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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年2月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山本 隆久 議員
質疑・質問日:03/09/2022
会派名:無所属


○山本委員
 それでは、分割質問方式で質問させていただきます。
 まず初めに、建設委員会説明資料18ページ、議案第65号土木工事の請負契約についてのうち、二級河川初川の水門整備についてお伺いをいたします。
 初川水門の本体工事については、請負契約に伴う議案が上程され来年度から本格的な水門整備が進められるということでございます。
 この地区は熱海を代表する観光地であるため、この水門のデザインですとか、いわゆる建築資材、材料など、観光地を考慮した工夫がなされているかどうかお伺いいたします。

○八木河川海岸整備課長
 初川の水門整備に関してお答えいたします。
 初川がございます地区ですが、熱海港における環境整備事業により整備した熱海市を代表する観光拠点の1つとなっております。
 このため、水門整備に関しましては計画段階から景観に配慮した水門になるよう景観の学識者であるとか地元の御意見などを頂きながら水門設計を進めております。
 初川水門の大きな特徴として、一般的な水門は水門の本体上部にゲートを巻き上げるための機械室――上屋を設けますけれども、これを水門の横に配置することで景観に対する配慮を行っております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 ぜひとも雰囲気を壊さないような、そしてなおかつ安全を確保できる水門の建設をお願いしたいと思います。

 これから、いよいよ熱海も本格的な観光シーズンに入ってくると思うんですが、基本的に1年通じて継続的に工事のは進めていかれる予定でしょうか。

○八木河川海岸整備課長
 今回上程させていただきました水門本体工の工事につきましては、年間通じて現場を閉め切った柵の中で進めてまいります。
 工事期間中につきましては、施工ヤードを完全に閉め切ることと併せて観光客の動線の確保について熱海市であるとか観光協会等としっかり調整をして、安全対策を万全にしてまいりたいと考えております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 安全確保とか仕切りも必要なんですけれども、県内外から多くの観光客が訪れることになりますので、何を造っているんだろうと疑問も当然湧くわけです。
 ここで要望なんですが、できればいわゆる出来上がりのパースみたいなものを大きい看板で、景観にも配慮したこういう水門を造っていますみたいなものを掲げていただければと思います。

 次の質問に移らせていただきます。
 契約の改善や建設産業の働き方改革について質問させていただきます。
 説明資料の60ページでは、建設産業の働き方改革ということで休日の確保とか社会保険の加入とか、それから発注の平準化によって1年間しっかり仕事が回るもろもろの対策をしておりますが、私はこの中でも産業の働き方改革で一番重要なのは実は労務単価、いわゆるお給料がしっかりしているかどうかがやっぱり実際に従事する人にとっては一番重要な問題じゃないかなと思っております。
 これは建築の話なんですけれども、例えば元請の工務店が人工代として見積り2万7000円が日当当たり入っていると。それを今度内装屋さんにこの部分は出すといったときに、内装屋さんは2万4000円になっていて、これが内装屋さんが手に負えないとかヘルパーで他の内装業者を呼ぶと1万8000円になってしまったりということで、言葉は悪いですけれども労務単価のいわゆる中抜きがその下請、孫請に行くにしたがって行われるのが現実だと思います。
 建設業に携わる人間が多いので、この辺は現実であるんじゃないかなと思っておりますけれども、公共工事について労務単価の現状とその労務単価を上げるための取組などしているようでしたらお聞きします。

○良知技術調査課長
 公共工事の労務単価の現状と労務単価を引き上げるための取組についてお答えいたします。
 公共事業に従事します全51の職種の平均労務単価は平成9年度の2万6432円をピークに平成23年度1万7574円まで下落しました。この後平成25年度以降は上昇に転じまして、この2月18日に公表されました令和4年3月単価は平成24年4月に比べて約6割増加して、これまでのピークでありました平成9年度の額、先ほど申しました2万6432円をようやく少し超えて2万7700円程度になりました。ただまだ不十分だという認識もございます。
 令和元年度の話ですけれども、建設業に従事する労務者の平均年収額はまだ全産業の平均額、あるいは一番近い製造業の平均額に追いついておりません。やっぱり引き続き収入向上に向けた取組が必要だと認識しております。
 公共工事で用いられております労務単価は農林水産省、それから国土交通省が毎年10月に、国ですとか地方公共団体が発注した工事を抽出して、51の職種の労務単価の賃金を実際に支払い状況を調査して価格を決めております。
 この価格自体は、我々もそうなんですが一般公表しております。ですから建設業に携わる人間であれば、公表単価が幾らであるかは承知しています。
 このような労務単価ですけれども、単価自体は実績に基づくものでこれを引き上げることは直接我々も行うことはできません。発注者は県だけではないとは思いますが、静岡県としましては適切な賃金がちゃんと労務者に――この労務者も我々が関係する業界は基本ほとんどが県民、市民でございますので――そういった方々にしっかり賃金が支払われるよう具体的にはダンピング対策の強化を行っております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 となると県独自で、例えばJVなんかの大きな仕事になってくるとさっき言ったように孫請、ひ孫請まで出てくると思うんですが、そこまで当初の公共工事の労務単価が守られているかのいわゆる追跡調査みたいなものは現状ではされていますでしょうか。

○良知技術調査課長
 いわゆる下請へのしわ寄せ的なお話になろうかと思いますが、これまでも元請業者に対しましては下請との契約状況が分かる資料――見積書、契約書といったものの提出を求めたり、あるいは低入札で行われる可能性のあるものに対してダンピング防止ということで、仮に我々が設定している価格よりも低い額で入れてきた業者に対しては、例えばこれで本当に下請にしわ寄せが行かないのか、あるいはなぜこの価格で工事ができるのかとか、施工体制はしっかりできるのかとか、現場管理はちゃんとできるのかとか、そういったもろもろの資料を求めて、それでもその価格で請けるんであればということで契約するシステムなどもございます。
 とにかくしわ寄せが行かないように、適切な賃金が支払われるように努力しています。

○山本委員
 ありがとうございます。
 今の部分で相当そういった不正というか、ダンピング等も含めて防ぐことができると思います。ぜひ年に1物件でもいいんで、元請さんと下請さんのさっき言った契約書の内容を紙上で見るだけじゃなくて、本当にそれがその金額で履行されているかも含めてたまには抜き打ちみたいなものもやっていただけるとより一層確保になるかと思いますので、よろしくお願いします。

 次の質問に移ります。
 説明資料84ページの津波対策静岡方式の促進のうち、下段3にあります静岡モデル防潮堤の整備促進についてお尋ねします。
 浜松市では昨年3月に通称一条堤が竣工し、沿岸住民にも大きな安堵感を持っていただいたところでございますが、湖西市、磐田市、袋井市、掛川市それから牧之原市、焼津市及び吉田町の7市町においても静岡モデルの防潮堤の整備を行うことが85ページの一覧表に記載されております。
 それぞれの市町に対しての県の取組状況は今どんな感じで進んでいるか、ざっくりで結構ですのでお答えを頂きたいと思います。

○望月河川企画課長
 静岡モデル防潮堤の整備を行う、それぞれの市町に対する県の取組状況について、お答えします。
 現在、静岡モデル防潮堤の整備を行っている7市町のうち、遠州灘海岸の磐田市、袋井市、掛川市の3市におきましては県の経済産業部が海岸防砂林の再整備を行うふじのくに森の防潮堤づくりと連携しての整備が進められております。
 また、残りの4市町のうち湖西市につきましては、県の港湾事業と、それから駿河湾沿岸の牧之原市、吉田町、焼津市につきましては国が行います海岸堤防の粘り強い構造への改良事業と連携した整備が進められている状況でございます。
 このため、県では市町、国、県の庁内関係課と連携をして静岡モデル推進検討会を組織しておりますが、これを適宜開催して各事業の進捗状況の確認や整備を円滑に進めるに当たっての関係者間の調整といった情報共有を図っております。
 さらに、各市町がこの静岡モデル防潮堤を整備するに当たりまして必要となります盛土材の確保を支援するため、県の発注工事の建設発生土の提供や県の内外から発生します土砂の活用に向けた調整を行っている状況であります。

○山本委員
 ありがとうございます。
 非常に国、県、市が連動したりとか、県としてがっちりやっているところもあったり、これから順調に進んでいくものと思われますが、この中で取りあえず工期の完了がほぼ確定しているところはございますでしょうか。

○望月河川企画課長
 先ほどの答弁でも説明しましたように、各市町が取り組む事業であるところにそれぞれ国、県の関連する事業が絡んでおりますので、各市町で公表している状況はそれぞれの地域においてですが、今後の予算等の投入状況も含めて若干前倒しすることもあるため、県としては市町の取組を支援してまいりたいと思っております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 やっぱり震災というか地震や津波は待ってくれないもんですから、どこの市町も一日も早い完成を望んでいると思いますので、しっかりしたバックアップをお願いいたします。

 次の質問に移ります。
 説明資料86ページの浜松市沿岸の津波対策についてのうち、3馬込川河口部の津波対策について質問させていただきます。
 馬込川河口の津波対策は、私が当選をさせていただいた当初は堤防のさらなるかさ上げで、ほぼ決まりというお話を聞いていたんですが、水門を造ることになって本当にありがたいなという思いでいます。
 また、整備費用については浜松市からも多額の負担を頂くということで、地元住民としてはありがたいと思っております。
 そこで、まずこの水門工事に関してできる限り早期の効果に向けて水門本体工事に続き来年度以降には別途工事を発注する予定とお聞きしておりますが、この別途工事はどんな工事でしょうか、お伺いします。

○八木河川海岸整備課長
 馬込川河口部の津波対策における概要について御説明申し上げます。
 まず現在進めております水門本体工の進捗状況でございますが、現地で水門本体を築造するに当たって基礎杭を打設いたします。この基礎杭を打ち込むための準備が完了したことから、今月上旬から現地での杭の打設を始めたところでございます。
 この水門本体工におけるゲートの部分――ゲートの製作、据付け工事を水門扉体工と呼んでおりますけれども――こちらについて令和4年度から7年度までの4年債務という形の工事を本議会にお諮りしております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 あわせて、この水門は非常に地元住民は期待している反面、近辺の自然との融和という部分も含めてデザイン的に考えて緑色で何か塗っていただけるとかそういったことも考えていただくということなんですが、この地元住民への説明を昨年開催する予定でいたんですけれどもコロナで難しいということで、いわゆる説明ビラみたいなものを回覧板で回されたということです。
 これからいよいよ本体工事へ進んでいくに当たって、コロナが少し落ち着いてから、また住民の皆さんに説明会を開催することをお考えかどうかお尋ねいたします。

○八木河川海岸整備課長
 地元などへの説明、広報についてお答えいたします。
 地元などへの広報といたしましては、今月上旬には6委員御指摘のとおり浜松市南区の各自治会に新たな広報チラシを回覧しております。
 これによりまして、工事の進捗状況であるとか施設整備の効果、それから令和9年度を目標とした津波対策全体の完成工期について、前倒しを検討していることを地元の皆様にお知らせしているところでございます。
 あわせて、現場の進捗状況を一般の方々に知っていただくためのブースの設置等についても検討してまいりたいと考えております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 本当に期待の水門となりますので、きめ細やかな広報活動も併せてお願いしたいと思います。

 続きまして、最後の質問でございますが、美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略評価書案の10ページになりますが、最大クラスの洪水・高潮による浸水想定区域図作成についてお伺いします。
 1−1にある浸水想定図作成数の目標値を洪水は519河川、高潮は3沿岸の作成としていますが、2018年、2020年の実績でいきますと43河川、50河川、沿岸についてはゼロ、ゼロが唐突に増えていると。これは主に関東地区を襲った大雨を受けてと聞いておるんですが、具体的になぜ目標値が519河川、3沿岸と大幅に増えたかの理由をお伺いいたします。

○望月河川企画課長
 浸水想定区域図の作成に関わります目標値の上方修正についてお答えいたします。
 浸水想定区域図につきましては、例えば洪水におきましては、雨が降った場合に水位が上昇いたしまして氾濫の危険が迫った際に避難が必要となる区域これを明らかにすると。この区域の中での円滑かつ迅速な避難を確保する目的があり浸水想定区域を作成し公表しております。
 特に最近、大きな雨が全国で起きておりますが、28年8月の岩手県の老人ホームが大きな被害が出た災害等を受けまして、この区域の拡大をしていこうと。特に中小河川でこの区域の指定の拡大をしていく取組が始まりましたが、6番委員の御指摘のとおり平成元年の台風19号でもやはり大きな被害が出まして、特に浸水想定区域図のない場所で人的被害が出たという状況が生じました。
 今般、気候変動により雨が激甚化、頻発化することが懸念されておりますので、人的被害をなくすところ、これは洪水についてもそうですし、水害ということで高潮についても同様のことが言えますけれども、こういったところで水害リスク情報の空白地帯をなくすといった取組が現在全国的に執り行われるような状況になりました。昨年5月にこれに関連します水防法という法律の改正も行われている状況がございます。
 こういったことを踏まえ、県も区域図を作成する対象の河川を増やし、また海岸も対象に加えることとし、目標値を上げています。

○山本委員
 ありがとうございます。
 広く対象河川を増やして、想定図を作るのは、その流域の住民にとっても自覚、それから避難方法等含めて非常に参考になると思います。
 しかし、519河川というとこれまでと比較して膨大になるもんですから、作業量も相当負担がかかってくると思うんですが、この辺の進捗状況、完成のめど等について、お聞かせください。

○望月河川企画課長
 最大クラスの洪水及び高潮に関わります浸水想定区域図の作成の状況と見込みについてお答えいたします。
 まず最初に洪水についてですが、これにつきましては中小河川の浸水想定区域図を作るのに当たって国が新たに示した作成の手引に従いまして、また国への技術相談を行いながら、現在作業を進めている状況であります。
 現在、作成が完了しました約120河川につきましては早々に公表する予定でおりまして、残りの河川につきましても関係市町と協議を続けた上、段階的な公表も含め遅くとも来年度中には全ての河川の公表をするということで進めてまいります。
 次に高潮です。
 高潮につきましても同様に国が示した作成の手引に基づき、検討会を立ち上げ技術的な助言を受けながら、作業を進めている状況です。
 検討の状況ですが、昨年9月に作成が完了した駿河湾の沿岸は既に公表をしておりますが、現在伊豆半島沿岸の作成の作業を進めておりまして、今後引き続き遠州灘の作業にも着手し来年度末までには3つの海岸全ての作業を完了させる予定でおります。

○山本委員
 ありがとうございました。
 すみません。私は過小評価をしていて、こんなにきっちり進んでいると思っていなかったもんですから、改めて皆様の御努力に感謝して質問を終わります。ありがとうございました。

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