきましても昨年県東部におきまして、非行集団内部のトラブルに起因した殺人未遂事件の発生や、県西部におきます暴力団員の影響下にあった暴走族グループらによる集団リンチ及び路上強盗事件等が相次いで発生している状況にあります。
 また、最近の少年非行情勢の特徴を刑法犯で検挙・補導されました少年で申しますと、再非行率が約3割で推移していること、少年事件の共犯率が3割強となっておりまして、成人と比べて約3倍であること、低年齢化の傾向が強い3点がありまして、精神的に未熟な少年が不良仲間とともに安易に犯罪に手を染め、検挙・補導された後も不良仲間とつき合いを続ける中で犯罪を繰り返す傾向にあることがうかがえると認識しております。

○宮沢委員
 少年非行ということで、少年に係るさまざまな問題、いろいろなことが起きているわけですけれども、私の思いとしましては今社会全体で少子化とか人口減少が非常に問題となっておりまして、少子化に歯どめをかけようとかいろんな議論もされていますが、もう一方には今いる子供たちが健全に育っていただいて社会の担い手として立派に活躍していただくという、もう1つの柱として行政もしっかり取り組んでいかなくてはいけない思いを持っております。そうした意味で県警としても、また行政も一生懸命いろんな対策をしているんですが、少年の非行が減っていかないことについては我々もまた力を注いでいかなくてはいけないかなと思っておりますし、もちろんその中で警察の果たしていただく役割も非常に大きなものがあると思いますので、引き続き少年非行についてはさまざまな施策を講じて犯罪が1件でも少なくなるように御努力をお願いしておきたいと思っております。
 今、御説明いただいたとおり、少年の検挙とか補導の人員は減少傾向にありますけれども、1つ気になることとして再非行率とか共犯率が高くなっていると文教警察委員会説明資料の中にも示していただいております。これは犯罪白書でもそうしたデータがあるわけでありまして、平成27年度の国の統計においても再非行率が36.4%となっており、何とこれは成人の2倍に当たるようであります。まだ子供である意味では純粋さも持っておりますし、更生できるといいますか、更生が可能かなと思いますので、再犯を防いでいくことも少年非行、犯罪を減少させていく大きな視点になってくるかと思っております。

 そうした中で、静岡県警でも再犯防止に向けてさまざまな施策をしていただいておりまして、報告をいただきましたが、昨年度新たに非行集団等総合対策として静岡JUST−FIT作戦を展開して大きな成果を上げたと伺っております。静岡JUST−FIT作戦の概要と効果について改めてお聞きをさせていただきます。

○加藤少年課長
 静岡JUST−FIT作戦についてであります。
 これは、非行集団や集団的不良交遊関係をいち早く警察が把握いたしまして、解消に向けた取り組みを警察の関係部門が一体となりまして推進するものであります。
 1つ目にあらゆる警察活動を通じた情報収集と実態把握をいたします。2つ目に情報の一元化と関係部門間の情報の共有をいたします。3つ目に非行集団の検挙・補導、解消、4つ目に非行集団解消後の少年の立ち直り支援活動を一連の流れとして推進する総合的な非行集団等対策であります。
 次に、対策の効果についてでありますが、本年1月から6月までの間に解消に追い込んだ非行集団等につきましては18グループ、132人に上っております。また本年6月末時点におけます活動中の非行集団等は22グループ、137人把握しておりまして、解消に向けた取り組みを強化しているところでございます。

○宮沢委員
 説明資料にある共犯率が高いところに着目してこうした作戦、事業をやられていると理解しております。この静岡JUST−FIT作戦は、単年度事業2016ということでスタートした事業で、改めて今後も続けていくようでありますので、こうした事業を通して集団非行、少年非行が減少していくように御努力をお願いしておきます。

 次に、説明資料3に移ります。
 人身安全関連事業ということで先ほどDVとかストーカーとか質問がありましたので、私は児童虐待に視点を当てて質問をさせていただきます。
 先ほど見ましたように、残念ながら子供を取り巻くいろんな事件――児童虐待とかいじめとか依然として減少していかない社会の大きな問題になっておりまして、内容も深刻化し多発している状況にあります。何とかこうした子供たちをしっかりと守っていくのが社会に課せられた大きな使命かなと思っております。説明資料には警察が児童相談所に通告した件数が152件と記載されておりますけれども、児童虐待といってもいろんなケースがあるかと思いますので、最初にこの152件の内容についてお尋ねをいたします。

○山田人身安全対策課長
 警察が児童相談所へ通告した件数は152件でございますが、そのうち最も多いのが心理的虐待で約60%の91件。次いで身体的虐待が約22%に当たる34件。ネグレクトと言われております養育の怠慢等の形態が約17%、26件でございます。
 心理的虐待が多いのは児童の面前で行われます夫婦間暴力、いわゆる面前DVについて漏らさず通告しており、面前での暴力がない場合においても積極的に通告することでこのように多くなっております。

○宮沢委員
 中身としては、心理的、身体的、ネグレクト等でありまして、一番多いのが60%の心理的虐待でありますが、具体的にもう少し、どういうことかについて御説明お願いします。

○山田人身安全対策課長
 例えば、110番でDVの家庭に臨場した際に、児童がいるケースがたくさんございます。児童の面前で行われる夫婦間暴力自体を心理的虐待として捉えるということでございます。この通告件数が近年非常に多くなっております。

○宮沢委員
 児童虐待というと、児童へ直接いろんな危害かを加えると理解するんですが、家庭内で起こるいろんなことが子供たちの精神にダメージを与えている、虐待をしているという捉え方でよろしいでしょうか。

 本当にいろんなケースがあり、児童虐待の防止では警察の皆さんにお願いする役割も多いわけですけれども、やはりいろんな関係機関とですね、みんなで協力して児童虐待防止に努めることが必須、不可欠のようにも思われます。そうした意味で地域社会はもちろん学校、教育現場、それから専門機関としての児童相談所あるいは養護施設、さまざまな皆さんのかかわりの中で、連携の中で防止に努めていくことでありますけれども、いろいろな機関の中で警察に求められている役割をどのように認識されているか、また先ほど申し上げました各関係機関とどのような連携強化を図っておられるのかについてお尋ねいたします。

○山田人身安全対策課長
 まず、警察の役割についてのお尋ねでございますが、児童虐待を認知した際には速やかに児童相談所に通告するほか、加害者に対する警告、検挙等の警察措置を適時的確に行うことが重要であると考えております。その上で児童相談所等との関係機関とより緊密な連携が重要であると認識しておりますが、具体的には警察本部におきましては県や教育委員会、児童相談所、弁護士会、医師会など30機関で構成しております子供と家庭を守るネットワーク要保護児童対策部会に参加しておりまして、そこで協議や情報交換を行っております。
 各警察署におきましては、市町単位で設置されております要保護児童対策地域協議会――先ほどの対策部会の下になるものですけれども、おおむね一月に一度ぐらい協議を重ね情報交換を行っております。まさに関係機関との連携は強く図られているところでございます。

○宮沢委員
 残念なことに、私の身近にもこういうことがありまして、いろんな相談を受けながらやっているつもりではおりますが、なかなか具体的に心配がなくならないということで、家族を含めて困っているわけですけれども、本当にここには微妙な問題がありまして、親権の問題ですとか、あるいは個人情報の問題ですとか、なかなか第三者がかかわりにくい問題でもあります。そうした意味で恐らく警察の皆さんしかできないこともあるんだろうと思いますので、ぜひその辺のことについてしっかり対応していただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 優秀な人材の確保についてお尋ねいたします。
 県民の安全・安心を実現していくために欠かせないのが警察でありまして、特に99%マンパワーといいますか、警察官の皆さんの活躍に負うところが多いと思います。そういう意味で県警も質、量ともに備えて、警察力の強化を図っていただくことが1つ大切なことかなと思っております。
 量的なことについては警察官の定員で、これは政令で定められおり、前に文教警察委員会に所属させていただいたときにも指摘させていただきましたが、どういう基準でどう決められるのかわからないわけであります。静岡県の1万人当たりの警察官で見ると下から数えたほうがいいんですけれども、全国で上位から数えて42番目18.19人、非常に少なくなっておりまして、これを単純に警察力とは言えないとは思いますが、この辺のことも我々もしっかり注視していく必要があるのかなと思っております。
 もう一方で、やはり優秀な人材を確保する、質的な面の強化も大事なことと思っております。ただこれも報道で知るだけでありますが、民間企業とかあるいは団体等ですね、人材難が叫ばれている中で全国的に警察官採用試験への受験者が減少しているんじゃないかと報道されております。そうした意味で優秀な人材を確保していこう、質的に警察力を上げていこうという観点で、静岡県警としてはどのような取り組みをされているかお伺いさせていただきます。
 ここ数年の警察官の採用試験、受験者の倍率とか推移についてまずお尋ねさせていただきます。

○森本警務部参事官兼警務課長
 ここ数年の警察官採用試験受験者と倍率の推移についてお答えいたします。
 平成24年度から平成28年度までの5年間の状況で申し上げますと、受験者につきましては、平成24年度は2,167人でしたけれども、以後は年々減少しておりまして、平成28年度は1,445人でした。競争倍率につきましては平成25年度の7.7倍がピークとなっておりまして、平成28年度は4.1倍、前年と比べますと1.1ポイント下降している状況にございます。

○宮沢委員
 これだけで優秀な人材が集まらないかとは言い切れないわけですけれども、多くの方に警察官に憧れを持っていただき、優秀な皆さんが集まるような手だてを引き続きお願いしておきます。

 平成28年度に自己推薦採用というのを採用されたということですけれども、その状況についてお尋ねをいたします。

○森本警務部参事官兼警務課長
 平成28年度に新たに導入した自己推薦採用の状況でございますけれども、平成28年10月採用分といたしまして、公告数7人のところ6人採用いたしまして、平成29年4月採用分につきましては、公告数8人のところ6人を採用しております。
 自己推薦採用の人材ですけれども、スポーツの全国大会で優秀な成績をおさめた者ですとか、あるいは金融機関の勤務経験者で財務知識を有している者などを募集しているところでございます。

○宮沢委員
 自己推薦ですから、恐らく意欲にあふれた方が集まってくると思いますので、こうした制度も活用しながらぜひ優秀な人材を集めていただきたいと思いますが、今後どのように取り組んでいく方針であるかがありましたら、再度お尋ねさせていただきます。

○森本警務部参事官兼警務課長
 人材確保に関する今後の取り組みについてお答えいたします。
 今後につきましては、より多くの受験者を確保した上で、その中から真に警察官としてふさわしい優秀な人材を採用することが課題であると認識しております。このため引き続き試験制度の見直し、改善に努めますとともに、警察業務説明用に新規作成いたしましたDVDですとか、SNSの活用、それから若手警察職員をリクルーターに指定して出身校を訪問させることのほかに、現在の受験可能世代はもとより、将来の受験者層も意識いたしまして、高校や大学の1、2年生を対象とした業務説明会ですとか、警察学校での生活を体験することができるオープンキャンパス、実際に警察業務を経験させるインターンシップといったものを開催するなどいたしまして、警察の魅力をアピールしながら、積極的かつ創意工夫を凝らした募集活動を進めてまいりたいと考えております。

○宮沢委員
 ありがとうございました。
 いずれにしてもマンパワーが非常に重要でありまして、優秀な人材が多く集まってより一層警察力が高まっていくように期待させていただきます。以上で私の質問を終わります。

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